起床して直ぐくっきりと輝く富士を確認、快晴だ。
東海道新幹線でハタと気付く、
今日の行き先が那須高原とだけ判ってはいるが、
何処へ泊まるのか、何時集合だったかメモしてくるのを忘れている。
確か東北新幹線で同じ列車に何人か乗る筈、まあ何とかなるだろう。
 

東北新幹線の喫煙所、案の定、ごんたさん、たかのりさんが煙を吐いている。 
やがて、蝙蝠林さんも当然の如くやって来た。
 
雨にも負けず風にも負けず 煙草吸う
 
幹さんが丁寧に作られた手作りパンフレットをホームにいる全員に配って入るらしい。
「幹さん、ご苦労様です」
それにしても、我々煙組は居所が直ぐ判る。
 
冷えたワンカップを買い込んで東北新幹線、
真後ろのたかのりさんと背中越しに中国の話。 
斜め前ではごんたさんが、お隣の美人にやや緊張気味の御様子だ。
 
沙羅さん、あんみつ姫さんが検札の如き集金、
「幹事さん、ご苦労様です」
 

大宮近辺の変わり様は夢の様だ、一昔前、赤羽から荒川を渡ると、いかにも
「埼玉県に入った」
感じだったのが、今や完全に首都圏だ。
 
那須塩原駅に全員集合、
甘辛さんが車のキーを目の前にぶら下げて私に差し出した。 
運転手役を立候補していたのをすっかり忘れていた。
 
やや赤み掛かってきた清々しい林、谷、橋、温泉場を通り抜け那須岳のロープウエイ入れ口、 
荒荒しい那須岳の所々が紅に染まっている、ナナマカドだろうか。
空は青い。 空気が美味しい。
大きな食堂で昼食、大半の人がざる蕎麦だが、
ただ一人、やや大きめな丼に山盛りの牛丼を一滴残らず、一粒ではない、
平らげたのは蝙蝠林さん、みんな唸っている。
 


全員で写真を撮って、展望台に立ち寄って、オルゴール館。
正直言って子供騙しくらいにしか考えていなかったのだが、
まず、そのオルゴールの大きさに驚く。 
そして精巧さ、更に音色の美しさ。 
盤を取り換える事によって幾つかの違った曲が演奏できるのもある、
5セント投入で鳴り出す、
将にジュークボックスが100年前から有ったのだ。
「凄いねー」
あんみつさんが頻りに感心している。
10種類程の楽器を奏でる更に大型はジャズの演奏だ。
 

旅篭屋に着くと御主人夫婦が笑顔でお出迎え、
通りを挟んだ向こう側に色とりどりのコスモスが風に靡く。
初対面のチエコさん、toshyさんも既にチェックイン。
早速、toshyさんに幾つか質問、残念ながら帰ったら何も覚えていない悲しさ。
フワフワのベッドに寝そべって休息、相部屋はたかのりさん。
「たかのりさん、無臭ニンニク、有り難う御座いました」
 

イタリヤ料理レストラン、瞬く間に空になるワイン、次々に栓が抜かれる。
このような場では何時も若人達の煩さに閉口するのだが、
こんな時こそ日頃の敵討ちだ。
ひとしきり雑談が済むと、御挨拶。
 
何時も聖徳太子然としたりょうさん、いったん口を開くと軽妙洒落、絶妙な語りだ。
相変わらず歯切れの良い雷さんはあの顔で以外に押しが強い、
俳句幹事を引き受けさせられたから言う訳ではない。
めぐみさん、この人は落ちるところを知らない、
いつか、軽犯罪法で書類送検されることは間違い無い。
お顔に似合わ無いハンドルのシャコンヌさん、
ら。めーるさんを更に一廻り温和にしたようなチエコさん、
オンでもオフでも気配りを欠かさないオアシスさん、
お顔を拝見しているだけで和んでくるごんたさん、
個性豊かな面々の楽しいお話が続く。
 

2次会はカラオケ、一台目の車が行ったきり帰ってこない。
待ってる間にAKIさんの話題が出て、一瞬、しんみりする。 
ここでもめぐみさんが、どんな話しも落としてしまう、これも一種の才能かもしれない。
 
大部屋が無くて2組に分かれてのカラオケ合戦、
まず、貴婦人然たる桐子さんの美声にみんな聞き惚れる。 
持ち歌が多いのはオアシスさん。 
昔取った杵柄の沙羅さん、益々磨きが掛かってきた。
仲々選曲が捗らないかったが、toshyさんが皿回し補助役を始めてから順調に成った。
高原のせいか那須の時間は進むのが早い、あっという間にお帰りの車がお迎えだ。
 

ワールドカップアジア予選をテレビ観戦、日本対サウジアラビア戦。
日本苦戦をたかのりさんと予想したが、柳沢、高原、名波に続いて小野もゴール、圧勝だ。
小野は私の近所で育った、沼津の出身だ。 
日本オンゴールの度に拍手が出てしまう、やはり、日本人なのだ。
 

目を覚ますと、たかのりさんは既にお風呂を浴びて朝食。
朝のコスモスを観に表に出ると、やまとさんが頻りに動いている。 
写生材料をお探しなのだ。
「6時に起き出しました」
そうだ。
と、話している内に、もうコスモスの向こうの方へ歩き去った。
 

国会討論会、例の選挙問題、単細胞の私は話している方へ、
「成る程、成る程」
と頷いてしまう。
たかのりさんが、事の本質問題点をお話しして下さった。
 

やっと9時半、旅篭屋の真ん前のクイーンズ美術館が開館。
ここも磁器陶器の毛が生えたくらいのつもりで入ったが、その豪華さに眼を奪われる。
「大英帝国の栄華華やかなりし時代の産物」
と破魔矢さんが呟いておられた。
ロイヤルドルトンのコーヒーカップ、1万円、に食指が動いたが、
「また物が増える」
とかカミさんが煩いので止めておく。
 

ステンドグラス美術館。
閑静な雑木林の中、
イギリス風ガーデンに見事に調和したライムストーンを駆使した外壁の建物、
イギリス各地の礼拝堂を模した?部屋には見事なステンドグラスが七色の光りを放つ。
その中では何組かの結婚式が進行中だ。
ここでもやまとさんはスケッチに余念がない。
時折、寄り添っている甘辛さんとあんみつさん、本当に微笑ましい。
心地良い涼風の通る屋外カフェにどっかりと座り込むのは、
甘辛さん、あんみつさん、DOZEさん、オアシスさん、
少しずつ少しずつ後寄せに成る時間に幹さんは諦め顔だ。
 

リンドウ湖ファミリー牧場。
移動中の車中、
「引揚げ途中、北朝鮮の港で大きな日の丸を見た時には涙が出た」
と語るDOZEさん、鬼の目にも涙だ。
人口湖のリンドウ湖、太りすぎの鯉が寄ってくる。
ここにも鮮やかなコスモス、近づいてみると、一寸、造花地味て入る。
「ここのコスモスはアンマリ気に入らないワ」
と沙羅さん。
旅篭屋の前のコスモスは極めて自然風、ここのは若干造花風で、色に濁りが有る。
高原の空気の中の広広とした公園、圧倒的に子供連れが多い。
DOZEさんが両脇を美女に支えられだすと、誰かが、
「彼の腰痛、足痛はどうも仮病らしい」
とやっかんでいる。
昼食時、蝙蝠林さんは又丼物を平らげた。
アルコールに手を出しているのは雷さんと私、以後の運転の事はオフレコ。

 


青木邸。
こんもりとした林を切り開いた芝生の庭園、



静かな環境の中に佇むのがドイツ風純木造建築の青木邸、
この辺りは明治の元勲達が競って農場を開き、別邸を持った。 
乃木稀介の那須別邸の写真を見ると、何処かで得たイメージよりも数倍大きい。
沼津の牛伏海岸にも、大山巌、西郷従道などの別邸が有ったが、
彼らの収入はどの位有ったのだろう。
「多分、何億じゃないですか」
との破魔矢さんのお話だが、月収か年収かは聞き漏らした。
白塗りの木造、正面は奥さんの為に作ったと言う並木道、一際濃い緑が印象的だ。
その木陰で本を開くりょうさん、やまとさんは向こうの方で芝生に胡座姿で写生に入っている。



無芸美食組はアイスクリーム店に群がっている。


 
 
あっという間の二日間、那須塩原駅で、
更に東北へ進む組と帰京組、富山へ直行のシャコンヌさん、暫し別れを惜しむ。 



やまとさんは二日間の成果に御満悦の様子、
流石の甘辛さんもお疲れらしい、お孫さんのお相手でお疲れなのかも。
一番お元気なのが蝙蝠林さんとDOZEさん。



チエコさんも一人ずつ寄り添ってのお別れ。



 
二日間気紛れな熟年共の面倒で追い捲られた幹さん、沙羅さんのお二人、
それにしても、一寸、肩を落とす幹さんに対しケロッとしている沙羅さん、
多分幹さんはA型、沙羅さんはB型?素晴らしいコンビだ。
 


「幹さん、沙羅さん、幹事のみなさん、有り難う御座いました」
 

Ads by TOK2