格闘家、ダン・セオドアから日本のファンへ。 その2へ
覚えている人は何人いるだろうか?コロシアム2000で船木がヒクソンに敗れ引退して以来、近藤有己がエースとして歩みはじめた頃、ヒベイロにつぐ彼のVT第二戦の相手が、このダン・セオドアなのだ。
近藤は見事に快勝し、UFCデビューに繋がっていくのだが、セオドア選手はこの与えられたチャンスと、パンクラスでの経験に非常に満足したようだった。
その後UGフォーラムで、偶然メールをやり取りするようになった私は日本のファンへのメッセージを託され、(いい加減な)翻訳をして旧P公式HPに投稿しました。
それがこれ。
セオドア選手は代わらず地方大会などに出向き、「軍隊に入って日本に赴任し、鍛えながら働けないかな」「WWFに行けたらいいなあ」などといいつつ頑張っているようです。頑張れセオドア。
(付:poet氏選定のダンエピソード集)
ダン・セオドアから日本のファンへ(お礼とお願い)
Posted by グリフォン on October 11, 2000
at 00:27:00:
In Reply to: ダン・セオドアを応援しよう!(また、呼んであげて下さい)
posted by Poet on October 04, 2000 at 02:17:33:
ダン・セオドア選手とある偶然から、何通かメールをやりとりすることになりました。そこで(うっかり)「日本のファンにメッセージがあるなら、パンクラスボードに翻訳しますからメールを送ってください」と書いたら、けっこうな長文のメッセージがとどきました。
翻訳の不備はいつものことだが、そこは我慢して読んでくれ。
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【ダン・セオドアからのメッセージ】
まず、日本の全てのファンの皆様に感謝申し上げます。
私は、日本で素晴らしい時間を過ごすことが出来ました。日本の人々には、パンクラスなどの総合格闘技及びに対する理解が存在していると思います。どこの書店に行ってみても、格闘技の本(船木やエンセンの本もありました)があり雑誌でもページが割かれているというということがどれだけ素晴らしいことか。
リングや金網の中に実際に足を踏み入れる者達のことを認めてくれるというのは、うれしいものです。
残念ながら米国では、総合格闘技のことを普通の人が知る機会というものがなく、わずか知っている人も初期UFCの(残酷な)イメージがあるだけで、そこにあるスポーツとしての価値や技術の攻防を理解してはくれません。
ところで、(近藤戦の前)少し体調を崩していたのですがそれも回復した試合前夜、私は東京ドームに野球を見に行きました。そこで(偶然)座った座席の回りの人々に「明日、パンクラスの試合に出場するんだ」と言ったところ、彼らはパンクラスのことを知っていて、しかも近藤戦だと言うと大変エキサイトしてくれました。ディープな少数のマニアのみならず、大勢の人々が敬意と理解を示してくれたことについての感激も皆さんにお伝えしたい。またパンクラスは私を大変大事にしてくれました。再び、日出づる国にてエキサイティングな闘いする機会を本当に一日千秋の思いで熱望しています。
近藤は、技術の優れた偉大なファイターでした。一見物静かで、精神的(spiritual)なものを感じさせます。彼は無心になることの重要さを、雑誌のインタビューで語ったそうですが、確かに私もリングで闘った一人として、彼のファイターとしての――いや1人の”ヒト”としての―冷静さというのは、高い精神性と(自分への)信頼に裏打ちされているなと感じました。実は、私(と、ガールフレンド)は正直、彼が長時間お祈りしているのを見てちょっとわらったりしたのですが「うーむ、俺達ももっと長くお祈りすべきだった」と思ったものです。
私自身もここ1年ほどは仏教に興味を持ち、俄かブッディスト気取りだったのですが、今回の(パンクラスでの)経験を通じて、よきクリスチャンとして神を本当に信じることが出来るようになりました。
神に、パンクラスで近藤のようなファイターと闘えたことを感謝します。
近藤は、リングでもその日の夜も、私に親切な言葉をかけてくれ、一緒に写真も撮りました。(悔しいことに、次の日カメラを紛失してしまいましたが…)あらためて、敬意を表したいと思います。
彼のUFCデビューも、大変鮮烈でしたね。
実はこのとき、私は(カフェを応援する)BJJのインストラクターと1ドル賭けをしていたのですが、私と彼の予想が正反対だったのがおかしかったですね。私は「近藤は1、2回はマウントを取られるだろうが、そこを必ず凌ぎ、盛り返す。ラウンド制も彼に有利にはたらくだろう」と予想しました(当たった!)が、本当に彼が冒頭のマウントパンチを切りぬけたのは心の強さを証明しているでしょう。この試合は即ち柔術的「ポジショニング」とパンクラス的「極め」の違いが見どころだったと思います。(私は勿論、両者とも重視していますが…)。
近藤はずっと、いろいろな意味で普通の人が体験できないようなプレッシャーや、突然の危機と闘ってきました。彼の強さの秘密はそこにあるのでしょう。私は、テコンドーから格闘技を始めたのですが、そこにも彼のような、尊敬できる人々がいました。私もトレーニングと経験で自分のポテンシャルを開発し、そうなりたいと思っています。
近藤はその拳で、不世出のミドル級ファイターとしての心・技を築きつつある、日々驚くほど強くなっている……。そう感じます。
【自分のこれからの予定】もちろんパンクラスへの再登場を熱望しています。他には11月の
fighting in Arizona in November and possibly
in King of the Cage in Michigan as wellなどがありそうですが、まだ確定はしていませんし、相手もわかりません。
キング・オブ・ケージやUFCは、何時かは私も立ってみたい場所ですが、それでもパンクラスでの闘いは私にとりスペシャルなものです。ミドル級の美濃輪や山宮といったつわものと共に自らを成長させ、日本のファンを驚かせたい。高橋やtango(謙吾のことか?)とやるのも面白いかもしれない。
貴方がた、日本のファンはいかがお考えですか?
応援、有難うございました。
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【ダン・セオドアさんからのお願い】
*近藤戦のとき、日本のテレビ局(ビデオ制作?)からインタビューを受けたはずだが、その映像がぜひほしい。心当たりのあるかたはご連絡下さい―とのことです。
上記ビデオの情報や応援メッセージなどはここへ
↓
SelfFocus@aol.com、
Poet氏が書いた上へのレス。
Posted by Poet on October 04, 2000 at 02:17:33:
7月のパンクラス後楽園大会で、近藤と戦ったダン・セオドア選手ですが、最近、アメリカの格闘技掲示板
Undergorund Forumに書きこみまくってます。
(1) 近藤に負けた後、ダンに批判的なコメントが出る中、ダンの彼女が「あなたも、試合2週間前に知らされて近藤と戦ってみなさい!」と切れる。
(2) アメリカ帰国後、「ホテルも豪華だし、通訳までつけてくれた。パンクラスは、僕を王様のように扱ってたんだよー。こんな経験、初めてだ。」と大感激。
(3) 日本から格闘技雑誌が送られてきて、「近藤が、僕のことを手強かったって言って、敬意を示してくれたんだ!」と感激。
(4) プロモーター宛に「近藤と激闘しました。500ドル以上のファイト・マネーで戦います。」と宣伝。
(5) UFCの後、「近藤がeYadaに出たんだって?何て言ってた?」と聞き回り、「自分で聴け」と突っ込まれる。
(6) UFCのマッチ・メイカー、ジョン・ペレッティと話したそうで、「ペレッティは、経験を積むために、今は一流選手よりもB級選手と戦うべきだって言うんだ。B級って誰だろう?デイブ・メネーあたりかな?」と発言し、「お前、デイブにケツを蹴られるぞ」と突っ込まれる。
(7) この掲示板でもおなじみのグリフォンさんに「僕の試合の放送、ビデオに録ってない?試合前のインタビューは放送されたのかな?」と質問。
近藤をライバル視というか、目標にしているみたいですが、
ちょっと、天然ボケしてるところが、可愛いじゃありませんか!
こういう、地道に頑張っている選手を出場させて、一流選手に育てることこそ、
パンクラスの真骨頂では!?(ファイト・マネーも安いし)
みんなも、ダン・セオドアを応援しよう!