2001年読書雑録

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2月某日
「週刊モーニング」で、故たかもちげんの遺作「警察署長」が彼のキャラクター設定を基に別の作家が書いていた。
同作品のファンなので大変嬉しい。
この面白いところは、「大変有能・よくできたトップが主人公となり、心服する部下たちを使って活躍」というトップ物ともいうべきジャンルを作ったこと。
よく考えれば他にあるのかもしれないが、漫画だと案外類がないと思う。
ひとつ類似を上げると、「銀河英雄伝説外伝 2巻」だな。イゼルローン要塞のトップ・ヤンの名司令官ぶりを、平時という状況を逆手にとってあぶりだす。あれもよい趣向だ。
今なら、名知事が主役の物語なんて人気でるのでは、特に長野で(笑)

2月某日

つーか、今日は2月26日。
おお、あっさりと更新が滞った。
ワタシゃ、腕立てふせと日記は半年続いたためしがないのよ。

感想をねる前に、何を読んだか思い出さないと……
まず映画は「バトルロワイヤル」「13DAYS」「ザ・カップ」
それぞれ感想はあるがあとでだ。
興行はパンクラス2/4とおとついのKOK両国だな。
ともに満足であった。

本。買った本だけだと坪内祐三「靖国」夢枕獏「鬼踊りで候ふ」「旅に果てたし」再読。
このへん「RSW」のネタ取りも兼ねている(笑)。

高島俊男「お言葉ですが…5」。讀賣文学賞おめでとう御座います。
夢枕獏「空気枕ぶく先生太平記」編集者が獏の(裏の)行状を愚痴るという設定。期待外れで面白くない。「あとがき大全」はよし。多作の氏のガイドとしても有益。

小谷野敦「バカのための読書術」
作者は「もてない男」で一躍名を売った人。いや俺にはそっちは縁がないテーマ(と言っておかねば)だが、その後ちょくちょく論座や諸君に書く論文が、文章のわかりやすさと裏腹に、かなり剣呑でポレミックであることに気がついて注目した。
また、世代的にも呉智英らの影響を受けたことがわかるから、その点でも注目した。呉智英以降の世代は、マンガやドラマをもとに「思想」を論じることに躊躇しない。考え自体が正しければ、硬い哲学書や文学に拘泥することはないからだ。
この本も、非常にうまくコツをつかんでいる。良書。

浅草キッド「お笑い男の星座」
入手までがたいへんだったのだ。パンクラス大会で上京したおり入手。
キッドの「変人」を見る目の優しさと熱さに脱帽。
ふと思ったが、文章・書き物としてはキッドに対抗するのは爆笑問題ではなくて大槻ケンヂだと思う。オーケンのトークもいわゆる「奇人列伝」に爆笑ものが多い。が、根本敬というワンアンドオンリーをどこに位置付ければいいのか(ひとり突込み)

阿川佐和子「走ってころんでさあ大変」
この人がTVに出た頃は、作家の娘って話題性かとバカにしていた記憶あり。
しかし、文春の対談ホステスとして、その上手さを発揮するとその才能は認めざるえを得なかった。前田の、国籍カミングアウトのも彼女との対談でだった。
エッセイはこれは初期のため、荒削りさもめだつがやはりなかなかこジャレた感じがあっっていいと思う。

野中英次「魁!クロマティ高校」
バカ売れしているとか。
それまでは人気なかった人だが、やはりいものは自然と受け入れられるのだ。

「メタルカラーの時代4」
NHKの「プロジェクトX」も、いいものは自然と受け入れられることの証明だが、しかしその魁となったのはこれだろう。作者山根氏が、その好奇心といい意味での「無知(シロート)さ」を維持しているのがすごい。

はあ、つかれた、あとでもう少し思い出そう



2月某日
「ヒトラーの呪縛」
一風変わった研究書で、戦後日本の「サブカルチャー」においてナチスがどう受容されたか、ということを分析したものだ。
ナチス(的なもの)が悪役の代名詞なのは、もちろんどこからも突っ込みがこない絶対悪なるもの、だったことが大きいだろうが、それと同時に「カッコイイ」と見る人もいたことは確実。
私は、メカニックに対する愛着が低いので戦車や戦闘機に興味がないため、ナチにその手の美しさを感じないが、マニアの友人にいわせるとやはり他の軍隊よりカッコイイらしい。
ここで、「ナチをカッコイイと見るのは軍国主義だ!」と頭ごなしにいう平和主義なぞもはや逆に有害である。「なぜカッコイイのか」という視点を折りこんだナチ研究が必要なのだ。こういう本にこそ希望と、知的好奇心を生む芽がある。

「鬼踊りで候ふ」「陰陽師3」夢枕獏

「鬼踊り」は再読だが、夢枕のエッセイの中でも有数の面白さであるから、皆にも薦めたい。けっこう格闘技ネタが多いほうでもあるし。
手塚の死にささげる言葉と、三蔵法師の旅への思いが熱い。


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