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4月某日
高山正之「異見自在」
産経土曜夕刊の名物コラムだったこれを、単行本化を機会にまとめて読んでみた。
「外国はえげつないことを平気でやる!日本はビビるな!」ということを豊富な実例を挙げて産経的ナショナリズムの立場から論じているものだ。

イラン・イラク戦争で砲煙弾雨をくぐり、米国時代は「訴訟亡国」として日米の司法紛争をレポートした人だけあって、その実例は豊富でインパクトは極めて大。エピソードは思わず人に話したくなるほどまとまっていて読ませる。
ただ、「情報の信頼性(伝聞か一次情報か)」「確実性(確認可能か否か)」ではちょっと基準が一貫しておらず、自分が信じたいことには甘く、疑いたいことには辛くなっている気も。
白眉は、ワシントンポスト記者にケンカをうった一文と、小説のような日露戦争秘話。

4月某日
唐沢俊一・鶴岡法斎「ブンカザツロン」。

唐沢俊一は人物評価にクセがあり、よくあちこちで論争をしているため嫌う人も多いといわれるが、私は好きだ。文体も結構練られていて分かりやすさと偏屈さが絶妙に混合されているし、何より評価できるのは、自分の歩いた「オタク文化」が、ひとつの歴史であることに自覚的であることだ。
それは清水一志との対談「オタク創世記」で一番発揮されたが今回、年下の”弟子”鶴岡氏と対話することでまた別の視点から展開されている。
鶴岡氏のほうは今ひとつさえがない(というかよく知らん)が、80-90年代に少年-青春時代を送ったオタク(「ジャンプ世代」と言ってもいい)は、上の世代に噛みついて自分の文化論を作れ、というテーゼは頷けるところもある。

4月某日
日垣隆「情報系 これがニュースだ」
日垣氏の「偽善系」「敢闘言」などでの冴えは、主に資料の読み込み・分析洞察によるものだと思っていたが、正統的なルポも優れている。今日明日のビビッドな話題は案外少ないが、どう調べどう書くかという手段をここから盗もう、と思うと興味深い。山根”メタルカラー”一真氏的に「データ分析」それ自体がニュース的意味を持つということも分かっているようだ。
公式サイト
http://homepage2.nifty.com/higakitakashi/index.html

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