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5月某日
夢枕獏「餓狼伝 12巻」
なにしろUFC前から始まった話なのだ。現実の怒涛のようなMMAの流れに無理やりつなげたとき、ほころびが出るのはしょうがない。
獏氏もお気に入りのようだが、この作品は主人公うんぬんより「松尾象山」のキャラクター設定が秀逸だった。権力者・トップが「てやんでえ」「ちぇっ」「楽しいねえ」と、”無邪気”であり、最前線に出てドンパチの前面に立つ、というのは非常に応用が効く一類型だと思う。このフォロワーは、いずれ出てくるぞ。
しかし「柔術」の作品内でのランク付けはどーするのだろう?
DBじゃないけど強者のインフレ起こすとやばいよね。

5月某日
ナンシー関「耳部長」。
今の書き手で20年後「全集』を出す必要があるのはこの人ではないか。
しかしこの人のプロレス評論をアンソロジーにした「ナンシー関語録」を作りたいのだが、それ(彼女の二冊目「何をいまさら」)貸したら返って来ない。早く返せY。


5月某日
http://www.asahi.com/tezuka/
手塚治虫文化賞に夢枕獏「陰陽師」。おめでとうございます。
陰陽師はシャーロック・ホームズもの(推理云々ではなく、主人公二人の関連性)が復活できたことと、「平安オカルト」ジャンルの確立がすごいことだ。とくに後者は、かつてファンタジーといえばヘンなニーちゃんねーちゃんが役に立つのか立たないのかわからん甲冑きてるやつに、えるふだかどわーふだか。
その一辺倒じゃなくなったのがいい。

5月某日
ゆうきまさみ「KUNIEA〜パンゲアの娘」がはじまった。
サンデー的な「苦労なく可愛い恋人が慕ってくれる」というヤな作品かと不安になったが、読んでみると「藤子不二雄的世界を、2001年に通じるように描く」つもりのようだ。
さすがパトレイバー作者、俺のHNの由来(の一部)になっただけはある。

5月某日
阿川尚之編「アメリカが見つかりましたか 戦後編」
日本の高名な知識人の、訪米記・アメリカ論をまとめるというコンセプトがまず勝利だ。編者がアメリカで弁護士資格を取っていることもあり、また作家阿川弘之の息子(尚子の兄)ということもあり(にも関わらず?)、バランスの取れた中庸な存在であることがよい。対決するもの、じっと観察するもの、青春を謳歌するもの…さまざまなり。
しかしやぱり、江藤淳の「アメリカと私」は書かれたほうに反響を呼んでたんだなあ。まあ、あれだけ率直に書かれちゃナア。
しかしアンソロジーってのは、やると本当に面白いのよ。獏氏が「格闘技アンソロジー」をつくり「僕じゃないとこれはできない!」と胸を張り、吉田豪が「ボクはもっとスゴイのを作れる、やらせてみろ!」と挑発したのも頷ける。
はばかりながら、俺も格闘アンソロジーを編むのは自信あるぞう。
だれかやらせろ。

5月某日
映画「ムルデカ」を見る。主演はグレイシー柔術をヒクソンに学んだというが、そりゃそんなとこは出てこない(笑)。運動神経はよさそうだが。
イデオロギー的な論争に一部巻き込まれていたが、基本的に「個人」の物語なら、悪辣だろうと英雄だろうと、どんな組織にもいるのだから建前としては書き方は自由になる。「英雄的なナチ」だっていていいわけだから(「鷲は舞い降りた」など)。
格闘技的には、相撲をインドネシアの青年に教えていたが、相撲というゲームが持つ基礎体力養成力は評価されていい。新日道場でもやってたそうだし、お遊びで、「パンクラシスト相撲大会」とか「PRIDE相撲大会」とかあってもいいんじゃないかな?
脱線。
予算の都合で、エキストラのオランダ軍は顔が映らない(つまりインドネシア人(笑))とかはあったが楽しめる。ただ、オランダ人がいかにも漫画的なサディストだったことはマイナス。あと、日本が創設に当たったインドネシア軍がその後政治介入やティモール侵攻などに関わったことも事実だ。
しかし、発展途上国において軍以外「近代システム」が機能しないという状況も実際ある。しかし、しかしが続いたヘンな文だが実際それほど複雑なのだ。

5月某日
「とんかつの誕生」
読んでたら腹が減ってきたぞコラ。それはともかく、文明開化の悪戦苦闘話というのは面白いね。文明の伝播とはこれだ。
牛鍋屋が開店した当初の客は「俺達はイカモノ食いだ」と、わざと悪趣味のパフォーマンスをひけらかしたんで、良識ある一般客を遠ざけて困った、という話がある。埼玉プロレスみたいなもの(笑)?
あんパンは、餡に工夫があるだけじゃなく「酒麹」を発酵に使ったところが画期的だったんだね。

岡田斗司夫・山本宏「オタク座談会・ヨイコ」
この日記を読む人は分かる通り、サブカル文化論を私は1ジャンルとして楽しんでいるが、ちょっと最近多すぎるよな(笑)。 ホンマかいな、ちゅー話続出。
大槻ケンヂは格闘技話で暴走。
岡田斗司夫曰く、最近はBSマンガ夜話の楽屋で格闘技に目覚めた夏目氏と、もとからディープファンのいしかわがそんな話ばっかで疎外感ありとか、そういや今回は、当日PRIDEがあった。しかもゲスト獏(笑)。
一部NHBニュースに書いた文を再録
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TKも大ファンの評論家・岡田斗司夫とSF作家・山本弘、そしてもう一人---でオタク話を鼎談する「オタク座談会」というのが好評で、もう3,4冊ほど出てるらしいんですが、最新刊「ヨイコ」(音楽専科社)ではゲストとして大槻ケンヂさんが登場する章が有る。

ディープな大槻格闘話ウォッチャーなら、やや既出のエピソードが多いのですが、惜しみなく格闘ネタ傑作一覧をお蔵だししており、面白いことは保証します。
さて、そこの128pでこんなくだりが・・・ただしこのシリーズ、信憑性はそも高くないらしい(笑)。☆
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大槻  いや逆、その時の戦いでは酔拳側が強いんですよ・。その酔券を悪く言った巻法案のほうが・「こりや、ダメだ・・・」っていう。あのね、格闘裏ビデオっていうのがけっこうあって。

岡田  はいはい、夢枕獏がよく京王プラザで上映会やってるやつですね(笑)。

大槻  獏さんも最近ね、ある空手家がいて、日本で初めてホイス・グレーシーと戦って、あまり何もできなくて、まけちやって、その後格闘界の表舞台から消えちゃった人なんですが、その人がちょっとテンパっちゃったのか--------これ、後にノストラダムスにつながっていくんで。

山本  なんで?

大槻  テンパっちやったらしくて。で、夢枕獏さんにすごい抗議して。

岡田  あー、ありましたね、なんかそういう事件。

大槻  で、こないだ夢枕さんが「格闘技通信」にお詫び文出したんですよ。それがへンな文章で、文法的にもどうも---どうもその空手家が「こうかけ」って言ったとおりに獏さんが書いたのかもしれない、わけわかんない文章なんだけれども。で、もう何年もたった事なんですよ。なぜ今ごろになってそんな事を言い出したのか?・なんで今ごろそんな話をしたのか?
怒ったのかっていうのに、そこにノストラダムスがかかわってる。

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なぜノストラダムスかは参照のこと


5月某日
映画「J.S.A」を見る。「感動した!」と小泉首相のごとく。
細かく見れば不満があるが、シュリよりずっと傑作。伏線の丁寧な張られ方が泣ける(ラストにその伏線が!)これも『個人』が「政治」と関わる物語だ。
後半の取っ組み合いが、実はまさに友情の証であるという逆説。
まあ、あの境界線を挟む半島はそれ自体が逆説なのだが。主題歌もよい。

大の大人が(南北一緒になって)遊ぶシーンは、北野武の「ソナチネ」を思い出した。

PRIDE-14へ行く。今回は横浜旅行も兼ねていたので、強行軍で「港の見える丘公園」「山下公園」などを見る。観覧車にも乗ったナリ。ひとりで(泣)。
オサラギ次郎の博物館が公園内にあった。小心な小物が、いつしかカリスマに勝手にさせられて行い「ブウランジェ将軍の悲劇」を読みたいなあ。

小生のPRIDE観戦記はKANSENKI.NETに掲載された。

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