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2002,4/29 巨人-阪神 東京ドーム会ルポ


註:高倉仮面氏のルポは、「会場周辺の観光案内」と「試合そのもののルポ」のふたつが
絶妙に融合し構成されている。私は便宜上、前者のほうに重点を置きコーナーにおいているが
そこだけに注目するのはあまりにもったいないと言えよう。
両者ともにご注目いただきたい。ただし読者の便宜のため、実用性の高い観光案内を太字にした。


お疲れ様です。
高倉です。

観戦記です…が、いつもとちょっと違います。
ひょんな事から、東京ドームでプロ野球を観戦して来ました。

プロ野球は…、といつもなら説明が色々付くのですが、
はっきり言って、高倉はプロ野球を語れるほどには野球に詳しくありません。
球技が極端に苦手なのも手伝って、僕はバットの持ち方すら知りません(照)。

ただ、ちょっとだけ。
「メジャースポーツ」とは言われている野球ではありますが、
世界的にもプロ球団の存在する国は、確か4国しかないはずです。
(日本、アメリカ、韓国、ドミニカ共和国…だっけ?)

世界的にメジャーな球技であるサッカーやゴルフに比べて、
何故、野球が古くから日本で愛されているのでしょう。
戦前から存在するスポーツではありますが、
やはりアメリカの影響が強いのでしょうかね。

思えば我が国のプロレスも、力道山がアメリカから輸入したものです。
そして、プロレスが盛んなのは、現在ではわずかに3国(日本、アメリカ、メキシコ)。
飛ぶ鳥を落す勢いのPRIDEのような総合格闘技も、世界的に見れば、、
最初こそ色々な国が大きなイベントを打ち出しましたが、
現在でも盛んな国は、やはり3国(日本、アメリカ、オランダ)です。
日本は、こんな所でもアメリカの影響を受けているんですねぇ。

「アメリカではキック・ボクシングは余り盛んでないのに、
 この国にK−1が根付いたのは、ヨーロッパのおかげじゃないのか?」
「日本がワールドカップに進出するまでに力を注いだサッカーは、
 アメリカでは全く盛んではない事への説明がつかない。」
「アメリカではゴルフはそんなに盛んではないのに、
 何故、日本人は猫も杓子もゴルフに夢中になるんだ?」
「総合格闘技の解釈もちょっとスジが違う?」

等の意見もあるのでしょうが…。ええい、だまれだまれ!
別にいいの!俺はそう結論付けたの!

というワガママな高倉が、ド素人として書いた、
ド素人の観戦記です。

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12:00
観戦記は、始まりからいきなりクライマックスへ。

後楽園の青いビルを目の前に、
僕はあからさまに動揺していた。

「ない!ない!GAIAの興行が…、ない!」

僕は前日の「PRIDE」観戦(但し、PPV)の熱も醒めないうちに、
「GAIA JAPAN」なる女子プロレスの興行を見ようとしていた。

実は、先日の「掣圏道」観戦の後、僕はある友人と会っていた。
彼女は同日に後楽園で開催された「GAIA JAPAN」興行を観ていた。
すなわち、この会合はこれはちょっとした「意見交換会」のようなものである。

早速、観戦した感想を聞く。彼女が口にした単語の中で特に僕の記憶に残ったのは、
「いや〜、最近の広田はスゴイわ。メインを完全に喰っていたもの。」だった。
なんでも、彼女のマイク・パフォーマンスの浸透度が凄まじいらしく、
会場中が「FAT!?」コール一色になると言うのだ。

僕も、今は亡き「日テレプロレス総合情報番組『コロッセオ』」で映る彼女を見て、
その奇抜なキャラクターは前から気にはなっていたのだ。
そこで「今度、東京近郊で「GAIA」の興行があったら観に行こう!」と考えていた。
そして週プロ1083号の「月間スケジュール表」を見て、GAIAの列を確認し、
「よし、次のGAIAは4月29日の昼だな!おお、PRIDEの翌日か!」
という情報だけを頭の中にインプットしていた。

…僕が「GAIA」の列だと思っていたのは、実は「アルシオン」の列だったのだ。
当然、青いビルのポスターは「アルシオン」。ライオネス飛鳥や吉田万里子がガッツポーズ。
ビル内の興行スケジュール表を確認したが、この時間にあったのは「アルシオン」の文字。

…グゥ、の根も出ない間違いに動揺する。
もういいや、この際「アルシオン」を観ようか…。

オイッ!あのスケベそうなロッシーに金を払うのか!?
エースである浜田文子もアジャ・コングも、時期エースと期待された未幸涼も、
大変不可解な離脱をしたこの団体に金を払うのか!?

それは出来ない。後楽園を去る。

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18:00
何故か、本当に何故か再び後楽園に来てしまった。
僕の心が何かの興行観戦を求めているのだ。

再び青いビルへ。今日の夜の興行は「J’d」だ。

…団体の興行の流れもわからん、知っている選手もいない。やめよう…。

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結局、僕の気持ちは「GAIA」にしかありませんでした。

以上、無駄話失礼。






ちなみに、この話には続きがありま〜す。

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18:30
興行にもありつけず、とぼとぼと東京ドーム前を歩く。
今日のドームは巨人-広島戦らしい。
ダフ屋の「チケットない人、売るよ〜」の声と、
警備員の「チケットは販売所で買ってください」の声。
虚しい僕の心には煩いだけでしかない。

ふとチケット販売所の前を通り過ぎようとした時、僕はある文字に目を疑った。
「『自由席大人:1200円』だと!?なんだぁ、この安さ!?」

思えば、僕は格闘技以外でドームの中に入った事がない。
しかも、K−1は10000円、PRIDEは15000円の席で観戦するので、
事実上、10000円以下の金でドームに入った事がないのだ。
その僕の目の前に飛び込んできたこの数字は…、あまりにも魅力的すぎた。

18:45
野球に関しては筋金入りのド素人であるにも関わらず、
「自由席」のチケット購入し東京ドーム入り。
当然、野球の生観戦は初めてである。

まず、チケット売りのお姉さまに「『自由席』は現在『立ち見』です」と言われる。
どういう事!?立ち見は立ち見用にチケット販売するべきじゃないの!?
   
よくわからんのだが「郷に行っては郷に従え」である。
立ち見用の入場ゲートに向かって歩いていく。
「それにしても正面入り口以外の所からドーム入りするのも初めてだなぁ。」
…等と思いつつ、隙だらけの心で11番ゲートからドーム入り。

ここで唐突な話。
僕の親父は「典型的『アンチ巨人』」だったりする。
親父の野球の応援を観ていると、巨人が負けていると機嫌が良く、巨人が勝っていると機嫌が悪い。
そして『アンチ巨人』の「巨人」の所は「ヤクルト」に変わったりする。
ちなみに好きなのは「阪神」だったり「横浜」だったり。
ようは、ただ単に「弱いチームが好き」なのだ。

僕自身は、この「アンチ巨人」というスタンス自体は嫌いなのだが、
何せ物心つく前からこの親父の野球の応援を見てきているので、
既に僕の脳にも「アンチ巨人」が刷り込まれてしまっている。
そう、僕も「半アンチ巨人なのだ」。

そんな僕が、「11番ゲートからの会場入り」。
知ってる人は、ここで「ピン」と来るはず。

18:50
「グッ、グアーッ!」

目の前に映るのは大量の巨人ファン。
って言うか、本当に大量だ!メチャクチャである!
ただでさえ、ドーム内の席にも埋め尽くす程のファンがいると言うのに…。

ドーム最後部の席の後ろが立見席扱という事らしいのだが、そこにいたのは。

屋内であるにも関わらずゴザを引いて観戦する家族連れ。
その後ろから隙間をねるように一生懸命観戦しようと頑張る少年達。
親父達は通路の鉄柵を椅子代わりに腰掛けてビールを飲む。
豆粒みたいな選手と一緒になっている所を写真に撮ろうとするギャル連中。
通路では試合なんか観る気もないカップルがイチャつき、
疲れた子供達が爺さん婆さんと一緒に休んでいる。
「野球そのものを観戦したい」と考えている識者の集まりは、
もの凄くごった返している立見席で生観戦するのを最初から諦めて、
ドーム内に備え付けになっているモニターを黙って観戦している。

「マナーもなにもあったものではないなぁ…」という連中の山、
そして、そもそも「なにをしにドームに入ったんだろうか?」と聞きたくなる人々の群れ。
一部良識派だけが損をしている会場内の様子に、ただただ唖然とする。

「プロレスが目指すところ「メジャースポーツ」ってこういう客を相手にするのか?」
と本気で恐ろしくなりつつ、観戦開始。

ちなみに、通路から広島側にも行けたのですが巨人側から観戦する事にしました。
イヤァ、あまりにもこの光景が凄すぎたので「巨人ファン」のリポートもしますよ。

ちなみに、この時点で3回まで終了【広島 0−2 巨人】です。

それにしても…、野球って18:30から始まる訳じゃないのね…。

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・スターティングメンバー

●広島
1. ライト    木村(拓)
2. ショート   東出
3. セカンド   ディアズ
4. レフト    金本
5. センター   緒方
6. セカンド   ロペス
7. ファースト  新井
8. キッチャー  西山
9. ピッチャー  長谷川

●巨人
1. レフト    清水
2. ショート   二岡
3. ライト    高橋(由)
4. センター   松井
5. ファースト  江藤
6. サード    後藤
7. セカンド   元木
8. キャッチャー 阿部
9. ピッチャー  工藤

○仮面の知っている選手
・知っている      :松井、工藤、高橋(由)
・名前は聞いたことがある:江藤、元木
・知らない       :その他巨人選手、広島選手全員

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4回表 広島の攻撃
3. ディアズ→ショートゴロ、1アウト。
4. 金本→4番なのに三振、2アウト。
5. 緒方→初球を叩いてセカンドゴロ、3アウト。

クリーンアップだというのに、おめおめと3者凡退。
3回裏に点を取られたのだから、もう少し頑張れないのか?

…って、工藤がそれだけ力投してるのか。

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4回裏 巨人の攻撃
4. 松井→ピッチャーゴロ、1アウト。
5. 江藤→フルカウントの末フォアボール、1アウト・1塁。
6. 後藤→ファーストフライ、2アウト・1塁。
7. 元木→落としたペンを拾っているうちにヒット。2アウト・1塁2塁。
8. 阿部→またまた落としたペンを拾っているうちにアウト。3アウト。

野球は展開が早い。おちおちペンも落とせない。

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5回表 広島の攻撃
6. ロペス→ショートゴロだったが、二岡が悪送球、ノーアウト・1塁。
7. 新井→広島側の応援団が煩くなったもののサードゴロ。1アウト・1塁。
8. 西山→フォアボール。巨人側無言、広島側大歓声。1アウト・1塁2塁。
9. 長谷川→ピッチャーなのでここはバント。難しい位置に転がったがこれ工藤が拾い、
        サードへ送球、アウト。2アウト・1塁2塁。
1. 木村(拓)→セカンドゴロ。3アウト。

見るからにG党の親父、幼い子供の「トイレ〜!」の要求にも、
「トイレ!?…行って来いよ!周りゃあるんだからっ!」。ムゴい。

ワールドカップの公式ユニフォームをあしらった、場違いな服を来た兄ちゃんが、
二岡の悪送球を見て落胆するファンを見て一言、
「これだけのファンに囲まれれば、巨人も幸せだな」。
…睨んでます。先ほどのG党オヤジ、黙って若者を睨みつけております。

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5回裏 巨人の攻撃
9. 工藤→予想通り三振。1アウト
1. 清水→ファーストゴロ。2アウト。
2. 二岡→サードゴロ。3アウト。

ジャビット君達が踊っていました。
着ぐるみ着て踊るのって大変そうだよね。

モニターには他球場の途中経過が。
阪神、中日に負けています。

盛り上がってます、G党席!
他人の不幸が楽しいのはどこも同じなのね。

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6回表 広島の攻撃
2. 東出→ファーストゴロ。1アウト。
3. ディアズ→ショートゴロ。二岡、今度はちゃんと送球、2アウト。
4. 金本→スクリーンを見て「何で打率1.96の打者が4番!?」と思っているうちにアウト。

あのぉ、広島って、今結構強いんじゃないんでしたっけ?
こんないい打順で三者凡退とは…。

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6回裏 巨人の攻撃
3. 高橋(由)→フォアボール。ノーアウト・1塁。
4. 松井→センター前ヒット。ノーアウト・1塁・2塁。
5. 江藤→5番なのにバント。ピッチャー取り損ねて、ノーアウト・満塁。
6. 後藤→ファーストゴロ。本塁と1塁を刺されてゲッツー。2アウト・2塁3塁。
7. 元木→センターを抜ける2塁打、走者2名生還、2点追加。
      【巨人 4−0 広島】、2アウト・2塁。
8. 阿部→倦厭策によりフォアボール、出塁。巨人側から大ブーイング。2アウト・1塁2塁。
9. 工藤→サードフライ、3アウト。

「後藤」という名前で、ここ一番に強い人はいないのか!?
「半アンチ巨人」の僕でもイライラするわっ!

元木がきっちりこれをフォロー。
後藤の失態に静まり返っていた巨人応援席が、息を吹き返したような大歓声です。

それにしても江藤、5番の大役を預かっているのにバント策とは…。屈辱でしょうなぁ。

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7回表 広島の攻撃
5. 緒方→三振。1アウト。
6. ロペス→三振。2アウト。
7. 新井→三振ムードが高かったが打ち返す。でもサードゴロ。
      ところが後藤が悪送球。2アウト・2塁。
8. 西山→センター前ヒット、広島側大歓声。2アウト・1塁2塁。
9. 長谷川交代、木村(一)→三振。3アウト。

後藤の失策に巨人ファンは失望しています。
でも結局、工藤はここを踏ん張りました。素晴らしい。
「半アンチ巨人」でも、ここは褒めどころです。

…っていうか、もう僕は「半アンチ巨人」じゃないなぁ。

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7回裏 巨人の攻撃
1. 清水→フルカウント粘った末、いきなりのホームラン!1点追加、【巨人 5−0 広島】
2. 二岡→レフトフライだが、レフト落球。二岡セカンドまで走ったが刺されてアウト。1アウト。
3. 高橋(由)→ヒット。1アウト・1塁。
4. 松井→打ったぁ、大きい!…でも伸びがなくレフトがキャッチ。2アウト・1塁。
5. 江藤→江藤には何も期待できないので焼きそばを食べに行く。注文中にアウト。

清水、いきなりホームラン。さすがに沸きまくりの会場!
あまりの声の大きさに騒ぎ出す子供!反対に耳を塞ぐ子供!
そして、そんな事そっちのけでキスをする若いカップル!

このホームランで、この試合の焦点は「工藤、完封勝利なるか!?」となった。
って事で、いい加減、腹が減っていた僕は焼きそばを食べる事にする。

550円かよ!高いなぁ、オイ!

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8回表 広島の攻撃
3. ディアズ→焼きそば食事中にアウト。1アウト。
4. 金本→焼きそば食事中にアウト。2アウト。
5. 緒方→焼きそば食事中に出塁。2アウト・?塁
6. 金本→三振。3アウト。

高い焼きそばでも、さすがに注文する人が多いのか、
頼んだ瞬間に直ぐ出てきた。
…美味い。こういう所で食べる焼きそばは妙に美味い。

広島側、試合も終わらないうちからドームを後にする人が続出です。
広島ファンと思われるオヤジがなにやら訳のわからない声を出しています。

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8回裏 巨人の攻撃

6. 後藤交代、福井→センター前ヒット。ノーアウト・1塁
7. 元木→センンドゴロ、しかもゲッツー。2アウト。
8. 阿部→またまたフォアボール、2アウト・1塁。
9. 工藤→さすがに三振。3アウト。

いいんです。もう打つ必要はありません。
あ〜、のど渇いたけど、この試合で最終回を見ない人はバカだろうしなぁ。

守備、打撃ともに絶不調の後藤、交代です。
8回なのに交代とは…。

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9回表 広島の攻撃
5. 緒方→ライトフライ。1アウト。
6. ロペス→サードゴロ。2アウト。
7. 新井→やっぱり喉が渇いたので飲み物を買いに行くうちにアウト。3アウト。ゲームセット。

結果:【巨人 5−0 広島】

モニターには、再び他球場の途中経過が。
阪神、中日に逆転して勝っています。
盛り下がってます、G党席!
いいじゃねぇかよ、自分の球団も勝つんだから。

広島、悲壮感漂う大声援です。応援にも気合が入ってます。
でも、ムリでしょう。もうムリでしょう。

緒方、ダメでした。ロペス、あっさり倒れました。
「あと一人!」コールが巨人から湧き上がります。
工藤、完封勝利まで、あと一人です!
おおっと、ここで番組の途中ですが、
私、喉が渇いたのでジュース買ってきます…。

【…しばらく、お待ちください…】

失礼しました。実況を続けま…、
ああっと、試合はもう終わっていました。
工藤、完封勝利です!

そして、それが決まった瞬間、既に客はドーム出口へ一目散です!
すごい人です、人でごった返しています!

…この辺の光景は、格闘技やプロレスと変わりませんな。
もう少し、試合後の余韻を楽しむ心はないのかねぇ。

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雑感:
もう少し、落ち着ける席で観戦したかった…。

それにしても、客席から感じたのは、
「『東京ドームで野球を生観戦』という事が一つのイベントになっている事」です。
入場時の低料金、連日開催の興行、マナーも秩序もない観戦態度。
家族連れ、若いカップル、老夫妻、少年達、GAL、サラリーマン、etc…。

猪木やターザンが良く口にしていた「メジャー」という単語を考えさせられました。

とりあえず、この興行の全てが終わった後に一つわかった事は、
「『メジャー・スポーツ』はゴミが汚いという事」でした。

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以上、長文失礼。

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