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新日本「G1」2002年8月10日

お疲れ様です。
高倉です。

今回は思いつきだけで、
新日本プロレスの「G1クライマックス」の準決勝戦を観戦してきました。

「G1クライマックス」は、新日本プロレスが1991年から開催している、
シングルによる「新日本・No.1」決定戦です。
今年のG1は、出場選手12名を2つのブロックに分け、
ブロック毎にシングルによる総当り戦を行い、そのブロックの上位2名、
計4名が決勝トーナメントに進出する、という形式を取りました。
そして今回の観戦は、この決勝トーナメントの準決勝戦に当たる興行です。

また、「G1」の興行的なの特徴としては、
「両国国技館にて連日開催」という側面もあります。
しかし、折からのプロレス興行不振の波には、
メジャー団体・新日本プロレスと言えど勝つ事は出来ず、
かつては「両国7連戦」というムチャな興行を行っていた「G1」も、
今年は総当たり戦は地方興行で開催、
決勝トーナメントのみ「両国2連戦」という、
ちょっと寂しい興行になってしまいました。

しかし、今までは「東京のもの」でしかなかった、
「G1」というブランドが地方へ流出していくのは、
東京在住の人間には「寂しい」という印象を与えましたが、
多分、地方在住の人には「嬉しい」という感情を与えているはずです。
これが、後々に新日本プロレスの財産になると良いですね。

では、観戦記です。

---

17:30
両国国技館に到着。
この会場で観戦するのはバトラーツの「ゴールデンタイム伝説」以来か?
懐かしいなぁ。あの興行のロード・ウォリアーズはカッコ良かったなぁ・・・。

さてさて、突然思いついたG1観戦(8/10 「一撃」観戦記を参照)なのだが、
本当は僕はこのG1というものに、昔から全く興味がなかったりする。

それは、大会そのものに「権威」を全く感じないからだ。

単純な話、同じシングル戦のトーナメントなら、
全日本プロレスのチャンピオン・カーニバルの方が、
選手が身を削って試合をしている。
新日本ではG1のチャンピオンになった所で、
選手が輝いている期間はせいぜい3ヶ月。
あとは新日本プロレスお得意の東京ドーム興行への流れの中で、
G1チャンピオンの肩書きはどんどん埋没していく。
そして、一つ一つの試合がおざなりなイメージもあり、
また、昨今の新日本の看板選手の他団体への流出や、
強豪外国人選手の少なさも、僕の興味をさらに失わさせる原因になっている。

ってな訳で、僕は毎年夏になっても、
「G1?あっ、やってんの?」って感じで、全然ピンと来ない。
TVで放送されていて初めて気がつく程度だ。
唯一、中西が優勝した99年だけはちゃんと見ていたかな?

そんな僕が、何故、観戦する気になったか?

理由は・・・、あんまりない。

まあ、強いて言うなら、
一撃のチケット代が多少浮いたから、
「プロレスファンぽい事をしたくなった」だけか。

四千円のチケットを購入、会場入り。やっぱりプロレスは安い。

17:45
会場入り、驚いた。
イベント開始前とは言え、会場内の客入りが悪い。
新日本プロレスの客入りが芳しくない事は噂には聞いていたが、
やはりG1のような名物イベントでもこの程度の客しか入らないのか・・・。

・・・と言っても、8/8のレジェンドのような末期的な客入りではないが。
大体6割〜7割程度の入りかな?「苦戦してるね」って感じの入りだ。
まあ、今日はG1の準決勝戦だから、
決勝が行われる8/11は満員になるんでしょうな。

それにしても今日、G1決勝戦の「お膳立て」であるこの興行を観たら、
やっぱり明日も来ないと駄目かねぇ・・・。

18:00
開始時間になり、「ケロ」こと田中 秀和リングアナがリング上で前口上。
・・・と、ここでリング以外の会場の照明が暗くなる。
TV放送する上で、苦戦している客入りを隠す為の演出だな。

しかし、こう真っ暗ではメモを取るのも一苦労だなぁ。
メモ帳に目を凝らしながら観戦開始。

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第一試合 15分一本勝負
○ブルー ウルフ(183cm/110kg)
●矢野 通 (186cm/110kg)
[7分19秒 片エビ固め]
※モンゴルスラム

「新日本・前座伝説」もどこ吹く風、今時の前座試合には、
売りだし中のユニット・SWING LOWのメンバーであるブルーが登場。
序盤こそ地味な技の攻防だったが、中盤からは出るわ出るわ大技の数々。
矢野はアームボンバーの体制からの裏投げや、フロント・スープレックス。
ブルーはこれに対抗してマフラー・ホールド、垂直落下式ブレンバスター、
パワースラム、回転式エルボー、そしてモンゴルスラム、3カウント。
もちろん、試合の合間のチョップ合戦は忘れていない。
平成の前座試合、ここにあり。

う〜ん、気迫も何も伝わってこない。
何とかならんもんかねぇ?

隣の客が友達に「あのブルーのエルボーと三沢のエルボー、どう違うの?」、
答えた友達、「重さが全然違うだろっ!」と怒る。

どうでもいいが、隣のオヤジが最初から寝ている。



第二試合 20分一本勝負
新日本プロレス30周年記念 〜JWP提供試合〜
○日向 あずみ(160cm/58kg)
 コマンド ボリショイ(150cm/50kg)
 輝 優優(161cm/67kg)
vs
●倉垣 翼(162cm/70kg)
 春山 香代子(160cm/63kg)
 米山 香織(150cm/56kg)
[13分30秒 原爆固め]

最近は客を暖めるのは他団体の仕事になりつつある新日本プロレスの興行。
今回はJWPが登場、レフリーは山本小鉄が勤め、キッチリと仕事をこなす。

倉垣の打点の高いドロップキック。倉垣組の蟹ばさみからの顔面ドロップキック。
日向のトップロープから場外へのコンヒーロ。
ボリショイの綱渡り、後ろ歩き綱渡りからのコバルタ。さらにはドラゴン・ラナ。
そして、相手の周りを2回転するデジャブからのクリップラー・フェースロック。

最初につかまったのは、小兵の米山。
日向&輝の2人で抱え上げてのアルゼンチン・バックブリーカー。
さらには日向には超高速回転のジャイアント・スウィング。
それを受けて輝は超高速回転のエアプレーン・スピン。

米山なんとか逃れて春山登場、ローリングクレイドル、純回転+逆回転。
日向を捕まえて、全員で手を変え品を変えのフットスタンプで攻撃。
最後はムーンサルトで締めたが、3カウントは奪えず。

両チーム分断、日向 vs 倉垣のリーダー対決。
ここで日向は雪崩式ダブルアーム・スープレックスから、
最後はなんと起き上がりこぼしジャーマン・スープレックス5連発。
普段は男子プロレスしか見ていないと思われる観客は、
見慣れぬ技の数々に終始沸きっぱなし。

そんな中、隣のオヤジはまだ寝ている。



第三試合 15分一本勝負
○ヒロ斉藤(175cm/108kg)
 後藤達俊(180cm/115kg)
vs
 エル・サムライ(180cm/92kg)
●井上 亘(180cm/98kg)
[8分31秒 片エビ固め]
※セントーン

このカード、メンバーだけですでに「やっつけ仕事」感が充満している。
この中にいると、若手の井上が何やら可哀想である。
ヒロと後藤とのタッグは「ブロンド・アウトローズ」再結成の筈なのだが、
会場の上から見るとヒロのハゲッぷりの激しさが痛々しい。

ヒロ組、お得意の奇襲で試合はスタート。
サムライ登場、ハゲたヒロの皿めがけてエルボー連打。やめてくれ、妙に痛々しい。
その後、裏DDTを一発放って井上にタッチ、
「仕事嫌い」なサムライはここでも健在。

井上、やはり捕まる。
ヒロ、ここで井上をブレンバスターの状態から前に落とすフェースバスター、
井上、誤って腕から落ちそうになる。危ないなぁ、下手したら骨折だよ。
タッチを受けた後藤、何故か井上を上四方で押さえ頭を股間で挟む拷問を多用。
何の嫌がらせだ?

ここでサムライがチームの危機を察して登場、
しかし後藤のバックドロップを食らってしまい、場外で失神。
もちろん、そのまま試合終了まで失神。「仕事嫌い」なサムライの真骨頂だ。
その後、井上は孤軍奮闘したものの、ヒロの普通のセントーン一発で沈んでしまう。
カードも「やっつけ仕事」だが、試合も「やっつけ仕事」。

隣のオヤジ、当然のようにまだまだ寝ている。
しかも、ちょっと気持ちよさそうだ。



第四試合 20分一本勝負
○獣神サンダー ライガー(170cm/95kg)
 田中 稔(175cm/90kg)
 成瀬 昌由(173cm/95kg)
vs
 金本 浩二(180cm/90kg)
 邪 道(180cm/96kg)
●外 道(174cm/90kg)
[14分10秒 片エビ固め]
※垂直落下式ブレーンバスター

稔、大人気。金本、大人気。
まあ、これはわかるとして、成瀬までが大人気。
どういう訳か、黄色い声援しか飛んでいない。

「あのなぁ、こいつは欠場中はRINGSの世話になりながら、
 いざ復帰したら、一戦でRINGSを退団したような恩知らずなんだぞ!
 よくそんな社会人の礼儀も知らないような奴を応援できるなぁ。」
復帰戦を生観戦した者としては、憤りを隠す事が出来ない。
その成瀬、金本のミドルキック連打をキャッチしてドラゴン・スクリュー。
さようなら、成瀬。別世界に行ってしまったんだね・・・。

その成瀬、捕まる。3人がかりのスーパー・パワーボム、
さらには邪道のクロスフェース・オブ・JADOH。
邪道のこの技は、永田ではなくクリス・ベノワをお手本にしているので、
入るタイミングが非常に気持ち良い。
こうして追い込まれていった成瀬だが、この危機を裏拳で脱出。
ちなみにこの裏拳には、クレイジー・サイクロンという、
大概にして欲しい名前がついている。
さようなら、成瀬。別世界に・・・。

タッチを受けて田中が登場、金本との膝十字合戦に会場が沸き返る。
そして「お膳立て」が整った所でライガーの登場だ。
掌打の連発で金本組を蹴散らして、恒例の分断作戦から、
最後は垂直落下式ブレーンバスターで外道からピンを奪った。
試合を盛り上げるのは他のレスラーに任せ、自分は美味しい所を総取りする。
ライガーのプロレスは本格的に晩年の長州のスタイルに似てきたな。
コスチュームの中で歳を取ってきている証拠か。

隣のオヤジが相変わらず目を覚まさない。
いったい、何しに来たんだ?



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○ジョーニー・ローラー登場

ここで、8/8のレジェンドにて、客席から対戦相手を募っておきながら、
その観客(サクラ)に危うくボコられそうになるという、
衝撃的な日本デビューを飾ったジョーニー・ローラーが登場。
マイクで新日本プロレス参戦をアピールした。

「今日、このリングに上がったのには理由があります。
 私は、WWFで6年間チャイナをやり続け、プロレスが大好きになりました。
 1年前にWWFを脱退し、色々な活動をしてきましたが、
 やはり私はプロレスラーでした。

 WWFからもオファーが来ました。
 でも、私の中では新日本のファンが世界一です。
 ですから、9月のツアーからの新日本プロレスの参戦をここに発表します。
 そして、9月16日、私の仲間であるグレート・ムタをここに連れてきます。」

えっ・・・?ムタが参戦?
武藤と新日本プロレスの関係ってクリアなの?
それとも、昔のWWFの「2代目・ディーゼル」や、
「2代目・レザー・ラモン」みたいな、商標権を主張する為の偽者が出るの?

これはちょっと気になるね。

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第五試合 30分一本勝負
G1 CLIMAX 〜準決勝進出者決定戦
○西村 修(186cm/105kg)
●中西 学(186cm/120kg)
[5分46秒 ジャパニーズ・レッグロール・クラッチホールド]  

へ〜っ、今年のG1はこういう選手の残り方したのね。
こりゃ、マニアは大喜びだろうね。

手四つの攻防を嫌って中西がチョップ、嫌がる西村は場外へ逃げる。
戻ってきても中西が攻める。
背中へ頭突き、ストンピング、チン・クラッシャー、重そうなチョップ。
またまた嫌がる西村は場外へ逃げる。間をあけてるのね。

西村はリングに戻って反撃、
中西をコーナーへかち上げ式のエルボースマッシュ連発。
必要以上にドッと沸く会場、うるさいなぁ、ただの繋ぎ技だろ。
中西反撃、ワンハンド・バックブリーカーからアルゼンチン・バックブリーカーへ。
担がれながらも、中西の首をスリーパーで絞める西村に、
又しても必要以上にドッと沸く会場。うるさいなぁ、いつもの事だろ。
さらには卍固めで追い討ち、ドッと沸く会場。
うるさいなぁ、「西村様は神様です」かよ。

しかし中西が勝負に出た。アルゼンチン・バックブリーカーから、
2時間で伝承して来たゴッチ直伝のジャーマン・スープレックス・・・ホイップ。
イヤイヤ、さすがのゴッチさんも、
2時間ではジャーマンをクラッチする所までは伝承出来なかったか。

さらに向かっていった中西だったが、西村はここで蟹バサミ。
この体制から、何とも入りの悪いジャパニーズ・レッグロール・クラッチホールド。
入り方は悪くても、3カウント入って、会場は西村様をありがたがる大歓声。
やめてくれ。この試合の西村の動きやテンポは「平成・新日本」のそれだろ。
よくもまあ、あんなお粗末な「無我」を喜べるもんだな。
でも、これでメインは西村 vs 高山ですか。それはちょっと見物かも。

この試合、周りの声がうるさかったせいか、
隣にいるオヤジが目を覚ましかけるが・・・、
試合を見ているうちにまた寝始める。
なかなか頑固なオヤジだ、寝る事に対して。



第六試合 30分一本勝負
○佐々木 健介(180cm/110kg)
 棚橋 弘至(181cm/107kg)
 鈴木 健想(191cm/110kg)
vs
 永田 裕志(183cm/108kg)
 吉江 豊(180cm/125kg)
●垣原 賢人(180cm/95kg)
[15分29秒 体固め]
※ラリアット     

G1を勝ち残れなかった方々によって組まれたカード。

近くに吉江ファンがいて、吉江が技を出すたびに、
「よっしゃ、吉江バスターだっ!」
「そこだ、吉江プレスッ!」
「今だ、吉江クラッチッ!」
と、ずうっと叫んでいる。

垣原には「カッキーッ」と声が飛ぶ。
「カッキー」はいつまで「カッキー」って言われ続けるんだろう?
30歳のオヤジに「カッキー」はキツいんじゃない?

何かと文句を言われている健想だが、
この試合で放ったニードロップやジャンピング・ニーには大器の可能性を感じた。
でも、現在の小粒な選手揃いの新日本では体を活かしたプロレスは出来ないかも。
こういう選手は海外遠征させた方が良いと思うんだけどね。
でも、海外遠征の結果、高野兄弟みたいになっても困るが。

相変らず棚橋が一人で技を受けまくったこの試合、
最後は垣原の三角絞めをパワーボムで叩きつけた健介が、
追い討ちのラリアットで垣原を葬った。

それにしても、新日本の6人タッグは書く所が少なくて困ってしまう。
そんな中、試合中にはピクリとも動かなかった隣のオヤジが、
試合終了間際にようやく目を覚ました。



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○藤田和之登場
藤田のテーマ・ソングに会場は大歓声。

んで、藤田登場、マイク・アピール
「オイ、新日本!俺は戻ってきたぞ!
 お前らの魂、見せてみろよ!」

とたんに会場の歓声はブーイング混じりに。単純な客だなぁ。

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第七試合 30分一本勝負 G1 CLIMAX 〜準決勝
○蝶野 正洋(186cm/108kg)
●天山 広吉(183cm/115kg)
[22分3秒 クロス式STF]

この試合、ケロのアナウンスによると「年に1度」しかシングル対戦しないらしい。
まあ同じチームだし、そう言う事になるのか。

試合開始、天山は客席を挑発して歓声を煽る。
そして両者は組み合うが、予想通りの通好みの地味な展開。
ここで攻勢を取ったのは天山。ヘッドバッドで蝶野を攻めたてると、
観客がしきりに「シーッ!シーッ!」とうるさくなる。
んで、ここで天山のモンゴリアン・チョップが炸裂。
そういえば紙プロには「ファミコン・プロレス」なんて単語もあったねぇ。

蝶野は蟹バサミからのグラウンド・スリーパー、
さらにはレッグロック、脇固めで天山に反撃をこころみるも、
今日の天山は容易にペースを握らせない。

ヘッドロック、ロープに振られるとショルダー・タックル、
さらにスリーパー、倒れこみヘッドバット、ストンピング、
串刺しラリアット、首四の字固め、股間への膝攻撃、ストンピング。

これらの攻撃を長時間に渡って一方的に食らう蝶野に「どうした蝶野っ!?」とか、
「それでも総帥かっ!?」という厳しいヤジが飛ぶ。
最近のファンは蝶野の「死んだフリ殺法」を知らんのか?

ここで蝶野がようやく反撃。
脇固めから、なんと天山の得意技・猛牛スリーパーだ。
しかしこれに怒った天山、雪崩式ブレンバスターを挟んで、
蝶野の得意技であるケンカキック、羽折り固めで攻めこむ。

蝶野はこれに対して本家の羽折り固めでお返し。
本家の意地で、天山に容易に返させずにいたが、
スタンドになって天山のマウンテン・ボムを食らってしまう。

そして、ここで出た、本家・天山の猛牛スリーパー、さらには胴締め式に移行。
ここで蝶野コールが爆発。天山は十分に絞め上げてフォールの体制、
しかしカウントは2。会場は大歓声だ。

さらに天山が攻め続ける。ダイビング・ヘッドバット一閃、さらにもう一発。
しかし、これは蝶野がかわしたが、天山は尚も猛牛スリーパーで攻める。
さらにモンゴリアン・チョップ、そしてここで満を持したTTDだ。
フォールの体制、しかしカウントは2。
天山が攻めれば攻めるほど、蝶野の「死んだフリ殺法」全開だ。

徹底的に攻め込みながらも、その全ての技が返されてしまい、
打つ手のなくなった感のある天山だが、尚も猛牛スリーパーで攻め込む。
これもどうにかロープに逃げた蝶野だが、
天山は尚も腕ひしぎ逆十字で勝負をあきらめない。

ところが。
ここでついに蝶野が動いた。
スルスルと抜けると、反対にクロス式STFをガッチリと極める。
逆にコールを受ける立場になった天山はこれを何とか逃げる。
が、蝶野はダイビング・ショルダータックルで尚も畳み掛ける。

天山はニールキック、ラリアットで反撃するが、
蝶野はケンカキック2連発で逆転。
天山は3発目をマウンテン・ボムで切り抜けたが、
自らロープに飛んだところを、
逆に蝶野のアトミック・ドロップを食らってしまう。

そして、ここで蝶野は満を持しての2発目のクロス式STF、
これがガッチリ極まって、天山はついにタップアウト。

会場が蝶野の逆転劇を、信じられないような様子で歓声を送っている。
そうなのかなぁ、試合自体は完全に蝶野の勝ちパターンだと思うんだけどね。
まあ、今年は天山の優勝が期待されていたので、
それもあっての事なんだろうけど。

隣のオヤジは、途中で寝る事はなかったもの、
それでも幾分眠そうにボーッと試合を見ていた。



第八試合 30分一本勝負 G1 CLIMAX 〜準決勝
○高山 善廣(196cm/125kg)
●西村 修(186cm/105kg)
[22分38秒 原爆固め]

西村が入場すると、もうそれだけで会場は大歓声に包まれる。
反対に試合前、高山が藤田と握手をすると、会場内大ブーイング。
横にいるファンの一人が、「西村!プロ格なんてぶっ潰せっ!」と叫ぶ。
ふ〜ん、この試合はそういう目で見られているのね。

試合開始、まずは手四つの攻防、力比べ。
力では勝ち目のない西村、すかさずバックを取る。
高山は体制を反転して西村の首をフロント・ヘッドロックに取る、
そして同じ体制のまま、両者はコーナーへ移動する。
コーナー際では、お互いあえて仕掛けないクリーンなブレイク。
このような攻防が2度行われた。客席が沸きかえる。
しかし3度目あたりからはチョップを叩き込み、試合は動き始めた。

スタンドで腕を取られた西村は、取られた腕を軸に高山の周りを一回転して、
逆に高山の腕を取ってテイクダウン、
グラウンドでチキン・ウィングに捕らえたまま、
西村は一回転して腕を絞りあげる。
「スピニング・チキン・ウィング」に、会場内がどっと沸く。

高山が首投げをすると、
投げられた西村はヘッド・シザースで逆に高山の首を絞め上げる。
何だか一昔前の全日本プロレスのような攻防だが、
ここで高山はダイナマイト・キッドばりの倒立に挑戦する・・・失敗。
会場内には失笑が。
まあ、高山の気持ちはわかるが、その巨体では3点倒立は難しいだろう。

高山、手四つの体制から西村をフォールすると、西村はブリッジでこれを返す。
西村が徐々に盛り返し、逆に高山にブリッジを強要する体制に。
さらに西村は高山のブリッジの上に乗っかって膝を立てるが、
高山はビクともしない。
横のファンが「いけ、西村!もっと膝を立てろっ!」とうるさい。
折角の「無我」も、周りのファンの頭が「平成・新日本」で、
どうにも試合に集中できない。

西村が首投げ、投げられた高山がヘッド・シザースで西村の首を絞め上げる。
先程の展開の再生となったが、ここで西村は倒立に挑戦・・・これは成功。
会場内には歓声が。そして頭をスポッと抜く、会場はさらに大歓声だ。

高山は西村にフェースロックを極めると、
西村は足を取って極めにかかり、インディアン・デスロックの構え。
大歓声の中、2連発の後、鎌固めに移行、さらに大歓声。
体制崩れ、高山が上四方に西村を捕らえてフォールの体制、
西村ブリッジでこれを返す。
クラッチを離さず、今度は西村が上四方の体制、高山がブリッジで返す。
会場は、その一つ一つの攻防に沸きかえる。

高山が腕ひしぎ逆十字を仕掛けると、これをブリッジで返す西村、
逆に高山のバックを奪ってサーフボード・ストレッチの体制だ。
スタンドになり、腕力で返そうとする高山、
返した、と思ったその瞬間に再び西村はさらに回転、
再びサーフボード・ストレッチの体制。
さらに返そうとした高山だったが、西村、今度は二回転で容易に体制を戻さない。
会場からはまたまた大歓声が沸き起こる。

西村、飛行機投げから腕ひしぎ逆十字、高山が粘るとキーロックへ移行。
この技が出ると昭和時代は「休むなっ!」という罵声が飛んだものだが、
平成の世では大歓声が沸きおこる。時代も変わったもんだ。

試合開始から15分、
今までは西村の「無我」に付き合っていた高山だったが、ここで動いた。
ミドルキックの三連打で西村を追い詰めるが、
西村もコーナー際でのかち上げエルボースマッシュで対抗。
再び試合を「無我」へ戻すと、蟹バサミ、トップロープからの片足ニードロップ、
足四の字固め、スピニング・トーホールドと得意技を連発、
高山のうるさい足を徹底的に痛める作戦だ。
観客は西村の技の一つ一つに大歓声を送っている。

西村、ここで再び足四の字を極めると、高山は反転して逆四の字の体制に。
形勢逆転、苦しむ西村に観客は「西村」コールで後押しする。
これに答えて、西村は再び体制を反転、
足四の字を極めると、高山はたまらずロープへ。
会場内は「してやったり!」の大歓声だ。

しかし、尚も足を攻めつづける西村だったが、ここで高山は強烈な張り手を一閃。
一発でのされた西村に対して、高山はフロント・スープレックスを2連発。
さらにはスリーパーで西村を追い詰める。
西村は一度は逃れるも、高山は再びスリーパー。
西村がバックを奪ってスリーパーを返すと、
これを首投げで返して、胴絞め式スリーパーへ移行。

再び沸き起こる、「西村」コール。
これに答えた西村、どうにかスリーパーを振りほどいて、
尚も向かってくる高山にはコブラ・ツイストで絞め上げる。
観客は「待ってましたっ!」の大歓声。
勿論、ここから西村のコブラは卍固めに移行、さらにはグラウンド卍固めへ。
観客は移り行く西村の絞め技に狂喜乱舞している。

なれど高山、ここでついに強権発動。キチンシンク一発で西村を動けなくする。
しかし西村、二発目のキチンシンクはスクール・ボーイで返す。
観客は奇跡の3カウントを願うも、現実は非情の2カウント。
そして三発目のキチンシンク発動、もろに食らった西村はグロッキー状態。

そして高山、満を持してのジャーマン・スープレックス・ホールド。
これを西村は返せず、3カウントを聞いてしまう事に。

会場にはもの凄い落胆の空気が流れたものの、
やがて負けた西村を労う拍手が沸き起こる。
しかし、この流れを断ち切ったのは、他でもない高山だった。

「オイッ、新日本プロレスっ!弱えぇーな、オメェラっ!」
観客は一斉に大ブーイングだったが、次の瞬間に高山は、
「いくぞおおおぉぉぉーっ!ノォーッ、フィアァァァーっ!」。
まばらながら、結構な数の客が反応していた。

同じ「無我」でも、相手が違うと西村の動きもここまで違うかねぇ。
まあ、こういうプロレスは相手の技を受ける技量のない中西相手じゃ無理だよなぁ。
それにしても、高山はとことんまで「無我」に付き合った。
本当に「プロレス」が好きなんだねぇ。

ただ、西村に決定的な決め技がないのが気になった。
これでは、試合の焦点がぼやけてイカン。

隣のオヤジは、やはりボーッと試合を見て、
試合終了と同時に足早に立ち去っていった。
この試合ですら満足できなかったらしい。



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雑感:
G1本戦とそれ以外の試合のグレード差の激しい興行でした。
・・・といっても、僕自身は正直、満足した試合は一試合もありませんでした。
今日の主役である西村に全然乗れなかったのが原因なのですが。

というか、西村のスタイルも然る事ながら、それ以上に辛かったのが、
西村をありがたがる周りのファンの風潮でしょうか。
四天王全盛時代の全日本プロレスを思わせる、「内に篭りたがるパワー」。
新日本にも、ついにそういう磁場が発生しているのか・・・と、
ちょっと落胆しました。

前回の東京ドーム興行では、
あんまりそういう風潮は少なかったんですがねぇ・・・。

---

●おまけ

翌日の16:30

さあ、今日もG1を見るべく秋葉原に来たぞっ!
開始の18:00までは時間があるから、
ネットカフェで紙プロ板の様子でも見てみるか。

何々、「G1決勝生放送中のはずなんだけど」。

はぁ、19:00くらいからの放送かねぇ?
どれ、内容を読むか。

「さっきから選手のひととなり紹介のVばかりです。」

ん、これはもう放送が始まっているような書き込みだなぁ。

「http://www.nikkansports.com/news/up/up1.html」

リンクだ。押してみよう。

「G1 CLIMAX 2002 FINAL HURRICANE
 ◇東京・両国国技館◇平成14年8月11日(日)◇15:00 ◇」

・・・15:00!?
だって、昨日の準決勝は18:00からの開始だろっ!?
だったら、今日も18:00からやるのがスジだろうがっ!?

あっ、確かにあそこのTVでそれらしいものを放送しているな・・・・・・・・・。



------------------------------終了------------------------------













イヤァ、ボカァ、ホントにG1に興味がないんだナァ・・・。

---

以上、長文失礼。

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