横浜案内その1 & 2001・12/01パンクラス大会ルポ

註:高倉仮面氏のルポは、「会場周辺の観光案内」と「試合そのもののルポ」のふたつが
絶妙に融合し構成されている。私は便宜上、前者のほうに重点を置きコーナーにおいているが
そこだけに注目するのはあまりにもったいないと言えよう。
両者ともにご注目いただきたい。ただし読者の便宜のため、実用性の高い観光案内を太字にした。





お疲れ様です。
高倉です。

さて、今回僕はパンクラスを見に行きました。
んで、いつも通りに観戦記を書きました。
そいで、いつも通りに送ります。

パンクラスは、元新日本プロレスの船木・鈴木両選手が、
自分たちの理想を追い求めて旗揚げしたプロレス団体です。
プロレス団体…と言っても、いわゆる『セメント・プロレス』団体で
(『セメント』 ≒ 『ガチンコ』。『ガチンコ』という単語は嫌いなのでこっちで表記)、
『セメント・プロレス』としては、日本では(世界でも?)一番古い団体です。

しかしながら、団体自体は決して順風満帆ではありませんでした。
ケン・シャムロック&フランク・シャムロック、ガイ・メッツアー、バス・ルッテン等の、
良質な外国人を輩出し続けたパンクラスでしたが、
初期パンクラスには彼らに勝てる日本人選手が殆どいなかった上に、
彼らが同団体で「最強」のうちにUFC等に流出してしまった為、
残された選手でいくら良い試合をしても「外国人エースに勝てない自己満足集団」
のレッテルを貼られ続けました。
そこで同団体のエースである船木選手がヒクソン・グレイシー選手に勝利する事で、
同団体のレッテルを剥がそうとしましたが、あえなく敗北。
国内では、同時期にPRIDEにて桜庭選手が、
ホイス・グレイシー選手に歴史的勝利を挙げている為、
パンクラスの立場はますます窮地に立たされました。

しかし、パンクラスは復活します。
伸び悩むヘビー級のベテラン選手を尻目に、
中量級の若手選手が伸びてきたのです。
彼らは外国人強豪選手に勝利し続け、その噂が他団体の選手を呼び出し、
気が付けば、中量級では国内No.1の選手層が出来ていました。
それに合わせて、団体の人気も現在再急上昇中です。

さて、現在のパンクラスは道場制を導入していて、
現在団体内には主に3つの道場があります。

・パンクラス・東京道場…船木選手が所属していた道場。
                打撃が中心。トレーニングにヨガ等を取り入れているらしい。
                     船木選手は2000年にヒクソンとの試合に敗北、
                     その直後、30代前半という若さで引退をしてしまいました。
               現在のエースは、「自称:癒し系ファイター」、
               当時は実力No.1だったヒクソンの弟子を秒殺した近藤選手。

・パンクラス・横浜道場…鈴木選手が所属している道場。レスリング中心。プロレス好きが多い。
               現在のエースは、「キン肉マン」に憧れてパンクラス入りし、
               VTの試合で、柔術の黒帯選手相手にパイルドライバーを決めた、
               美濃輪選手。団体内人気No.1です。

・パンクラス・グラバカ…上記2道場とは一線を画す道場。
                元々は他団体に上がっていたフリー系の選手が、
              パンクラスに集結して作った。柔術系選手が多い。
              エースは、「リアル・天下一武道会」と言われる、
              アブダビ・コンバットで日本人で唯一優勝した菊田選手。
              また、その弟分である郷野選手もあなどれない。

現在は、東京・横浜の生え抜き系道場所属選手と、
グラバカ所属の渡り鳥系選手の、ピリピリした抗争が人気を呼んでいます。

ルールについては、現在のPRIDEを思い浮かべていただいて、
・4ポイント(四つん這い)状態の選手への、ヒザ攻撃は反則。
・基本的には1Rは5分間。
・体重分がPRIDE以上に細かく、体重差判定のようなものはない。
・膠着ブレイクが早い。
ような感じだと思ってください。

ではでは、12/1・パンクラス興行観戦記、行きますかぁぁぁ〜っ!

---------

16:30
横浜・関内到着。
文体に行き、5000円の当日券購入。
「しかし、興行開始まで時間があるなぁ。
 あっ、関内といえば…。やっぱり行くでしょう!」って事で…。

17:00
横浜・中華街散策。異国の文化に触れるのは楽しい。

途中、関帝廟を発見。
関帝廟で祭られている神様・関羽は、
中国の人気歴史書『三国志』の中でもトップ5に入る人気。
その民衆人気で神様になっちゃった人。
とりあえず、目の前で「ねい言断つべし!」(by蒼天航路)と絶叫。
でも,ここの線香、1本500円は高すぎだっ!
香港に行った時もすごく感じたんだけど、
中国人って、ホント日本人の足元見てるよねぇ。

腹が減ってきたので、とりあえず飯を喰う為に飯店入り。
本当は色々な点心で【飲茶】がしたかったが、
入った店は餃子も点心も一種類づつしかなかった。
しょうがないので、とりあえずビールと餃子を注文する事に。
餃子が出るまでは随分時間が掛かったが、出てきた餃子は…さすが本場の味!
あまりの美味さに調子にのって、空きっ腹にビールをぐいぐいと押し込む。
もともと酒は弱いのもあり、瓶を開ける頃にはすっかり出来上がる。

18:00
すっかり気分が良くなったものの、ちょっと歩けそうにない。
そこで、タクシーをつかまえて文体に向かう。
道中、運ちゃんに「今日は文体で何かあるの」と聞かれる。
「パンクラスの興行があります」と答えると、
「おお、パンクラス!あの…船…船本のいる団体かい?」
ちょっと間違ってはいるものの、さすがはパンクラスのお膝元。
意外にその知名度は高いようだ。

…それにしても、中華街から文体は思ったより近かった。
運ちゃんには迷惑掛けたなぁ…。
中華街で買った豚マンにカブリ付きつつ観戦開始。

---------

第一試合 ミドル級2R
△北岡悟(東京道場) vs 長岡弘樹(ロデオ・スタイル)△
2R判定・1−0

1R、2Rともに、スタンドでの軽い打撃と、
組み合ってのコーナー4つ状態に終始。
両者共、全く決めてに欠きドロー。

それにしても、いつもの事ながらパンクラスの会場は静かだ。
「楽しみ方は、人それぞれ」というのもあるだろうが、
観客に「盛り上がろう!」という気概が見えない。
お金を払っているのは自分なのだから、
もう少しは、声を出すなり拍手するなり、
普段出来ないことをしてモトを取ろうとしてもいいと思うのだが…。

第二試合 ミドル級3R
○クリス・ライトル(アメリカ) vs 三崎和雄(グラバカ)●
3R判定・3−0

1Rでは下になっては三角締めを狙い、2Rではガードで上になっての細かい打撃。
3Rでは一度ガードになるも、反転して逆転。 全体的にクリスが圧倒していた。
まあ、自力が違っていたのかな?

客は、相変わらずシーンとしている。
見せ場のない試合が続いたから、しょうがないかなぁ…。
でも…、こう…、もう少し…、何かあるでしょう、皆さん。

第三試合 ライトヘビー級2R
○美濃輪育久(横浜道場) vs 柴田寛(RJW)●
1R 2分28秒 KO

パンクラスの人気No.1選手・美濃輪の登場に、
それまで静かだった会場が、思い出したかのように沸き始める。
何だよ、現金な客だなぁ。盛り上がろうとすれば盛り上がれるじゃん!

さて、試合開始から美濃輪は速攻。
いきなりのタックルからアームロック・腕ひしぎ逆十字を仕掛けるが、これは未遂。
縺れ合った末にスタンドになると、今度はパンチ・ヒザの応酬。
このヒザが見事に当たり、柴田の負傷(カット)で試合終了。
試合後、美濃輪はリング中央でいつもの「頂上目指すぞ!」のパフォーマンス。
そしてヒーローは、風のように走り去っていった。
それでも観客は、ヒーローの残した余韻に酔いしれる。

第四試合 ライトヘビー級3R・東横 vs グラバカ対抗戦
○菊田早苗(グラバカ) vs 渡辺大介(横浜道場)●
1R 2分14秒 肩固め

ここから3試合は「東横 vs グラバカ対抗戦」。
対抗戦が始まると、会場は本当に異様な熱気に包まれる。
会場の声援が奇麗に二分されて、試合前から歓声と怒声があちらこちらから飛び始める。
試合前から始まる、観客同士の「声援対抗戦」。
今時、対抗戦に対してこれだけ熱くなれる客層は珍しいと思う。
普段の試合も、これだけ盛り上がれば良いのだが。

さて、結果を先に書いてしまい、
「あ〜あ、順当勝ちだな」と思った人は多いだろうが、試合内容はさにあらず。
なんと、試合開始直後の渡辺のジャンピング・ニーが菊田に当たったから、さあ大変!
ややグロッキー気味の菊田を、上になってボコスカ殴る渡辺に場内大歓声!

しかし菊田は、…強い!
渡辺のパンチがやや落ち着き、渡辺がガードポジションを取ると、
そこから菊田はひっくり返してしまい、上になる。
ここから肩固めが入るまでは、時間は全く掛からなかった。
KO寸前のあの状況から勝ってしまうんだから…、
やっぱりアブダビ王者は強いねぇ。
会場内を、その強さ故の「ため息」が支配する。

第五試合 ライトヘビー級3R・東横 vs グラバカ対抗戦
○佐々木有生(グラバカ) vs 渋谷修身(横浜道場)●
3R 3分42秒 腕ひしぎ逆十字

試合自体は終始渋谷が押し気味だったものの…、
パンクラス・ファンの間では常識らしいのだが、
渋谷はとにかく「決めっ気」がない。
何度も何度もタックルで倒すものの、その後が全然続かない。
逆に下になっている佐々木に殴られまくる始末。
最初は渋谷にも声援が飛んでいたが、ラウンドを重ねる毎に、
「渋谷〜、何で殴らないんだ〜!」「渋谷、何がしたいんだぁ〜!」
と厳しい野次が飛ぶ。

対してやや劣勢だった佐々木だが、3Rに下からの三角締め狙い。
これがドンピシャに決まり、最後は逆十字に移行、タップを奪った。
佐々木の勝利に場内歓声が起こる。
僕はどちらかと言うと「東横派」なのだが、
この時だけは佐々木の勝利を喜んだ。

第六試合 ライトヘビー級3R・東横 vs グラバカ対抗戦
○近藤有己(東京道場) vs 郷野聡寛(グラバカ)●
3R 52秒 タオル投入

今回のパンクラスの、事実上のメインイベント。
対抗戦で盛り上がっている場内がさらに異様な空気になる。
癒し系ファイター・近藤は、
その甘いマスクを含めて観客にベビーフェイス(善玉)扱いされている。
対する郷野は、入場挨拶からいきなり近藤を睨むわ、
近藤の握手を求める手をパチンと叩くわで、相変わらずのヒール(悪玉)テイスト全開。

僕は正直、実力者・郷野の前に近藤は勝てないだろうと思っていた。
いや、おそらくこの試合を観る人の殆どがそう思っていたと思う。
ところが…試合は近藤のパンチに郷野が劣勢に立たされる展開に。
1Rこそ郷野は投げをうつ等で互角の勝負だったが…。
2R、近藤の打撃が爆発!スタンド、ガード、がぶり状態…、
どの状態でもとにかく打撃を当てる近藤。
特に右フックの伸びが良く、これが郷野にバシバシ決まる。
場内は「イケイケ近藤!」ムードで、この日一番の歓声。

3R、決着。開始と同時にスタンドでの打撃で郷野を圧倒。
ダウンを奪うと、そこからマウントで打撃連打!
郷野どう逃げてもあがいても、とにかく近藤が顔面へ猛ラッシュ。
そして…、ついに見かねた郷野セコンド陣がタオル投入!

近藤の奇跡の勝利に場内大爆発!僕も飛び上がって喜んだ。
試合終了後の郷野は、ピクリとも動けず大の字状態。
あの強豪・郷野がこんな形で負けるとは思わなかった。
それにしても、純ベビーが純ヒールに勝つ事が気持ち良いのは、
いつ以来だろうか。

第七試合 ミドル級タイトルマッチ3R
○国奥麒樹真(横浜道場) vs ネイサン・マーコート(アメリカ)●
3R 判定2−0

「東横 vs グラバカ対抗戦」が終わり、場内はいつもの「静かなパンクラス」へ。
タイトルマッチだったものの、正直、試合内容自体は特筆するところがない。
打撃→組み合ってのコーナー4つ状態→ガードポジションを取ったり取られたり。
ネイサンは得意の三角締めは爆発せず。

「こりゃ、ドローだな」と思っていたが、何故か判定は国奥。
思わぬベルト移動劇に、場内は歓声と怒号が起こる。

第八試合 初代ヘビー級王者決定トーナメント決勝戦
○高橋義生(東京道場) vs 藤井克久(V-CROSS)●
1R 1分12秒 KO

前回のトーナメント1回戦、2回戦は全く地味な展開だった上、
その日のメインが「菊田 vs 美濃輪」だった為、
全く盛り上がらなかったヘビー級王者決定戦。
そんな事もあり、試合前はやや不安だった。
(このトーナメントで、一番良く動いていたのは、
 サミングで追放されたマルセロ・タイガーだったし…)

ところが、試合前から高橋はやる気マンマン!
試合開始と同時に、打撃による猛ラッシュをしかける。
相手がコーナーに逃げても、逃がさんとばかりに打撃を連打、
72秒の試合時間中に、藤井は2度も場外へ落とされる事となる。
結局、このペースを落とさなかった高橋。
最後はフックで藤井を秒殺。晴れて初代ヘビー級王者となった。

---------

雑感:
やはりパンクラスは確実に面白くなってますね。
「フロントが興行を全く盛り上げる気がない」等の課題はありますが、
試合自体のテンポの良さは、プライド以上です。
「膠着ブレイクが早い」「5分3R」というシステムが、上手く作用してると思います。
ただ、グラウンドをじっくり見たい人には、向いてないかも。
意外な事に、パンクラスって打撃決着が多いんですよ。

でも、「東横 vs グラバカ対抗戦」の空気は、
ぜひ会場で味わってほしいですね。

◎おまけ
11:30
関内のネットカフェから、
『紙のプロレス応援団』へ速報記事を書き、投稿。
その後、いそいで地下鉄駅へと走るが、道に迷う。
あっちにフラフラ、こっちにフラフラ、
こころクラクラしているうちに、どうにか駅発見。

しかし…結局、終電に乗り遅れる(爆笑)。

以上、長文失礼。



お疲れ様です。
高倉です。

さて、今回僕はパンクラスを見に行きました。
んで、いつも通りに観戦記を書きました。
そいで、いつも通りに送ります。

パンクラスは、元新日本プロレスの船木・鈴木両選手が、
自分たちの理想を追い求めて旗揚げしたプロレス団体です。
プロレス団体…と言っても、いわゆる『セメント・プロレス』団体で
(『セメント』 ≒ 『ガチンコ』。『ガチンコ』という単語は嫌いなのでこっちで表記)、
『セメント・プロレス』としては、日本では(世界でも?)一番古い団体です。

しかしながら、団体自体は決して順風満帆ではありませんでした。
ケン・シャムロック&フランク・シャムロック、ガイ・メッツアー、バス・ルッテン等の、
良質な外国人を輩出し続けたパンクラスでしたが、
初期パンクラスには彼らに勝てる日本人選手が殆どいなかった上に、
彼らが同団体で「最強」のうちにUFC等に流出してしまった為、
残された選手でいくら良い試合をしても「外国人エースに勝てない自己満足集団」
のレッテルを貼られ続けました。
そこで同団体のエースである船木選手がヒクソン・グレイシー選手に勝利する事で、
同団体のレッテルを剥がそうとしましたが、あえなく敗北。
国内では、同時期にPRIDEにて桜庭選手が、
ホイス・グレイシー選手に歴史的勝利を挙げている為、
パンクラスの立場はますます窮地に立たされました。

しかし、パンクラスは復活します。
伸び悩むヘビー級のベテラン選手を尻目に、
中量級の若手選手が伸びてきたのです。
彼らは外国人強豪選手に勝利し続け、その噂が他団体の選手を呼び出し、
気が付けば、中量級では国内No.1の選手層が出来ていました。
それに合わせて、団体の人気も現在再急上昇中です。

さて、現在のパンクラスは道場制を導入していて、
現在団体内には主に3つの道場があります。

・パンクラス・東京道場…船木選手が所属していた道場。
                打撃が中心。トレーニングにヨガ等を取り入れているらしい。
                     船木選手は2000年にヒクソンとの試合に敗北、
                     その直後、30代前半という若さで引退をしてしまいました。
               現在のエースは、「自称:癒し系ファイター」、
               当時は実力No.1だったヒクソンの弟子を秒殺した近藤選手。

・パンクラス・横浜道場…鈴木選手が所属している道場。レスリング中心。プロレス好きが多い。
               現在のエースは、「キン肉マン」に憧れてパンクラス入りし、
               VTの試合で、柔術の黒帯選手相手にパイルドライバーを決めた、
               美濃輪選手。団体内人気No.1です。

・パンクラス・グラバカ…上記2道場とは一線を画す道場。
                元々は他団体に上がっていたフリー系の選手が、
              パンクラスに集結して作った。柔術系選手が多い。
              エースは、「リアル・天下一武道会」と言われる、
              アブダビ・コンバットで日本人で唯一優勝した菊田選手。
              また、その弟分である郷野選手もあなどれない。

現在は、東京・横浜の生え抜き系道場所属選手と、
グラバカ所属の渡り鳥系選手の、ピリピリした抗争が人気を呼んでいます。

ルールについては、現在のPRIDEを思い浮かべていただいて、
・4ポイント(四つん這い)状態の選手への、ヒザ攻撃は反則。
・基本的には1Rは5分間。
・体重分がPRIDE以上に細かく、体重差判定のようなものはない。
・膠着ブレイクが早い。
ような感じだと思ってください。

ではでは、12/1・パンクラス興行観戦記、行きますかぁぁぁ〜っ!

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16:30
横浜・関内到着。
文体に行き、5000円の当日券購入。
「しかし、興行開始まで時間があるなぁ。
 あっ、関内といえば…。やっぱり行くでしょう!」って事で…。

17:00
横浜・中華街散策。異国の文化に触れるのは楽しい。

途中、関帝廟を発見。
関帝廟で祭られている神様・関羽は、
中国の人気歴史書『三国志』の中でもトップ5に入る人気。
その民衆人気で神様になっちゃった人。
とりあえず、目の前で「ねい言断つべし!」(by蒼天航路)と絶叫。
でも,ここの線香、1本500円は高すぎだっ!
香港に行った時もすごく感じたんだけど、
中国人って、ホント日本人の足元見てるよねぇ。

腹が減ってきたので、とりあえず飯を喰う為に飯店入り。
本当は色々な点心で【飲茶】がしたかったが、
入った店は餃子も点心も一種類づつしかなかった。
しょうがないので、とりあえずビールと餃子を注文する事に。
餃子が出るまでは随分時間が掛かったが、出てきた餃子は…さすが本場の味!
あまりの美味さに調子にのって、空きっ腹にビールをぐいぐいと押し込む。
もともと酒は弱いのもあり、瓶を開ける頃にはすっかり出来上がる。

18:00
すっかり気分が良くなったものの、ちょっと歩けそうにない。
そこで、タクシーをつかまえて文体に向かう。
道中、運ちゃんに「今日は文体で何かあるの」と聞かれる。
「パンクラスの興行があります」と答えると、
「おお、パンクラス!あの…船…船本のいる団体かい?」
ちょっと間違ってはいるものの、さすがはパンクラスのお膝元。
意外にその知名度は高いようだ。

…それにしても、中華街から文体は思ったより近かった。
運ちゃんには迷惑掛けたなぁ…。
中華街で買った豚マンにカブリ付きつつ観戦開始。

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第一試合 ミドル級2R
△北岡悟(東京道場) vs 長岡弘樹(ロデオ・スタイル)△
2R判定・1−0

1R、2Rともに、スタンドでの軽い打撃と、
組み合ってのコーナー4つ状態に終始。
両者共、全く決めてに欠きドロー。

それにしても、いつもの事ながらパンクラスの会場は静かだ。
「楽しみ方は、人それぞれ」というのもあるだろうが、
観客に「盛り上がろう!」という気概が見えない。
お金を払っているのは自分なのだから、
もう少しは、声を出すなり拍手するなり、
普段出来ないことをしてモトを取ろうとしてもいいと思うのだが…。

第二試合 ミドル級3R
○クリス・ライトル(アメリカ) vs 三崎和雄(グラバカ)●
3R判定・3−0

1Rでは下になっては三角締めを狙い、2Rではガードで上になっての細かい打撃。
3Rでは一度ガードになるも、反転して逆転。 全体的にクリスが圧倒していた。
まあ、自力が違っていたのかな?

客は、相変わらずシーンとしている。
見せ場のない試合が続いたから、しょうがないかなぁ…。
でも…、こう…、もう少し…、何かあるでしょう、皆さん。

第三試合 ライトヘビー級2R
○美濃輪育久(横浜道場) vs 柴田寛(RJW)●
1R 2分28秒 KO

パンクラスの人気No.1選手・美濃輪の登場に、
それまで静かだった会場が、思い出したかのように沸き始める。
何だよ、現金な客だなぁ。盛り上がろうとすれば盛り上がれるじゃん!

さて、試合開始から美濃輪は速攻。
いきなりのタックルからアームロック・腕ひしぎ逆十字を仕掛けるが、これは未遂。
縺れ合った末にスタンドになると、今度はパンチ・ヒザの応酬。
このヒザが見事に当たり、柴田の負傷(カット)で試合終了。
試合後、美濃輪はリング中央でいつもの「頂上目指すぞ!」のパフォーマンス。
そしてヒーローは、風のように走り去っていった。
それでも観客は、ヒーローの残した余韻に酔いしれる。

第四試合 ライトヘビー級3R・東横 vs グラバカ対抗戦
○菊田早苗(グラバカ) vs 渡辺大介(横浜道場)●
1R 2分14秒 肩固め

ここから3試合は「東横 vs グラバカ対抗戦」。
対抗戦が始まると、会場は本当に異様な熱気に包まれる。
会場の声援が奇麗に二分されて、試合前から歓声と怒声があちらこちらから飛び始める。
試合前から始まる、観客同士の「声援対抗戦」。
今時、対抗戦に対してこれだけ熱くなれる客層は珍しいと思う。
普段の試合も、これだけ盛り上がれば良いのだが。

さて、結果を先に書いてしまい、
「あ〜あ、順当勝ちだな」と思った人は多いだろうが、試合内容はさにあらず。
なんと、試合開始直後の渡辺のジャンピング・ニーが菊田に当たったから、さあ大変!
ややグロッキー気味の菊田を、上になってボコスカ殴る渡辺に場内大歓声!

しかし菊田は、…強い!
渡辺のパンチがやや落ち着き、渡辺がガードポジションを取ると、
そこから菊田はひっくり返してしまい、上になる。
ここから肩固めが入るまでは、時間は全く掛からなかった。
KO寸前のあの状況から勝ってしまうんだから…、
やっぱりアブダビ王者は強いねぇ。
会場内を、その強さ故の「ため息」が支配する。

第五試合 ライトヘビー級3R・東横 vs グラバカ対抗戦
○佐々木有生(グラバカ) vs 渋谷修身(横浜道場)●
3R 3分42秒 腕ひしぎ逆十字

試合自体は終始渋谷が押し気味だったものの…、
パンクラス・ファンの間では常識らしいのだが、
渋谷はとにかく「決めっ気」がない。
何度も何度もタックルで倒すものの、その後が全然続かない。
逆に下になっている佐々木に殴られまくる始末。
最初は渋谷にも声援が飛んでいたが、ラウンドを重ねる毎に、
「渋谷〜、何で殴らないんだ〜!」「渋谷、何がしたいんだぁ〜!」
と厳しい野次が飛ぶ。

対してやや劣勢だった佐々木だが、3Rに下からの三角締め狙い。
これがドンピシャに決まり、最後は逆十字に移行、タップを奪った。
佐々木の勝利に場内歓声が起こる。
僕はどちらかと言うと「東横派」なのだが、
この時だけは佐々木の勝利を喜んだ。

第六試合 ライトヘビー級3R・東横 vs グラバカ対抗戦
○近藤有己(東京道場) vs 郷野聡寛(グラバカ)●
3R 52秒 タオル投入

今回のパンクラスの、事実上のメインイベント。
対抗戦で盛り上がっている場内がさらに異様な空気になる。
癒し系ファイター・近藤は、
その甘いマスクを含めて観客にベビーフェイス(善玉)扱いされている。
対する郷野は、入場挨拶からいきなり近藤を睨むわ、
近藤の握手を求める手をパチンと叩くわで、相変わらずのヒール(悪玉)テイスト全開。

僕は正直、実力者・郷野の前に近藤は勝てないだろうと思っていた。
いや、おそらくこの試合を観る人の殆どがそう思っていたと思う。
ところが…試合は近藤のパンチに郷野が劣勢に立たされる展開に。
1Rこそ郷野は投げをうつ等で互角の勝負だったが…。
2R、近藤の打撃が爆発!スタンド、ガード、がぶり状態…、
どの状態でもとにかく打撃を当てる近藤。
特に右フックの伸びが良く、これが郷野にバシバシ決まる。
場内は「イケイケ近藤!」ムードで、この日一番の歓声。

3R、決着。開始と同時にスタンドでの打撃で郷野を圧倒。
ダウンを奪うと、そこからマウントで打撃連打!
郷野どう逃げてもあがいても、とにかく近藤が顔面へ猛ラッシュ。
そして…、ついに見かねた郷野セコンド陣がタオル投入!

近藤の奇跡の勝利に場内大爆発!僕も飛び上がって喜んだ。
試合終了後の郷野は、ピクリとも動けず大の字状態。
あの強豪・郷野がこんな形で負けるとは思わなかった。
それにしても、純ベビーが純ヒールに勝つ事が気持ち良いのは、
いつ以来だろうか。

第七試合 ミドル級タイトルマッチ3R
○国奥麒樹真(横浜道場) vs ネイサン・マーコート(アメリカ)●
3R 判定2−0

「東横 vs グラバカ対抗戦」が終わり、場内はいつもの「静かなパンクラス」へ。
タイトルマッチだったものの、正直、試合内容自体は特筆するところがない。
打撃→組み合ってのコーナー4つ状態→ガードポジションを取ったり取られたり。
ネイサンは得意の三角締めは爆発せず。

「こりゃ、ドローだな」と思っていたが、何故か判定は国奥。
思わぬベルト移動劇に、場内は歓声と怒号が起こる。

第八試合 初代ヘビー級王者決定トーナメント決勝戦
○高橋義生(東京道場) vs 藤井克久(V-CROSS)●
1R 1分12秒 KO

前回のトーナメント1回戦、2回戦は全く地味な展開だった上、
その日のメインが「菊田 vs 美濃輪」だった為、
全く盛り上がらなかったヘビー級王者決定戦。
そんな事もあり、試合前はやや不安だった。
(このトーナメントで、一番良く動いていたのは、
 サミングで追放されたマルセロ・タイガーだったし…)

ところが、試合前から高橋はやる気マンマン!
試合開始と同時に、打撃による猛ラッシュをしかける。
相手がコーナーに逃げても、逃がさんとばかりに打撃を連打、
72秒の試合時間中に、藤井は2度も場外へ落とされる事となる。
結局、このペースを落とさなかった高橋。
最後はフックで藤井を秒殺。晴れて初代ヘビー級王者となった。

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雑感:
やはりパンクラスは確実に面白くなってますね。
「フロントが興行を全く盛り上げる気がない」等の課題はありますが、
試合自体のテンポの良さは、プライド以上です。
「膠着ブレイクが早い」「5分3R」というシステムが、上手く作用してると思います。
ただ、グラウンドをじっくり見たい人には、向いてないかも。
意外な事に、パンクラスって打撃決着が多いんですよ。

でも、「東横 vs グラバカ対抗戦」の空気は、
ぜひ会場で味わってほしいですね。

◎おまけ
11:30
関内のネットカフェから、
『紙のプロレス応援団』へ速報記事を書き、投稿。
その後、いそいで地下鉄駅へと走るが、道に迷う。
あっちにフラフラ、こっちにフラフラ、
こころクラクラしているうちに、どうにか駅発見。

しかし…結局、終電に乗り遅れる(爆笑)。

以上、長文失礼。

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