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平成16年 管理業務主任者 試験問題 及び 解答 解説

実施日:平成16年(2004年) 12月 5日(日) 本来 13:00 〜 15:00 (120分)

(東京は朝、強風があり、交通機関が乱れて、 開始 1時間遅れ。 14:00 〜 16:00) になる。

ページ2(問26より問50まで)

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※ 出題当時以後の法令等の改正には一部対応していません。

※  マンション標準管理規約は、平成16年に改正があった。また、平成23年7月にも小幅な改正があった。
   マンション標準管理委託契約書は、平成15年に改正があった。また、平成22年5月にも改正があった。

問26

【 問26】耐震等に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 昭和54年以降に竣工した建物であれば、現行の建築基準法で規定されている耐震性能は確保されている。

→× 適切ではない。 ここは、平成22年 マンション管理士試験 「問42」 でもでた。
  建築基準法での耐震性能は過去の大地震の度に改正がある。例えば、昭和43年(1968年)の十勝沖地震、そして、昭和53年(1978年)の宮城県沖地震を教訓に、現行の建築基準法に
改正されたのは昭和56年(1981年)である。したがって、昭和56年以降に設計された建物(竣工が56年ではない。)であれば、現行基準で規定されている耐震性能が確保されていると考えられる。しかし、昭和54年から昭和56年頃に竣工した建物には、現行の設計基準で設計されていないため、建築基準法に規定されている耐震性能を満足しないものがある可能性がある。
設問は、「昭和54年以降であれば耐震性能が確保されている」となっており、適切ではない。

2 鉄筋コンクリート造の中低層マンションにおいて、壁式構造は、一般的にラーメン構造と比べ経済的な構造であるが、耐震性には劣っている。

→× 適切ではない。 壁式構造は、5階建以下の中低層建物に適用可能な構造形式で、優れた耐震性能を有している。また、柱、梁がないため経済的な構造となっている。

  

設問では、「耐震性が劣る」となっており、適切ではない。

3 マンションの1階ピロティ部分は、一般的に耐震性能上の弱点となりやすい。

→○ 適切。 ピロティのある階では、その階に変形が集中するため、十分な設計上の配慮がされていない場合には、倒壊する恐れが高い。設問の記述の通りである。ピロティ形式は、建物を柱だけで支え、壁のない階をもつ建物のこと。ピロティ形式の建物の多くは、その部分を駐車場や駐輪場として利用する。また、1階部分が自由に通り抜けできるようになった建築スタイルのことも「ピロティ」という。なお、ピロティとはフランス語で「杭(くい)」の意。

4 耐震性の向上を目的とする改修工事については、すべて建築確認申請は不要となる。

→× 適切ではない。 すべての柱を補強する場合等、「建物の主要構造部の過半の修繕」は、建築基準法第6条の「大規模の修繕」に該当し、確認申請が必要となる。
「建築物の耐震改修の促進に関する法律」第5条第8項によると、耐震性の向上を目的とする改修工事については、所管行政庁が、耐震改修の計画を認定した場合においては建築基準法の確認済証の交付があったものとみなされ、建築確認の申請が不要となる。本肢のように「耐震性の向上を目的とする改修工事についてはすべて建築確認申請は不要となる。」のではない。

正解 3

問27

【 問27】修繕等に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約の定めによれば、共用部分の修繕工事に含まれないものはどれか。

1 住戸内床スラブ上の隠蔽部分にある当該住戸の専用に供される排水横引管の交換工事

→○ 含まれない。 専有部分と共用部分を明確にしておくこと。
  標準管理規約7条2項「前項の専有部分を他から区分する構造物の帰属については、次のとおりとする。
  一 天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする。
  二 玄関扉は、錠及び内部塗装部分を専有部分とする。
  三 窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする。
 3項 第1項又は前項の専有部分の専用に供される設備のうち共用部分内にある部分以外のものは、専有部分とする。」によれば、
天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とし、専有部分の専用に供される設備のうち共用部分内にある部分以外のものは、専有部分する、とされており、スラブ上の隠蔽部分にある当該住戸の専用に供される排水横引管は専有部分で共用部分の修繕工事には含まれない。

2 住戸玄関扉の外部面の塗装補修工事

→× 含まれる。 選択肢1でも述べたように、標準管理規約7条2項によれば、玄関扉は、錠及び内部塗装部分を専有部分とする、とされており、玄関扉の外部面は共用部分。

3 バルコニー床面の防水工事

→× 含まれる。 選択肢1でも述べたように、標準管理規約7条2項によれば、天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分、とされており、また、「別表第2共用部分の範囲」によると、バルコニーは専用使用ができる(標準管理規約14条)が共用部分である。

4 住戸雨戸の交換工事

→×  含まれる。 選択肢1でも述べたように標準管理規約7条2項によれば、天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分、とされており、住戸雨戸は共用部分。また、同規約7条関係コメントC「雨戸又は網戸がある場合は、第2項第三号に追加する」とあり、共用部分の追加項目である。

正解 1

問28

【問28】 管理業者Aが管理組合Bから受託した管理事務に関する次の記述のうち、マンション標準管理委託契約書の定めによれば、最も不適切なものはどれか。


(注:平成22年5月1日に、マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則の一部が改正・施行されたことに伴い、マンション標準管理委託契約書も財産の分別管理の方式を始めとして大幅に変更された。ここは、変更前につき、注意のこと。)


1.Aは、Bから管理を委託されているマンションの大規模修繕の修繕周期、実施予定時期、工事概算費用、収支予想等を記載した長期修繕計画案を作成し、Bに提出する。

→○ 適切である。 別表第1 事務管理業務の基幹事務(3)本マンション(専有部分を除く。以下同じ。)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整において、「一 乙は、甲の大規模修繕の修繕周期、実施予定時期、工事概算費用、収支予想等を記載した長期修繕計画案を作成し、甲に提出する。当該長期修繕計画案は、○年ごとに見直し、甲に提出するものとする。
 二 乙は、甲が本マンションの維持又は修繕(大規模修繕を除く修繕又は保守点検等。)を外注により乙以外の業者に行わせる場合の企画又は実施の調整を行う。」とある。

2.Aは、Bに代わって、Bが行うべき共用部分に係る損害保険契約、マンション内の専用使用部分の契約、第三者との契約等に係る事務を行う。

→○ 適切である。 別表第1 基幹事務以外の事務管理業務(1)理事会支援業務B 甲の契約事務の処理において、「甲に代わって、甲が行うべき共用部分に係る損害保険契約、マンション内の専用使用部分の契約、第三者との契約等に係る事務を行う」、とされている。なお、専用使用部分の契約とは、駐車場の使用契約などをさす。

3.Bがマンションの維持又は修繕(大規模修繕を除く修繕又は保守点検等。)を外注によりA以外の業者に行わせる場合、Aは、その企画又は実施の調整を行う。

→○ 適切である。 選択肢1で述べたように、別表第1 事務管理業務の基幹事務(3)本マンション(専有部分を除く。以下同じ。)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整において、「乙は、甲が本マンションの維持又は修繕(大規模修繕を除く修繕又は保守点検等。)を外注により乙以外の業者に行わせる場合の企画又は実施の調整を行う」、とされている。
 (注:ここは、平成22年に改正があった。改正文は;
  三 乙は、甲が本マンションの維持又は修繕(大規模修繕を除く修繕又は保守点検等。)を外注により乙以外の業者に行わせる場合の見積書の受理、発注補助、実施の確認を行う。
 である。

4.Aは、Bから管理を委託されているマンションの設計図書をAの事務所で保管する。

→× 適切でない。  ここは、平成20年 管理業務主任者 試験 「問7」 選択肢エ も参照。
   別表第1 基幹事務以外の事務管理業務(3)その他B 図書等の保管において、「乙は、本マンションに係る設計図書を、甲の事務所で保管する」、とされている。A(管理業者)の事務所ではなく、B(管理組合)の事務所で保管しなければならない

正解 4

問29

【問29】 総会の招集に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約の定めに反するものはどれか。

1.理事長は、毎年1回通常総会を招集しなければならない。

→○ 反しない。 標準管理規約42条3項によれば、「理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2ケ月以内に招集しなければならない」、とされている。

2.監事は、理事長に総会の招集を請求出来る場合があるが、自ら総会を招集できる場合はない。

→× 反する。  標準管理規約41条2項によれば、「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる」、とされていて、臨時総会を招集できる。

3.副理事長は、総会を招集しなければならない場合がある。

→○ 反しない。 標準管理規約39条によれば、「副理事長は、理事長を補佐し、理事長に事故があるときは、その職務を代理し、理事長が欠けたときは、その職務を行う」、とされ理事長に代わり総会を招集しなければならない場合がある。

4.組合員は、理事長に総会の招集を請求出来る場合があり、また、自ら総会を招集出来る場合もある。

→○  反しない。 標準管理規約44条によれば、「1項 組合員が組合員総数の5分の1以上及び第46条 第1項に定める議決権総数の5分の1以上に当たる組合員の同意を得て、会議の目的を示して総会の招集を請求した場合には、理事長は、2週間以内にその請求があった日から4週間以内の日(会議の目的が建替え決議であるときは、2か月と2週間以内の日)を会日とする臨時総会の招集の通知を発しなければならない。
 2項 理事長が前項の通知を発しない場合には、前項の請求をした組合員は、臨時総会を招集することができる。」とあり、組合員は、理事長に総会の招集を請求できる場合があり、また、自ら総会を招集できる場合もある。

正解 2

問30

【問30】 マンションの規約に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、無効であるものはどれか。

1.集会招集通知を発する日と会日までの期間を10日間とすること。

→○ 有効である。 規約として別段の設定のできるもの、できないものを纏めておくこと。
  区分所有法第35条1項によれば、「集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は規約で伸縮できる」、とされ1週間を伸ばした10日間は要件を満たす。

2.普通決議事項につき、あらかじめ各区分所有者に通知していない事項についても、集会において決議することができるとすること。

→○ 有効である。 区分所有法第37条1項によれば、「集会においては、第三十五条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議をすることができる」、とされるが、同2項によれば、「前項の規定は、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項を除いて、規約で別段の定めをすることを妨げない」、とされ普通決議事項は規約で定めれば通知していない事項でも、集会で決議できる。

3.管理者以外の者を集会の議長とすること。

→○ 有効である。 区分所有法第41条によれば、「集会においては、規約に別段の定めがある場合及び別段の決議をした場合を除いて、管理者又は集会を招集した区分所有者の一人が議長となる」、とされ管理者以外の者を集会の議長とすることができる。

4.集会招集を請求できる者の定数を区分所有者及び議決権の各4分の1以上とすること。

→× 無効である。 区分所有法第34条3項によれば、「区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる」、とされ減ずることはできるが、1/5(20%)から1/4(25%)への変更は要件を加重する(引き上げる)のできない。

正解 4

問31

【問31】 管理費等に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約の定めによれば、最も不適切なものはどれか。

1. 公租公課は、管理費から支払う。

→○ 適切。 マンション標準管理規約[単棟型]第27条に管理費を充当する項目が規定されている。
管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
  一  管理員人件費
  
二  公租公課
  三  共用設備の保守維持費及び運転費
  四  備品費、通信費その他の事務費
  五  共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料
  六  経常的な補修費
  七  清掃費、消毒費及びごみ処理費
  八  委託業務費
  九  専門的知識を有する者の活用に要する費用
  十  地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成に要する費用
  十一 管理組合の運営に要する費用
  十二 その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用」
第二号に「公租公課」に充当する旨の定めがある。

2. 駐車場使用料は、その管理に要する費用に充てるほか、管理費に充当する。

→X 不適切。 マンション標準管理規約[単棟型]第29条に「駐車場使用料その他の敷地および共用部分等に係る使用料は、それらの管理に要する費用に充てるほか、修繕積立金として積み立てる」とされており、設問の「管理費に充当する」とは異なる。(しかし、現実の管理組合の会計では、管理費からの振替えは行われていないことが多い。)

3. 修繕積立金は、管理費とは区分して経理しなければならない。

→○ 適切。 マンション標準管理規約[単棟型]第28条第4項に「修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない」とあり、設問とおりに規定されている。(おまけの情報:今は、管理費会計と修繕積立金会計は、当然別途の会計として処理がなされていますが、昔のマンションでは、管理費会計と修繕積立金会計が区分されていませんでした。)

4. 経常的な補修費は、管理費から支払う。

→○ 適切。 選択肢1で述べたように、マンション標準管理規約[単棟型]第27条に管理費を充当する項目が規定されている。
第六号に「経常的な補修費」に充当する旨の定めがある。

正解 2

問32

【問32】 あるマンションの管理組合の規約の定めに関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、有効なものはどれか。

1.規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者総数の5分の4以上の書面による合意があったときは、集会の決議があったものとみなす。

→× 有効ではない。 区分所有法第45条によれば、「この法律又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る区分所有者の承諾については、法務省令で定めるところによらなければならない。」とあり、
集会を開かずに、書面、または電磁的方法による決議が総会の決議と同一の効力を有するためには、「書面または電磁的方法による決議を行うことに関して、区分所有者全員の承諾」を必要とし、この条件を満たした上で、「書面または電磁的方法による決議により、普通決議要件、または特別決議要件を満たす」ことが必要である。
設問の「区分所有者総数の5分の4以上の書面による合意」では集会の決議と同一の効力を有するとは認められない。

2.専有部分が数人の共有に属する場合、議決権の行使については、その有する共有持分の割合によるものとし、各々これを行使することができる。

→× 有効ではない。 区分所有法第40条に「専有部分が数人の共有に属するときは、共有者は、議決権を行使すべき者一人を定めなければならない」としており、専有部分が共有である時は、誰か1名を議決権行使者と定めて、その1名しか議決権を行使できない。設問の「議決権の行使については、その有する共有持分の割合によるものとし、各々これを行使することができる」は認められない。

3.共用部分の管理に関する事項は、共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴わない場合には、理事会の決議で決する。

→○ 有効である。 区分所有法第18条に「共用部分の管理に関する事項は、前条の場合(共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴う変更)の場合を除いて、集会の決議で決する」とされているが、同条第2項において「規約による別段の定め」を認めていることから、
設問の「共用部分の管理に関する事項は、共用部分の形状又は効用の著しい変更を伴わない場合には、理事会の決議で決する。」という規約の定めは有効である。

4.共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者総数の4分の3以上及び議決権の過半数で決する。

→× 有効ではない。 区分所有法第17条に「共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するただし、区分所有者の数は、規約でその過半数まで減ずることができる。」と規定されており、区分所有者の数は規約で過半数まで減じられるが、設問の「議決権の過半数」は区分所有法の要件を満たさないため、無効である。注意して読むこと。

正解 3 

問33

【問33】 管理者に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1.管理者は、規約を建物内に保管する義務があり、その保管場所を建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。

→X 誤りである。 区分所有法第33条には、「管理者に規約を保管する義務がある」ことを規定しており、管理組合法人の場合には、区分所有法第47条第12項により「管理組合法人の事務所」に保管する旨の規定がある。しかし、法人でない管理組合(権利能力なき社団)の場合には、保管場所については特に規定がない。
設問の「建物内に」とあるのは誤りで、保管場所は何処でもよい。

2.管理者は、集会において、毎年1回一定の時期に、区分所有者に対し、その事務に関する一定の事項を記載し、記名押印した書面を交付して、報告をしなければならない。

→X 誤りである。 区分所有法第43条に「管理者は、集会において、毎年1回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。」と規定している。しかし、設問にある 「区分所有者に対し、その事務に関する一定の事項を記載し、記名押印した書面を交付」する必要は無い

3.管理者に不正な行為その他の職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者は、その解任を建物所在地の市町村長を経由して都道府県知事に請求することができる。

→X 誤りである。 区分所有法第25条第2項に「区分所有者はその(注:管理者の)解任を裁判所に請求することができる」と規定がある。
設問の、「市町村長を経由して都道府県知事に請求できる」の規定はなく、誤りである。

4.管理者の権利義務は、区分所有法及び規約に定めるもののほか、委任に関する規定によることとされている。

→○ 正しい。 区分所有法第28条に「管理者の権利義務は、区分所有法及び規約に定めるもののほか、委任に関する規定に従う。」とあり、設問の通りに規定されている。

正解 4 (少しこじつけで、難しい?)

問34

【問34】 あるマンションの管理規約の役員資格に関する規定は、マンション標準管理規約に準拠しているが、この規約に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。


注:マンション標準管理規約は平成23年7月に、役員の資格や議決権行使での代理人の資格に小幅な改正があり、ここは、改正点にあたる。
マンション標準管理規約35条2項は「理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。」は、「理事及び監事は、組合員のうちから、総会で選任する。」と変更になっているので、注意のこと。

1.規約を改正すれば、理事及び監事の資格を区分所有者と同居する親族に広げることができる。

→○ 正しい。 理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。 また、マンション標準管理規約35条2項は「理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。」と規定しているが、
区分所有法には役員資格に関する規定がないことから、設問の「規約を改正すれば、理事及び監事の資格を区分所有者と同居する親族に広げることができる」は、正しい。

2.規約を改正しても、理事及び監事の資格を区分所有者以外の占有者に広げることはできない。

→X 誤りである。 選択肢1と同様の理由から、規約を改正すれば、理事・監事の資格を区分所有者以外の占有者に広げることができる。

3.規約を改正しても、理事及び監事の資格を法人である区分所有者に広げることはできない。

→X 誤りである。 選択肢1でも述べたように、区分所有法には役員資格に関する規定がない。法人なら現在は削除された民法旧第52条の規定で「管理組合法人の理事・監事は自然人でなければならない」。
しかし、法人格をもたない登記を経ていない管理組合(権利能力なき社団)にあっては、理事・監事は自然人である必要はなく、法人であってもよい。
設問の「法人である区分所有者に広げることはできない」は、誤りである。

4.規約を改正すれば、理事及び監事の資格要件を広げることはできるが、理事長以外の者を区分所有法に定める管理者とすることはできない。

→X 誤りである。 選択肢1でも述べたように、規約を改正すれば、理事・監事の資格要件を広げることができる。
また、区分所有法では、管理者の資格要件は特に規定がないことから、規約を改正すれば、理事長以外の者を管理者とすることができる。
設問の「理事長以外の者を区分所有法に定める管理者とすることができない」は誤りである。

正解 1

問35

【問35】 次の記述のうち、民法及び区分所有法の規定によれば、区分所有者及び議決権の4分の3以上の多数による集会の決議によって行うことができないものはどれか。ただし、いずれの場合も専有部分の使用に特別の影響を及ぼすことはないものとする。

1.区分所有者全員が共有するマンションの敷地内に機械式駐車場を新設すること。

→○ できる。 ここは、敷地に駐車場の新設が、判断基準として、民法の共有の「全員の合意」を必要とするか、区分所有法の「3/4の決議」でいいのかが問題となる。
 設問の「区分所有者全員が共有するマンションの敷地内に機械式駐車場を新設すること」は、建物の敷地の変更にあたり、区分所有法第21条により準用される区分所有法第17条「その形状又は効用の著しい変更を伴う重大変更」が適用され、「区分所有者及び議決権の4分の3以上の多数による集会の決議」により行うことができると解される。
 なお、標準管理規約(単棟型)47条のコメント
  「Dこのような規定の下で、各工事に必要な総会の決議に関しては、例えば次のように考えられる。ただし、基本的には各工事の具体的内容に基づく個別の判断によることとなる。
  ア)バリアフリー化の工事に関し、建物の基本的構造部分を取り壊す等の加工を伴わずに階段にスロープを併設し、手すりを追加する工事は普通決議により、階段室部分を改造したり、建物の外壁に新たに外付けしたりして、エレベーターを新たに設置する工事は特別多数決議により実施可能と考えられる。」も参照のこと。

2.区分所有者全員が共有するマンションの敷地内の別棟集会所を除却すること。

→○ できる?  附属施設の除却行為が、民法の共有の「全員の合意」が必要か、区分所有法の「3/4の決議」でいいのかが問題となる。
 区分所有法第17条の共用部分の変更は、「共用部分の用途を確定的に変えること」と解されている。一方共用部分を専有部分に変更することは「共用関係の廃止」であり、「共用部分の変更」ではないと考えられていて、民法の適用となり、民法の共有に基づき共有者全員の合意が必要である。
 そして、設問の「区分所有者全員が共有するマンションの敷地内の別棟集会所を除却すること」は、区分所有法第21条の「附属建物の変更」に該当するか否かが問題となる。
  別棟集会所の除却は、規約共用部分たる附属建物から単なる敷地上の空間(共用部分)に変更することであると考えられる。規約共用部分を専有部分に変えるような民法にからむ「共用関係の廃止」ではなく「附属建物の変更」であると考えられるから、区分所有法第21条、及びこれに準用される区分所有法第17条の「共用部分の変更」の規定が適用されると考えられる。したがって、「区分所有者及び議決権の4分の3以上の多数による集会の決議」により行うことができる。

3.区分所有者全員が共有するマンションの敷地の一部を分筆の上、売却すること。

→X  3/4以上の特別決議で行うことができない。 敷地共有持分の割合は、マンション分譲時等の売買契約により定められるものであるとされている。すなわち、管理組合の決議により定められる規約、あるいは集会の決議等により、団体的拘束に服させるものではないと解されている。
設問は、所有権の移転を伴う共用部分の処分行為と解され、管理組合の管理を超える。したがって、設問の「区分所有者全員が共有するマンションの敷地の一部を分筆の上、売却すること」は、区分所有法の適用がなく、民法第251条の共有に基づき、共有者全員の合意が必要である

4.区分所有者全員が共有するマンションの階段室をエレベーター室に改造すること。

→○ できる。 3/4以上の特別決議で行うことができる。設問の「区分所有者全員が共有するマンションの階段室をエレベーター室に改造すること」は、共用部分の変更にあたり、区分所有法第17条が適用され、「区分所有者及び議決権の4分の3以上の多数による集会の決議」により行うことができる。

正解 3 (設問として、民法の共有物の処分と区分所有法の重大変更の狭間にあり、適切でない。) (参照:平成17年 マンション管理士 試験 「問2

問36

【問36】 次の記述のうち、マンション標準管理規約第32条の定めによれば、管理組合の業務としているものは、いくつあるか。

ア 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成

→○ 業務である。 マンション標準管理規約第32条「管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。
  一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条 及び第48条 において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
  二 組合管理部分の修繕
  三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務
  四 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
  五 適正化法第103条 に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
  六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
  七 共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
  八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為
  九 敷地及び共用部分等の変更及び運営
  十 修繕積立金の運用
  十一 官公署、町内会等との渉外業務
  十二 風紀、秩序及び安全の維持に関する業務
  十三 防災に関する業務
  十四 広報及び連絡業務
  
十五 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成
  十六 管理組合の消滅時における残余財産の清算
  十七 その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務」とあり、
第十五号で管理組合の業務に掲げられている。管理組合の業務である。 

イ 専有部分全住戸の予備錠の保管

→X 業務でない。 マンション標準管理規約によれば、専有部分の予備錠の保管は、管理組合の業務としては掲げられていない。管理組合の業務ではない。大体、管理組合で個人の室のカギを全部もっていて、もしもその鍵が盗難にあったら、全室鍵の交換が必要だ。

ウ 官公署、町内会等との渉外業務

→○ 業務である。 選択肢1で述べたように、マンション標準管理規約第32条第十一号で管理組合の業務に掲げられている。管理組合の業務である。

エ 管理組合の消滅時における残余財産の精算

→○ 業務である。 選択肢1で述べたように、マンション標準管理規約第32条第十六号で管理組合の業務に掲げられている。管理組合の業務である。

 1.一つ
 2.二つ
 3.三つ
 4.四つ

正解 3 (3つ。ア、ウ、エ)

問37

【問37】 次の議決事項のうち、マンション標準管理規約の定めによれば、理事会の決議により行うことができるものはどれか。

1.規約に違反した区分所有者に対し、原状回復のために必要な訴訟を提起すること。

→○ 理事会の決議でできる。 (マンション標準管理規約[単棟型]第67条第3項)
「区分所有者等がこの規約若しくは使用細則等に違反したとき、又は区分所有者等若しくは区分所有者等以外の第三者が敷地及び共用部分等において不法行為を行ったときは、理事長は、理事会の決議を経て、次の措置を講ずることができる。
   一 行為の差止め、排除又は原状回復のための必要な措置の請求に関し、管理組合を代表して、訴訟その他法的措置をとること
   ニ 敷地及び共用部分等について生じた損害賠償金又は不当利得による返還金の請求及び受領に関し、区分所有者のために、訴訟において原告又は被告となること、その他法的措置をとること 」 と規定がある。
「規約に違反した区分所有者に対し、原状回復のために必要な訴訟を提起すること」は、理事会の決議で行うことができるとされている。
(注:ここは、区分所有法からは、単に理事会の決議で、訴訟ができるかの疑問がある点であるが、標準管理規約からだけの出題と考える。)

2.修繕積立金を預金していたA銀行の口座から預金を引出し、B銀行に口座を開設して預け替えること。

→× 理事会の決議ではできない。 (マンション標準管理規約[単棟型]第48条「次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。
  一 収支決算及び事業報告
  二 収支予算及び事業計画
  三 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法
  四 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止
  五 長期修繕計画の作成又は変更
  六 第28条 第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し
  七 第28条 第2項に定める建物の建替えに係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し
  八 修繕積立金の保管及び運用方法
  九 第21条 第2項に定める管理の実施
  十 区分所有法第57条 第2項及び前条 第3項第三号の訴えの提起並びにこれらの訴えを提起すべき者の選任
  十一 建物の一部が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧
  十二 区分所有法第62条 第1項の場合の建替え
  十三 役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法
  十四 組合管理部分に関する管理委託契約の締結
  十五 その他管理組合の業務に関する重要事項」
八号 「修繕積立金の保管及び運用方法」は、総会決議事項とされているので、新規口座の開設は、総会の決議事項であり、理事会の決議だけではできない。

3.マンション建替え調査のため、修繕積立金を取り崩すこと。

→× 理事会の決議ではできない。選択肢2でも述べたように、(マンション標準管理規約[単棟型]第48条第七号) 「第28条第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取り崩し」は、総会決議事項とされている。

4.役員活動の額及び支払方法を決めること。

→× 理事会の決議ではできない。選択肢2でも述べたように、(マンション標準管理規約[単棟型]第48条第十三号) 「役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法」は、総会決議事項とされている。

正解 1

問38

【問38】管理組合の総会において、そのマンションに居住する組合員Aの代理人となることのできない者は、マンション標準管理規約の定めによれば、次のアからエのうち何人か。


注:マンション標準管理規約は平成23年7月に、役員の資格や議決権行使での代理人の資格に小幅な改正があり、ここは、改正点にあたる。
マンション標準管理規約46条5項は、削除されたので、注意のこと。
ここは、もうやらない方がいい。


ア そのマンション以外の場所に別居しているAの配偶者B

→× 代理人になれない。 (マンション標準管理規約[単棟型]第46条第5項)
「組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は
 @その組合員と同居する者 
 Aその組合員の住戸を借り受けた者
 B他の組合員
 C他の組合員と同居するもの
でなければならない。」 よって、マンションに同居してない配偶者Bは、代理人となる資格がない

イ Aの専有部分の住戸の賃借人C

→○ 代理人になれる。選択肢1で述べたように、Aで専有部分の賃借人Cは、代理人となる資格がある。

ウ そのマンション以外の場所に住んでいる他の組合員D

→○ 代理人になれる。選択肢1で述べたように、他に住んでいても、Bで他の組合員(区分所有者)は、代理人となる資格がある。

エ Aと同居している三親等の親族E

→○ 代理人になれる。 マンションに組合員と同居する親族Eは、@で親等に関係なく代理人となる資格がる。

 1 1人
 2 2人
 3 3人
 4 4人

正解 1 (1人) (民法の代理人とは関係なく、あくまでも「マンション標準管理規約」に従うこと。)

問39

【問39】マンションの共用部分に係る損害保険に関する次の記述のうち、区分所有法の規定およびマンション標準管理規約の定めによれば、誤っているものはどれか。

1 管理組合は、共用部分に係る火災保険その他の損害保険に係る業務を行う。

→○ 正しい。 (マンション標準管理規約[単棟型]第32条
「管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。
  一 管理組合が管理する敷地及び共用部分等(以下本条 及び第48条 において「組合管理部分」という。)の保安、保全、保守、清掃、消毒及びごみ処理
  二 組合管理部分の修繕
  三 長期修繕計画の作成又は変更に関する業務
  四 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に関する業務
  五 適正化法第103条 に定める、宅地建物取引業者から交付を受けた設計図書の管理
  六 修繕等の履歴情報の整理及び管理等
  七 共用部分等に係る火災保険その他の損害保険に関する業務
  八 区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為
  九 敷地及び共用部分等の変更及び運営
  十 修繕積立金の運用
  十一 官公署、町内会等との渉外業務
  十二 風紀、秩序及び安全の維持に関する業務
  十三 防災に関する業務
  十四 広報及び連絡業務
  十五 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成
  十六 管理組合の消滅時における残余財産の清算
  十七 その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務
設問の「共用部分に係る火災保険その他の損害保険に関する業務」は、管理組合の行う業務7号として示されている。

2 共用部分に係る火災保険料その他の損害保険料は、管理費から充当する。

→○ 正しい。 (マンション標準管理規約[単棟型]第27条「管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
  一 管理員人件費
  二 公租公課
  三 共用設備の保守維持費及び運転費
  四 備品費、通信費その他の事務費
  五 共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料
  六 経常的な補修費
  七 清掃費、消毒費及びごみ処理費
  八 委託業務費
  九 専門的知識を有する者の活用に要する費用
  十 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成に要する費用
  十一 管理組合の運営に要する費用
  十二 その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用
設問の「共用部分に係る火災保険料その他の損害保険料」は、5号により、管理費から充当するものとされている。

3 共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の保存行為とみなされる。

→X 誤りである。 (区分所有法第18条第4項)
「共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の
管理に関する事項とみなす」と規定されている。設問の「共用部分の保存行為」とあるのは誤りである。なお、「管理行為」と「保存行為」と「変更」では、法的に扱いが異なるので注意の事。

4 理事長は、共用部分に係る損害保険契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分所有者を代理する。

→○ 正しい。 (区分所有法第26条第2項)
管理者は、その職務に関し、区分所有者を代理する。第18条第4項の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得の返還金の請求及び受領についても同様とする。」とある。そして、標準管理規約(単棟型)38条2項で「理事長は、区分所有法に定める管理者とする」とある。また、同規約第24条第1項は、「区分所有者は、共用部分等に関し、管理組合が火災保険その他の損害保険の契約を締結することを承認する。」と定め、また、第2項は、「理事長は、前項の契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分所有者を代理する。」と定める。したがって、理事長は、共用部分に係る損害保険契約に基づく保険金額の請求及び受領について、区分所有者を代理するとする本肢は正しい。

正解 3

問40

【問40】区分所有建物に関する次の記述のうち、区分所有法及び判例によれば、最も適切なものはどれか。

1 区分所有建物の専有部分といえるためには、当該部分と外部との出入りが他の専有部分を通らずに直接に可能であることが必要である。

→○ 正しい。 平成25年 管理業務主任者試験 「問39」 。
 (区分所有法第1条)
 「一棟の建物に構造上区分された数個の部分で、(注:構造上の独立性)独立して住居、店舗、事務所、倉庫その他建物としての用途に供することができる(注:利用上の独立性)ものがあるときは、その各部分は、この法律に定めるところにより、それぞれ所有権の目的とすることができるものとする。」
 設問にあるように、区分所有建物の専有部分といえるためには、当該部分と外部との出入りが他の専有部分を通らずに直接に可能であること(利用上の独立性)が必要である。(最高裁:昭和44年7月25日)

2 区分所有建物の専有部分は、建物の構成部分である隔壁等により他の専有部分又は共用部分と遮断され、周囲のすべてが完全に遮蔽されていることが必要である。

→X 誤りである。 三方が壁で、前面がシャッターである駐車場の場合、シャッターは「周囲のすべてが完全に遮断されている」とは言えないが、専有部分であるとされた判例がある。(最高裁:昭和38年10月29日)
専有部分の用途に則した構造上の独立性が確保されていればよいものとされている。設問の「周囲のすべてが完全に遮蔽されていることが必要である。」は、必ずしも求められていない。

3 区分所有建物の建物部分に、他の区分所有者の共用に供される設備が設置されている場合は、その共用設備が当該建物部分のごく小部分を占めているにとどまるときであっても、当該建物部分は、専有部分として区分所有権の目的となることはない。

→X 誤りである。 駐車場にメータ等、区分所有者の共用に属する設備がある駐車場が、その共用設備がごく一部で駐車場としての使用に支障がないとして、専有部分とされた判例がある。(最高裁:昭和56年6月18日)
設問の「共用設備が当該建物部分のごく小部分を占めているにとどまるときであっても、当該建物部分は、専有部分として区分所有権の目的となることはない。」とすることは必ずしも妥当とは言えない。

4 バルコニーやベランダは、構造上及び利用上の独立性が認められるから、専有部分として区分所有権の目的となる。

→X 誤りである。 バルコニーやベランダは、避難経路として、区分所有者に共用される必要があり、利用上の独立性が確保されない。また、外部に通じる廊下等に接しておらず他の専有部分を通らなければならないことから、構造上の独立性も確保されていない。したがって、区分所有権の目的となる専有部分として必要な要件を満たしていない。(参考:法定共用部分とした判例。最高裁:昭和50年4月10日)
設問の「バルコニーやベランダは、構造上及び利用上の独立性が認められるから、専有部分として区分所有権の目的となる。」とあるのは、適切ではない。

正解 1 (この設問は、非常に問題がある。専有部分と共用部分の区分については、裁判上も解釈上も争いが多く(参考:マンション管理の知識 平成20年版 ページ78から)確定は難しい。)

問41

【問41】マンションに賃貸借契約を成立させるに当たって、当該賃貸借の媒介を行う宅地建物取引業(宅地建物取引業(昭和27年法第176号)第2条第3号に規定する者をいう。以下同じ。)が賃借人になろうとする者に対し、宅地建物取引業法第35条第1項の規定により説明しなければならない事項は、次のうちどれか。

1 当該一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用、通常管理費用その他の当該建物の所有者が負担しなければならない費用を特定の者にのみ減免する旨の規約(これに類するものを含む。)の定め(その案を含む。)があるときは、その内容。

→X 説明不要。 宅地建物取引業法第35条からの出題は多い。 平成19年管理業務主任者試験 「問40」 や 平成21年管理業務主任者試験 「問40」 もある。
   マンションの売主(宅地建物取引業者)は、売買契約を締結する前に、買主に重要事項の説明書を交付し、説明する義務を負っている。賃貸借契約の媒介をする宅地建物取引業者も、賃貸借契約を締結する前に、賃借人に対して重要事項の説明書を交付し、説明する義務を負うが、その重要事項として説明するべき項目は、売買契約の際に行う項目に比べて少なくてよい。
マンションの専有部分の賃借人は、当該住戸を所有しない、管理費・修繕積立金の負担義務がないこと、用法について区分所有者と同一の義務を負うことに起因する。
説明すべき重要事項の項目は、宅建業法第35条、宅建業法施行規則第16条、宅建業法施行規則第16条のニに定められている

宅建業法施行規則第16条の二に定められる重要事項の項目のうち、賃貸借契約では、第3号、第8号のみで、第1〜2号、第4〜7号、第9号は、賃貸借契約の場合は、適用外となる。
  「3 区分所有法第2条第3項に規定する専有部分の用途その他の利用制限に関する規約の定め」
  「8 当該1棟の建物及びその敷地の管理が委託されているときは、その委託を受けている者の氏名(法人にあっては、その商号又は名称)及び住所(法人にあっては、その主たる事務所の所在地) 」 
設問の1は、売買契約の場合の重要事項であるが、賃貸借契約では適用されない

2 当該一棟の建物及びその敷地の管理が委託されているときは、その委託を受けている者の氏名(法人にあっては、商号または名称)及び住所(法人にあっては、その主たる事務所の所在地)

→○ 説明要。 宅建業法第16条の二の第8号の規定であり、賃貸借契約時の重要事項の説明事項に該当する。

3 当該一棟の建物の維持修繕の実施状況が記録されているときは、その内容

→X 説明不要。 売買契約の場合の重要事項であるが、賃貸借契約では適用されない。

4 当該一棟の建物又はその敷地の一部を特定の者にのみ使用を許す旨の規約(これに類するものを含む。)の定め(その案を含む。)があるときは、その内容。

→X 説明不要。 売買契約の場合の重要事項であるが、賃貸借契約では適用されない。

正解 2

問42

【問42】A社が新築の分譲マンションを買主Bに売却した場合における「アフターサービス」の特性を、民法上の売主の瑕疵担保責任と比較した次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 アフターサービスは、A社がその責任を負うべき期間について、瑕疵担保責任と異なり、目的物の引渡しの日から10年間と一律に定められている。

→X 誤りである。 瑕疵担保責任は、民法、品確法、宅地建物取引業法、アフターサービスと絡んで出題されるので、纏めておくこと。
 民法の瑕疵担保責任は、瑕疵を発見してから1年間品確法の瑕疵担保責任は、特定部位について10年間となっているのに対し、アフターサービス規準では部位によって異なり、1年〜10年の瑕疵担保期間が設定されている。
設問の「10年間と一律に定められている」とあるのは、誤りである。

2 アフターサービスは、瑕疵担保責任が民法に規定されているのに対し、その内容が宅地建物取引業法に規定されている。

→X 誤りである。 瑕疵担保責任は、民法などの法定の規定であるのに対し、アフターサービスは宅地建物取業者と買主間の契約によって定めた任意の責任である。設問では、「アフターサービスは、宅地建物取引業法の規定である」としており、間違いである。

3 アフターサービスは、瑕疵について補修を請求できるだけでなく、損害賠償の請求もできることについては、瑕疵担保責任と異ならない。

→X 誤りである。 民法での瑕疵担保責任は、損害賠償、契約解除が可能であるのに対し、アフターサービスでは瑕疵・欠陥の修補であり、通常、損害賠償は含まれてない。
設問では、「アフターサービスは損害賠償の請求ができる」とされており、間違いである。

4 アフターサービス規準は、瑕疵担保責任と異なり、AB間の売買契約における約定の履行として行われるものである。

→○ 正しい。 瑕疵担保責任は、法定の規定であるのに対し、アフターサービス規準は当事者間の契約によって定めた責任である。アフターサービスは、売買契約における約定の履行として、業者の営業政策または消費者サービスの一環として行われる。設問の記述のとおりである。

正解 4    参考:瑕疵担保責任のまとめ

問43

【問43】宅地建物取引業者が売主となり、宅地建物取引業者でない者が買主となる中古マンションの売買契約における瑕疵担保責任に関する次の特約のうち。宅地建物取引業の規定によれば、無効であるものはどれか。

1 「売主は、買主が瑕疵を発見した日から1年間、民法の規定する内容の瑕疵担保責任を負う」とする旨の特約

→○ 有効である。 
    宅地建物取引業法は、公正な宅地建物取引を目的として、宅地建物取引業者に一定の義務を課している。
(宅建法第40条)
「宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、その目的物の瑕疵を担保すべき責任に関し、民法第570条において準用する同法第566条第3項(注:瑕疵担保期間の規定を指す。)に規定する期間についてのその目的物の引渡しの日から2年以上となる特約をする場合を除き、同条に規定するもの(注:瑕疵担保期間をかくれた瑕疵を発見してから1年間とする規定を指す。)より買主に不利な特約をしてはならない。
と規定がおかれている。
設問の「売主は、買主が瑕疵を発見した日から1年間、民法の規定する内容の瑕疵担保責任を負う」とする特約は、宅建法に定める「引渡し後2年間」の瑕疵担保期間のみでなく、民法に定める「発見後1年間」の瑕疵担保期間も認める特約で、民法上とも同じ責任であり、買主に特に不利な特約でないため、この特約は有効である。

2 「売主は、民法の規定に基づく責任を負うが、併せて買主は売主に対して瑕疵の補修請求もすることができる」旨の特約

→○ 有効である。
   本設問では、民法第566条3項の瑕疵担保責任「前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。 」
に加えて、修補請求も認めており、買主に有利な特約であるから、有効である。

3 「売主は、物件引渡しの日から3年間、瑕疵担保責任を負うが、買主は損害賠償請求はできず、これに代えて瑕疵の補修請求をすることができる」旨の特約

→X 無効である。 (宅建法第40条、民法第566条)
   前半の瑕疵担保期間を3年間とする特約は買主に有利な特約であるが、後半の「買主は損害賠償請求はできない」とする特約は買主に不利な特約であるため、買主に不利な特約を無効とする宅建法第40条の規定により、本特約は無効である。

4 「売主は、売買契約締結当時に買主が知っていた瑕疵については、その責任を負わない」旨の特約

→○ 有効である。(民法第566条第1項)
  「売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。」とあり、
瑕疵担保責任は、「買主が瑕疵の存在を知らない場合(隠れたる瑕疵)」に適用される。買主が瑕疵があることを知っていたとき(悪意)には、売主は瑕疵担保責任を負わない。
設問にある「「売主は、売買契約締結当時に買主が知っていた瑕疵については、その責任を負わない」とする特約は、民法の規定を確認しているだけであり、買主にとって不利が特約ではないから、有効である。

正解 3    参考:瑕疵担保責任のまとめ

問44

【問44】住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律第81号)に規定される瑕疵担保責任の特例に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。(注:法改正に対応すみ)

1 瑕疵担保責任の対象となる「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないものをいうが、建設工事完了の日から起算して1年を経過したものは除かれる。

→○ 正しい。 (品確法第2条第2項) 「この法律において「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。 」とあり、設問のとおりに定義されている。

2 瑕疵担保責任を負う期間は、売買契約の場合は契約締結の日から10年間、請負契約の場合は引き渡した日から10年間である。

→X 誤りである。 (品確法第88条->新第95条)、「新築住宅の売買契約においては、売主は、買主に引き渡した時(当該新築住宅が住宅新築請負契約に基づき請負人から当該売主に引き渡されたものである場合にあっては、その引渡しの時)から十年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の隠れた瑕疵について、民法第五百七十条 において準用する同法第五百六十六条第一項 並びに同法第六百三十四条第一項 及び第二項 前段に規定する担保の責任を負う。この場合において、同条第一項 及び第二項 前段中「注文者」とあるのは「買主」と、同条第一項 中「請負人」とあるのは「売主」とする。」とあり、
売買契約の場合も請負契約と同じように、瑕疵担保期間の起算日は、「売主が買主に引き渡した日」であり、設問の「契約締結の日」は誤りである。

3 瑕疵担保責任の対象となる住宅の部位は、住宅を構成するすべての部位ではない。

→○ 正しい。 (品確法第87条->新第94条) 品確法の瑕疵担保責任の対象となる部位は、「住宅を新築する建設工事の請負契約(以下「住宅新築請負契約」という。)においては、請負人は、注文者に引き渡した時から十年間、住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの(次条において「住宅の構造耐力上主要な部分等」という。)の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く。次条において同じ。)について、民法第六百三十四条第一項 及び第二項 前段に規定する担保の責任を負う。 」とあり、
「住宅のうち構造耐力上主要な部分または雨水の侵入を防止する部分として政令で定めるもの」と限定されており、設問にあるとおり「住宅を構成するすべての部位ではない」とされている。

4 瑕疵担保責任を負う期間を法定期間よりも短縮する契約当事者間の合意は無効である。

→○ 正しい。 (品確法第88条第2項->新95条2項) 「前項(注:構造耐力上主要な部分等の10年間の瑕疵担保責任の規定を指す。)の規定に反する特約で買主に不利なものは無効とする」と規定されている。設問の「法定期間よりも短縮する」という契約当事者間の同意は、買主に不利な特約であり無効である。

正解 2   参考:瑕疵担保責任のまとめ

問45

【問45】マンションの建替えの円滑化に関する法律(平成14年法律第78号。以下、本問において「建替え円滑化法」という。)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 建替え円滑化法における「マンション」とは、2以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分のあるものをいう。

→○ 正しい。マンションの建替えの円滑化に関する法律も必ず出題されるので、眼を通しておくこと。
    (建替え円滑化法第2条第1号) 「マンション 二以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分のあるものをいう。 」とあり、設問のとおりに定義されている。

2 マンションの建替組合を法人とするか否かは、組合の任意である。

→X 誤りである。(建替え円滑化法第6条第1項)「組合は、法人とする。」とあり、 設問は、「組合の任意」としており間違いである。

3 マンション建替組合には、役員として理事3人以上及び監事2人以上を置かなければならず、理事の互選により理事長1人を置く。

→○ 正しい。(建替え円滑化法第20条) 「1項 組合に、役員として、理事三人以上及び監事二人以上を置く。
2項 組合に、役員として、理事長一人を置き、理事の互選によりこれを定める。」とあり、設問のとおりに規定されている。

4 マンション建替組合の組合員の数が50人を超える場合には、総会に代ってその権限を行わせるために総代会を設けることができる。

→○ 正しい。(建替え円滑化法第31条第1項)「組合員の数が五十人を超える組合は、総会に代わってその権限を行わせるために総代会を設けることができる。」とあり、設問のとおりに規定されている。

正解 2

問46

【問46】マンションの定義に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、誤っているものはどれか。


◎毎年、「問46」から「問50」は、マンション管理士試験か管理業務主任者試験に合格した場合には免除される「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」及び本問の「マンションの管理の適正化に関する指針」から出題される。ここは、ほとんど過去にも、同じ問題がでているので、過去の年の「問46」から「問50」はやっておくと楽。


1 二以上の区分所有者が存在し、事務所及び店舗の用にのみ供されている建物とその敷地及び附属施設は、マンションに該当する。

→X 誤りである。 似たような問題は、平成20年 マンション管理士 試験 「問47」平成15年 マンション管理士 試験 「問47」 にもある。
  マンション管理適正化法(以下、適正化法という)第2条第1号
  「マンション 次に掲げるものをいう。
   イ 2以上の区分所有者が存する建物で人の居住の用に供する専有部分のあるもの並びにその敷地及び附属施設
   ロ 一団地内の土地または附属施設が当該団地内にあるイに掲げる建物を含む数数棟の建物の共有に属する場合における当該土地及び附属施設 」とある。
  住居のある区分所有建物だけでなく、一定の条件を満たす土地、附属施設もマンションと定義されている。
設問では、2以上の区分所有者が存在しても、事務所及び店舗の用にのみ供されている建物とその敷地及び附属施設は、「人の居住の用に供する専有部分」のあるものとはいえず、適正化法にいうマンションに該当しない。(ここが、区分所有法の対象よりも狭くなっているので、注意のこと。)

2 二以上の区分所有者が居住の用に供する建物を含む5棟の建物の所有者の共有に属する一団地内の土地及び附属施設は、マンションに該当する。

→○ 正しい。 選択肢1でも述べたように、(適正化法第2条第1号ロ) マンションの定義に適合する。

3 二以上の区分所有者が存在し居住の用に供されている建物で、居住している者がすべて賃借人である建物とその敷地及び附属施設は、マンションに該当する。

→○ 正しい。 (適正化法第2条第1号イ)
選択肢1でも述べたように、区分所有者が、区分所有するマンション内に実際に居住していなくても、建物がマンションの定義に適合していれば、マンションである。

4 二以上の区分所有者が居住の用に供する建物と一戸建住宅が混在する一団地内の土地が、当該建物の所有者及び一戸建住宅の所有者の共有に属する場合、その土地はマンションに該当する。

→○ 正しい。(適正化法第2条第1号ロ)
選択肢1でも述べたように、団地を構成する建物は、そのすべてがマンションの定義の「イ」に適合する建物でなくてもよいのであって、「イ」に適合する建物が含まれていれば「ロ」に適合する。「イ」の規定を満たす建物を含んでいれば、建物所有者等の共有に属する土地、附属施設はマンションである。

正解 1

問47

【問47】次の記述のうち、マンションの管理の適正化に関する指針(平成13年国土交通省告示第1288号)の「長期修繕計画の策定及び見直し等」に定められていないものはどれか。

1 長期修繕計画の策定及び見直しにあたっては、必要に応じ、マンション管理士等専門的知識を有する者の意見を求め、また、あらかじめ建物診断等を行って、その計画を適切なものとするよう配慮する必要がある。

→○ 定められている。 試験では、適正化法だけでなく、その「指針」からも、出題があるので、必ず入手して、読んでおくこと。 平成26年マンション管理士試験 「問47」。
   (適正化指針 二章 マンションの管理の適正化のために管理組合が留意すべき基本的事項 第5項 長期修繕計画の策定及び見直し等)→設問のとおりに規定されている。

2 建替えの検討にあたっては、その過程をマンションの区分所有者等に周知させるなど透明性に配慮しつつ、各区分所有者等の意向を十分把握し、合意形成を図りながら進めることが必要である。

→○ 定められている。 (適正化指針 二章 マンションの管理の適正化のために管理組合が留意すべき基本的事項 第5項 長期修繕計画の策定及び見直し等)→設問のとおりに規定されている。

3 長期修繕計画の実効性を確保するためには、積立金残額及び月額の修繕積立金額を勘案して、その範囲内で修繕内容、資金計画を定めることが必要である。

→X 定められていない。 (適正化指針 二章 マンションの管理の適正化のために管理組合が留意すべき基本的事項 第5項 長期修繕計画の策定及び見直し等)
  「長期修繕計画の実効性を確保するためには、修繕内容、資金計画を適正かつ明確に定め、それらをマンションの区分所有者等に十分周知させることが必要である。」と規定がある。
設問の、「積立金残額及び月額の修繕積立金額を勘案して、その範囲内で修繕内容、資金計画を定める」は、規定がない。→指針に定められていない。

4 建築後相当の年数を経たマンションにおいては、長期修繕計画の検討を行う際には、必要に応じ、建替えについても視野に入れて検討を進めることが望ましい。

→○ 定められている。 (適正化指針 二章 マンションの管理の適正化のために管理組合が留意すべき基本的事項 第5項 長期修繕計画の策定及び見直し等)
  →設問のとおりに規定されている。

正解 3 (良く読めば、常識の範囲ではある。)

問48

【問48】財産の分別管理に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定に違反しないものはどれか。


(注:平成22年5月1日施行で、マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則87条は、大幅に改正がなされた。ここは、変更前のまま。改正個所に注意すること。
   ここの分別管理は、もうやらない方がいいかも。)


1 管理業者Aは、原則方式により管理組合Bの財産の管理を行っているが、Bの理事長から「自分が印鑑を預かっているより安全なので、是非通帳と印鑑を一緒に預かって欲しい」と依頼され、Bの理事長から「一切の責任は理事長が負う」との文書を受領した上で、Bの口座に係る通帳と印鑑を預かった。

→× 違反する。 原則方式、収納代行方式、支払一任代行方式の違いを明確にしておくこと。
 
(適正化法施行規則第87条第4項)
「マンション管理業者は、修繕積立金を管理する場合において、当該修繕積立金等金銭を管理するための管理組合等を名義人預貯金通帳と当該預貯金通帳に係る管理組合等の印鑑を同時に管理してはならない。(注:ただし書きあり。)」と規定されている。
設問は、「通帳と印鑑を預かった」となっており、上記に違反する。

2 管理業者Cは、管理組合Dの修繕積立金が有価証券であったため、当該有価証券を金融機関で管理させることとし、管理業者Cの有価証券と同一の保管場所に保管している。

→× 違反する。 (適正化法施行規則第87条第2項)
「(中略)修繕積立金が有価証券の場合にあっては、金融機関又は証券会社に、当該有価証券の保管場所を自己の固有財産及び他の管理組合の財産である有価証券の保管場所と明確に区分させ、かつ、当該受託有価証券が受託契約を締結した管理組合の有価証券であることを判別できる状態で管理させる方法とする。」とある。
設問の「管理業者の有価証券と同一の保管場所に保管」は、上記に違反する。

3 管理業者Eは、収納代行方式により管理組合Fの財産の管理を行っているが、マンションの区分所有者等から管理業者Eの口座に徴収した修繕積立金等について、徴収した修繕積立金等について、徴収してから1月以内に修繕積立金のみを管理組合Fの口座に移し換えたが、管理事務に要する費用を控除した管理費の残額については、管理組合Fの口座に移し換えなかった。

→× 違反する。 (適正化法施行規則第87条第3項)
「マンション管理業者が保証契約を締結した場合において、当該マンション管理業者が収納代行方式により修繕積立金金銭を管理するときは、マンション管理業者がマンションの区分所有者等から当該修繕積立金等を徴収してから1月以内に、当該1月に要した費用を当該修繕積立金等金銭からから控除した残額を、管理組合等を名義人とする口座に移し換えるときに限り、前項の規定(註:管理組合等を名義人とする口座で預貯金として管理する、いわゆる原則方式をさす。)は適用しない。」とある。
設問では、「管理事務に要する費用を控除した管理費の残額については、管理組合Fの口座に移し換えなかった」とあり、上記に違反する。

4 管理業者Gは、原則方式により管理組合Hの財産の管理を行っているが、管理組合Hの口座に係る通帳と印鑑について、管理組合に管理者等が選任されるまでの比較的短い期間だけ、印鑑と通帳を同時保管した。

→○違反しない。(適正化法施行規則第4項 ただし書き)
「マンション管理業者は、修繕積立金等金銭を管理する場合において、当該修繕積立金等金銭を管理するための管理組合等を名義人とする預貯金通帳と当該預貯金通帳に係る印鑑を同時に管理してはならない。ただし、管理組合に管理者等が置かれていない場合において、管理者等が選任されるまでの比較的短い期間に限り、当該管理組合の預貯金通帳と当該預貯金通帳に係る印鑑を同時に保管する場合は、この限りでない。」とある。
設問はこれに適合している。

正解 4

問49

【問49】管理業務主任者(マンション管理適正化法第2条第9号に規定する者をいう。以下同じ。)に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 管理事務に関する実務についての講習であって、国土交通大臣が指定するものを終了した者は、国土交通大臣により管理事務に関し2年以上の実務を経験する者と同等以上の能力を有すると認められる。

→○ 正しい。 (適正化法第59条第1項「試験に合格した者で、管理事務に関し国土交通省令で定める期間以上の実務の経験を有するもの又は国土交通大臣がその実務の経験を有するものと同等以上の能力を有すると認めたものは、国土交通大臣の登録を受けることができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、この限りでない。(以下、略)」及び同法施行規則第68条「法第五十九条第一項 の国土交通省令で定める期間は、二年とする。 )とあり、管理業務主任者試験に合格し、管理事務に関して2年以上の経験があれば、管理業務主任者の登録が受けられる。また、2年の経験がなくても、同法施行規則第69条 1項「管理事務に関する実務についての講習であって、次条から第六十九条の四までの規定により国土交通大臣の登録を受けたもの(以下「登録実務講習」という。)を修了した者」とあり、 登録実務講習を修了すれば、管理事務に関し2年以上の実務を経験する者と同等以上の能力を有する者となり、管理業務主任者として登録される。設問のとおりに規定されている。

2 管理業務主任者証の交付を受けようとする者は、管理業務主任者試験に合格した日から1年以内に管理業務主任者証の交付を受けようとする場合を除き、国土交通大臣の登録を受けた者が国土交通省令で定めるところにより行う講習で交付の申請の日前6月以内に行われるものを受けなければならない。

→○ 正しい。 (適正化法第60条第2項「管理業務主任者証の交付を受けようとする者は、第六十一条の二において準用する第四十一条の二から第四十一条の四までの規定により国土交通大臣の登録を受けた者(以下この節において「登録講習機関」という。)が国土交通省令で定めるところにより行う講習(以下この節において「講習」という。)で交付の申請の日前六月以内に行われるものを受けなければならない。ただし、試験に合格した日から一年以内に管理業務主任者証の交付を受けようとする者については、この限りでない。 」) 設問のとおりに規定されている。

3 管理業務主任者は、管理業務主任者として行う事務に関し、不正又は著しく不当な行為をしたとして国土交通大臣より事務の禁止の処分を受けたときは、速やかに、管理業務主任者証を国土交通大臣に提出しなければならない。

→○ 正しい。 (適正化法第60条第5項「管理業務主任者は、第六十四条第二項(国土交通大臣は、管理業務主任者が前項各号のいずれかに該当するとき、又は同項の規定による指示に従わないときは、当該管理業務主任者に対し、一年以内の期間を定めて、管理業務主任者としてすべき事務を行うことを禁止することができる。) の規定による禁止の処分を受けたときは、速やかに、管理業務主任者証を国土交通大臣に提出しなければならない。 )とあり、同法第64条1項「国土交通大臣は、管理業務主任者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該管理業務主任者に対し、必要な指示をすることができる。
  一  マンション管理業者に自己が専任の管理業務主任者として従事している事務所以外の事務所の専任の管理業務主任者である旨の表示をすることを許し、当該マンション管理業者がその旨の表示をしたとき。
  二  他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して管理業務主任者である旨の表示をしたとき。
  三  管理業務主任者として行う事務に関し、不正又は著しく不当な行為をしたとき。」とあり、
設問のとおりに規定されている。

4 管理業務主任者は、管理業務主任者証の亡失によりその再交付を受けた後において、亡失した管理業務主任者証を発見したときは、速やかに、発見した管理業務主任者証を廃棄しなければならない。

→X 誤りである。 (適正化法施行規則第77条第4項)「管理業務主任者は、管理業務主任者証の亡失によりその再交付を受けた後において、亡失した管理業務主任者証を発見したときは、速やかに、発見した管理業務主任者証を国土交通大臣に返納しなければならない。」とあり、設問の「廃棄しなければならない」は、誤り。(廃棄では、各個人が行うので、本当に廃棄したかが分からないでしょう。)

正解 4 

問50

【問50】管理業者の行う重要事項の説明及び契約成立時の書面の交付に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定に違反するものはどれか。

1 管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で契約を更新しようとして、あらかじめ管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、管理事務の内容及び実施方法や管理事務に要する費用並びにその支払の時期及び方法等、管理受託契約の内容及びその履行に関する重要事項を記載した書面を交付したが、説明は管理業務主任者が管理者等に行うにとどめ、重要事項の説明会は開催しなかった。

→○ 違反しない。 (適正化法第72条第「2項 マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。
3項  前項の場合において当該管理組合に管理者等が置かれているときは、マンション管理業者は、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、重要事項について、これを記載した書面を交付して説明をさせなければならない。 )
 従前と同一条件で管理受託契約を更新する場合には、管理者がいれば、管理者には説明をするが、管理者のいる、いないに係らず、説明会の開催は必要はない。
設問の「重要事項の説明会は開催しなかった」は、適正化法に違反しない。

2 管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件でない契約の更新にあたって、あらかじめ重要事項の説明会を開催するものとし、当該説明会の1週間前までに管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付したが、説明会の開催の日時及び場所について、当該管理組合の管理者等の見やすい場所に掲示しなかった。

→× 違反する。 (適正化法第72条第1項「マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約(新たに建設されたマンションの当該建設工事の完了の日から国土交通省令で定める期間を経過する日までの間に契約期間が満了するものを除く。以下「管理受託契約」という。)を締結しようとするとき(次項に規定するときを除く。)は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるもの(以下「重要事項」という。)について説明をさせなければならない。この場合において、マンション管理業者は、当該説明会の日の一週間前までに、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付しなければならない。」)
そして、 (適正化法施行規則第83条第2項「マンション管理業者は、前項の説明会の開催日の一週間前までに説明会の開催の日時及び場所について、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の見やすい場所に掲示しなければならない。 )とあり、
説明会の開催日の1週間前までに説明会の開催日時・場所について区分所有者等及び管理者等の見やすい場所に掲示しなければならない
設問の「当該管理組合の管理者等の見やすい場所に掲示しなかった」は、適正化法に違反する。

3 管理業者は、自らが管理組合の管理者等であるマンションにおいて、管理受託契約の締結を行ったときに、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者全員に対し、遅滞なく、必要事項を記載した書面を交付したが、当該書面を当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示しなかった。

→○ 違反しない。 (適正化法第73条「マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、当該管理組合の管理者等(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等である場合又は当該管理組合に管理者等が置かれていない場合にあっては、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員)に対し、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。」 )
リゾートマンションでみられるような、管理業者自らが管理者の場合に管理受託契約を締結したときは、区分所有者全員に書面を交付すればよい。見やすい場所への掲示は必要とされていない。
設問の「当該書面を当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示しなかった」は適正化法に違反しない。

4 管理業者は、その事務所ごとに置かれる専任の管理業務主任者でない管理業務主任者をして重要事項を記載した書面を作成させ、当該管理業務主任者をして当該書面に記名押印をさせた。

→○ 違反しない。 ここらは、よく出題される。 平成23年 管理業務主任者試験 「問48」 平成20年 管理業務主任者試験 「問50」 、平成15年 管理業務主任者試験 「問48」 など。
(適正化法第72条第5項「マンション管理業者は、第一項から第三項までの規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。
重要事項の説明書を作成し記名・押印するのは、各事務所ごとに置かれる”専任”の管理業務主任者である必要はなく、管理業務主任者であればよい。
設問の「専任の管理業務主任者でない管理業務主任者をして重要事項を記載した書面を作成させ、当該管理業務主任者をして当該書面に記名押印をさせた」は、適正化法に違反しない。良く出題されるパターンにつき、注意の事。)

正解  2 

終わり


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最終更新日:
2012年 4月17日:正解肢を太字・ピンク色に統一。平成23年の標準管理規約の改正を入れた。
2011年 4月16日:再確認。「問49」に追記説明。
2011年 2月11日:「問28」、「問48」に、分別財産管理の変更注意を入。
2008年11月12日

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