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平成16年 マンション管理士 試験問題 及び 解説

試験日:平成16年(2004年11月28日:日曜日 13:00〜15:00 120分)

ページ1(問1より問25まで)

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※ 出題当時以後の法令等の改正には一部対応していません。

*試験に臨んで、お節介なアドバイス
  1.設問にあわせて、問題用紙に ○(まる)、X(ばつ)をつける。
    殆どの設問が、「正しい」か「間違い」かを訊いてきますので、設問により、問題の頭に、○かXをつけます。
    そして、各選択肢を読み、○かXをつけます。
    問題の○なりXと、選択肢の○かXが一致したものを、マークシートに記入してください。

  2.疑問な問題は、飛ばす。
    回答の時間は限られています。
    そこで、回答として、○かXかはっきりしないものがでたら、「?」マークをつけて、次の問題に移ります。
    全部の回答が終わってから、再度戻って決定してください。

  3.複雑な問は、図を描く。
    甲、乙、A、B、Cなど対象が多い問題もでます。
    この場合、問題用紙の空いているところに、図を描いてください。
    重要な点が分かってきます。

※  マンション標準管理規約は、平成16年に改正があった。また、平成23年7月にも小幅な改正があった。
   マンション標準管理委託契約書は、平成15年に改正があった。また、平成22年5月にも改正があった。

問 1 

{問 1} 建物の区分所有などに関する法律(以下「区分所有法」という。)上当然に共有部分とされる部分(以下この問いにおいて「法定共用部分」という。)に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。

 

1 法定共用部分は、区分所有者及び管理者以外のものであっても所有することができる。

→X 誤っている。  まず、建物の共用部分には、区分所有法第4条1項に定める@法定共用部分「数個の専有部分に通ずる廊下又は階段室その他構造上区分所有者の全員又はその一部の共用に供されるべき建物の部分は、区分所有権の目的とならないものとする。」と同条2項に定めるA規約共用部分「第一条に規定する建物の部分及び附属の建物は、規約により共用部分とすることができる。この場合には、その旨の登記をしなければ、これをもつて第三者に対抗することができない。」がある。
そして、共用部分は、同法第11条「1項 共用部分は、区分所有者全員の共有に属する。ただし、一部共用部分は、これを共用すべき区分所有者の共有に属する。
2項  前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。ただし、第二十七条第一項の場合を除いて、区分所有者以外の者を共用部分の所有者と定めることはできない。 」とあり、
2項によれば、第27条1項(管理者による管理所有)の場合を除き、区分所有者以外には、法定共用部分を含めて共用部分の所有者と定めることは出来ない。

2 法定共用部分は、規約で定めれば、各共有者のその用法に従った使用について、一定の制限をすることも禁止することもできる。

→× 誤っている。 区分所有法第13条「各共有者は、共用部分をその用方に従つて使用することができる。」とある。 共用部分には、選択肢1で述べたように、@法定共用部分(廊下、階段室など)と、A規約共用部分があり、法定共用部分は、規約によっても各共有者の用方に従った使用は制限・禁止できない。ただし、規約共用部分については、規約で定めた使用目的などで制限・禁止はあり得る。(平成20年 解説変更)

3 法定共用部分は、規約で定めても、区分所有者以外の者が排他的に使用することとすることはできない。

→× 誤っている。 これは、良く出る設問。共用部分と専有部分の区分けについては争いがあるが、通常、バルコニー、ピロティーにある駐車場・駐輪場所等は法定共用部分と解されており、バルコニーは専用使用権により、またピロティー内の駐車場・駐輪場などは使用契約により排他的使用権が設定される。また、これも一般的に法定共用部分とされる電気室を電力会社が排他的に使用することもある。他に判例として、法定共用部分である屋上広告塔について、特定の者による専用使用権を認めたものもある。規約で定めれば、たとえ法定共用部分でも、区分所有者以外の者が排他的に使用することができる。

4 法定共用部分を専有部分とする場合には、これについて、その共有者全員の同意が必要である。

→○ 正しい。 ここは、区分所有法が適用となるのか、民法が適用になるのかである。
   法定共用部分(廊下、階段室など)を専有部分とするのは今までの共有持分が減少または消滅するため、各区分所有者の財産権を変更する処分行為であり、区分所有法上の共用部分の変更行為から外れ、民法の共有(民法第251条)「各共有者は、他の共有者の同意を得なければ、共有物に変更を加えることができない。 」により、
全員の同意が必要となる。(参考:平成13年 マンション管理士 試験 「問39」 選択肢4

正解 4 (民法と区分所有法の堺は、良く出題されるが、曖昧な部分が多く、設問としては適切でない。)
なお、区分所有法の解説は、別途「超解説 区分所有法」がありますので、こちらも参考にしてください。

問 2

{問 2} 定期借地権設定契約に基づき建てられたマンション(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第2条1号イのマンションをいう。以下同じ。)の101号室の管理又は処分に関する次の記述のうち、区分所有法及び民法の規定によれば、正しいものはどれか。ただし、規約に別段の定めはなく、当該土地の所有者Aと101号室の所有者Bとの間の定期借地権設定契約には、特約はないものとする。

1 101号室を売却する場合、Aの承諾があれば、101号室それに係る借地権の準共有持分とを分離して譲渡することができる。

→× 誤っている。 通常、マンションの敷地は、所有権による、「敷地利用権」であり、共有関係であるが、この設問では、定期借地権設定契約であるため、借地権による「敷地利用権」であり、準共有であることに注意。
 そして、敷地利用権となると、区分所有法法第22条1項「敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。 」
によれば、地主Aの承諾に関係なく、借地権による準共有であっても、専有部分とその敷地利用権を分離して処分することは出来ない。

2 101号室を売却する場合、他の区分所有者の承諾を得なくても、101号室とそれに係る借地権の準共有持分とを譲渡することができる。

→○ 正しい。 民法第612条「賃借人は、賃貸人の承諾を得なければ、その賃借権を譲り渡し、又は賃借物を転貸することができない。」によれば賃借権の譲渡・転貸には賃貸人(A)の承諾が必要であるが、他の区分所有者の承諾は必要がない。

3 101号室に面して排他的な使用権が設定されている庭がある場合、Aの承諾を得なければ、101号室を賃貸することができない。

→× 誤っている。 民法第612条によれば賃借権の譲渡・転貸には賃貸人(A)の承諾が必要であり、建物賃貸に伴う敷地利用権の第三者使用や専用庭の使用権設定が転貸に当たればAの承諾が必要だが、Bの設定した建物所有目的の借地において建物を所有したまま他に賃貸することは自己の建物利用の一形態に過ぎず敷地利用者に実質的変更はなく転貸にはあたらない(大判8.12.11)。専用庭も建物所有目的の借地の付随的利用方法の一環にすぎず借地の転貸にはあたらない。地主Aの承諾がなくても賃貸にだせる。

4 101号室に抵当権を設定する場合、101号室に係る借地権の準共有持分は、抵当権の目的とすることができない。

→× 誤っている。 民法第87条「1項 物の所有者が、その物の常用に供するため、自己の所有に属する他の物をこれに附属させたときは、その附属させた物を従物とする。
2項  従物は、主物の処分に従う。 」とあり、
2項によれば、従物は主物の処分に従い、そして、民法第370条「抵当権は、抵当地の上に存する建物を除き、その目的である不動産(以下「抵当不動産」という。)に付加して一体となっている物に及ぶ。ただし、設定行為に別段の定めがある場合及び第四百二十四条の規定により債権者が債務者の行為を取り消すことができる場合は、この限りでない。 」とあり、
抵当権は目的物と不可一体となるものに及ぶ。従たる権利である借地権(地上権・賃借権)も主たる権利の建物所有権が抵当権の目的となったときはその目的となる(最高裁S.40.5.4)。
  (注:抵当権の目的とすることはできても、登記上、区分所有法の敷地利用権が敷地権として登記されると、土地の権利は専有部分の権利と一体化し、借地権としての単独での処分はできない。)

正解 2 (ここは、実に難しい。民法と区分所有法の関係。借地権と敷地利用権の違いを明確にする必要があるようだ。)

問 3

{問 3} 甲マンションでは、101号室にはその所有者Aが間借り人の弟Bとともに居住し、202号室にはCがその所有者に無断で居住している。また、303号室にはDのために抵当権が設定され、甲マンションには清掃員Eが週3日勤務しており、D及びEは、甲マンションの区分所有者ではなく、居住者でもない。この場合における建物の保存に有害な行為をしてはならない義務の有無に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Aにはあるが、Bにはない。
2 Bにはないが、Cにはある。
3 Cにはあるが、Dにはない。
4 Dにはないが、Eにはある。


*全体説明    平成25年 マンション管理士試験 「問3」 。
 建物の保存に有害な行為をしてはならないとされるのは、区分所有法第6条1項「区分所有者は、建物の保存に有害な行為その他建物の管理又は使用に関し区分所有者の共同の利益に反する行為をしてはならない。 」により、区分所有者は建物の保存に有害な行為をしてはならない義務があり、また、同法第6条3項「第一項の規定は、区分所有者以外の専有部分の占有者(以下「占有者」という。)に準用する。」とあり、
区分所有者と占有者(通常の賃借人以外の不法の占有者も含めて)が該当する。
  A...区分所有者であるから当然に義務をおう。
  B...同居人で占有補助者として、義務をおう。
  C...無断で居住(不法占拠)でも占有者であるから義務がある。
  D及びE...区分所有者でも占有者でもないので建物の保存に有害な行為をしてはならない義務はない。

1→× 誤っている。 A、B共にある
2→× 誤っている。 B、C共にある
3→○ 正しい。  Cにはあるが、Dにはない。
4→× 誤っている。 D、E共にない

正解 3

問 4

{問 4} 管理組合(区分所有法第3条に規定する区分所有者の団体をいう。以下同じ。)の集会の決議事項及び規約の定めに関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 管理者の選任又は解任は、規約で定めても、規約により設置された理事会で決議するものとすることはできず、集会で決議しなければならない。

→×誤っている。 規約で別段の定めができる規定と、できないものは、よく出題されるので、条文を的確に記憶しておくこと。
   区分所有法第25条1項「区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。」によれば、管理者の選任・解任の方法は規約で自由に定めることが出来る。

2 効用の著しい変更を伴う区分所有者の共有に属する建物の敷地の変更は、規約で定めれば、規約により設置された理事会で決議するものとすることができる。

→×誤っている。 区分所有法第17条1項「共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。」とあり、共用部分の著しい変更は集会の特別決議が必要で、この規定は区分所有法第21条「建物の敷地又は共用部分以外の附属施設(これらに関する権利を含む。)が区分所有者の共有に属する場合には、第十七条から第十九条までの規定は、その敷地又は附属施設に準用する。」
で敷地に準用されている。規約でも定めることはできない。(区分所有法での基本は、重要なことは集会での決議事項として、みんなが集まって決めることにしている。)

3 建物の管理又は使用につき区分所有者の共同の利益に反する行為に関する訴訟の提起は、規約で定めでも、管理者がすることができるものとすることはできず、集会で決議しなければならない。

→○ 正しい。 共同の利益に反する行為に関する起訴については区分所有法第57条、第58条、第59条、第60条にあり、区分所有法第57条2項「前項の規定に基づき訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。」 によれば、訴訟の提起は集会の決議が必要とされる。規約での別段の定めや、理事会での決議はできない。また、他の条文でもこの規定が準用されている。(この設問と、標準管理規約67条の矛盾がある。平成22年管理業務主任者試験 「問36」 や 平成21年管理業務主任者試験 「問34」 、平成23年マンション管理士試験 「問32」 など。標準管理規約67条は改正が必要です。)

4 大規模減失(建物の価格の2分の1以下に相当する部分の減失以外の減失をいう。)が生じた場合の共用部分の復旧については、規約で定めれば、集会の決議を経ることなく管理組合が復旧するものとすることができる。

→×誤っている。 建物の一部滅失は、その滅失の価格により、@大規模滅失(建物価格の1/2超)、とA小規模滅失(建物価格の1/2以下)に分けられる。そして、復旧のやり方に違いがある。
  区分所有法第61条4項「前三項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。」によれば小規模滅失の場合については規約の定めが出来るが、大規模滅失では同条5項「第一項本文に規定する場合を除いて、建物の一部が滅失したときは、集会において、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。」とあり、規約では定められない。

正解 3 (集会での決議事項、規約でも可能な事項をまとめておくこと。参考:平成19年 マンション管理士試験 「問5」

問 5

{問 5} 甲マンション管理組合において規約を変更する場合、規約で定めることができるものは、区分所有法の規定によれば、次のうちのどれか。

1 集会室として使用している専有部分について、所有者である区分所有者の同意を得たが、抵当権者の承諾を得ないで、共用部分とすると定めること。

→○ 正しい。 できる  抵当権には目的物の利用・処分を制限する効力はない。
→X できない。  専有部分も規約で共用部分にできる(区分所有法第4条2項)。しかし、共用部分となると個人での所有など権利の対象になれない(登記上でも権利部が閉鎖される)ため、集会所として使用している専有部分がすでに抵当権の目的になっている場合、その抵当権者が承諾をし、設定してある抵当権を消滅させない限り、規約共用部分と定められない。規約は区分所有者を拘束できるが、他人の権利を侵す行為は規約でも定められない。

2 集会の招集について、区分所有法の規定により集会の目的たる決議事項が議案の要領の通知をしなければならないものを除き、招集手続きを省略することができると定めること。

→X できない。  区分所有法第36条は、「集会は、区分所有者全員の同意があるときは、招集の手続を経ないで開くことができる。」と定める。招集手続きの例外を定めるのはこれだけであり、本肢のように集会の招集について、区分所有法の規定により集会の目的たる決議事項が議案の要領の通知をしなければならないものを除き、招集手続を省略することができると定めることはできない。

3 共用部分の工事と一緒に実施する区分所有者の発注に係る専有部分の修繕の費用について、甲が当該区分所有者の特定承継人に対して請求することができると定めること。

→X できない。  専有部分の修繕費は区分所有法第7条1項「区分所有者は、共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設につき他の区分所有者に対して有する債権又は規約若しくは集会の決議に基づき他の区分所有者に対して有する債権について、債務者の区分所有権(共用部分に関する権利及び敷地利用権を含む。)及び建物に備え付けた動産の上に先取特権を有する。管理者又は管理組合法人がその職務又は業務を行うにつき区分所有者に対して有する債権についても、同様とする。 」 の債権には当たらないので、その旨規約に定めても契約行為にすぎず特定承継人には対抗できない。

4 管理者について、甲マンションの管理を受託した管理会社と集会の決議によって選出された区分所有者の両者とすることができると定めること。

→○ 正しい。 できる。 似たような出題は、平成20年 管理業務主任者 試験 「問36」 選択肢3 、平成17年 管理業務主任者 試験 「問34」 選択肢2 にもある。
    区分所有法では、管理者の資格と人数に制限はない。区分所有法第25条1項「区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。」とあるだけで、規約により、設問のような複数の管理者がいてもよい。(しかし、これは、理論上だけであって、現実には、2名の管理者が存在しては、対応が難しい。)

正解 1 または 4 。 最終解答 4 で。 (少し、難問。)

問 6

{問 6} 甲マンションを分譲したA不動産会社は、その分譲に当たり、自己が所有し、自己名義で登記もしている集会室を、甲マンションの区分所有者が使用料を支払わなくても使用できることとし、使用手続きに関して定めた集会使用規則の内容を購入者に説明し、購入者は、これを承知した上で入居している。この場合における集会室の管理に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 集会室に当初から取り付けられていたエアーコンディショナーが故障した場合の修理は、Aが行う。

→○ 正しい。 集会室は分譲したA不動産会社の専有部分(所有物)であり、甲マンションの共用部分とはならない。そこに当初からあったエアコンもAの財産であるからAが修理する。

2 集会室使用規則に定められている使用時間帯の変更は、甲マンションの管理組合の集会で決することができる。

→×誤っている。 選択肢1でも述べたように、集会室は分譲したAの所有物であり、その場所の使用方法は原則として購入時の約束(契約)に反しない限りAが決めていい。管理組合の集会では決められない。

3 集会室への黒板の取付けは、Aの承諾がなくても、甲マンション管理組合の管理者がすることができる。

→×誤っている。 上の選択肢でも、度々言っているように、集会室はAの専有部分であり、原則としてAの承諾がいる。管理組合の管理者の権限は及ばない。

4 ある区分所有者が使用した集会室に係る水道光熱費は、甲マンション管理組合が支払わなければならない。

→×誤っている。 集会室はAの専有部分であり、共用部分ではない。その支払義務は原則としてAに属する。広く考えても、使用した区分所有者に支払の義務が生じるが、管理組合までは当然の支払の義務はない。

正解 1

問 7

{問 7} 甲マンション管理組合が「現在の仕様に合わせた屋上防水補修工事の実施及びそれに係る修繕積立金の一部取崩しの件」を議案とする集会を5月25日に開催する場合において、管理者が行おうとしている集会の招集通知に関する次の記述のうち、区分所有法の規定に反するものはどれか。ただし、規約に別段の定めはないものとする。

1 集会の招集通知書を、同年5月17日に発信することとした。

→○ 正しい。 反しない。 設問では規約で別段の規定はないことにも注意のこと。
    区分所有法第35条1項「集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。」によれば、招集には1週間前(会日の前日までに7日あること)に通知を発することが必要で、規約もないので、集会日の5月25日の7日前は5月18日であり、5月17日は反しない。
(参考:標準管理規約では、2週間前となっているぞ。混同を狙っている。)

2 夫婦が共有する専有部分に係る議決権行使者の通知を受けていなかったため、妻に当てて集会の招集通知書を送付することとした。

→○ 正しい。 反しない。 区分所有法第35条2項「専有部分が数人の共有に属するときは、前項の通知は、第四十条の規定により定められた議決権を行使すべき者(その者がないときは、共有者の一人)にすれば足りる。」によれば、共有者に対する通知で議決権行使者が定められていない場合は、共有者の一人である妻に通知すれば足る。

3 長期の海外駐在中の区分所有者から、現在の居住地及び連絡先についての通知を受けていなかったため、マンション内の見やすい場所に集会の招集通知書を掲示することとした。

→× 反する。 似たような、出題は、平成20年 マンション管理士 試験 「問28」 選択肢2 にもある。
    連絡先の通知がないときに勝手に掲示でいいかの問いである。
    通知の区分所有法第35条3項「第一項の通知は、区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知したときはその場所に、これを通知しなかつたときは区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。この場合には、同項の通知は、通常それが到達すべき時に到達したものとみなす。 」とあり、
同条4項「建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対する第一項の通知は、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。この場合には、同項の通知は、その掲示をした時に到達したものとみなす。 」によれば、掲示でいいのは、規約による特別の定めが必要。連絡の通知がないからといっても、掲示は反する。連絡先の通知がないときは、マンション内の専有部分あてに通知をすること。

4 集会の招集通知書に、議案の要領を記載しないこととした。

→○ 正しい。 反しない。 議案が「会議の目的」の通知だけでいいのか、それとも特別決議が必要で「議案の要領」の通知も必要かである。
    「現在の仕様に合わせた屋上防水補修工事の実施及びそれに係る修繕積立金の一部取崩しの件」が特別決議が必要な重大変更に当たるかを検討する。
  区分所有法第35条5項「第一項の通知をする場合において、会議の目的たる事項が第十七条第一項、第三十一条第一項、第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項に規定する決議事項であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。 」とあり、
@共用部分の重大変更、A規約の設定・変更・廃止、B共用部分の大規模滅失の場合の復旧、C建替、D団地規約の設定・変更・廃止、E団地内建物の一括建替承認決議のような、特別決議事項を議案とする総会招集には議案の要領を通知する必要があるが、「現在の仕様に合わせた屋上防水補修工事の実施及びそれに係る修繕積立金の一部取崩しの件」を議案とするものは、軽微な変更で重大変更ではない、通常決議事項のため議案の要領の記載は不要。会議の目的だけでいい。
「参照 標準管理規約(単棟型)47条関係コメント オ)計画修繕工事に関し、鉄部塗装工事、外壁補修工事、屋上等防水工事、給水管更生・更新工事、照明設備、共聴設備、消防用設備、エレベーター設備の更新工事は普通決議で実施可能と考えられる。)

正解 3

問 8

{問 8} 集会に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 区分所有者は、規約又は集会の決議があれば、書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法により議決権を行使することができる。

→○ 正しい。 電磁的方法の出題は、 平成20年 管理業務主任者 試験 「問35」、 平成17年 マンション管理士 試験 「問9」 、改正があった翌年の、平成15年 マンション管理士 試験 「問7」 、平成15年 管理業務主任者 試験 「問32」 など。
  世の中のIT化に対応して、区分所有法でも電磁的方法の改正があった。
  区分所有法第39条3項「区分所有者は、規約又は集会の決議により、前項の規定による書面による議決権の行使に代えて、電磁的方法(電子情報処理組織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であつて法務省令で定めるものをいう。以下同じ。)によつて議決権を行使することができる。」 のとおり可能である。

2 区分所有者が管理者に対して行う集会の招集の請求に必要とされる区分所有者及び議決権の定数は、規約で増やすことができるが、減ずることはできない。

→× 誤っている。 よく出る問題。
    区分所有法第34条3項「区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。 」
によれば、この少数招集権者の定数は規約で減ずることが出来るが、増やすことはできない

3 管理者が集会において毎年1回一定の時期に行わなければならない事務の報告については、規約又は集会の決議で省略するものとすることはできない。

→○ 正しい。 区分所有法第43条「管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。」とあり、 管理者の報告義務は規約等では免除・省略はできない。必ず集会を開いて事務報告をすること。

4 集会の招集通知を各区分所有者に発するに当たって会日前に必要とされる期間は、規約で伸縮することができる。

→○ 正しい。 区分所有法第35条1項「集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。 」によればこの期間は規約で伸縮できる。この設問は、「問7」でも出ている。ひねりのない出題方法だ。

正解 2   (期間や定数など、数字は出題者が狙いやすいので、纏めておくこと。)

問 9

{問 9} 甲マンションの現況は、ア〜ウのとおりである。甲マンション管理組合の管理者が、集会の開催に当たり、議決権の対象となる戸数の総数及び自己の名義で議決権を行使することができる者に関して行った次の説明のうち、区分所有法、民法及び民事執行法の規定によれば、正しいものはどれか。

ア 甲マンションは、全戸の分譲開始から1年足らずであるが、一部が売れ残り、販売を継続中である。
イ 103号室の区分所有者Aは、所在不明で、財産の管理人も置かれず、Aの債権者Cが時々外部から同室の点検を行っている。
ウ 201号室の区分所有者Bは、第三者のために同室に抵当権を設定し、差押えを受けている。

1 議決権の対象となる戸数の総数は、全戸数ですが、規約で販売済みの戸数とすることもできます。いずれの場合にも、Aが集会に出席をすれば、議決権を行使することができることは当然です。

→× 誤っている。 似たような問題は、平成20年 管理業務主任者 試験 「問33」にもある。
   議決権の対象は、そのマンションの全戸数であり、区分所有法第38条「各区分所有者の議決権は、規約に別段の定めがない限り、第十四条に定める割合による。」によれば、議決権の割合は規約で別段の定めが出来るが、規約でも、販売済みに限るなどの議決権を失わせることはできない。なお、所在不明のAも議決権はあるので後半は正しい。

  初心者の疑問:売れ残った部分でも、議決権をもてるのか? → 回答:売主(分譲会社)が未販売分の管理費を支払い、また議決権を持ち総会にも出席(多くは委任状の提出ですが)できます。

2 議決権の対象となる戸数の総数は、全戸数ですが、集会の決議で販売済みの戸数とすることもできます。集会の決議が行われた場合には、Cは議決権を行使することができますが、差押えを受けているBは、議決権を行使することはできません。

→× 誤っている。 選択肢1でも述べたように、議決権は全区分所有者の権利であり、たとえ集会の決議でも、これを失わせることはできない。また、区分所有者でない債権者のCは議決権を行使することができない。さらに、たとえ差押さえを受けていても、区分所有者のBは議決権を持ち、行使できる。

3 議決権の対象となる戸数の総数には、所在不明のAの分は含まれません。また、差押えを受けているBが議決権を行使するには、裁判所の許可が必要です。

→× 誤っている。 所在不明でも区分所有者である限りAにも議決権はある。所在不明者を議決権数から除く規定はない。また差押さえを受けているBも区分所有者であり、裁判所の許可無くBは独自に議決権の行使ができる。

4 議決権の対象となる戸数の総数は、全戸数ですから、Aが所在不明でも、その分を集会の決議で除くことはできず、Bも議決権を行使することができます。Cは、議決権を行使することはできません。

→○ 正しい。 所在不明のAも、差し押さえのBも専有部分の処分(売買とか抵当権設定とか)に制約は受けるが、議決権には制約は受けない。Cは債権者であるだけで、区分所有者ではないので議決権はない。

正解 4  (議決権の基本がわかるいい問題です。) (参考:平成20年 マンション管理士 試験 「問7」

問10

{問 10} 甲マンション(規約で全ての専有部分を専ら住宅として使用するものとされている。)は、15戸からなっており、そのうち2戸は102号室の区分所有者Aが所有し、その他の専有部分はA以外のそれぞれ異なる区分所有者が所有している。この場合における集会の招集請求又は決議に必要とされる区分所有者の数に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。ただし、その他に規約に別段の定めはないものとする。

1 管理者に対して、ペット飼育禁止の規約の変更を目的とする集会の招集を請求するために必要な区分所有者の数は、3以上である。

→○ 正しい。 まず、全部で15戸のうち、2戸がAの所有につき、区分所有者の総数は、14 である。
    区分所有法第34条3項「区分所有者の五分の一以上で議決権の五分の一以上を有するものは、管理者に対し、会議の目的たる事項を示して、集会の招集を請求することができる。ただし、この定数は、規約で減ずることができる。 」によれば、管理者に対する招集権者の区分所有者要件は1/5以上で、甲マンションの区分所有者は、全14名であるからその1/5以上は 14÷5=2.8 で 3名以上。正しい。

2 廊下に物置を設置して通行を妨げている区分所有者に対する、物置の撤去を求める訴えを提起するための集会の決議に必要な区分所有者の数は、11以上である。

→× 誤っている。 物置の撤去を求める訴訟提起は、区分所有法第57条2項「前項の規定に基づき訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。」とあり、
普通決議で、その区分所有者要件は区分所有法第39条1項「集会の議事は、この法律又は規約に別段の定めがない限り、区分所有者及び議決権の各過半数で決する。」 により過半数(半分を超えること)でいい。全14名の過半数は、 14÷2=7を超えること。 よって8名以上でいい。 11はいらない。

3 102号室を賃借してカラオケ店を経営し、騒音を発生させている賃借人に対する、専有部分の引渡しを求める訴えを提起するための集会の決議に必要な区分所有者の数は、11以上である。

→○ 正しい。 賃借人(占有者)に対する区分所有法第60条2項「第五十七条第三項の規定は前項の訴えの提起に、第五十八条第二項及び第三項の規定は前項の決議に準用する。」により、58条2項「前項の決議は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数でする。 」によれば占有者に対する引渡し請求の集会決議は特別決議でその区分所有者要件は3/4以上である。全14名の3/4は、14x3÷4=10.5 で 11以上である。正しい。

4 柱に炭素繊維シートを巻き付ける耐震改修工事を行う為の予算を承認する集会の決議に必要な区分所有者の数は、8以上である。

→○ 正しい。 柱に炭素繊維シートを巻き付ける耐震改修工事は、その形状又は効用の著しい変更を伴わない管理行為でその実施は区分所有法第18条1項「共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。」により、
普通決議事項。その区分所有者要件は、選択肢2でも述べたように、区分所有法第39条1項により過半数でいい。全14名の過半数は、 14÷2=7を超えること。8名以上
 「参考:標準管理規約(単棟型)47条関係コメント イ)耐震改修工事に関し、柱やはりに炭素繊維シートや鉄板を巻き付けて補修する工事や、構造躯体に壁や筋かいなどの耐震部材を設置する工事で基本的構造部分への加工が小さいものは普通決議により実施可能と考えられる。

正解 2

問11

{問 11} マンションの建替えにおける区分所有権及び敷地利用権(以下この問いにおいて「区分所有権等」という。)の売渡請求権等に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 買受指定者(区分所有法第63条第4項に規定する買受指定者をいう。以下この問いにおいて同じ。)は、建替えに参加する区分所有者がその後に建替えに協力しない場合でも、その者に対し、売渡請求権を行使することは認められない。

→○ 正しい。 似たような出題は、平成15年 マンション管理士 試験「問10」。
   建替えに関する区分所有法第63条4項「第二項の期間が経過したときは、建替え決議に賛成した各区分所有者若しくは建替え決議の内容により建替えに参加する旨を回答した各区分所有者(これらの者の承継人を含む。)又はこれらの者の全員の合意により区分所有権及び敷地利用権を買い受けることができる者として指定された者(以下「買受指定者」という。)は、同項の期間の満了の日から二月以内に、建替えに参加しない旨を回答した区分所有者(その承継人を含む。)に対し、区分所有権及び敷地利用権を時価で売り渡すべきことを請求することができる。建替え決議があつた後にこの区分所有者から敷地利用権のみを取得した者(その承継人を含む。)の敷地利用権についても、同様とする。」とあり、買受指定者は建替えに参加しない旨を回答した区分所有者に対して売渡請求が出来る。しかし、一度建替えに参加することを表明した区分所有者が後で建替に協力しなくても売渡請求権は行使できる規定はないため、認められない。では、この人に対してどう対応するのか? 暇な時に考えてください。

2 買受指定者は、建替えに参加しない区分所有者に対して売渡請求権を行使した場合、その意志表示が相手方に到達した時に、相手方の何らの応答がなくても、直ちに、区分所有権等を取得することができる。

→○ 正しい。 選択肢1にあるような、売渡請求権は民法では形成権の行使とされ、売渡請求権の行使の意思表示が相手方に到達すると、直ちに相手方の区分所有権および敷地利用権を目的とする時価による売買契約が、相手方の承諾なくして成立し、区分所有権などを買受指定者が取得する。正しい。恐るべし、「形成権」。

3 買受指定者は、建替えに参加しない区分所有者に対する売渡請求権を行使した場合、区分所有権等の代金を直ちに支払うことができない特段の事由があるときは、裁判所からその支払いにつき相当の期限の許与を受けることができる。

→X 誤っている。 区分所有法第63条5項によれば、出ていく側の明け渡しの猶予は認められるが、設問の買受指定者の支払いの猶予の規定はない。

4 建替え決議の日から2年以内に正当な理由がなく建物の取り壊しの工事に着手しない場合、売渡請求権の行使により区分所有権等を売り渡した者は、この期間満了の日から起算して6ヶ月以内に、買主が支払った代金相当額をその区分所有権等を現在有する者に提供して、これらの権利を売り渡すべきことを請求することができる。

→○ 正しい。 区分所有法第63条6項「建替え決議の日から二年以内に建物の取壊しの工事に着手しない場合には、第四項の規定により区分所有権又は敷地利用権を売り渡した者は、この期間の満了の日から六月以内に、買主が支払つた代金に相当する金銭をその区分所有権又は敷地利用権を現在有する者に提供して、これらの権利を売り渡すべきことを請求することができる。ただし、建物の取壊しの工事に着手しなかつたことにつき正当な理由があるときは、この限りでない。 」
のとおり。

正解 3 (法律とは、面倒なものだと、この設問は言っています。)

問12

{問 12} マンション管理士Aが甲マンション管理組合法人の理事に対して行った次の説明の下線部(ア)〜(エ)のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。


 (注:平成20年12月に「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」が施行されたことをうけ、区分所有法の法人に関する条文が改正された。それに伴い解説も変更した。)


管理組合法人は、非営利法人であり、その目的の範囲内による権利能力の制限を受けます。したがって、(ア)甲も、規約で定められた目的の範囲内で、権利を有し、義務を負うことになります。 

 また、管理組合法人は、財産目録を作成し、これを事務所に備え置かなくてはなりません。(イ)理事は、財産目録を作成しなかった場合や不正の記載をした場合には、20万円以下の過料に処されることになります。
  さらに、管理組合法人は、常時、区分所有者名簿を事務所に備え置く必要があります。理事は、区分所有者名簿を作成して事務所で保管し、(ウ)区分所有者に変更があれば、その都度、その訂正をする必要があります。
  なお、管理組合法人は、理事がその業務を行うに当たって他人に損害を与えた場合、法人自体にこれを賠償する責任があり、(エ)理事が直接その損害を賠償する責任を負うことはありません。

1 (ア)  →○ 正しい。 この出題は、旧区分所有法第47条10項で準用していた、民法第43条が削除されたため、適切な条文が該当しなくなったが、法の精神からは妥当である。(平成21年2月28日
  参考:旧の解説:区分所有法第47条10項「民法第四十三条 、第四十四条、第五十条及び第五十一条の規定は管理組合法人に、破産法 (平成十六年法律第七十五号)第十六条第二項 の規定は存立中の管理組合法人に準用する。」により準用される 法人一般の総則である民法第43条によれば、「法人は、法令の規定に従い、定款又は寄附行為で定められた目的の範囲内において、権利を有し、義務を負う。 」とある。

2 (イ)  →○ 正しい。 区分所有法第71条「次の各号のいずれかに該当する場合には、その行為をした管理者、理事、規約を保管する者、議長又は清算人は、二十万円以下の過料に処する。」とあり、その 新:6号「第四十八条の二第一項(第六十六条において準用する場合を含む。)の規定に違反して、財産目録を作成せず、又は財産目録に不正の記載若しくは記録をしたとき。 」のとおり。(平成21年2月28日:区分所有法改正に伴い変更。)

3 (ウ)   →○ 正しい。 新:区分所有法第48条の2「管理組合法人は、設立の時及び毎年一月から三月までの間に財産目録を作成し、常にこれをその主たる事務所に備え置かなければならない。ただし、特に事業年度を設けるものは、設立の時及び毎事業年度の終了の時に財産目録を作成しなければならない。
 2  
管理組合法人は、区分所有者名簿を備え置き、区分所有者の変更があるごとに必要な変更を加えなければならない。 」とあり2項に該当し、区分所有者名簿を備え置き変更のあるつど訂正する必要がある。(平成21年2月28日:区分所有法改正に伴い変更。)

4 (エ)  →× 誤っている。  新:区分所有法第47条10項「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第四条 及び第七十八条 の規定は管理組合法人に、破産法 (平成十六年法律第七十五号)第十六条第二項 の規定は存立中の管理組合法人に準用する。 」で準用される一般社団法人及び一般財団法人に関する法律第78条「第七十八条  一般社団法人は、代表理事その他の代表者がその職務を行うについて第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。 」により、
法人は不法行為責任を負うが、その行為は同時に理事の行為でもあるので民法第709条「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。 」
の要件を満たせば理事も法人と連帯して責任を負うことがある。
(平成21年2月28日:区分所有法改正に伴い変更。)

正解 4

問13

{問 13} ア〜エの記述のうち、団地管理組合(区分所有法第65条に規定する団体をいう。以下同じ。)の規約で定めることができるものの組合せは、区分所有法の規定によれば、次のうちどれか。

ア 建物が所在する土地と一体として管理する通路を建物の敷地とすること。

→X 誤っている。 団地の関係は、単独での準用をどこまで理解しているかを良く出題する。設問は、規約敷地(区分所有法第5条)に該当する。
  団地に関する区分所有法第66条「第七条、第八条、第十七条から第十九条まで、第二十五条、第二十六条、第二十八条、第二十九条、第三十条第一項及び第三項から第五項まで、第三十一条第一項並びに第三十三条から第五十六条までの規定は、前条の場合について準用する。この場合において、これらの規定(第五十五条第一項第一号を除く。)中「区分所有者」とあるのは「第六十五条に規定する団地建物所有者」と、「管理組合法人」とあるのは「団地管理組合法人」と、第七条第一項中「共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設」とあるのは「第六十五条に規定する場合における当該土地若しくは附属施設(以下「土地等」という。)」と、「区分所有権」とあるのは「土地等に関する権利、建物又は区分所有権」と、第十七条、第十八条第一項及び第四項並びに第十九条中「共用部分」とあり、第二十六条第一項中「共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設」とあり、並びに第二十九条第一項中「建物並びにその敷地及び附属施設」とあるのは「土地等並びに第六十八条の規定による規約により管理すべきものと定められた同条第一項第一号に掲げる土地及び附属施設並びに同項第二号に掲げる建物の共用部分」と、第十七条第二項、第三十五条第二項及び第三項、第四十条並びに第四十四条第一項中「専有部分」とあるのは「建物又は専有部分」と、第二十九条第一項、第三十八条、第五十三条第一項及び第五十六条中「第十四条に定める」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)の持分の」と、第三十条第一項及び第四十六条第二項中「建物又はその敷地若しくは附属施設」とあるのは「土地等又は第六十八条第一項各号に掲げる物」と、第三十条第三項中「専有部分若しくは共用部分又は建物の敷地若しくは附属施設(建物の敷地又は附属施設に関する権利を含む。)」とあるのは「建物若しくは専有部分若しくは土地等(土地等に関する権利を含む。)又は第六十八条の規定による規約により管理すべきものと定められた同条第一項第一号に掲げる土地若しくは附属施設(これらに関する権利を含む。)若しくは同項第二号に掲げる建物の共用部分」と、第三十三条第三項、第三十五条第四項及び第四十四条第二項中「建物内」とあるのは「団地内」と、第三十五条第五項中「第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項」とあるのは「第六十九条第一項又は第七十条第一項」と、第四十六条第二項中「占有者」とあるのは「建物又は専有部分を占有する者で第六十五条に規定する団地建物所有者でないもの」と、第四十七条第一項中「第三条」とあるのは「第六十五条」と、第五十五条第一項第一号中「建物(一部共用部分を共用すべき区分所有者で構成する管理組合法人にあつては、その共用部分)」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)」と、同項第二号中「建物に専有部分が」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)が第六十五条に規定する団地建物所有者の共有で」と読み替えるものとする。 」 で第5条の規約敷地の準用はないので不可。

イ 建物及び付属施設の管理に要する経費について、その負担割合を定めること。

→○ 正しい。 設問は、区分所有法第19条に該当し、選択肢1で述べたように、区分所有法第66条で第19条の共用部分の負担の準用で各棟の管理を行う場合は可能。

ウ 管理者が共用部分を所有することができるとすること。

→X 誤っている。 設問は、区分所有法第27条の「管理所有」に該当し、選択肢1で述べたように、団地では区分所有法第66条で第27条の管理所有の準用はないので不可。

エ 集会において、あらかじめ通知した事項以外の一定の事項を決議することができるとすること。

→○ 正しい。 設問は、区分所有法第37条2項に該当し、選択肢1で述べたように、区分所有法第66条で準用する第37条2項により可能。

1 アとイ  →×○
2 イとエ  →○○
3 アとウ  →××
4 ウとエ  →×○

正解 2 (イ と エ)

問14

{問 14} 甲マンションの301号室の区分所有者が死亡したので、その子A、B及びCが同室の所有権を相続し、それぞれの相続分が3分の1である場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 A、B又はCは、301号室について共有持分があるから、民法の物権編の規定に基づいて、いつでも分割の請求をすることができる。

→X 誤っている。 ここは、平成23年 マンション管理士試験 「問15」 でも出た。
   相続についても、よく出題されているので、配偶者、子供の関係はまとめておくこと。
  相続財産である遺産の扱い方は、相続人が複数存在するので、民法での共有(第249条以下)に近いのですが、法的には遺産分割と共有物分割は違う扱いとなることが設問の前提です。
 遺産分割は、共同相続人の共有に属する遺産を個々の相続人に分割する手続であり、 一方、共有物分割は、 共有者間においてその共有財産を分割する手続で、 いずれも最終的には共有関係の解消という共通点はありますが、遺産分割は遺産分割手続(民法第907条など)によりなされなければならず、 遺産分割前に相続人が遺産に属する個々の財産について共有物分割の訴訟を起こすことは許されないと解されています。
相続の場合は民法の物権編の規定ではなく、原則として民法相続編 民法第906条から第909条の遺産分割手続きによる。そこで、いつでも協議で遺産分割ができる(民法第907条1項:共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる。 )
   前半が間違い。後半は正しい。

2 Aは、その共有持分を第三者に譲渡する場合には、B及びCの同意を得なければならない。

→X 誤っている。 民法第898条「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。」とあり、
遺産での共有は判例上通常の共有と解されておりAは自由に譲渡可能。(民法第206条「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。」
また、民法第249条「各共有者は、共有物の全部について、その持分に応じた使用をすることができる。)

3 301号室を第三者に賃貸している場合、その者の債務不履行を理由に賃貸借契約を解除することは、A、B及びCのうち二人の賛成で決定することができる。

→○ 正しい。 選択肢2でも述べたように、相続人が数人いる場合には、相続財産は共有となる。そして、共有物の賃貸借契約の解除は管理行為とされ、民法第252条「共有物の管理に関する事項は、前条の場合を除き、各共有者の持分の価格に従い、その過半数で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。」により持分の過半数、各人が1/3なので2人以上の賛成、で決する(最高裁:S.39.2.25)

4 区分所有者である親と同居していたAが301号室に引き続き居住している場合、301号室に係る管理費は、実際に使用しているAが負担しなければならず、B及びCが管理費の債務を負うことはない。

→X 誤っている。 共有物の費用は民法第253条1項「各共有者は、その持分に応じ、管理の費用を支払い、その他共有物に関する負担を負う。」
により原則として持分に応じて負担する。B、Cも共同の所有者なので、実際に使用していなくても管理費を支払う義務がある。

正解 3 (少し難問。選択肢1が迷うか。)

問15

{問 15} Aは、甲マンションの201号室の購入に際してB銀行から融資を受け、平成14年10月1日に、同室にBのために抵当権を設定してその登記をした後、同月15日に、Cに同室を賃貸したが、Aが事業に行き詰まってBに対する返済ができなくなったため、Bの申立てにより同室が競売に付され、平成16年4月25日、Dがその買受人になった。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。ただし、AC間の賃貸借契約には、特約はないものとする。

1 AC間の賃貸借契約の期間が3年でその登記がされていた場合、Cの賃貸権は、Dに対抗する事ができる。

→○ 正しい。 重要な法改正はこの出題のように対象になり易い。
  民法第395条の改正により平成16年4月1日から第602条に定める短期賃貸借の保護制度がなくなったが、Cの賃借権は、平成14年10月15日に締結されている期間3年の保護される短期賃貸借である。改正法附則第5条による経過措置により、競売が平成16年4月25日でも、改正法施行の際における短期賃貸借は従前の例によるので対抗できる。
  <参照>民法附則・第5条 (短期賃貸借に関する経過措置)
  第五条  この法律の施行の際現に存する抵当不動産の賃貸借(この法律の施行後に更新されたものを含む。)のうち民法第六百二条に定める期間を超えないものであって当該抵当不動産の抵当権の登記後に対抗要件を備えたものに対する抵当権の効力については、なお従前の例による。

2 AC間の賃貸借契約の期間が5年でその登記がされていた場合、Cは、Dから201号室の明渡しを請求されても、平成17年1月25日までは、その明渡しが猶予される。

→X 誤っている。 建物に関して5年の賃貸借は、3年の短期賃貸借ではないため(民法第602条、旧第395条)元々保護がなく経過措置の適用もない。
    そして、新民法第395条(抵当建物使用者の引渡しの猶予)
    第三百九十五条  抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物の使用又は収益をする者であって次に掲げるもの(次項において「抵当建物使用者」という。)は、その建物の競売における買受人の
買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない
   一  競売手続の開始前から使用又は収益をする者
   二  強制管理又は担保不動産収益執行の管理人が競売手続の開始後にした賃貸借により使用又は収益をする者
  2  前項の規定は、買受人の買受けの時より後に同項の建物の使用をしたことの対価について、買受人が抵当建物使用者に対し相当の期間を定めてその一箇月分以上の支払の催告をし、その相当の期間内に履行がない場合には、適用しない。
   により、明け渡しは、6ヶ月の猶予期間があるため、平成16年4月25日からの6ヶ月間は、平成16年10月25日までである。
   平成17年1月25日までではない。

3 AC間の賃貸借契約の期間が5年でその登記がされていた場合、Cは、201号室を明渡すときに、Dに対して、Aに差し入れた敷金の支払いを請求することができる。

→X 誤っている。 賃貸借の契約期間が5年では、選択肢2と同じで対抗できない賃貸借(民法第602条、旧第395条)となり、また抵当権設定後の賃貸借契約となると、敷金の返還義務は新所有者に承継されず敷金の請求先は旧所有者のAである。

4 Cは201号室を明渡さざるを得なくなった場合でも、Aに対し、損害の賠償を請求することができない。

→X 誤っている。 賃貸借はAの責任で履行不能になったためAに債務不履行の損害賠償請求が出来る。(民法第415条:債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。)

正解 1  (法律の改正があると、出題者は、過去問題にとらわれず問題の作成ができるので、出題傾向が高くなる。)

問16

{問 16} Aが建設業者Bに請け負わせて、引渡しを受けたマンションの瑕疵に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 AB間の請負契約において、マンションの耐震性を高めるため、主柱を断面の寸法300mm×300mmの鉄骨とすると特に約定された場合でも、構造計算上マンションの安全性に問題がなければ、Bがこれを同250mm×250mmの鉄骨で施工しても、瑕疵があるとはいえない。

→X 誤っている。 まず、請負とは、民法第632条「請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」である。
そして、瑕疵(かし)とは、当該目的物が通常備えるべき品質・性能を有していないことで、契約当事者の合意内容もその判断基準になりうる。そして、請負人の瑕疵担保は、民法634条「仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、この限りでない。
  2  注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。この場合においては、第五百三十三条の規定を準用する。」とあり、 頼まれた仕事の完成を目的とする請負では、約定を履行しないのも瑕疵そのものである。なお、請負では売主の瑕疵担保責任と異なり「隠れた瑕疵」でなくてもいい。(設問は、平成15年10月10日:最高裁判決で、瑕疵を認めている。)

2 Bの工事に瑕疵があり、瑕疵の修補が可能である場合、Aは、Bに対し、修補の請求をすることなく、直ちに修補に要する費用相当額の損害賠償を請求することができる。

→○ 正しい。 選択肢1でも引用した民法第634条「1項 仕事の目的物に瑕疵があるときは、注文者は、請負人に対し、相当の期間を定めて、その瑕疵の修補を請求することができる。ただし、瑕疵が重要でない場合において、その修補に過分の費用を要するときは、この限りでない。
  2項  注文者は、瑕疵の修補に代えて、又はその修補とともに、損害賠償の請求をすることができる。この場合においては、第五百三十三条の規定を準用する。 」とあり、
2項によれば、修補請求と損害賠償は注文者が自由に選択できる。(昭和54年3月20日:最高裁判決がある。)

3 Aは、マンションの主要な構造部分について安全性及び耐久性に重大な影響を及ぼす欠陥があり、建替えざるを得ない場合、Bに対し、契約を解除することも、建替えに要する費用相当額を請求することもできる。

→X 誤っている。 民法第635条「仕事の目的物に瑕疵があり、そのために契約をした目的を達することができないときは、注文者は、契約の解除をすることができる。ただし、建物その他の土地の工作物については、この限りでない。」とあり、
土地工作物については瑕疵担保による契約解除はできない。これは、建物などが、建築の途中で契約解除になると、社会的に資源の損失が多すぎるための規定である。なお、土地の工作物とは、「土地ニ接着シテ人工的作業ヲ為シタルニ依リテ成立セル物」をいう(大判昭3・6・7民集7巻443頁)。具体的には、建物、道路、鉄道、橋、トンネル、堤防、溜池、貯水池、井戸、水道設備、電柱、電線、ガスタンク、テレビ塔、広告塔などが、これに該当する。例え建替えとなっても、民法第634条(選択肢2参照)を適用することになる。

4 Aは、工事の残代金を支払っていない場合において、Bに対して有する瑕疵修補に代わる損害賠償債権を自働債権として相殺するとの意思表示をしたときは、マンションの引渡しを受けた日にさかのぼって、残代金の支払いの履行遅滞による責任を免れる。

→X 誤っている。 相殺は、平成23年 管理業務主任者試験 「問11」 、平成22年 マンション管理士試験 「問12」 、平成22年 マンション管理士試験 「問15」 など。
   まず、相殺とは、民法第505条「二人が互いに同種の目的を有する債務を負担する場合において、双方の債務が弁済期にあるときは、各債務者は、その対当額について相殺によってその債務を免れることができる。ただし、債務の性質がこれを許さないときは、この限りでない。 」とあり、 相手に対して同種の債権をもっている場合に、双方の債務を対当額だけ消滅させることをいう。
また、自働債権とは、「相殺をしようとする者が持っている債権」を、受働債権とは「相殺される者が持っている債権」をいう。同一の債権でも、当事者のどちらが相殺をするかで、その債権は自働債権となったり、受働債権となったりする。
  請負契約の注文主は、請負人に対して有する瑕疵修補に代わる損害賠償債権をもって、自己の負う報酬の支払義務と同時履行の関係に立つ旨の主張をすることができる。(最高裁:H9・2・14)
 これにより、民法第533条(同時履行の抗弁) 「双務契約の当事者の一方は、相手方がその債務の履行を提供するまでは、自己の債務の履行を拒むことができる。ただし、相手方の債務が弁済期にないときは、この限りでない。」となり、注文主が、相殺の意思表示をした日の翌日から履行遅滞の責任をおうが、そもそも履行遅滞ではない。また、マンションの引渡し日に遡ることもない。

正解 2 (ここは、かなり難問。過去の判例もからむ。)

問17

{問 17} 甲マンション(管理組合A)の区分所有者が甲マンションにおいて事故により負傷した場合の損害賠償責任に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 事故がAが請負業者Bに発注した外壁タイル改修工事の施工中のタイルの落下によるものであるときは、Bが責任を負い、Aが責任を負うことはない。

→X 誤っている。 注文主の責任や使用者の責任範囲は、出題傾向が高い。 平成22年 マンション管理士 試験「問16」 、平成17年 管理業務主任者 試験 「問6」
    民法第716条「注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。 」によれば、原則として注文者(管理組合A)は請負人(B)が加えた損害の賠償責任を負わないが、Aの指示等に起因する場合は責任を負うこともある。

2 事故が甲マンションの管理受託業者から清掃業務を請け負った業者Cの社員が電動掃除機の操作を誤ってけがをさせたものであるときは、Cが責任を負い、Aが責任を負うことはない。

→×誤っている 民法第715条「1項 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
  2項  使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。 」とあり、被用者が事業の執行につき加えた損害について使用者Cは責任を負う。さらに、民法第716条「注文者は、請負人がその仕事について第三者に加えた損害を賠償する責任を負わない。ただし、注文又は指図についてその注文者に過失があったときは、この限りでない。」によれば、原則として注文者は請負人が加えた損害の賠償責任を負わないが、Aの指示等に起因する場合は責任を負う。

→○ 正しい。 民法第715条「1項 ある事業のために他人を使用する者は、被用者がその事業の執行について第三者に加えた損害を賠償する責任を負う。ただし、使用者が被用者の選任及びその事業の監督について相当の注意をしたとき、又は相当の注意をしても損害が生ずべきであったときは、この限りでない。
  2項  使用者に代わって事業を監督する者も、前項の責任を負う。」とあり、管理会社が清掃会社に注文し、清掃業者の社員の過失である。責任の関係は、管理会社と清掃業者までで、甲マンション管理組合Aには及ばない。

3 事故が区分所有者Dがベランダで引越し荷物の整理中に生じた物品の落下によるものであるときは、Dが責任を負うが、Aが責任を負うこともある。

→○ 正しい? Dは民法第709条「故意又は過失によって他人の権利又は法律上保護される利益を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責任を負う。」
に基づき責任を負い、原則として管理組合Aは責任を負わないが、民法第717条「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。 」
により、土地工作物であるベランダの設置・保存に瑕疵があるときは組合も責任を負うことがある。
→X 誤っている。  原因が明確であるため、Dのみが責任を負う。

4 事故が甲マンションの駐車場のゲートの開閉不良によるものであるときは、Aが責任を負い、区分所有者全員が責任を負うことはない。

→X 誤っている。 管理組合が組合の場合は全員の直接責任となり、権利能力なき社団であっても法人の場合の区分所有法第53条1項の場合と同様に組合員は責任を負う。
→X 誤っている。 区分所有者は、駐車場ゲートの共有者として、土地工作物責任(民法第717条)「土地の工作物の設置又は保存に瑕疵があることによって他人に損害を生じたときは、その工作物の占有者は、被害者に対してその損害を賠償する責任を負う。ただし、占有者が損害の発生を防止するのに必要な注意をしたときは、所有者がその損害を賠償しなければならない。 」により、責任を負う事がある。

正解 2 (設問が悪い。 厳密に民法を解釈すると、状況によっては、答えが異なる。マンション管理センターを出題機関とすることは非難がある。)
  これに懲りずに、平成22年 マンション管理士試験 「問17」 平成23年 マンション管理士試験 「問14」 でも、あやふやな出題をした。

問18

{問 18} 管理組合法人の登記に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。


(注:この出題は、平成20年12月に「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」が施行されたことをうけ、区分所有法の法人に関する条文が改正されたが、それによる影響はない。)

 なお、組合等登記令も平成22年9月に最終改正されているので、注意が必要。(平成23年3月現在:改正に合わせた。)

1 管理組合は、区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、その主たる事務所の所在地を管轄する登記所で設立の登記をすることによって管理組合法人となる。

→○ 正しい。 区分所有法第47条1項「第三条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。 」
のとおり。

2 管理組合法人の登記に当たっては、目的及び業務について、管理の目的物である建物を所在及び番号等で特定した上、これらの事項を証する書面を添付しなければならない。

→○ 正しい。 区分所有法第47条3項「この法律に規定するもののほか、管理組合法人の登記に関して必要な事項は、政令で定める。 」
により規定された政令の、組合等登記令2条2項
(新)「2  前項の登記においては、次に掲げる事項を登記しなければならない。
   一  目的及び業務
   二  名称
   三  事務所の所在場所
   四  代表権を有する者の氏名、住所及び資格
   五  存続期間又は解散の事由を定めたときは、その期間又は事由
   六  別表の登記事項の欄に掲げる事項」 」
によれば目的及び業務は登記事項であり、
 令26条4項
(新)「4  管理組合法人又は団地管理組合法人の設立の登記の申請書には、第十六条第二項の規定にかかわらず、次の書面を添付しなければならない。
   一  法人となる旨並びにその名称及び事務所を定めた集会の議事録
   二  第二条第二項第一号に掲げる事項を証する書面
   三  管理組合法人又は団地管理組合法人を代表すべき者の資格を証する書面」
とされ、その2号に第二条
2項に掲げる事項を証する書面が規定されている。 (平成23年 3月31日:改正に対応。)

3 管理組合法人の理事として5名を選任し、そのうち1名を法人を代表する理事と定めたときは、代表理事及びその他の理事の氏名、住所及び資格の登記をしなければならない。

→X 誤っている。 選択肢1でも述べたように、組合等登記令2条2項4号(新)によれば、理事の登記は代表権を有する者の氏名、住所及び資格とされ、代表権を持たない理事の登記は除外されている。

4 管理組合法人の登記事項のうち代表権を有する者の住所に変更が生じたときは、主たる事務所の所在地においては、2週間以内に、変更の登記をしなければならない。

→○ 正しい。 組合等登記令3条1項(新)によれば、「組合等において前条第二項各号に掲げる事項に変更が生じたときは、二週間以内に、その主たる事務所の所在地において、変更の登記をしなければならない。 」とある。 代表権を有する者の住所に変更が生じたときは、2週間以内に、変更の登記をしなければならない。

正解 3  (関係の政令からの出題は、細かすぎる。でも、私の「超解説 区分所有法でも、第47条で説明していますから、参考にしてください。))

問19

{問 19} マンション建替組合(以下「建替組合」という。)が行うマンション建替事業に関する次の記述のうち、マンションの建替えの円滑化等に関する法律の規定によれば、正しいものはどれか。

1 2以上の建替え決議マンションがある場合、それらの建替え合意者(区分所有法に基づく建替え決議の内容によりマンションの建替えに合意をしたとみなされた者をいう。)は、一つの建替組合を設立して、マンション建替事業を行うことができる。

→○ 正しい。 マンションの建替えの円滑化等に関する法律(以下「円滑化法」という。)も必ず出題されるので、読んでおくこと。
  円滑化法第9条6項「二以上の建替え決議マンション(建替え決議に係るマンションであって一括建替え決議マンション群に属さないものをいう。以下同じ。)若しくは一括建替え決議マンション群又は一以上の建替え決議マンション及び一括建替え決議マンション群に係る建替え合意者等は、五人以上共同して、第一項の規定による認可を申請することができる。この場合において、第二項の規定は建替え決議マンションごとに、第四項の規定は一括建替え決議マンション群ごとに、適用する。」によれば、二以上の建替え決議マンションに係る建替え合意者等は、五人以上共同して、第一項の規定による(設立の)認可を申請することができる。

2 建替組合がマンション建替事業を行う場合、施行マンション及び施行再建マンションは、5戸以上の住戸を有し、かつ、地上3階以上の区分所有された建物でなくてはならない。

→X 誤っている。 円滑化法第12条4・6・7号の認可の基準において同法施行規則(13条、14条、15条)で定めているのは両マンションとも住戸は5戸以上且つ施行再建マンションでは50u以上・耐火準耐火構造・各戸が台所、水洗便所、収納設備、洗面設備及び浴室を備えたものであること、であり地上3階の階数の規制はない(注:マンションの建替えの円滑化等に関する法律の改正があり、施行は、平成24年(2012年)4月1日を予定しているので、平成24年の受験生は、改正の動向に注意の事。)

3 建替組合が隣接地を取り込んでマンション建替事業を行う場合、その設立の認可を申請するに当たっては、あらかじめ、隣接施行敷地となる土地の所有者の同意を得なければならない。

→X 誤っている。 円滑化法第12条3項「施行再建マンションの敷地とする隣接施行敷地に建築物その他の工作物が存しないこと又はこれに存する建築物その他の工作物を除却し、若しくは移転することができることが確実であること。 」および施行規則3条1項4号によれば、「施行再建マンションの敷地とする隣接施行敷地がある場合においては、当該隣接施行敷地に建築物その他の工作物が存しないこと又はこれに存する建築物その他の工作物を除却し、若しくは移転することができることが確実であることを証する書類」とあり、
書面は要するが土地所有者の同意を得るとは規定がない。

4 都道府県知事は、建替組合の設立の認可申請があった場合、当該事業計画を2週間公衆の縦覧に供しなければならない。

→X 誤っている。 円滑化法第11条1項「都道府県知事は、第九条第一項の規定による認可の申請があったときは、施行マンションとなるべきマンションの敷地(これに隣接する土地を合わせて施行再建マンションの敷地とする場合における当該土地(以下「隣接施行敷地」という。)を含む。)の所在地の市町村長に、当該事業計画を二週間公衆の縦覧に供させなければならない。ただし、当該申請に関し明らかに次条各号のいずれかに該当しない事実があり、認可すべきでないと認めるときは、この限りでない。」
によれば、縦覧を行うのは、都道府県知事ではなく、所在地の市町村長である。

正解 1 (設問2は、出題として細かすぎて、適正でない。)
 さらに、注:平成23年(2011年)3月31日: マンション建替え円滑化法施行規則を一部改正する動きがある。選択肢2の居室数の要件の廃止、最低面積は都道府県知事が緩和できるなど、改正の動きがあるので、平成24年受験生は、ここは、要注意!)

問20

{問 20} 共同住宅に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 共同住宅の居室の天井の高さは、2.1メートル以上でなければならず、その高さは、室の床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その一番低い部分の高さによるものとする。

→X 誤っている。 建築基準法施行令21条「1項 居室の天井の高さは、二・一メートル以上でなければならない
2項  前項の天井の高さは、室の床面から測り、一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、
その平均の高さによるものとする。 」とあり、
2項によると、 一室で天井の高さの異なる部分がある場合においては、その平均の高さによるものとする、とされている 。前半は正しいが、後半が間違い。

2 共同住宅の居室に換気設備を設けない場合、その居室の床面積に対して20分の1以上の換気のための窓その他の開口部を設けなければならない。

→○ 正しい。 この換気と採光は出題傾向が高いので、注意のこと。
  建築基準法第28条2項「居室には換気のための窓その他の開口部を設け、その換気に有効な部分の面積は、その居室の床面積に対して、二十分の一以上としなければならない。ただし、政令で定める技術的基準に従つて換気設備を設けた場合においては、この限りでない。」とある。

3 共同住宅の2階以上にあるバルコニーの周囲には、安全上必要な高さが1.1m以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。

→○ 正しい。 建築基準法施行令126条1項「屋上広場又は二階以上の階にあるバルコニーその他これに類するものの周囲には、安全上必要な高さが一・一メートル以上の手すり壁、さく又は金網を設けなければならない。 」とある。

4 共同住宅の居室で地階に設けるものは、壁及び床の防湿の措置その他の事項について、からぼりその他の空地に面する開口部を設ける等衛生必要な政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。

→○ 正しい。 建築基準法第29条「住宅の居室、学校の教室、病院の病室又は寄宿舎の寝室で地階に設けるものは、壁及び床の防湿の措置その他の事項について衛生上必要な政令で定める技術的基準に適合するものとしなければならない。」とあり、
同施行令22条の2「法第二十九条 (法第八十七条第三項 において準用する場合を含む。)の政令で定める技術的基準は、次に掲げるものとする。
  一  居室が、次のイからハまでのいずれかに該当すること。
    イ 国土交通大臣が定めるところにより、からぼりその他の空地に面する開口部が設けられていること
    ロ 第二十条の二に規定する技術的基準に適合する換気設備が設けられていること。
    ハ 居室内の湿度を調節する設備が設けられていること。」
によりからぼり(ドライエリアともよばれる)その他の空地に面する開口部を設けるとある。

正解 1

問21

{問 21} 共同住宅の避難施設に関する次の記述のうち、建築基準法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 屋内から屋外の避難階段に通ずる出口の戸の施錠装置について、屋内から鍵を用いることなく解錠できるものとしたが、解錠方法を表示しなかった。

→X 誤っている。 建築基準法施行令125条の2第1項1号によれば、屋外に設ける避難階段に屋内から通ずる出口に設ける戸の施錠装置は、当該建築物が法令の規定により人を拘禁する目的に供せられるものである場合を除き、屋内からかぎを用いることなく解錠できるものとし、かつ、当該戸の近くの見やすい場所にその解錠方法を表示しなければならない、とされる。

2 屋内に設ける避難階段の窓その他の採光上有効な開口部のない階段室について、照明設備を設けたが、予備電源を備えなかった。

→X 誤っている。 建築基準法施行令123条1項3号によれば、階段室には、窓その他の採光上有効な開口部又は予備電源を有する照明設備を設けること、とされる。
    そして、建築基準法施行令126条の5第1号ハによれば、非常用の照明装置は、予備電源を設ける構造としなければならない、とされる。

3 屋内に設ける避難階段の階段室の壁の室内に面する部分について、仕上げを不燃材料でしたが、その下地を不燃材料で造らなかった。

→X 誤っている。 建築基準法施行令123条1項2号によれば、階段室の天井(天井のない場合にあっては、屋根。第三項第三号において同じ。)及び壁の室内に面する部分は、仕上げを不燃材料でし、かつ、その下地を不燃材料で造ること、とされる。

4 3階が避難階である場合、屋内に設ける避難階段について避難階まで直通としたが、地上まで直通としなかった。

→○ 正しい。 まず、避難階とは、階段を使わずに建物の外に避難できる階で、直接地上へ通ずる出入口のある階をいう。特に1階に限らず、斜面などでは、2階や3階などもあり得る。

 

 そして、建築基準法施行令123条1項7号によれば 階段は、耐火構造とし、避難階まで直通すること、とされ、3階が避難階であれば、地上まで直通にしなくてよい。

正解 4

問22

{問 22} 都市計画の内容に関する次の記述のうち、都市計画法の規定によれば誤っているのはどれか。

1 都市計画には、区域区分を定めなければならない。

→X 誤っている。 都市計画法も必ず出題がある。ここに近いのは、平成22年 マンション管理士試験 「問21」 でも出た。
    都市計画法第7条によれば、都市計画区域について無秩序な市街化を防止し、計画的な市街化を図るため必要があるときは、都市計画に、市街化区域と市街化調整区域との区分(以下「区域区分」という。)を定めることができる、とされ「定めなければならない」のではない。

2 市街化区域については、用途地域を定めなければならない。

→○ 正しい。 都市計画法第13条1項7号によれば、地域地区は、土地の自然的条件及び土地利用の動向を勘案して、住居、商業、工業その他の用途を適正に配分することにより、都市機能を維持増進し、かつ、住居の環境を保護し、商業、工業等の利便を増進し、良好な景観を形成し、風致を維持し、公害を防止する等適正な都市環境を保持するように定めること。この場合において、市街化区域については、少なくとも用途地域を定めるものとし、市街化調整区域については、原則として用途地域を定めないものとする 、とされる。 

3 用途地域においては、建築物の容積率を定めなければならない。

→○ 正しい。 都市計画法第8条3項2号イによれば、用途地域では建築物の容積率を都市計画に定めるものとする、とされる。

4 第二種中高層住居専用地域においては、建築物の建ぺい率を定めなければならない。

→○ 正しい。 都市計画法第8条3項2号ハによれば、第二種中高層住居専用地域では建築物の建ぺい率を都市計画に定めるものとする、とされる。

正解 1

問23

{問 23} 簡易専用水道の設置者に課されている義務に関する次の記述のうち、水道法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 水道の管理について技術上の業務を担当させるため、水道技術管理者を置かなければならい。

→X 誤っている。 水道法からも、簡易専用水道や、貯水槽水道などがよく出題されます。ここは、平成21年マンション管理士試験 「問23」 に近い。
   まず、簡易専用水道とは、市町村等の水道事業者から供給される水だけを水源とする飲料水の供給施設で、受水槽(タンク)の有効容量が10立方メートルを超えるものをいいます。設置者は、その管理について、1年間に一回定期的に厚生労働大臣の登録を受けた者の検査を受けなければならないこととなっています。(ビル、マンション、学校、病院等)

 水道法第19条1項によれば、水道事業者は、水道の管理について技術上の業務を担当させるため、水道技術管理者一人を置かなければならない。ただし、自ら水道技術管理者となることを妨げない、とされるが、水道法第四章の二(簡易専用水道)第34条の4(準用)では第二十条の二から第二十条の五までの規定は第三十四条の二第二項の登録について、第二十条の六第二項の規定は簡易専用水道の管理の検査について、第二十条の七から第二十条の十六までの規定は第三十四条の二第二項の登録を受けた者について準用する、とされ第19条の準用がない。

2 1日1回以上、色及び濁り並びに消毒の残留効果に関する水質検査を行わなければならない。

→X 誤っている。 水道法第20条1項によれば、水道事業者は、厚生労働省令の定めるところにより、定期及び臨時の水質検査を行わなければならない、とされ、その水道法施行規則15条1号イによれば、一日一回以上行う色及び濁り並びに消毒の残留効果に関する検査を行うこととされるが、水道法第四章の二(簡易専用水道)第34条の4(準用)では第二十条の二から第二十条の五までの規定は第三十四条の二第二項の登録について、第二十条の六第二項の規定は簡易専用水道の管理の検査について、第二十条の七から第二十条の十六までの規定は第三十四条の二第二項の登録を受けた者について準用する、とされ第20条の準用がない。

3 給水栓における水が遊離残留物塩素を一定数値以上保持するよう、塩素消毒をしなければならない。

→X 誤っている。 水道法第22条によれば、水道事業者は、厚生労働省令の定めるところにより、水道施設の管理及び運営に関し、消毒その他衛生上必要な措置を講じなければならない、とされ、その水道法施行規則17条1項3号によれば、給水栓における水が、遊離残留塩素を〇・一mg/l(結合残留塩素の場合は、〇・四mg/l)以上保持するように塩素消毒をすること、とされるが、水道法第四章の二(簡易専用水道)34条の4(準用)では第二十条の二から第二十条の五までの規定は第三十四条の二第二項の登録について、第二十条の六第二項の規定は簡易専用水道の管理の検査について、第二十条の七から第二十条の十六までの規定は第三十四条の二第二項の登録を受けた者について準用する、とされ第22条の準用がない。

4 水槽の掃除を1年以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。

→○ 正しい。 水道法第34条の2第1号によれば簡易専用水道の設置者は、厚生労働省令で定める基準に従い、その水道を管理しなければならない、とされ、その水道法施行規則55条1号によれば、水槽の掃除を一年以内ごとに一回、定期に、行うこと、とされる。

正解 4

問24

{問 24} 下図のとおり公共下水道の供用が開始されたことに伴い、その排水区域内にあるAマンションの区分所有者が、Aマンションの下水を、分流式である公共下水道に流入させるために必要な排水管、排水渠その他の排水施設(以下「排水設備」という。)を設置する場合に関する次の記述のうち、下水道法の規定によれば、正しものはどれか。ただし、甲地、乙地及び丙地の所有者は、それぞれ異なる者であり、Aマンションについては、排水設備の設置義務が課せられているものとする。

    

1.Aマンションの区分所有者は、その下水を乙地を使用しなければ公共下水道に流入させることが困難であるときは、乙地の所有者の同意を得ることなく、乙地に排水設備を設置することができる。

→○ 正しい。 まず、下水道法の目的は、「この法律は、流域別下水道整備総合計画の策定に関する事項並びに公共下水道、流域下水道及び都市下水路の設置その他の管理の基準等を定めて、下水道の整備を図り、もつて都市の健全な発達及び公衆衛生の向上に寄与し、あわせて公共用水域の水質の保全に資することを目的とする。 」である。
  下水道法第11条(排水に関する受忍義務等)「1項 前条第一項の規定により排水設備を設置しなければならない者は、他人の土地又は排水設備を使用しなければ下水を公共下水道に流入させることが困難であるときは、他人の土地に排水設備を設置し、又は他人の設置した排水設備を使用することができる。この場合においては、他人の土地又は排水設備にとつて最も損害の少い場所又は箇所及び方法を選ばなければならない。
2項  前項の規定により他人の排水設備を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、その設置、改築、修繕及び維持に要する費用を負担しなければならない。
3項  第一項の規定により他人の土地に排水設備を設置することができる者又は前条第二項の規定により当該排水設備の維持をしなければならない者は、当該排水設備の設置、改築若しくは修繕又は維持をするためやむを得ない必要があるときは、他人の土地を使用することができる。この場合においては、あらかじめその旨を当該土地の占有者に告げなければならない。
4項 前項の規定により他人の土地を使用した者は、当該使用により他人に損失を与えた場合においては、その者に対し、通常生ずべき損失を補償しなければならない。」とある。
1項によれば、同意はいらない

2.Aマンションの区分所有者は、その下水を丙地の所有者が設置した排水設備を使用しなければ公共下水道に流入させることが困難であるときは、当該排水設備を使用することができ、この場合においては、当該排水設備の維持に要する費用の1/2を負担しなければならない。

→X 誤っている。 選択肢1でも述べたように、下水道法第11条2項によれば、前項の規定により他人の排水設備を使用する者は、その利益を受ける割合に応じて、その設置、改築、修繕及び維持に要する費用を負担しなければならない、とされ割合は1/2とは限らない

3.Aマンションの区分所有者は、汚水と雨水とを一つの管路で公共下水道に流入させる構造の排水設備を設置しなければならない。

→X 誤っている。 まず、マンションからの排水は、@汚水(トイレの排水)、A雑排水(台所、浴室、洗面所など)、B雨水がある。
 そして、マンションからの排水の方式には、
   @合流式...汚水と雑排水を同じ系統で排出する
   A分流式...汚水と雑排水を別の系統で排出する がある。
マンションからの排水を受け入れる、公共下水道では、
   @合流式...汚水と雑排水、雨水を同じ系統で流す
   A分流式...汚水と雑排水、雨水を別の系統で流す がある。

 下水道法施行令8条4号によれば、設問の分流式の公共下水道に下水を流入させるために設ける排水設備は、汚水と雨水とを分離して排除する構造とすること、とされ分流式のときはマンションからの排水方式も、雨水と汚水を別々の配管にしなければならない。

4.Aマンションの区分所有者は、乙地に設置した排水設備の修繕をするためやむを得ない必要があるときは、乙地の所有者にその旨を告げることなく、乙地を使用することができる。

→X 誤っている。 選択肢2でも述べたように、下水道法第11条3項によれば、第一項の規定により他人の土地に排水設備を設置することができる者又は前条第二項の規定により当該排水設備の維持をしなければならない者は、当該排水設備の設置、改築若しくは修繕又は維持をするためやむを得ない必要があるときは、他人の土地を使用することができる。この場合においては、あらかじめその旨を当該土地の占有者に告げなければならない、とされる。乙地の所有者に告げなければいけない。

正解 1 (下水の分流式や合流式まで勉強するのか。)

問25

{問 25} 地階のない4階建てマンション(すべての住宅の用に供され、危険物の貯蔵又は取扱いはなされていないものとする。)における消防法第17条第1項に規定する消防用設備等の設置の義務に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1.延べ面積が150u以上のものには、消火器又は簡易消火用具を設置しなければならない。

→○ 正しい。 消防法からも出題が多いので、分野別にまとめています。 この、出題に近いのは、平成21年マンション管理士試験 「問25」。 
   地下階のない4階建てマンションは消防法施行令別表第1の5項のロの防火対象物に該当し、消防法施行令10条1項2号によれば別表第一(一)項ロ、(三)項から(六)項まで、(九)項及び(十二)項から(十四)項までに掲げる防火対象物で、延べ面積が150平方メートル以上のものには消火器又は簡易消火用具(以下「消火器具」という。)を設置するものとする、とある。


2.延べ面積が500u以上のものには、避難口誘導灯を設置しなければならない。

→X 誤っている。 消防法施行令26条1項1号によれば避難口誘導灯は別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項、(十六)項イ、(十六の二)項及び(十六の三)項に掲げる防火対象物並びに同表(五)項ロ、(七)項、(八)項、(十)項から(十五)項まで及び(十六)項ロに掲げる防火対象物の地階、無窓階及び11階以上の部分に設置するものとする、とされ4階建てのこのマンションは該当しない。


3.延べ面積が700u以上のものには、携帯用拡声器、手動式サイレンその他の非常警報器具を設置しなければならない。

→X 誤っている。 消防法施行令24条1項によれば、非常警報器具は、別表第一(四)項、(六)項ロ及びハ、(九)項ロ並びに(十二)項に掲げる防火対象物で収容人員が20人以上50人未満のもの(次項に掲げるものを除く。)に設置するものとする、とされ、共同住宅のこのマンションは該当しない。

4.延べ面積が1,500u以上のものには、屋外消火栓設備を設置しなければならない。

→X 誤っている。 消防法施行令19条1項によれば、「屋外消火栓設備は、別表第一(一)項から(十五)項まで、(十七)項及び(十八)項に掲げる建築物で、床面積(地階を除く階数が一であるものにあつては一階の床面積を、地階を除く階数が二以上であるものにあつては一階及び二階の部分の床面積の合計をいう。第二十七条において同じ。)が、耐火建築物にあつては九千平方メートル以上、準耐火建築物(建築基準法第二条第九号の三 に規定する準耐火建築物をいう。以下同じ。)にあつては六千平方メートル以上、その他の建築物にあつては三千平方メートル以上のものについて設置するものとする。」とされ、 別表第一(五)項ロの共同住宅に該当する共同住宅のこのマンションは、面積が1,500uなので不要である。

正解 1 (参照:「マンション管理の知識:3訂版」 P.562から) しかし、設問が細かい! ここまで、明確に勉強できない。

ここまで、問25


次へ次へ

最終更新日:
2012年 4月27日:正解肢の太字・ピンク色で統一。円滑化法の改正予定入。
2011年 3月31日:再 確認。
2009年9月4日:問15 解説に加筆
2009年2月28日

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