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平成18年 管理業務主任者 試験問題 及び 解説


ページ1(問1より問25まで)

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※ 出題当時以後の法令等の改正には、一部は対応していません。

*試験に臨んで、お節介なアドバイス
  1.設問にあわせて、問題用紙に ○(まる)、X(ばつ)をつける。
    殆どの設問が、「正しい」か「間違い」かを訊いてきますので、設問により、問題の頭に、○かXをつけます。
    そして、各選択肢を読み、○かXをつけます。
    問題の○なりXと、選択肢の○かXが一致したものを、マークシートに記入してください。

  2.疑問な問題は、飛ばす。
    回答の時間は限られています。
    そこで、回答として、○かXかはっきりしないものがでたら、「?」マークをつけて、次の問題に移ります。
    全部の回答が終わってから、再度戻って決定してください。

  3.複雑な問は、図を描く。
    甲、乙、A、B、Cなど対象が多い問題もでます。
    この場合、問題用紙の空いているところに、図を描いてください。
    重要な点が分かってきます。

※  マンション標準管理規約は、平成16年に改正があった。また、平成23年7月にも小幅な改正があった。
   マンション標準管理委託契約書は、平成15年に改正があった。また、平成22年5月にも改正があった。

問1

【問 1】民法上の各種の契約に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 売買及び請負が、有償・双務契約であるのに対し、贈与及び使用貸借は、無償・片務契約である。

→○ 正しい。 まず、
  ◎民法の契約を分類すると、
 *双務契約...契約の各当事者が互いに対価的な意義を有する債務を負担する契約。
           有償契約に類似するが、有償契約よりもやや狭い概念。
            これには、売買・交換・賃貸借・雇用・請負・有償委任・有償寄託・組合・和解が入る。

 *片務契約...当事者の双方が相互に対価の意味を持つ債務を負担しない契約。
           無償契約は全て片務契約である。
           これには、贈与・消費貸借・使用貸借・無償委任・無償寄託が入る。

 *有償契約...契約の各当事者が互いに対価(代償)の意義を有する経済的支出をする契約
           これには、すべての双務契約(売買・請負・和解・組合など)・利息付消費貸借がはいる。

 *無償契約...有償契約ではない契約。
           贈与・使用貸借などが入る。

 *諾成契約...当事者の意思表示の合意だけで成立する契約。
           要物契約に対する語。
           典型契約として、贈与・売買・交換・雇用・請負・委任・組合などが入る。

 *要物契約...成立に当事者の合意のほかに物の引渡し等の給付が必要な契約。
           消費貸借・使用貸借・寄託の3種だけ。

 これにより、売買・請負は有償・双務契約(また諾成契約)で、贈与・使用貸借は無償・片務契約(贈与はまた諾成契約、使用貸借は要物契約でもある)でいい。

2 雇用及び請負が、諾成・有償・双務契約であるのに対し、贈与及び和解は、諾成・無償・片務契約である。

→× 誤りである。 選択肢1の説明を参照。雇用及び請負は諾成・有償・双務契約だが、和解は、無償・片務契約ではない。諾成・有償・双務契約。

3 売買及び賃貸借が、諾成・有償・双務契約であるのに対し、組合及び使用貸借は、諾成・無償・双務契約である。

→× 誤りである。 選択肢1の説明を参照。組合は、無償契約ではない。諾成・有償・双務契約。また使用貸借は諾成・双務契約でない。使用貸借は要物・無償・片務契約。

4 組合及び交換が、諾成・有償・双務契約であるのに対し、消費貸借及び寄託は、要物・有償・双務契約である。

→× 誤りである。 選択肢1の説明を参照。消費貸借及び寄託は、利息付か有償かで有償・双務契約と無償・片務契約との何れにもなりうる。

答え:1 (読んだだけで契約の種類が浮かばないと、かなり難しい問題。最初から時間がかかる。契約の種類は、平成16年 管理業務主任者 試験 「問3」平成13年 管理業務主任者 試験 「問1」 などもある。)

問2

【問 2】マンション(マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号。以下「マンション管理適正化法」という。)第2条第1号に規定するものをいう。以下同じ。)に関する次のアからエまでの事項について、A又はBの契約のいずれかに該当するものとして組み合わせた場合、民法及び建物の区分所有等に関する法律(昭和37年法律第69号。以下「区分所有法」という。)の規定によれば、最も適切な組合せは、以下の1から4までのうちのどれか。

ア 区分所有者が、全員で、マンションの管理を行うための団体の構成員となること。
イ マンションの管理業者が、管理組合の承認を得て、管理組合の経費の支払いを行うこと。
ウ マンションの管理業者が、管理組合から注文を受けて清掃業務を行うこと。
エ 集会の決議によって選任された管理者が、その職務を行うこと。

A 請負
B 委任(準委任を含む)

1 アとA

★まず、区分所有法では、一般に使われている「マンション」という用語はありません。マンションの定義があるのは「マンションの管理の適正化の推進に関する法律」第2条1号です。
 それによりますと、
  「 一  マンション 次に掲げるものをいう
    イ 二以上の区分所有者(建物の区分所有等に関する法律 (昭和三十七年法律第六十九号。以下「区分所有法」という。)第二条第二項 に規定する区分所有者をいう。以下同じ。)が存する建物で人の居住の用に供する専有部分(区分所有法第二条第三項 に規定する専有部分をいう。以下同じ。)のあるもの並びにその敷地及び附属施設
    ロ 一団地内の土地又は附属施設(これらに関する権利を含む。)が当該団地内にあるイに掲げる建物を含む数棟の建物の所有者(専有部分のある建物にあっては、区分所有者)の共有に属する場合における当該土地及び附属施設」です。これが、この設問でのマンションの定義です。

 そして、請負とは、民法第632条「請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。」 です。当事者の一方(請負人)がある仕事を完成することを約し、相手方(注文者)がその仕事の結果に対してこれに報酬を与えることを約することによってその効力が生ずる諾成・双務・不要式の契約です。この契約の特色は、他人の労務を利用する契約の一種であり、仕事の完成を目的とすることです。

委任とは、民法第643条「委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。」とあり、委任(委任契約)は、法律行為をなすことを他人に委託し、承諾することによって成立する諾成・不要式の契約である(第643条以下に規定がある)。なお委任は代理の内部関係の典型であり民法もそれを想定しているが、これ以外の場合にも代理権が授与されることはある(雇用契約など)。

→× アは請負Aではない。
    アは、区分所有法第3条「区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる」により、法律上当然に団体の構成員となり、契約に該当しない。

2 イとA

→× イは委任契約で請負Aではない。
    イは、管理組合の事務の委託による行為で準委任(民法第656条:この節の規定は、法律行為でない事務の委託について準用する。)

3 ウとB

→× ウは請負Aで委任Bではない。
    ウは、清掃という仕事の完成の目的とする労務提供契約で請負(民法第632条:請負は、当事者の一方がある仕事を完成することを約し、相手方がその仕事の結果に対してその報酬を支払うことを約することによって、その効力を生ずる。)

4 エとB

→○ エは、委任・準委任Bである。
    区分所有法第28条「この法律及び規約に定めるもののほか、管理者の権利義務は、委任に関する規定に従う」とあり、エは、管理組合と管理者との事務の委託で委任・準委任。

答え:4  なお、区分所有法の解説は、別途、「マンション管理士 香川」の力作:「超解説 区分所有法」がありますので、こちらも参考にしてください。

問3

【問 3】Aが区分所有するマンションの専有部分(以下本問において「本件専有部分」という。)をBが占有している場合に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 本件専有部分について何ら権原のないBが、本件専有部分を時効取得するためには、時効の完成後に、Bが時効を援用し、本件専有部分について、登記をしなければならない。

→× 誤りである。 前半の時効の援用までは正しいが、登記をしなければならないが間違い。民法第145条の規定「時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない」 により時効の援用(時効によって利益を受ける者が、その利益を受ける意思を表示すること)がなければ時効取得の効果がないため、前半は正しい。しかし、登記については、民法第177条の規定「不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法 (平成十六年法律第百二十三号)その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない」の登記は対抗要件(主張できない)にすぎず時効取得自体の要件ではない。時効は登記がなくても成立する。

2 本件専有部分について何ら権原のないBが、本件専有部分を10年間の占有により時効取得するためには、占有の開始の時だけではなく、継続して善意・無過失の占有でなければならない。

→× 誤りである。 民法第162条2項「十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する」 の善意(短期)取得時効の規定によれば、占有の開始の時においてだけ善意・無過失であれば足りる。継続していなくてもいい。

3 本件専有部分について何ら権原のないBが、本件専有部分を時効取得した場合でも、Bは、共用部分の共有持分権を取得しない。

→× 誤りである。 この設問は民法から区分所有法の適用になる。マンションの共用部分の法的性格は、区分所有法第15条1項「共有者の持分は、その有する専有部分の処分に従う」により、専有部分の時効取得に随伴して共用部分の共有持分権も取得する。

4 Bが本件専有部分をAから賃借している場合、Bが長期間にわたり賃料を滞納したまま、Aに対して所有の意思のあることを表示せずに占有していたとしても、Bは、本件専有部分の所有権を時効取得することはできない。

→○ 正しい。 民法第162条「十年間、所有の意思をもって、平穏に、かつ、公然と他人の物を占有した者は、その占有の開始の時に、善意であり、かつ、過失がなかったときは、その所有権を取得する。」 の規定により、時効で権利を取得するには所有の意思をもって占有することが必要。賃借は他人の物を借りている(所有していない・所有の意思がない)状態のため長期間にわたり占有していたとしても時効取得はできない。

答え:4

問4

【問 4】Aが区分所有するマンションの専有部分(以下本問において「本件専有部分」という。)をBに貨貸している場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 Bが賃借中に本件専有部分に必要な修繕をした場合、Bは、その必要費の償還を受けるまでは、Aに対し、留置権に基づいて本件専有部分の返還を拒むことができる。

→○ 正しい。 平成23年 管理業務主任者試験 「問3」 、平成15年 管理業務主任者試験 「問4」 、平成13年 マンション管理士試験 「問14」 。 
    民法第608条1項「賃借人は、賃借物について賃貸人の負担に属する必要費を支出したときは、賃貸人に対し、直ちにその償還を請求することができる。 」の規定により、賃借人Bは必要費の返還を家主Aに請求でき、返還があるまで民法第295条1項「他人の物の占有者は、その物に関して生じた債権を有するときは、その債権の弁済を受けるまで、その物を留置することができる。」の規定により、
本件専有部分の返還を拒むことができる。(平成20年11月 参照条文の変更)

2 AのBに対する賃料債権に基づく先取特権は、AB間で約定がある場合に限り、Bが本件専有部分に備え付けた動産についても行使することができる。

→× 誤りである。 先取特権は、法律の定めた特別の原因により発生した債権をもっている者が、債務者の一定の財産から、他の債務者よりも先に債務を支払ってもらえる権利です。(民法第303条)。
  そして、 民法第313条2項「建物の賃貸人の先取特権は、賃借人がその建物に備え付けた動産について存在する。」の規定により、AB間の約定がなくても法律上当然に本件専有部分に備え付けた動産についても行使することができる。

3 Aが本件専有部分にCのために抵当権を設定した場合、CがBのAに対する賃料の支払い前に差押えをしなくても、Cの抵当権は、AのBに対する賃料支払請求権に対して行使することができる。

→× 誤りである。 抵当権は、民法第372条で準用する民法第304条1項「先取特権は、その目的物の売却、賃貸、滅失又は損傷によって債務者が受けるべき金銭その他の物に対しても、行使することができる。ただし、先取特権者は、その払渡し又は引渡しの前に差押えをしなければならない。」の規定により、大家Aが受ける賃料にも効力が及ぶ(物上代位)が、対象金銭を明確にするため支払前に差押えが必要としている。

4 Aが本件専有部分にCのために抵当権を設定し、その登記の後にBが賃借をした場合、その契約期間が3年以内のときは、Bの賃借権は、Cの抵当権に対抗することができる。

→× 誤りである。 設問に該当していた旧民法第395条の短期賃借権保護の制度は廃止された。現在の民法第395条は、「抵当権者に対抗することができない賃貸借により抵当権の目的である建物の使用又は収益をする者であって次に掲げるもの(次項において「抵当建物使用者」という。)は、その建物の競売における買受人の買受けの時から六箇月を経過するまでは、その建物を買受人に引き渡すことを要しない。
  一  競売手続の開始前から使用又は収益をする者
  二  強制管理又は担保不動産収益執行の管理人が競売手続の開始後にした賃貸借により使用又は収益をする者」とあり、
抵当権設定後の賃借権は、期間にかかわらず、抵当権に対抗できない。
(参照:民法第177条、第605条)

答え:1

問5

【問 5】マンションを区分所有しているAが死亡し、その相続人が配偶者Bと子C、Dの3人である場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 遺産分割がなされるまで、Aの区分所有権は相続人により共有され、そのうち、Cの持分は4分の1である。

→○ 正しい。 民法第898条「相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属する。」の規定により分割までは共有であり、民法第900条1号「子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一とする。」の規定により、持分は配偶者Bは1/2、子C、Dは各1/4である。
   なお、判例は、滞納管理費のような可分債権の相続については、相続の開始と同時に相続分の割合で(この場合、配偶者は1/2、子C、Dはそれぞれ1/4)相続人の間で分割されると解している。(参考:平成19年マンション管理士試験 問17

2 Dが廃除によってその相続権を失ったときは、Dの子がDを代襲してAの相続人となる。

→○ 正しい。 廃除とは、被相続人自らの請求に基づいて、家庭裁判所がその者の相続権を剥奪する制度です。例えば、被相続人が生前、相続人から虐待を受けていたなどといった場合、被相続人は家庭裁判所にその相続人の廃除を請求することができます。(民法第892条〜参照)。
  民法第887条2項「被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、又は第八百九十一条の規定に該当し、若しくは廃除によって、その相続権を失ったときは、その者の子がこれを代襲して相続人となる」の規定どおり。

3 B、C、Dは、自己のために相続の開始があったことを知った時から3箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならず、この期間内に限定承認又は放棄をしなかった場合には、単純承認したものとみなされる。

→○ 正しい。 民法第915条1項「相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から三箇月以内に、相続について、単純若しくは限定の承認又は放棄をしなければならない。」、同法第921条2号「(次に掲げる場合には、相続人は、単純承認をしたものとみなす) 相続人が第九百十五条第一項の期間内に限定承認又は相続の放棄をしなかったとき」の規定どおり。

4 B、C、Dは、Aが遺言で一定期間、遺産の分割を禁じた場合を除き、相続開始の時から5年以内に、協議により遺産の分割をしなければならない。

→× 誤りである。  民法第907条1項「共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の分割をすることができる。 」の規定により時期の制限はない。なお、次条第908条は「被相続人は、遺言で、遺産の分割の方法を定め、若しくはこれを定めることを第三者に委託し、又は相続開始の時から五年を超えない期間を定めて、遺産の分割を禁ずることができる。 」であり、5年間は遺言があれば、遺産の分割が禁止されることはある。

答え:4

問6

【問 6】管理組合法人Aが、建設会社Bとの間でマンションの外壁補修工事を内容とする請負契約を締結した場合の補修工事代金に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 Bが、Aに対し契約で定めた補修工事代金より高い金額を請求し、Aがそれに気付くことなく請求されたとおりの金額を支払った場合、Aは、Bに対し過払い金の返還を請求することはできない。

→× 誤りである。 一般に「不当利得」といわれている設問である。
    民法第703条「法律上の原因なく他人の財産又は労務によって利益を受け、そのために他人に損失を及ぼした者(以下この章において「受益者」という。)は、その利益の存する限度において、これを返還する義務を負う。」に規定される、「法律上の原因」の決定については、困難な場合が多く、そのため不当利得の類型は数が多いが、気付かずに払っても、建設会社Bの不当利益となり、善意の時(知らない場合)は、管理組合法人Aは債務のない過払い部分の返還を請求できると解釈できる。(参考:大判:昭和16年4月19日)

2 AのBに対する補修工事代金の支払日の前日に、Aがその支払いのために準備してAの金庫に保管していた金銭が第三者によって盗まれた場合でも、AがBに対して支払日にその代金を支払うことができないときには、Bに対し債務不履行責任を負う。

→○ 正しい。 債務不履行の問題である。
    金銭の給付を目的とする債務の不履行については、民法第419条3項「第一項(金銭の給付を目的とする債務の不履行については、)の損害賠償については、債務者は、不可抗力をもって抗弁とすることができない。」の規定により、管理組合法人Aは建設会社Bに対し金銭を盗まれても、言い訳できず、債務不履行責任を負う。

3 BのAに対する補修工事代金債権について、AB間においてその譲渡を禁止する旨の特約がない限り、Bは、Aの承諾を得ないで、当該債権を第三者に譲渡することができる。

→○ 正しい。債権譲渡の問題である。
   原則、債権は、譲渡が可能である。 民法第466条1項「債権は、譲り渡すことができる。ただし、その性質がこれを許さないときは、この限りでない。
   2項 前項の規定は、当事者が反対の意思を表示した場合には、適用しない。」の規定どおりで、金銭債権は、特約がない限り、管理組合法人Aの承諾がなくても、第三者に譲渡できる

4 AのBに対する補修工事代金債務について、Aの理事が当該債務を保証する旨の契約をBとの間で締結する場合、その契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。

→○ 正しい。 保証契約は、書面かその内容を電磁的に記録してなければ効力を生じないの問題である。
    民法第446条(保証人の責任等)
    「保証人は、主たる債務者がその債務を履行しないときに、その履行をする責任を負う。
     2
保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。
     3 保証契約がその内容を記録した電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。)によってされたときは、その保証契約は、書面によってされたものとみなして、前項の規定を適用する。

    2項の「保証契約は、書面でしなければ、その効力を生じない。」の規定どおり。*この2項、3項は、今までは無かった、平成16年(2004年)の改正条文である。*法の改正部分は、出題傾向が高い!

答え:1 (改正のある項目は、出題されやすいので注意のこと。)

問7

【問 7】宅地建物取引業者(宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)第2条第3号に規定する者をいう。以下同じ。)が、マンションの管理組合の組合員から、当該組合員が所有する専有部分の売却の依頼を受け、その媒介等の業務のために、マンション管理業者(マンション管理適正化法第2条第8号に規定する者をいう。以下同じ。)に確認を求めてきた場合の当該管理組合に代わって行うマンション管理業者の対応に関する次の記述のうち、マンション標準管理委託契約書(平成15年4月9目国総動第1号〜第4号。国土交通省総合政策局長通達。以下同じ。)の定めによれば、最も不適切なものはどれか。


(注)マンション標準委託契約書は、平成22年(2010年)5月1日施行で、改正があったので、注意のこと。ここは、改正前のまま。


1 当該管理組合の名簿及び各組合員の連絡先を書面をもって開示した。

→× 最も不適切。 平成25年 マンション管理士試験 「問33」 。
 管理規約の提供や滞納金額などを教えることは本来ならば、管理組合か該当の組合員が行うものだけど、マンション標準管理委託契約書14条「乙(マンション管理業者)は、宅地建物取引業者が、甲(マンション管理組合)の組合員から、当該組合員が所有する専有部分の売却等の依頼を受け、その媒介等の業務のために、管理規約の提供及び次の各号に掲げる事項の開示を求めてきたときは、甲に代わって、当該宅地建物取引業者に対し、管理規約の写しを提供し、及び各号に掲げる事項を書面をもって開示するものとする。
    一 当該組合員の負担に係る管理費等及び修繕積立金等の月額並びに滞納額があるときはその金額 
    ニ 甲の修繕積立金積立総額 
    三 本マンション(専有部分を除く。)の修繕の実施状況 
  2項 前項の場合において、乙は、当該組合員が管理費等及び修繕積立金等を滞納しているときは、甲に代わって、当該宅地建物取引業者に対し、その清算に関する必要な措置を求めることができるものとする。」とあり、
管理組合の名簿及び各組合員の連絡先は開示書類に含まれていない

2 電磁的記録により作成されている管理規約の内容を書面をもって開示した。

→○ 適切。 マンション標準管理委託契約書コメント12「14条関係」Aによれば、「A 管理規約が電磁的記録により作成されている場合には、記録された情報の内容を書面に表示して開示することとする。」とあり、電磁的記録の場合は、書面をもって開示することとされる。なお、パソコンのモニターの画面だけに表示することは認められていないので注意のこと。

3 当該組合員が滞納している管理費等の額を書面をもって開示した。

→○ 適切。 選択肢1でも述べたように、マンション標準管理委託契約書14条1項1号のとおり。

4 当該宅地建物取引業者に対して、当該組合員が滞納している管理費等の清算に関する必要な措置を求めた。

→○ 適切。 選択肢1でも述べたように、マンション標準管理委託契約書14条2項のとおり。

答え:1

問8

【問 8】マンション管理業者が行う管理事務に関する次の記述のうち、マンション標準管理委託契約書の定めによれば、最も適切なものはどれか。


(注)マンション標準委託契約書は、平成22年(2010年)5月1日施行で、改正があったので、注意のこと。ここは、改正前のまま。


1 マンション管理業者は、管理事務を行うために必要不可欠な管理員室について、一切の費用を負担することなく、又は管理組合と協議することなく無償で使用することができる。

→×不適切。  平成23年 管理業務主任者試験 「問8」 。
   通常、マンションでは管理人室などは、委託契約をしている管理業者が無償で使用するが、その使用にかかわる水道・光熱費などの経費は、管理組合と管理業者が協議して決める。マンション標準管理委託契約書7条2項「乙(=マンション管理業者)の管理員室等の使用に係る費用の負担は、次のとおりとする。
   ○○○○費 甲(=マンション管理組合)(又は乙)の負担とする。」
の規定によれば、管理室にかかる水道光熱費、通信費、備品などの費用は、管理組合の負担にするか管理業者の負担にするか、分担が予定されている。*一切の費用など強い言葉の使用は、回答でも注意のこと。*

2 マンション管理業者は、災害又は事故等の事由により、管理組合のために、緊急に行う必要がある業務であれば、どのような状況であっても、管理組合の承認を受けないで実施することができる。

→×不適切。  平成23年 管理業務主任者試験 「問8」 。
   マンション標準管理委託契約書8条1項「乙(=マンション管理業者)は、第3条の規定にかかわらず、次の各号に掲げる災害又は事故等の事由により、甲(=マンション管理組合)のために、緊急に行う必要がある業務で、甲の承認を受ける時間的な余裕がないものについては、甲の承認を受けないで実施することができる。この場合において、乙は、速やかに、書面をもって、その業務の内容及びその実施に要した費用の額を甲に通知しなければならない。」の規定により、どのような状況であっても実施できるわけではない。事前承諾が原則です。

3 マンション管理業者は、管理事務を行うため必要なときは、管理組合に代わって組合員等に対し、組合員の共同の利益に反する行為の中止を求めることができる。

→○最も適切。  管理業者も管理組合に代わってできることはある。マンション標準管理委託契約書11条1項「乙(=マンション管理業者)は、管理事務を行うため必要なときは、甲(=マンション管理組合)の組合員及びその所有する専有部分の占有者(以下「組合員等」という。)に対し、甲に代わって、次の各号に掲げる行為の中止を求めることができる。
    一 法令、管理規約又は使用細則に違反する行為
    ニ 建物の保存に有害な行為
    三 所轄官庁の指示事項等に違反する行為又は所轄官庁の改善命令を受けるとみられる違法若しくは著しく不当な行為
    四 管理事務の適正な遂行に著しく有害な行為
    五 
組合員の共同の利益に反する行為
    六 前各号に掲げるもののほか、共同生活秩序を乱す行為
の 5号の規定どおり。

4 マンション管理業者は、定額委託業務費の内訳を、マンション管理適正化法第72条に基づく重要事項の説明等の際に、見積書等であらかじめ明示すれば、当事者間で合意がなくても、管理委託契約に定額委託業務費の内訳を記載しないことができる。

→×不適切。  マンション標準管理委託契約書コメント6「6条関係」1項「@ 第二項で定額委託業務費の内訳を明示することにより、第三条に規定する管理事務の範囲・内容と定額委託業務費の関係を明確化することとしたものである。 ただし、適正化法第七十二条に基づき管理委託契約締結前に行う重要事項説明等の際に、マンション管理業者が管理組合に対して見積書等であらかじめ定額委託業務費の内訳を明示している場合であって、当事者間で合意しているときは、管理委託契約に定額委託業務費の内訳を記載しないことができる。」とあり、当事者間の合意が必要

答え:3

問9

【問 9】マンション管理業者が行う事務管理業務のうち、基幹事務以外の事務管理業務に該当するものは、マンション標準管理委託契約書の定めによれば、次のうちどれか。


(注)マンション標準委託契約書は、平成22年(2010年)5月1日施行で、改正があったので、注意のこと。ここは、改正前のまま。


1 管理組合の会計に係る帳簿等を整備、保管し、定期総会終了後、遅滞なく、管理組合に引き渡す業務

→×該当しない。 設問が分かりにくいが、基幹事務でないものを探すことになる。
   基幹事務である。マンション標準管理委託契約書では、基幹事務は、別表第1 に記載されている。マンション標準管理委託契約書 別表第1 基幹事務 (2)出納業務 D甲の会計に係る帳簿等の管理
  「一 乙(=マンション管理業者)は、甲(=マンション管理組合)の会計に係る帳簿等を整備、保管する。
  二 乙は、前号の帳簿等を、甲の定期総会終了後、遅滞なく、甲に引き渡す。」とあり、二のとおり。

2 組合員の管理費等の滞納状況を、毎月、管理組合に報告する業務

→×該当しない。 基幹事務である。マンション標準管理委託契約書 別表第1 基幹事務 (2)出納業務 A管理費等滞納者に対する督促
   一 毎月、甲(=マンション管理組合)の組合員の管理費等の滞納状況を、甲に報告する。
   二 甲の組合員が管理費等を滞納したときは、支払期限後○月の間、電話若しくは自宅訪問又は督促状の方法により、その支払の督促を行う。
   三 二の方法により督促しても甲の組合員がなお滞納管理費等を支払わないときは、乙(=マンション管理業者)はその業務を終了する。」 のとおり。

3 管理組合から委託される場合の各専有部分の水道料の計算・収納業務

→×該当しない。 基幹事務である。マンション標準管理委託契約書 別表第1 基幹事務 (2)出納業務 @甲(=マンション管理組合)の組合員が甲に納入する管理費、修繕積立金、専用使用料その他の金銭(以下「管理費等」という。)の収納のとおり。標準管理委託契約書コメント21 別表第1関係B「出納業務として、各専有部分の水道料等の計算、収納を委託する場合は、本表に以下の規定を加えるものとする」
  ○ 甲の組合員等が甲に支払うべき水道料、冷暖房料、給湯料等(以下「水道料等」という。)の計算、収納
甲の管理規約等の定めに基づき、○月ごと に、甲の組合員等別の水道料等を計算し、甲の管理規約第○条に定める預金口座振替の方法により、甲の組合員等の口座から、甲の口座に振り替える。 」とある。

4 管理組合の消防計画の届出の補助業務

→○該当する。 基幹事務でない。 マンション標準管理委託契約書 別表第1 基幹事務以外の事務管理業務 (3)その他 A甲(=マンション管理組合)の各種検査等の報告、届出一「甲に代わって、消防計画の届出、消防用設備等点検報告、特殊建築物定期調査又は建築設備定期検査の報告等に係る補助及び甲の指示に基づく甲の口座の変更に必要な事務を行う。」のとおり。

答え:4 (設問の仕方が悪い問題ではある。)

問10

【問 10】マンションの管理組合が、区分所有者に対して有する管理費に係る債権の消滅時効の中断に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 滞納している区分所有者が、管理組合あてに滞納している事実を認める承認書を提出したときは、時効が中断する。

→○ 正しい。 時効の中断もよく出題される。平成20年 管理業務主任者 試験 「問11」平成17年 管理業務主任者 試験 「問10」 、平成22年 マンション管理士試験 「問7」 など。殆どの年ででている。
    時効の中断事由として、民法第147条3号「時効は、次に掲げる事由によって中断する。
    一  請求
    二  差押え、仮差押え又は仮処分
    三  承認」
    管理組合あてに滞納している事実を認める承認書を提出は、3号の
規定にある、「承認」に該当し時効は中断する。

2 管理者が死亡し、1箇月以内に後任の管理者が決まらないときは、滞納管理費の時効が中断する。

→× 誤りである。 選択肢1でも述べたように、管理者の死亡は、民法第147条の時効の中断事由に当たらない。ただし、時効が停止する。(参照:民法第160条)

3 管理者が、滞納している区分所有者を債務者として、支払督促の申立をしたときは、時効が中断する。

→○ 正しい。 支払督促は簡易裁判所に請求して行う、簡易な裁判手続きで、申立は、裁判上の請求となり民法第147条1号「一 請求」に該当する。

4 管理者が、滞納している区分所有者を被告として、支払請求訴訟を提起したとしても、その訴えが却下された場合は、時効が中断しなかったことになる。

→○ 正しい。 民法第149条「裁判上の請求は、訴えの却下又は取下げの場合には、時効の中断の効力を生じない。」の規定どおり。

答え:2

問11

【問 11】マンションの滞納管理費を請求するために、民事訴訟法(平成8年法律第109号)に定められている「少額訴訟」を利用する場合に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 少額訴訟を提起する場合は、必ず簡易裁判所の調停を経なければならない。

→× 誤りである。 少額訴訟の出題は、平成17年 管理業務主任者試験 「問11」 、 平成21年 管理業務主任者試験 「問10」 など。
   少額訴訟については、民事訴訟法 第6編(第368条〜)に規定があります。
   民事訴訟法第368条(少額訴訟の要件等)
    「簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が
六十万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる。ただし、同一の簡易裁判所において同一の年に最高裁判所規則で定める回数(10回)を超えてこれを求めることができない。
   2  少額訴訟による審理及び裁判を求める旨の申述は、訴えの提起の際にしなければならない。
   3  前項の申述をするには、当該訴えを提起する簡易裁判所においてその年に少額訴訟による審理及び裁判を求めた回数を届け出なければならない。」
    とあり、調停が必要(調停前置)とは記載がない。

2 少額訴訟を提起する場合、原告は管轄の地方裁判所又は簡易裁判所のいずれかを選択することができる。

→× 誤りである。 選択肢1でも述べた、民事訴訟法第368条1項「簡易裁判所においては、訴訟の目的の価額が六十万円以下の金銭の支払の請求を目的とする訴えについて、少額訴訟による審理及び裁判を求めることができる。」の規定により、簡易裁判所以外ではできない(専属管轄)。

3 少額訴訟においては、被告は反訴を提起することができない。

→○ 正しい。  まず、反訴とは、民事訴訟法第146条(反訴)
  「第百四十六条  被告は、本訴の目的である請求又は防御の方法と関連する請求を目的とする場合に限り、口頭弁論の終結に至るまで、本訴の係属する裁判所に反訴を提起することができる。ただし、次に掲げる場合は、この限りでない。
   一  反訴の目的である請求が他の裁判所の専属管轄(当事者が第十一条の規定により合意で定めたものを除く。)に属するとき。
   二  反訴の提起により著しく訴訟手続を遅滞させることとなるとき。
  2  本訴の係属する裁判所が第六条第一項各号に定める裁判所である場合において、反訴の目的である請求が同項の規定により他の裁判所の専属管轄に属するときは、前項第一号の規定は、適用しない。
  3  反訴については、訴えに関する規定による。」とあり、
  同じ訴訟のなかで、訴えた原告を相手方として訴えを起こすことです。
  そして、民事訴訟法第369条(反訴の禁止)
  「第三百六十九条  
少額訴訟においては、反訴を提起することができない。」
  の規定どおり。

4 少額訴訟の審理においては、訴訟代理人が選任されている場合でも必ず当事者本人が裁判所に出頭しなければならない。

→× 誤りである。 民事訴訟法第六編 少額訴訟に関する特則にそのような規定は無い。
    民事訴訟では、訴訟代理人を選任でき(民事訴訟法第54条1項:法令により裁判上の行為をすることができる代理人のほか、弁護士でなければ訴訟代理人となることができない。ただし、簡易裁判所においては、その許可を得て、弁護士でない者を訴訟代理人とすることができる。 )、少額訴訟審理でも、訴訟代理人を選任したときは、その訴訟代理人が当事者の代理として裁判所に出頭すればいい(民事訴訟法第139条:訴えの提起があったときは、裁判長は、口頭弁論の期日を指定し、当事者を呼び出さなければならない。 )

答え:3 (滞納問題と関係して、支払督促制度、少額訴訟、通常の訴訟も勉強しておくこと。)

問12

【問 12】管理費から充当される通常の管理に要する経費に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約及びマンション標準管理規約コメント(単棟型)(平成16年1月23目国総動第232号・国住マ第37号。国土交通省総合政策局長・同住宅局長通知。以下「マンション標準管理規約」という。)の定めによれば、最も不適切なものはどれか。


 注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。


1 各居住者が各自の判断で自治会や町内会等に加入することは、地域コミュニティーの維持・育成のために必要であり、自治会費や町内会費は、通常の管理に要する経費に該当する。

→X 最も不適切。 管理費からの支出、修繕積立金からの取り崩し項目は、必ず出題があるので、押さえておくこと。平成20年 管理業務主任者 試験「問14」 など。
   マンション標準管理規約(単棟型)27条「 管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
   一 管理員人件費
   二 公租公課
   三 共用設備の保守維持費及び運転費
   四 備品費、通信費その他の事務費
   五 共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料
   六 経常的な補修費
   七 清掃費、消毒費及びごみ処理費
   八 委託業務費
   九 専門的知識を有する者の活用に要する費用
   十 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成に要する費用
   十一 管理組合の運営に要する費用
   十二 その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用」とあり、10号の規定があるが、
 マンション標準管理規約(単棟型)コメント27条関係A
「コミュニティ形成は、日常的なトラブルの未然防止や大規模修繕工事等の円滑な実施などに資するものであり、マンションの適正管理を主体的に実施する管理組合にとって、必要な業務である。管理費からの支出が認められるのは、管理組合が居住者間のコミュニティ形成のために実施する催事の開催費用等居住者間のコミュニティ形成や、管理組合役員が地域の町内会に出席する際に支出する経費等の地域コミュニティにも配慮した管理組合活動である。他方、各居住者が各自の判断で自治会、町内会等に加入する場合に支払うこととなる自治会費、町内会費等は地域コミュニティの維持・育成のため居住者が任意に負担するものであり、マンションという共有財産を維持・管理していくための費用である
管理費等とは別のものである。」により、通常の管理に要する経費に当たらない。(注:一方では地域コミュニティを大切にしろと言いながら、独自の判断で加入した町会は別だと逃げる、国土交通省の矛盾した態度はかなり問題があります。)

2 管理組合役員が地域の町内会に出席することは、地域コミュニティーにも配慮した管理組合活動であり、その際に支出する費用は、通常の管理に要する経費に該当する。

→○ 適切。 選択肢1でも述べたように、マンション標準管理規約(単棟型)コメント27条関係A「管理費からの支出が認められるのは、管理組合が居住者間のコミュニティ形成のために実施する催事の開催費用等居住者間のコミュニティ形成や、管理組合役員が地域の町内会に出席する際に支出する経費等の地域コミュニティにも配慮した管理組合活動である。」のとおり。

3 共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料及び専門的知識を有する者の活用に要する費用は、通常の管理に要する経費に該当する。

→○ 適切。 選択肢1でも述べたように、マンション標準管理規約(単棟型)27条五号、九号の規定のとおり。

4 共用設備の保守維持費及び運転費、公租公課、委託業務費、管理員人件費は、通常の管理に要する経費に該当する。

→○ 適切。 選択肢1でも述べたように、マンション標準管理規約(単棟型)27条三号、二号、八号、一号の規定のとおり。

答え:1

問13

【問 13】管理組合の会計等に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約の定めによれば、最も不適切なものはどれか。


 注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。


1 管理費等に不足が生じた場合には、管理組合は組合員に対して、各区分所有者の共用部分の共有持分に応じた負担割合により、その都度必要な金額の負担を求めることができる。

→○ 適切。 マンションでの管理費は、物価の変動により不足することはよくあることです。その不足額を埋めるには、マンション標準管理規約(単棟型)61条2項「 管理費等に不足を生じた場合には、管理組合は組合員に対して第25条第2項に定める管理費等の負担割合により、その都度必要な金額の負担を求めることができる。」とあり、25条2項「2. 管理費等の額については、各区分所有者の共用部分の共有持分に応じて算出するものとする。」の規定のとおり。足りないからといって、「借り入れ」をしてはいけません。

2 管理組合の理事長は、会計帳簿、什器備品台帳、組合員名簿及びその他の帳票類を作成して保管し、組合員又は利害関係人から要請があったときは、直ちにこれらを閲覧させなければならない。

→× 最も不適切。 マンション標準管理規約(単棟型)64条「理事長は、会計帳簿、什器備品台帳、組合員名簿及びその他の帳票類を作成して保管し、組合員又は利害関係人の理由を付した書面による請求があったときは、これらを閲覧させなければならない。この場合において、閲覧につき、相当の日時、場所等を指定することができる。」の規定によれば、直ちに閲覧させる必要はない

3 管理組合が消滅する場合、その残余財産については、各区分所有者の共用部分の共有持分割合に応じて各区分所有者に帰属するものとされている。

→○ 適切。 マンション標準管理規約(単棟型)65条「管理組合が消滅する場合、その残余財産については、第10条に定める各区分所有者の共用部分の共有持分割合に応じて各区分所有者に帰属するものとする」とあり規定のとおり。(この規定の裏側に意味する、管理組合という団体のあやふやな存在も追及すると、理解が深まります。)

4 管理組合は、特別の管理に係る業務を行うために必要な範囲内において、借入れをすることができる。

→○ 適切。 マンション標準管理規約(単棟型)63条「管理組合は、第28条第1項に定める業務を行うため必要な範囲内において、借入れをすることができる。」とあり、28条1項(修繕積立金)の規定のとおり。

答え:2

問14

【問 14】管理組合の活動における以下の取引に関し、平成18年3月分の仕訳として正しいものは次のうちどれか。ただし、この管理組合の会計年度は、4月1日から翌年3月31日までとし、期中の取引において、企業会計原則に基づき厳格な発生主義によって経理しているものとする。

★発生主義ということの重要性

  全ての費用・収益は、その支出・収入に基づいて計上し、その発生した期間
     *収入については、請求権が生じた月、
     *支出については、支出が労役などの提供又は工事などである場合は、その労役などの提供又は工事等が完了した月、物品の購入なら、その物品が納入された月
    に正しく割り当てるように処理すること。

 これにより、管理費や修繕積立金は該当月に徴収することになっているなら、未収入金(滞納)があっても、全額計上されている。

◎発生主義の原則により、管理費・修繕積立金のうち、平成18年3月の処理であるから、過去の平成18年2月分については未収入金の入金として扱い、平成18年3月分は当月の各々管理費・修繕積立金収入とし、平成18年4月分は発生していないので前受け金の入金となる。

*管理費入金内訳
                     借方        /       貸方 
 平成18年2月分   4万円 → 普通預金  4万円/未収入金   4万円
 平成18年3月分   6万円 → 普通預金  6万円/管理費収入  6万円
 平成18年4月分  90万円 → 普通預金 90万円/前受金    90万円   

*修繕積立金入金内訳
                    借方        /         貸方 
 平成18年2月分  2万円 → 普通預金  2万円/未収入金     2万円
 平成18年3月分  3万円 → 普通預金  3万円/修繕積立金収入 3万円
 平成18年4月分 45万円 → 普通預金 45万円/前受金      45万円

*管理費と修繕積立金を合計した処理は

借方  貸方
普通預金 1,500,000 未収入金 60,000
    前受金 1,350,000
    管理費収入 60,000
    修繕積立金収入 30,000

 なお、ついでながら、2月度の未収入金の仕訳は、以下のようである。
借方  貸方
未収入金 60,000 管理費収入 40,000
    修繕積立金収入 20,000

答え:3

問15

【問 15】管理組合の活動における以下の取引に関し、平成18年3月分の仕訳として正しいものは次のうちどれか。ただし、この管理組合の会計年度は、4月1目から翌年3月31日までとし、期中の取引において、企業会計原則に基づき厳格な発生主義によって経理しているものとする。

★発生主義ということ

  全ての費用・収益は、その支出・収入に基づいて計上し、その発生した期間
     *収入については、請求権が生じた月、
     *支出については、支出が労役などの提供又は工事などである場合は、その労役などの提供又は工事等が完了した月、物品の購入なら、その物品が納入された月
    に正しく割り当てるように処理すること。

 これにより、管理費や修繕積立金は該当月に徴収することになっているなら、未収入金(滞納)があっても、全額計上されている。

◎考え方.平成18年3月分の仕訳けとしては、工事が完成したのが3月25日で、3月に請求を受け、支払は4月ならば、、発生主義では、3月度には未払金として処理をする。
そして、負債の増加につき貸方に未払金を計上する。

 相手の勘定科目の捉え方として、「修繕」は、資産の経済的便益を増加させるもので、この「浸水時の水はけを良くするための拡張工事」は資産とも評価できるので、「構築物」の科目でも可能か。借方としては、固定資産の構築物とする考え方と「修繕費」の科目も考えられるが、貸方に「未払金」があるのは、1だけなので、1を正解にする。

答え:1 発表の 正解は 1。 (いつもながら、会計処理の出題は曖昧だ。)

問16

【問 16】管理組合の税務に関する次の記述のうち、税法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 消費税法上、管理組合は公益法人と同様の取扱いがなされ、管理会社に対して支払う管理委託料は消費税の課税対象外である。

→× 誤りである。 税については、毎年出題があるので、注意のこと。 平成22年 管理業務主任者試験 「問16」 、平成23年 管理業務主任者試験 「問16」 など。また税といっても、法人税・所得税・消費税など各税法での扱いの違いは整理しておくこと。
    管理組合法人
は、法人税法では、「人格のない社団として、公益法人等とみなされている(法人税法第2条6号、区分所有法第47条13項)」。また法人格がない管理組合も同様と判断されているが、消費税法では消費税法第第3条「人格のない社団等は、法人とみなして、この法律(第十二条の二及び別表第三を除く。)の規定を適用する。」の規定により、管理組合は公益法人ではなく一般事業者扱いで、管理委託料は課税の対象になる。

2 所得税法上、管理組合が受け取る預金利子や配当による所得には、所得税が課税される。

→○ 正しい。 所得税法第4条、第174条1号(所得利子)、2号(配当)、第175条(税額)の規定のとおり。

3 管理組合が収益事業を行う場合、事業税及び事業所税の課税対象となる。

→○ 正しい。 管理組合は収益事業以外の所得(管理費・修繕積立金)は課税対象外(不課税)とされ、預金利息は非課税となるが、収益事業(物販販売業、不動産販売業、駐車場業など)を行うと事業税及び事業所得税が課せられる。

   地方税法第72条の2「1法人の行う事業に対する事業税は、法人の行う事業に対し、次の各号に掲げる事業の区分に応じ、当該各号に定める額によつて事務所又は事業所所在の道府県において、その法人に課する。
   4法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあり、かつ、収益事業を行うもの(当該社団又は財団で収益事業を廃止したものを含む。以下事業税について「人格のない社団等」という。)は、法人とみなして、この節の規定を適用する。」、
   同法第701条32「1事業所税は、事業所等において法人又は個人の行う事業に対し、当該事業所等所在の指定都市等において、当該事業を行う者に資産割額及び従業者割額の合算額によつて課する。
   3法人でない社団又は財団で代表者又は管理人の定めがあるもの(以下本節において「人格のない社団等」という。)は、法人とみなして、本節中法人に関する規定を適用する」の規定どおり。

4 消費税の納税義務者は事業者とされており、管理組合は、消費税法上、事業者として納税義務者となる。

→○ 正しい。 人格のない社団として管理組合も法人とみなされ、事業者として納税義務者となる。消費税法第3条「人格のない社団等は、法人とみなして、この法律(第十二条の二及び別表第三を除く。)の規定を適用する」の規定のとおり。

答え:1

問17

【問 17】建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第1項第6号に規定する「延焼のおそれのある部分」に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。ただし、防火上有効な公園、広場、川等の空地若しくは水面又は耐火構造の壁その他これらに類するものに面する部分を除くものとする。

1 延焼のおそれのある部分とは、基準となる線からの距離が、1階にあっては3m以下、2階以上にあっては5m以下の距離にある建築物の部分をいう。

→○ 正しい。 建築基準法の解説をマンション管理士・管理業務主任者向けに載せましたの参考にしてください。超解説 建築基準法
    ここは、平成21年管理業務主任者試験 「問17」 でも出ている。
 建築基準法第2条1項6号「延焼のおそれのある部分 隣地境界線道路中心線又は同一敷地内の二以上の建築物(延べ面積の合計が五百平方メートル以内の建築物は、一の建築物とみなす。)相互の外壁間の中心線から、一階にあつては三メートル以下、二階以上にあつては五メートル以下の距離にある建築物の部分をいう。ただし、防火上有効な公園、広場、川等の空地若しくは水面又は耐火構造の壁その他これらに類するものに面する部分を除く。」の規定どおり。

2 隣地に関する基準となる線は、隣地境界線である。

→○ 正しい。 選択肢1で引用した、建築基準法第2条1項6号の規定「隣地境界線」のとおり。

3 道路に関する基準となる線は、道路中心線である。

→○ 正しい。 選択肢1で引用した、建築基準法第2条1項6号の規定「道路中心線」のとおり。

4 同一敷地内の他の建築物に関する基準となる線は、他の建築物の外壁面である。

→× 誤りである。 選択肢1で引用した、建築基準法第2条1項6号の規定によれば、「相互の外壁間の中心線」。

答え:4

問18

【問 18】建築基準法第12条に基づく定期調査、定期検査に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 定期調査を行わなければならない建築物の用途、規模等は、国土交通大臣が指定する。

→× 誤りである。 建築基準法第12条の定期調査と報告からは、出題が多い。平成21年マンション管理士試験 「問37」 、平成19年マンション管理士試験 「問20」 など。また、平成22年 管理業務主任者試験 「問27」 では総まとめがでた。
   建築基準法第12条1項「第六条第一項第一号に掲げる建築物その他政令で定める建築物(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物を除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者(所有者と管理者が異なる場合においては、管理者。第三項において同じ。)は、当該建築物の敷地、構造及び建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者にその状況の調査(当該建築物の敷地及び構造についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含み、当該建築物の建築設備についての第三項の検査を除く。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。」の規定により、特定行政庁が指定。(特定行政庁が何かは、分かっている?)

2 昇降機以外の建築設備で定期検査を行わなければならないものは、特定行政庁が指定する。

→○ 正しい。  建築基準法第12条3項「昇降機及び第六条第一項第一号に掲げる建築物その他第一項の政令で定める建築物の昇降機以外の建築設備(国、都道府県及び建築主事を置く市町村の建築物に設けるものを除く。)で特定行政庁が指定するものの所有者は、当該建築設備について、国土交通省令で定めるところにより、定期に、一級建築士若しくは二級建築士又は国土交通大臣が定める資格を有する者に検査(当該建築設備についての損傷、腐食その他の劣化の状況の点検を含む。)をさせて、その結果を特定行政庁に報告しなければならない。」の規定どおり。

3 定期調査の対象となった共同住宅の調査は、5年間隔で行う。

→× 誤りである。 建築基準法施行規則第5条「報告の時期は、建築物の用途、構造、延べ面積等に応じて、おおむね六月から三年までの間隔をおいて特定行政庁が定める時期・・・」の規定により、特定行政庁が3年間隔で指定。

4 所有者と管理者が異なる場合においては、定期調査、定期検査の結果を特定行政庁に報告する義務があるのは所有者である。

→× 誤りである。 上記、選択肢1で明記したように、建築基準法第12条1項の規定により、「所有者と管理者が異なる場合においては、管理者」

答え:2 (少し、難問か)

問19

【問 19】アスベスト(石綿)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 アスベストのうちのクリソタイル(白石綿)は、クロシドライト(青石綿)やアモサイト(茶石綿)に比べ癌などの発症リスクが高い。

→× 適切でない。 アスベスト(石綿)については、平成19年 マンション管理士 試験 「問41」でも出た。
  アスベスト(石綿)はケイ酸マグネシウム塩を主成分とする繊維状の天然鉱物で、蛇紋岩系のクリソタイル(白石綿)、角閃(かくせん)石系のクロシドライト(青石綿)など6種類に分けられる。
   癌などの発症リスクは、角閃(かくせん)石系アスベストのクロシドライト(青石綿)やアモサイト(茶石綿)の方が、蛇紋石系アスベストのクリソタイル(白石綿:白いアスベストで柔らかい)よりも発ガン性が高いといわれている。逆である。

2 アスベストが原因で発症する中皮腫の潜伏期間は、3〜5年といわれている。

→× 適切でない。 アスベストが原因の中皮腫は平均35年前後(30年から40年、または20年から50年)という長い潜伏期間の後発病することが多いとされている。このため、アスベスト工場での作業員などの発症原因の特定に時間がかかった。

3 ロックウールは、アスベストと同程度の癌の発症リスクがある。

→× 適切でない。  ロックウール(岩綿)はアスベストより発がん性があるとは言われていない。
   なお、ロックウールは、3〜5ミクロンの工場で造られる人造の鉱物繊維で、天然のアスベストに比べ数十から数百倍太く、指で擦ると粉々に砕け、発ガン性があるものには分類されていません
   また、グラスウールは、4〜8ミクロンの人造の繊維で、アスベストに比べ数十から数百倍太く、折れても均一で変わらず、発ガン性があるものには分類されていません。

4 厚生労働省によれば、「世界保健機構(WHO)が策定・公表している飲料水水質ガイドラインにおいても、飲料水中のアスベストについては、“健康影響の観点からガイドライン値を定める必要はないと結論できる。”」としている。

→○ 最も適切。 平成17年7月13日付け、厚生労働省健康局水道課水道計画指導室発:各都道府県水道行政担当者あての「水道管に使用されている石綿セメント管について」によると、「(2)WHO(世界保健機構)が策定・公表している飲料水水質ガイドラインにおいても、飲料水中のアスベストについては、"健康影響の観点からガイドラインを定める必要はないと結論できる。”としているところ...」とある。記述のとおり。

★ついでに、
*アスベスト(石綿)と肺ガン、中皮腫*
   アスベストとは、天然に産出する繊維状の鉱物の総称です。耐熱、絶縁などの特性を持ち、住宅の断熱材などとして使用されていた。主たる産出国はカナダ、南アフリカ、ロシアなど。天然に存在することから、一般環境のあらゆる所に存在している。
  アスベストは工業材料として優れた特質を持っていることから1950年代に入ると、「奇跡の繊維」ともてはやされ、大量に使用されるようになった。
   90%以上が建材製品に使用され、具体的には、スレート材、自動車のブレーキライニングやブレーキパッド、防音材、断熱材、保温材、吸湿材などで使用されました。
   アスベストは1ミクロン以下の非常に細い天然の鉱物繊維で、指で擦っても砕けず、細くて長い繊維に分かれ、発ガン性があります。

  種類としては、 クロシドライト(青石綿)やアモサイト(茶石綿)は先カンブリア紀の縞状鉄鉱層中に生成、クリソタイル(白石綿)はかんらん石等の起塩基性岩が変性作用をうけ蛇紋岩化、また石灰岩-苦灰岩の蛇紋岩化したものである。
  加工や破損のときに空気中に飛び散り、吸い込むと肺の奥深くにとどまり、何十年も経てから病気を引き起こします。そのうちのひとつである中皮腫は、アスベスト(石綿)を吸い込んだ後30年から40年後に発症するのです。その事は、かなり以前から知られていたのに、アスベスト(石綿)は使用され続けてきました。
   現在問題となっている石綿は、主に(1)クリソタイル(白石綿)、(2)クロシドライト(青石綿)、(3)アモサイト(茶石綿)の3つです。

   悪性中皮腫:肺を取り囲む胸膜、肝臓や胃などの臓器を囲む腹膜、心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍です。若い時期にアスベストを吸い込んだ方のほうが悪性中皮腫になりやすいことが知られています。潜伏期間は20〜50年といわれています。治療法には外科治療、抗がん剤治療、放射線治療などがあります。    

答え:4  (しかし、ひどい設問だ。正解の根拠が厚生労働省の見解とは。)

問20

【問 20】非常用エレベーターに関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 非常用エレベーターの設置が必要とされるのは、建築物の高さが45mを超える場合である。

→× 適切でない。 エレベーターと換気、採光、避雷設備は出題傾向が高いので注意のこと。
  建築基準法第34条2項「高さ三十一メートルをこえる建築物(政令で定めるものを除く。)には、非常用の昇降機を設けなければならない。」の規定に、建築物の高さが45mを越えるは反する。高さ31mを超える建築物には、非常用のエレベーターを設置します。



2 非常用エレベーターの乗降ロビーの床面積は、非常用エレベーター1基について5u以上としなければならない。

→× 適切でない。 何と、細かな出題。建築基準法施行令129条の13の3、3項7号「床面積は、非常用エレベーター一基について十平方メートル以上とすること」の規定に、5u以上は反する。10u以上です。

3 非常用エレベーターには、かごを呼び戻す装置を設け、その装置の作動を中央管理室においても行うことができるものとしなければならない。

→○ 最も適切。 建築基準法施行令129条の13の3、7項「非常用エレベーターには、かごを呼び戻す装置(各階の乗降ロビー及び非常用エレベーターのかご内に設けられた通常の制御装置の機能を停止させ、かごを避難階又はその直上階若しくは直下階に呼び戻す装置をいう。)を設け、かつ、当該装置の作動は、避難階又はその直上階若しくは直下階の乗降ロビー及び中央管理室において行なうことができるものとしなければならない」の規定のとおり。

4 非常用エレベーターのかごの定格速度は、45m/min以上としなければならない。

→× 適切でない。 建築基準法施行令129条の13の3、11項「非常用エレベーターのかごの定格速度は、六十メートル以上としなければならない」の規定に、45m/minは、反する。この、非常用エレベーターのかごの定格速度は、60m/分 は今後重要ですよ。

答え:3 (設問が 5uとか 45m/分は細かすぎる。出題方法の方が適切でない。)

問21

【問 21】マンションにおける次の消防用設備等のうち、消防法(昭和23年法律第186号)第17条の2の5の規定により、技術上の基準について遡及適用を受けるものはどれか。

1 スプリンクラー設備
2 漏電火災警報器
3 屋外消火栓設備
4 屋内消火栓設備

 似たような設問は、平成16年 管理業務主任者 試験 問21 にある。
 一般に法律は、施行前にまで遡っては適用されない(法律不遡及の原則)が、消防法は一部に遡及効がある。
  消防法第17条の2の5、1項「第十七条第一項の消防用設備等の技術上の基準に関する政令若しくはこれに基づく命令又は同条第二項の規定に基づく条例の規定の施行又は適用の際、現に存する同条第一項の防火対象物における消防用設備等(消火器、避難器具その他政令で定めるものを除く。以下この条及び次条において同じ。)又は現に新築、増築、改築、移転、修繕若しくは模様替えの工事中の同条同項の防火対象物に係る消防用設備等がこれらの規定に適合しないときは、当該消防用設備等については、当該規定は、適用しない。この場合においては、当該消防用設備等の技術上の基準に関する従前の規定を適用する。」の規定に基づく
消防法施行令34条 ;

(適用が除外されない消防用設備等)
第三十四条  法第十七条の二の五第一項 の政令で定める消防用設備等は、次の各号に掲げる消防用設備等とする。
   一  簡易消火用具
   二  自動火災報知設備(別表第一(一)項から(四)項まで、(五)項イ、(六)項、(九)項イ、(十六)項イ及び(十七)項に掲げる防火対象物に設けるものに限る。)
   三  漏電火災警報器
   四  非常警報器具及び非常警報設備
   五  誘導灯及び誘導標識
   六  必要とされる防火安全性能を有する消防の用に供する設備等であつて、消火器、避難器具及び前各号に掲げる消防用設備等に類するものとして消防庁長官が定めるもの」

の規定により、漏電火災警報器

★どうして、このような例外を扱う出題があるのかと、ズーッと悩んでいたら、「マンション維持修繕技術 ハンドブック」(高層住宅管理協会 編) という部厚い本を読んでいたら、ページ701に回答があった。
 その本によると、消防法の昭和49年(1974年)の改正で、ここ 消防法第17条の2の5 が規定され、経済的負担を考慮にいれ、建築物の構造自体に手を加えることなく設置または変更できる消防用設備について、既存建物であっても現行法令の規定に適合するようにしたとのことだ。(2012年 4月29日:追記)

答え:2 (これも、出題としては、細かすぎる。不適切である。)

問22

【問 22】マンションにおける給水設備に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 給水栓における水の遊離残留塩素は、平時で0.1r/L以上でなければならない。

→○ 最も適切。 ここは、平成20年 マンション管理士 試験 「問43」 でも出た。
    水道法施行規則17条1項3号「給水栓における水が、遊離残留塩素を〇・一mg/l(結合残留塩素の場合は、〇・四mg/l)以上保持するように塩素消毒をすること。」

2 受水槽の吐水口空間は、給水管の流入口端とオーバフロー管の上端の垂直距離である。

→× 適切でない? 受水槽についての出題も多いので、構造を整理しておくこと。
  吐水口空間は、逆流の原因である逆サイフォン作用に対し効果を発揮する、逆流防止の最も一般的な方法。
  貯水槽への給水は落とし込み方式とし、その給水管末端とオーバーフロー管(越流管)との間には、逆流防止のために吐水口空間を確保する。吐水口空間は、表3(省略)に示す数値を標準とする。なお、越流面は、中立ち上げ(縦)のオーバーフロー管では上端、横取り出しでは管の中心とする。(水道局目黒営業所の「給水設備」案内より。他の水道局の案内もほぼ同じ)

  これによると、オーバーフロー管が、下のイラストのように、横取り出し方式なら、吐水口空間はオーバーフロー管の上端ではなく管径の中心となるが、中立ち上げ(ラッパ管)方式もあり、この方式で設置されていると、オーバーフロー管の上端の垂直距離も正しい事になる。(
平成22年7月7日訂正) 参照:平成18年マンション管理士試験 「問43」選択肢3
 このマンション管理士試験との出題から、平成18年では、「オーバーフロー管の下端」を正しいとしているようだけど、垂直距離というなら出題としては不適切だ。

 

3 バキュームブレーカには、大気圧式と圧力式があり、大気圧式は常時圧力のかかる配管部分に設けるものである。

→× 適切でない。  バキュームブレーカーは、給水管内に負圧が生じたとき、逆サイホン作用により使用済みの水その他の物質が逆流し、水が汚染されることを防止するため、負圧部分へ自動的に空気を取り入れる機能を持つ給水用具で、圧力式と大気圧式があり、圧力式は給水用具の上流側(常時圧力のかかる配管部分)に、大気圧式は給水用具の最終の止水機構の下流側(常時圧力のかからない配管部分)とし、水受け容器の越流面から150mm以上高い位置に取り付けるものとされる。
   常時圧力のかかる配管部分に設けるものは「圧力式」で「大気圧式」ではない。

4 受水槽の容量は、断水などを考慮して、一般に1日予想給水量の2倍程度が望ましい。

→× 適切でない。 受水槽の容量は、1日当たり予想消費量の1/2、高架水槽で1/10。

答え:1

問23

【問 23】マンションにおけるガス設備の安全システムに関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 一般に使用されるガス栓としては、ヒューズ機能付きのガス栓が用いられる。

→○ 適切。 安全機能(ヒューズ)付きガス栓は、一度に大量のガスが流れたときや、コードが切れたりはずれたりしたときに、ガスが自動的に止まる安全なガス栓。最近のガス栓はほとんどがこのタイプになっている。



2 マイコンメーターは、地震を感知した場合にガスを遮断する機能を有する。

→○ 適切。 ここは、平成20年 マンション管理士 試験 「問44」 でも出た。
   マイコンメーターは計量器としての機能だけではなく、ガスの使用状況を常に監視し、マイクロコンピューターが危険と判断した時はガスを止めたり警告を表示する機能を持った保安ガスメーターで、 ガスの流れや圧力等に異常が発生した場合や震度5以上の地震が発生した時、内蔵されたコンピューターが危険と判断し、ガスを止めたり警告を表示する。



3 都市ガス用のガス漏れ警報器の有効期間は、10年である。

→× 最も不適切。 ガス警報器工業会によると、警報器の有効期間は10年ではなく5年

4 ガスふろがまには、立消え安全装置、過熱防止装具、空だき防止装置の装着が法令で義務付けられている。

→○ 適切。 液化石油ガス器具等の技術上の基準等に関する省令別表第3液化石油ガス器具等の技術上の基準。
   立消え安全装置は、点火していない時や、メイン・バーナーが吹き消えや立ち消えになった時にガスの通路を自動的に閉めて、ガスの出を防止する。

   過熱防止装具は、風呂釜が異常に高温になった時に、ガスの通路を自動的に閉めて、風呂釜の作動を止める。
   空だき防止装置は、浴槽に水が入っていない時や途中で水が漏れてなくなった時にガスの通路を自動的に閉める

答え:3 (これもひどい設問だ。正解の根拠がガス警報器工業会とは!探すのに、時間がかかったぞ!)

問24

【問 24】エネルギーの使用の合理化に関する法律(昭和54年法律第49号)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 共同住宅の新築を行う場合に、外壁、窓等を通しての熱の損失の防止及び設置する空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用に関する措置について所管行政庁に届出をしなければならない建築物は、当該床面積の合計が5,000u以上のものである。

→× 適切でない。 エネルギーの使用の合理化に関する法律第75条1項[(特定建築物に係る届出、指示等)次の各号のいずれかに掲げる行為をしようとする者(以下「特定建築主等」という。)は、国土交通省令で定めるところにより、当該各号に係る建築物の設計及び施工に係る事項のうちそれぞれ当該各号に定める措置に関するものを所管行政庁に届け出なければならない。これを変更しようとするときも、同様とする。
   一  特定建築物の新築若しくは政令で定める規模以上の改築又は建築物の政令で定める規模以上の増築 当該建築物の外壁、窓等を通しての熱の損失の防止及び当該建築物に設ける空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用のための措置」とあり、
 特定建築物とは、同法第73条1項「(建築主等及び特定建築物の所有者の判断の基準となるべき事項)経済産業大臣及び国土交通大臣は、建築物に係るエネルギーの使用の合理化の適切かつ有効な実施を図るため、前条に規定する措置に関し建築主等(同条第一号、第三号及び第四号に掲げる者をいう。以下同じ。)及び政令で定める規模以上の建築物(以下「特定建築物」という。)の所有者の判断の基準となるべき事項を定め、これを公表するものとする。 」とあり、
同 施行令15
条「(特定建築物の規模) 法第七十三条第一項 の政令で定める規模は、床面積の合計が二千平方メートルであることとする。」の規定により、床面積は、2、000u以上であり5,000u以上ではない。

2 共同住宅の改築を行う場合に、改築に係る部分の床面積の合計が3,000u未満のものは、外壁、窓等を通しての熱の損失の防止及び設置する空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用に関する措置について所管行政庁に届出の必要はない。

→× 適切でない。 新築の場合の選択肢1でも述べたように、 エネルギーの使用の合理化に関する法律第75条1項1号に基づく改築の場合の届出の規模は、エネルギーの使用の合理化に関する法律施行令17条1項「(特定建築物の改築等の規模)
 1項  法第七十五条第一項第一号 の政令で定める改築の規模は、当該改築に係る部分の床面積の合計が二千平方メートルであることとする。
 2項  法第七十五条第一項第一号 の政令で定める増築の規模は、当該増築に係る部分の床面積の合計が二千平方メートルであることとする。 」とあり、
政令で定める改築の規模は、新築・改築・増築とも、その床面積の合計が、2、000u以上であり、3,000u未満ではない。

3 床面積の合計が2,000u以上である共同住宅について、2以上の昇降機の取替えを行う場合には、空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用のための措置について所管行政庁に届出をしなければならない。

→○ 最も適切。 空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用のための措置について所管行政庁に届出をしなければならないのは、 エネルギーの使用の合理化に関する法律第75条1項3号「特定建築物への空気調和設備等の設置又は特定建築物に設けた空気調和設備等についての政令で定める改修 当該空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用のための措置 」とあり、
に基づく改築の場合の届出の対象は、法律施行令19条5号「昇降機 二以上の昇降機の取替え 」の規定により、2基以上。

4 外壁、窓等を通しての熱の損失の防止及び設置する空気調和設備等に係るエネルギーの効率的利用に関する措置について届出を行った共同住宅については、その届出に係る事項に関する当該建築物の維持保全の状況について、所管行政庁に定期報告をする義務はない。

→× 適切でない。  エネルギーの使用の合理化に関する法律第75条4項「第一項の規定による届出をした者(届出をした者と当該届出に係る建築物の管理者が異なる場合にあつては管理者とし、当該建築物が譲り渡された場合にあつては譲り受けた者(譲り受けた者と当該建築物の管理者が異なる場合にあつては管理者)とする。)は、国土交通省令で定めるところにより、定期に、その届出に係る事項に関する当該建築物の維持保全の状況について、所管行政庁に報告しなければならない」の規定により、定期報告の義務がある。

答え:3  (こんな法律が昭和54年に出来ていたとは。実に細かい設問。)

問25

【問 25】住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律第81号)に基づく日本住宅性能表示基準のうちの既存住宅(評価住宅に限る)の「維持管理への配慮に関すること」に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 維持管理対策等級は、等級1から等級3の3段階で示されているが、等級1が最も性能が高い。

→× 適切でない。  住宅の品質確保の促進に関する法律第3条に基づく日本住宅性能表示基準「4.維持管理への配慮にかんすること」で「給排水管とガス管の日常における維持管理(清掃・点検・補修)のしやすさ」が評価されている。それによれば、等級数字(1,2,3)の多いほう(等級3)が性能が高い*住宅性能表示基準の等級は他の分野でも、等級数の高い方が、性能が高い*

2 維持管理対策等級は、専用配管と共用配管に分けて示されているが、専用配管に関し各等級で要求している措置は、一戸建ての住宅と共同住宅等では異なる。

→× 適切でない。 日本住宅性能表示基準4−1維持管理対策等級(専用配管)によれば、一戸建ての住宅と共同住宅等では対象範囲を異にするが、要求内容は同一

3 維持管理対策等級は、給水管及び排水管の維持管理を容易とするため必要な対策の程度を示したもので、ガス管は含まれない。

→× 適切でない。 日本住宅性能表示基準4−1維持管理対策等級(専用配管)によれば、専用の給排水管及びガス管の維持管理(清掃、点検及び補修)を容易とするため必要な対策の程度に関する等級。ガス管も含まれる。

4 維持管理対策等級の共用配管において、最も高い性能を要求する等級では、「清掃、点検及び補修ができる開口が住戸外に設けられている等、維持管理を容易にすることに特に配慮した措置が講じられている」とされている。

→○ 最も適切。 日本住宅性能表示基準4−2維持管理対策(等級(共用配管)によれば、等級3:清掃、点検及び補修ができる開口が住戸外に設けられている等、維持管理を容易とすることに特に配慮した措置が講じられている、こととされる。

答え:4 (本当に平成18年の管理業務主任者試験の設問は、細かい。ここまで知っておく必要性があるのか?)

ここまで、問25


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最終更新日:
2012年 4月29日:正解肢をピンク・太字に統一。
平成23年の標準管理規約の改正コメントを「問12」、「問13」に入。
「問21」に消防法の遡及を入。
2011年 3月 4日:再チェックで「問23」に画像入など。
2011年 2月10日:管理業務委託契約書の改正を「問7」、「問8」、「問9」に入。
2010年7月7日:問22訂正
2009年3月15日

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