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平成19年 管理業務主任者 試験問題 及び 解説


ページ2(問26より問50まで)

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※ 出題当時以後の法令等の改正には一部は対応していません。
※  マンション標準管理規約は、平成16年に改正があった。また、平成23年7月にも小幅な改正があった。
   マンション標準管理委託契約書は、平成15年に改正があった。また、平成22年5月にも改正があった。

問26

【問 26】コンクリートの中性化に関する次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 打ち放しコンクリートの場合、中性化は屋外側よりも屋内側の方が進行しやすい。

→○ 適切。 コンクリートの中性化は良く出る問題。参照:平成17年 管理業務主任者試験 問26 、 平成21年マンション管理士試験 「問38」 選択肢3  など。
   まず、打放しコンクリートとは、やわらかなコンクリートを木材で組み立てられた型枠に流し込み作ります。 固まったことを確認し型枠を外すと、コンクリート面が現れます。 この固まったコンクリート面に手を加えず、打ち上がったそのままの状態の仕上げが「打放し(打ち放し)コンクリート素地仕上げ」です。
  そして、 コンクリートの中性化とは、もともと、コンクリートは、強いアルカリ性(pH12〜13)で空気中の二酸化炭素(CO2 炭酸ガス)によって中和され、コンクリートのアルカリ性が低下していく現象を言う。中性化してもコンクリート自体の強度は低下せず、これが鉄筋コンクリート造で、内部の鉄筋を覆っている場合、中性化が進むと鉄筋の保護膜としての機能がなくなり、鉄筋が錆びて腐食することに問題がある。
 これを踏まえ、設問の「打ち放しコンクリートの場合、中性化は屋外側よりも屋内側の方が進行しやすい」であるが、キーは「打ち放しコンクリート」である。通常ならコンクリートの中性化は、室内よりも屋外の方が進行が速いが、「打ち放しコンクリート」では、室内の方が、人が生活で出す空気中の二酸化炭素に触れる機会が多いため、コンクリートの中性化が速い。

2 豆板(ジャンカ)があるとその周囲で中性化が進行しやすい。

→○ 適切。 豆板(ジャンカ)とは、建設現場の専門用語です。これも知っている人は少ないかも。
  そして、豆板(ジャンカ)とは、 コンクリートが固まるとき、その表層に骨材が集まり露出すること。隙間ができてあばたのように見えることから「あばた」とも呼ばれる。 コンクリート構造物に発生する代表的な初期欠陥です。
ジャンカが生じた部分は、空隙部分と同様で炭酸ガスや水がその隙間から侵入し、コンクリートの中性化抑制効果をほとんど示さないことになる。 ジャンカ部に鋼材が存在する場合には、早期に腐食するため、早急に補修を施す必要がある。

   ついでに、似たような現象として、「コールド・ジョイント」がある。これは、コンクリートの打継ぎ時間の間隔を過ぎて打設した場合に、前に打ち込まれたコンクリートの上に後から重ねて打ち込まれたコンクリートが一体化しない状態となって、打ち継いだ部分に不連続な面が生じることをいいます。 この面のコンクリートは脆弱であり、ひび割れが生じていることが多く、構造物の耐力、耐久性、水密性を著しく低下させる原因となります。

3 中性化してもコンクリート自体の強度は低下しない。

→○ 適切。 良く出題される。選択肢1でも述べたように、コンクリートの中性化は、コンクリート自体の強度を低下させるものではない。問題となるのは、鉄筋コンクリートの場合、コンクリートが皮膜の役目をしなくなり、中の鉄筋を腐食させること。(参考:平成13年 マンション管理士 試験 「問44」

4 中性化は空気中の酸素の作用により進行する。

→X 不適切。 選択肢1で述べたように、コンクリートの中性化は、空気中の二酸化炭素(CO2 炭酸ガス)によって進行する。酸素の作用ではない。

答え:4

問27

【問 27】建物の躯体コンクリートに亀裂を発生させる要因として、最も不適切なものはどれか。

1 建物の不同沈下

→ ○ 適切である。 建物が部位により、沈下が異なると、躯体コンクリートに亀裂を発生させることになる。建物の構造を支える部材が不同沈下によってゆがみ、荷重が1ヶ所に集中するとコンクリートに亀裂が発生する。

2 コンクリートの乾燥収縮

→ ○ 適切である。 コンクリートは硬化するときに収縮し、コンクリートの乾燥収縮により、亀裂を発生させる。例えば、下の図のように窓枠の近辺ではひび割れが起きる。(因みに、これは、平成18年 マンション管理士試験 問38 から取った図です。)

3 温度変化によるコンクリートの膨張・収縮

→ ○ 適切である。 温度変化によるコンクリートの膨張・収縮は亀裂を発生させる。たとえば、寒冷地では、コンクリート内に含まれる水分が寒い夜間に凍結して膨張する。それが、暖かくなる日中は溶けて収縮する。この繰り返し作用により、コンクリートに、亀裂が生じる。

4 紫外線によるコンクリートの化学変化

→ X 適切でない。 紫外線によるコンクリートの化学変化は、亀裂の要因とされていない。ただし、コンクリートを劣化はさせる。

答え:4

問28

【問 28】既存マンションの地震対策として、最も不適切なものはどれか。

1 屋上の高置水槽に転倒等の防止のための補強をする。

→ ○ 適切である。 この設問は、過去の問題をやっていると答えやすい。同様の設問は多い。(参照:平成16年 マンション管理士試験 問40)。平成22年 管理業務主任者試験 「問26」など。
    屋上にある高置水槽は、地震の時、建物と揺れの振幅が異なるため足場が壊れ易い。転倒防止の補強は有効である。

2 1階ピロティ部分の開口部に鉄骨のブレースを設置する。

→ ○ 適切である。 1階のピロティもよく出題される。1階がピロティ形式(建物を柱だけで支え、壁のない階をもつ建物のこと)の建物の多くは、その部分を駐車場や駐輪場として利用する。また、1階部分が自由に通り抜けできるようになった建築スタイルのことも「ピロティ」という。なお、ピロティとはフランス語で「杭(くい)」の意。この形式になっていると、周囲に壁がないため耐震性が弱い。そこで、耐震壁や補強ブレース(ななめの筋交い)で強化する。

3 1階ピロティ部分の開口部を軽量ブロックで塞ぐ。

→X 不適切。 よく設問を読むこと。専門的だが開口部を軽量ブロックで塞いでも、それだけでは構造は補強できない。柱や壁などの補強が必要。

4 1階ピロティ部分の柱に炭素繊維シートを巻く。

→ ○ 適切である。 柱に炭素繊維シートを巻くことは、構造が補強される。
    <おまけ>一般に、耐震構造にするには、以下の方法がある。

答え:3

問29

【問 29】あるマンションの管理規約に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 専有部分を売却する場合には、予め管理組合に届け出て、買主となる者の資格審査を受け、その承認を受けなければならない旨の定めは有効である。


 注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。


→X 誤 不適切である。 まず、専有部分を売却する行為は、民法第206条(所有権の内容)
「所有者は、法令の制限内において、自由にその所有物の使用、収益及び処分をする権利を有する。 」
 により、処分は所有者が自由にできる。この権利は、マンションの管理規約で制限することはできない。このような規約は無効である。なお、この確認的な規定が、区分所有法第30条4項である。
「4  第一項及び第二項の場合には、区分所有者以外の者の権利を害することができない。」

2 理事会の決議により、区分所有法第6条第1項に定める共同の利益に反する行為をした区分所有者に対し、専有部分の使用禁止の訴訟を提起することができる旨の定めは有効である。

→X 誤 不適切である。 規約での定めが許されるのは、区分所有法第30条1項 (規約事項)
「 建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。 」
 とあるが、該当の「専有部分の使用禁止の訴訟を提起すること」は、区分所有法第58条「(使用禁止の請求)
「 前条第一項に規定する場合において、第六条第一項に規定する行為による区分所有者の共同生活上の障害が著しく、前条第一項に規定する請求によつてはその障害を除去して共用部分の利用の確保その他の区分所有者の共同生活の維持を図ることが困難であるときは、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、集会の決議に基づき、訴えをもつて、相当の期間の当該行為に係る区分所有者による専有部分の使用の禁止を請求することができる。
   2  前項の決議は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数でする。
  3  第一項の決議をするには、あらかじめ、当該区分所有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。
  4  前条第三項の規定は、第一項の訴えの提起に準用する。 」
  とあり、集会での特別決議を必要としている。
  よって、規約で「理事会の決議により」は定めても無効である。

3 消防用設備等の点検のため、専有部分内に強制的に立入ることができる旨の定めは有効である。

→X 誤 不適切である。 専有部分に強制的に立ち入ることが出来るのは、緊急時や法的根拠がなければ出来ない行為である。消防用設備等の点検のためなら、
 区分所有法第6条2項「2  区分所有者は、その専有部分又は共用部分を保存し、又は改良するため必要な範囲内において、他の区分所有者の専有部分又は自己の所有に属しない共用部分の使用を請求することができる。この場合において、他の区分所有者が損害を受けたときは、その償金を支払わなければならない。」
 により、請求はできる。しかし、点検で強制的に立入ることができる旨の定めは、管理に関する行為を超えている。無効である。

4 管理費滞納者に対し、遅延損害金のほか、違約金としての弁護士費用、督促及び徴収の諸費用を加算して請求することができる旨の定めは有効である。

→○ 正? 適切である? これは、「平成17年マンション管理士試験 問28」でも出題されている。また 平成20年 管理業務主任者 試験 「問10」 選択肢4 でも出た。
   本来、管理費滞納は、債務不履行であるので、債権者は債務者に対して損害賠償が請求できる。
  民法第415条「(債務不履行による損害賠償)
「 債務者がその債務の本旨に従った履行をしないときは、債権者は、これによって生じた損害の賠償を請求することができる。債務者の責めに帰すべき事由によって履行をすることができなくなったときも、同様とする。」
 そして、 その損害賠償の範囲は民法第416条1項 (損害賠償の範囲)
「 債務の不履行に対する損害賠償の請求は、これによって通常生ずべき損害の賠償をさせることをその目的とする。」
  とあり、「通常生ずべき損害」には、遅延損害金は入るが、一般には損害賠償責任を生じる原因となる事実と相当因果関係にあるものに限られ、弁護士費用や回収費用などは入らないと解されている。
  現行制度上、民事事件では、弁護士に依頼することは不要であり、また、訴訟当事者がその依頼した弁護士に支払う弁護士報酬は、原則として訴訟費用に含まれず、訴訟の勝敗に関わりなく、各自負担とされている。ただ、判例により、不法な訴えに応ずるため専門知識を有する弁護士に委任し、報酬を支払った場合、および不法行為に基づく損害賠償請求権の行使のため、弁護士に委任して訴えを提起することを余儀なくされた場合には、勝訴当事者が支払った弁護士報酬は、「相当と認められる額の範囲」で、損害の一部として相手方に請求できるとされている。
 これを、金銭債務の争いまでに広げて含めることには、学説でも争いがあり、決着していない。
  しかし、標準管理規約(単棟型)60条2項
 「  組合員が前項の期日までに納付すべき金額を納付しない場合には、管理組合は、その未払金額について、年利○%の遅延損害金と、違約金としての弁護士費用並びに督促及び徴収の諸費用を加算して、その組合員に対して請求することができる。」
 と定めているので、一応、公序良俗に反しない範囲で、規約の自治性から有効ということにする。

答え:4 (設問がよくない。 損害賠償の範囲に弁護士費用を含むかは問題が多いのに!) 社団法人高層住宅管理業協会の正解:4

問30

【問 30】総会の出席に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約によれば、最も不適切なものはどれか。


 注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のままで該当している。


1 占有者は、自分が賃借している住戸の区分所有者からの委任状があれば、代理人として総会に出席することができる。

→○ 適切である。 総会における代理人の資格については、標準管理規約(単棟型)46条(議決権)
「各組合員の議決権の割合は、別表第5に掲げるとおりとする。
   2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。
   3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。
   4 組合員は、書面又は代理人によって議決権を行使することができる。
   5 組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は、その組合員と同居する者若しくはその組合員の住戸を借り受けた者、又は他の組合員若しくはその組合員と同居する者でなければならない。
   6 代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない。」
 とあり、5項により、占有者は「その組合員の住戸を借り受けた者」に該当するので、適切である。
(注:平成23年の標準管理規約の改正で、この5項は削除されたので注意のこと。)

2 組合員でないマンション管理士は、理事会が必要と認めた場合は、総会に出席することができる。

→○ 適切である。 組合員以外でも、総会に出席できるのは、標準管理規約(単棟型)45条(出席資格)
組合員のほか、理事会が必要と認めた者は、総会に出席することができる
   2 区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的につき利害関係を有する場合には、総会に出席して意見を述べることができる。この場合において、総会に出席して意見を述べようとする者は、あらかじめ理事長にその旨を通知しなければならない。」
 とあり、1項により理事会が必要と認めれば、マンション管理士等(マンション管理業者、管理人など)が出席できる。

3 マンション管理業者の従業者は、自己の属する管理業者が管理組合の総会運営の補助業務を受託していても、総会に出席できるとは限らない。

→○ 適切である。 選択肢2でも述べたように、マンション管理業者の従業者でも理事会の認めがなければ、出席できないこともある。(実際には、議事録草案の作成や、質疑応答などが管理業者にはあるので、殆ど出席している。)

4 組合員は、自分の行為の規約違反を理由として総会の議題に取り上げられる場合、その総会に出席できるとは限らない。

→X 不適切。 このような規定はない。組合員である限り、自己に不利な議案であっても総会には出席の権利がある。

答え:4

問31

【問 31】次のマンションの理事会の行為のうち、最も不適切なものはどれか。

1 組合員の氏名、部屋番号、電話番号、勤務先を記載した名簿を各組合員の同意なしに全組合員に配布すること。

→X 不適切である。 これは、個人情報保護法に絡む。
    組合員の氏名、部屋番号、電話番号、勤務先を記載した名簿は、個人情報保護法第2条1項「この法律において「個人情報」とは、生存する個人に関する情報であって、当該情報に含まれる氏名、生年月日その他の記述等により特定の個人を識別することができるもの(他の情報と容易に照合することができ、それにより特定の個人を識別することができることとなるものを含む。)をいう。」に該当し、
  マンションの管理組合や理事会は、同法第2条3項「この法律において「個人情報取扱事業者」とは、個人情報データベース等を事業の用に供している者をいう。」に該当する。
  すると、同法第16条1項「個人情報取扱事業者は、あらかじめ本人の同意を得ないで、前条の規定により特定された利用目的の達成に必要な範囲を超えて、個人情報を取り扱ってはならない。 」
  とあり、組合員の同意がなければ、名簿は配布できない。

2 騒音に関する苦情調査のため、部屋番号と氏名欄を設けたアンケート用紙を全居住者に配布すること。

→○ 適切である。 管理組合(理事会)の業務には、標準管理規約(単棟型)32条17号 「 その他組合員の共同の利益を増進し、良好な住環境を確保するために必要な業務」
 とあり、「騒音に関する苦情調査のため、部屋番号と氏名欄を設けたアンケート用紙を全居住者に配布すること」は、適正な業務である。

3 エレベーター内で発生した事件について、警察の求めに応じて監視カメラの影像記録を提出すること。

→○ 適切である。 監視カメラで撮った映像記録を第三者に公開することは、注意を要するが、犯罪調査での提出は、妥当な範囲である。

4 水漏れ事故の原因調査のため、被害者宅のほか水漏れの原因箇所と思われる住戸への立入りを請求すること。

→○ 適切である。 本来、水漏れ事故は、当事者間の問題であるが、原因の特定が困難な場合は、管理組合としての業務、標準管理規約(単棟型)32条八号
  「区分所有者が管理する専用使用部分について管理組合が行うことが適当であると認められる管理行為」
  また、同管理規約23条 (必要箇所への立入り)
「 前2条 により管理を行う者は、管理を行うために必要な範囲内において、他の者が管理する専有部分又は専用使用部分への立入りを請求することができる
   2 前項により立入りを請求された者は、正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
   3 前項の場合において、正当な理由なく立入りを拒否した者は、その結果生じた損害を賠償しなければならない。
   4 立入りをした者は、速やかに立入りをした箇所を原状に復さなければならない。」
 の一環として、請求は妥当。

答え:1

問32

【問 32】管理費又は修繕積立金に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約の定めによれば、最も不適切なものはどれか。


 注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のまま。


1 弁護士、一級建築士等の専門家に相談する場合の費用は、管理費から支出する。

→○ 適切である。 ここは、毎年出題される。 平成20年 管理業務主任者 試験 「問12」 、平成18年 マンション管理士 試験 「問27」 など。
    なにが、管理費から出費され、どれが修繕積立金からの出費になるかは、捉えておくこと。
  管理費からの充当は、標準管理規約(単棟型)27条(管理費)
「  管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。
    一 管理員人件費
    二 公租公課
    三 共用設備の保守維持費及び運転費
    四 備品費、通信費その他の事務費
    五 共用部分等に係る火災保険料その他の損害保険料
    六 経常的な補修費
    七 清掃費、消毒費及びごみ処理費
    八 委託業務費
    九 専門的知識を有する者の活用に要する費用
    十 地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成に要する費用
    十一 管理組合の運営に要する費用
    十二 その他敷地及び共用部分等の通常の管理に要する費用」
   とあり、弁護士、一級建築士等の専門家に相談する場合の費用は9号の「専門的知識を有する者の活用に要する費用」に該当する。ここは、マンション管理士への相談も是非、入れて欲しい設問です。

2 マンションの建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に要する費用は、管理費から支出する。

→X 不適切である。 一方、修繕積立金からの支出は、標準管理規約(単棟型)28条(修繕積立金)
「 管理組合は、各区分所有者が納入する修繕積立金を積み立てるものとし、積み立てた修繕積立金は、次の各号に掲げる特別の管理に要する経費に充当する場合に限って取り崩すことができる。
   一 一定年数の経過ごとに計画的に行う修繕
   二 不測の事故その他特別の事由により必要となる修繕
   三 敷地及び共用部分等の変更
   四 建物の建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査
   五 その他敷地及び共用部分等の管理に関し、区分所有者全体の利益のために特別に必要となる管理
  2 前項にかかわらず、区分所有法第62条 第1項の建替え決議(以下「建替え決議」という。)又は建替えに関する区分所有者全員の合意の後であっても、マンションの建替えの円滑化等に関する法律(以下本項において「円滑化法」という。)第9条 のマンション建替組合(以下「建替組合」という。)の設立の認可又は円滑化法第45条 のマンション建替事業の認可までの間において、建物の建替えに係る計画又は設計等に必要がある場合には、その経費に充当するため、管理組合は、修繕積立金から管理組合の消滅時に建替え不参加者に帰属する修繕積立金相当額を除いた金額を限度として、修繕積立金を取り崩すことができる。
  3 管理組合は、第1項各号の経費に充てるため借入れをしたときは、修繕積立金をもってその償還に充てることができる。
  4 修繕積立金については、管理費とは区分して経理しなければならない。」
 とあり、「建替えに係る合意形成に必要となる事項の調査に要する費用」は、1項4号に該当し、管理費からではなく、修繕積立金からの充当となる。

3 長期修繕計画の作成又は変更に要する費用は、管理費又は修繕積立金から支出する。

→○ 適切である。 「長期修繕計画の作成又は変更に要する費用」については、標準管理規約には規定がないが、長期修繕計画についてのコメント第32条 関係
 「 C長期修繕計画の作成又は変更に要する経費及び長期修繕計画の作成等のための劣化診断(建物診断)に要する経費の充当については、管理組合の財産状態等に応じて管理費又は修繕積立金のどちらからでもできる。」
  とあり、適切である。

4 エントランスの共用自動ドアが故障した際の補修費は、管理費から支出する。

→○ 適切である。 「エントランスの共用自動ドアが故障した際の補修費」は、選択肢1で述べた、管理費の充当項目3号「共用設備の保守維持費及び運転費」、及び6号「経常的な補修費」に該当する。

答え:2

問33

【問 33】次に掲げる管理規約の改正内容と、改正に際し、その承諾を得なければならない特別の影響を受ける区分所有者の組合せのうち、最も適切なものはどれか。

これも、組合せ問題である。この形式では、4択よりも正解の確率が当然に低くなる。

まず、規約は、区分所有法第30条「(規約事項)
「 建物又はその敷地若しくは附属施設の管理又は使用に関する区分所有者相互間の事項は、この法律に定めるもののほか、規約で定めることができる。
  2  一部共用部分に関する事項で区分所有者全員の利害に関係しないものは、区分所有者全員の規約に定めがある場合を除いて、これを共用すべき区分所有者の規約で定めることができる。」により多くの事項を定めて良いが、
  同法第31条 1項(規約の設定、変更及び廃止)
「規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。」
  とあり、規約の改正では、一部の区分所有者の権利に関係するときは、その人の承諾が必要となる。
 そこで、
特別の影響を受ける区分所有者とはなにかが問われている。
  「特別な影響」といっても抽象的な概念であり、具体的な場合に何がそれに該当するかは一概には言えない。
 状況に応じて、受忍限度を明らかに越えたものかどうかを、変更等の必要性・合理性・緊急性と制約を受ける権利等の性質・内容・制約の程度等を総合的に判断して結論を下すことになる。

1.→ 承諾が必要? 管理費の負担は、区分所有法第19条(共用部分の負担及び利益収取)
「各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。 」により、原則、専有部分の床面積の割合によっている。
 それを、同一にすることは、専有部分の床面積の小さな区分所有者にとっては、負担が増すことになり受忍の限度を超えているといえる。しかし、各専有面積に余り差がないときは、承諾も不要であるが。
 <参考>標準管理規約(単棟型)第46条 関係コメント
 「 A各住戸の面積があまり異ならない場合は、住戸1戸につき各1個の議決権により対応することも可能である。
また、住戸の数を基準とする議決権と専有面積を基準とする議決権を併用することにより対応することも可能である。」

    特に、「平成19年マンション管理士試験 問7 選択肢2」とも絡むと、承諾が必要といえるのか? 
 (参考:平成11年3月15日:広島地裁呉支部での判決がある。これによると、修繕積立金の額を従来から変更し、専有床面積の割合による場合と、各戸均等とした場合には、最大で7倍の差が生じ、不利益を受ける専有部分の床面積の少ない区分所有者は、「特別の影響を受ける」として、彼らの承諾を必要とした。)

2.→ 承諾は不要。 もともと、他人に迷惑となる動物の飼育を禁止するとの規約を細分化して、犬猫等の動物の飼育を禁止するとの定めに改正するのは、小型犬を飼育している独居高齢の区分所有者にとって、受忍範囲内である。{判例}ペット飼育を制限・禁止する新規約は有効であるとされた事例(東京高裁 H6・8・4)

3.→ 承諾は不要。 騒音問題とも絡み、夜間のピアノ演奏やスピーカーでの音楽再生は午後8時までとするとの定めは適切である。たとえ、音楽大学の受験生でも、夜遅くまで、練習することは、適切ではない。

4.→ 承諾は不要? マンションの外壁は、共用部分であり、1階店舗の外装工事を行う場合、極端な制限であれば、1階店舗部の区分所有者に対しては、受忍限度を超えることも考えられるが、合理的な制限程度なら、不要か。(東京地裁 S63・11・28)

答え:1 (選択肢4がすこしひっかかるが。) 社団法人高層住宅管理業協会の正解:1

問34

【問 34】総会の議長が行った次の行為のうち、マンション標準管理規約によれば、最も不適切なものはどれか。


 注)マンション標準管理規約は、平成23年7月に役員資格や議決権など小幅な改正があったので、注意のこと。ここは、旧のままだけど、該当する。


1 組合員の配偶者であると称したが、委任状の提出がない者に対し、会場からの退場を促した。

→○ 適切である? 総会の議決権行使者として、標準管理規約(単棟型)46条 (議決権)
「  各組合員の議決権の割合は、別表第5に掲げるとおりとする。
   2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。
   3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。
   4 組合員は、書面又は代理人によって議決権を行使することができる。
   5 組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は、その組合員と同居する者若しくはその組合員の住戸を借り受けた者、又は他の組合員若しくはその組合員と同居する者でなければならない。
   6 代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない。
 とあり、組合員以外にも代理の者も出席して、議決権行使ができるが、6項により代理人には代理権を証する書面(委任状など)を議長に提出しなければいけない。設問では、委任状がない組合員以外のものであるから、会場からの退場も止むをえないか。(現実には、共有でない夫婦の出席も多くこれを拒む総会もないが。また、同じマンションであれば、顔なじみで配偶者であることが確認できれば、委任状がなくても、出席はさせる。)設問は、もっと条件をつけるべきだ。
平成23年の標準管理規約の改正で、46条の5項は削除されたので、注意のこと。)

2 自分の賛成票を数えて可否同数になったので、議長としての決裁権を行使して可決とした。

→X 不適切である。 これは、議長の決裁権の解釈が以前と変わった点で、よくでる。
   原則、総会での決議は、標準管理規約(単棟型)47条 (総会の会議及び議事)
「  総会の会議は、前条 第1項に定める議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しなければならない。
  2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。」
 とあり、以前の解釈では、議長には区分所有者分とは別に決裁権があるとされていたが、今の解釈は、
第47条 関係のコメントで、
 「 @第2項は、議長を含む出席組合員(書面又は代理人によって議決権を行使する者を含む。)の議決権の過半数で決議し、過半数の賛成を得られなかった議事は否決とすることを意味するものである。
 となり、議長としての決裁権がないことになった

3 1つの議案の審議が合理的限度を超えて長時間に及んだので、質疑討論を打ち切り、採決した。

→○ 適切である 総会の議事運営は議長として適切に行う義務がある。いつまでも、質疑応答を続けることは、妥当でない事もある。審議が合理的な限度まで進み、時間もかけられていれば、質疑討論を打ち切り、採決していい。合理的な限度を超えてとは、また曖昧な表現だけど。

4 理事長が、議長を選任する手続をすることなく、自ら議長を務めた。

→○ 適切である 通常の集会では、まず議事運営に必要な議長を選任することになるが、標準管理規約(単棟型)42条(総会)
「  管理組合の総会は、総組合員で組織する。
   2 総会は、通常総会及び臨時総会とし、区分所有法に定める集会とする。
   3 理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2ケ月以内に招集しなければならない。
   4 理事長は、必要と認める場合には、理事会の決議を経て、いつでも臨時総会を招集することができる。
   5 総会の議長は、理事長が務める。
  とあり、5項によると、議長選任手続きを省いて、理事長が議長になってもいい。

答え:2 (最も不適切として。) 社団法人高層住宅管理業協会の正解:2

問35

【問 35】敷地又は敷地利用権に関する次のアからエまでの記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 敷地利用権とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいう。

→○ 正。 またまた、組合せ問題である。
  敷地利用権とは、区分所有法第2条「(定義)
「この法律において「区分所有権」とは、前条に規定する建物の部分(第四条第二項の規定により共用部分とされたものを除く。)を目的とする所有権をいう。
   2  この法律において「区分所有者」とは、区分所有権を有する者をいう。
   3  この法律において「専有部分」とは、区分所有権の目的たる建物の部分をいう。
   4  この法律において「共用部分」とは、専有部分以外の建物の部分、専有部分に属しない建物の附属物及び第四条第二項の規定により共用部分とされた附属の建物をいう。
   5  この法律において「建物の敷地」とは、建物が所在する土地及び第五条第一項の規定により建物の敷地とされた土地をいう。
   6  この法律において「敷地利用権」とは、専有部分を所有するための建物の敷地に関する権利をいう。
 とあり、6項により、正しい。

イ 規約敷地は、法定敷地と隣接していなくてもよい。

→○ 正。 これも良く出る基本問題。
     まず、敷地には、
    @法定敷地...マンションがその土地の上に現実に建っている土地、と、
    A規約敷地...マンションの規約でマンションと共に管理・使用することにした土地(駐車場・遊園地など)の2つがある。
 そして、規約敷地は、区分所有法第5条1項(規約による建物の敷地)
「 区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地は、規約により建物の敷地とすることができる。 」
 とあるだけで、特に法定敷地との隣接は、要求されていない。正しい。

ウ 敷地利用権は、数人で有する所有権(共有)でなくてもよい。

→○ 正。 敷地利用権については、選択肢アを参照。
    区分所有法第22条1項
敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。」
  とあり、「数人で有する所有権(=共有)」のほかに「その他の権利である場合」も想定しているように、地上権や賃借権もある

エ 専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができる旨の規約の定めは、無効である。

→X 誤。 区分所有法の目的は、土地と建物の一体化により権利関係を単純にすることであるが、区分所有法設定以前にも、マンションに似たタウン・ハウスなどが存在していた。これらの存在も無視できず、区分所有法第22条1項は、「(分離処分の禁止)
「 敷地利用権が数人で有する所有権その他の権利である場合には、区分所有者は、その有する専有部分とその専有部分に係る敷地利用権とを分離して処分することができない。ただし、規約に別段の定めがあるときは、この限りでない。
 と規定し、規約があれば、専有部分(建物)と敷地利用権(土地)との分離処分を有効としている。間違いである。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

答え: 3 (三つ。 ア、イ、ウ)

問36

【問 36】管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。


(平成20年12月、「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」の施行に伴い、区分所有法の法人関係の条文も改正があったが、ここの設問は影響がない。)


1 法人となることができる管理組合は、1棟の区分所有者全員で構成する管理組合に限られる。

→X 誤。 管理組合法人の成立は、区分所有法第47条1項(成立等)
「 第三条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。」
  とある。
  そして、区分所有法第3条 (区分所有者の団体)
「 区分所有者は、全員で、建物並びにその敷地及び附属施設の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。一部の区分所有者のみの共用に供されるべきことが明らかな共用部分(以下「一部共用部分」という。)をそれらの区分所有者が管理するときも、同様とする。」
 とあり、「一部の区分所有者のみ」で構成される管理組合でも、法人になれる。
 また、 この規定は、数棟の建物がある団地においても、第66条により準用されている。1棟の区分所有者全員で構成する管理組合に限られない。間違い。

2 法人になるに当たって、法人としての規約を定めなければならない。

→X 誤。 選択肢1で述べたように、法人としての成立要件に、規約を定める規定はない。間違い。

3 法人の業務執行及び代表機関として理事を置かなければならないが、これとは別に、管理者を置くことができる。

→X 誤。 区分所有法第49条1項および2項(理事)
「 管理組合法人には、理事を置かなければならない。
  2  理事は、管理組合法人を代表する」
  とあり、前半は正しいが、
  「これとは別に、管理者を置くこと」は、区分所有法第47条11項
  「第四節及び第三十三条第一項ただし書(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、管理組合法人には、適用しない。」
  とあり、第四節(管理者)は排除されている。管理者は置けない。管理組合法人が設立されると、管理者の職務は理事が行う。

4 共用部分に関する損害保険契約に基づく損害保険金の請求及び受領は、法人自身が行う。

→○ 正。 区分所有法第47条6項
  「管理組合法人は、その事務に関し、区分所有者を代理する。第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。」とあり、正しい。(注:理事が区分所有者を代理するのではなく、管理組合法人が区分所有者を代理しているのも、良く出る問題。)

答え:4

問37

【問 37】地震によりマンションが滅失した場合における次の記述のうち、区分所有法及び被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法(平成7年法律第43号)の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 マンションが全部滅失した場合には、再建の決議をすることができるが、建替え決議をすることはできない。

→○ 正。 被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法も出題の範囲なので、読んでおくこと。
    まず、用語の整理。
  *「建替え決議」とは、区分所有法第62条で定める用語で、(建替え決議)
「 集会においては、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議(以下「建替え決議」という。)をすることができる。」とあり、今在る建物を取り壊し、新しい建物が建築されることを決議する。
   *「再建の決議」とは、被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法第3条1項での用語で(再建の決議等)
「 再建の集会においては、敷地共有者等の議決権の五分の四以上の多数で、滅失した区分所有建物に係る区分所有法第二条第五項 に規定する建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に建物を建築する旨の決議(以下「再建の決議」という。)をすることができる。」で、滅失した区分所有建物の敷地上に、新しく建物を建てることを決議する。

  これを踏まえ、マンションが全部滅失した場合には、区分所有法で定める専有部分=区分所有権の対象である建物が存在しないため、区分所有法の規定は適用されなくなる。よって、区分所有法で定める「建替え決議」もできない。だけど、被災区分所有建物の再建等に関する特別措置法で定める「再建の決議」はできる。正しい。

2 滅失した部分の価格が建物価格の2分の1を超える場合において、滅失の日から6月を経過したときは、滅失した共用部分の復旧決議も建替え決議もできないことがある。

→○ 正。 これは、区分所有法第61条で定める、建物価格の2分の1を超える場合(大規模滅失と呼ばれる)に該当する。
   大規模滅失では、区分所有法第61条5項「 第一項本文に規定する場合を除いて、建物の一部が滅失したときは、集会において、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。 」とあり、 滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。
  また、建替えの決議も選択肢1で述べたように可能である。
  そして、区分所有法第61条12項
 「第五項に規定する場合において、建物の一部が滅失した日から六月以内に同項、次条第一項(注:第62条=建替え決議)又は第七十条第一項の決議(注:団地での一括建替え決議)がないときは、各区分所有者は、他の区分所有者に対し、建物及びその敷地に関する権利を時価で買い取るべきことを請求することができる。
 とあり、建物の一部が滅失した日から6ヶ月を経過しても「滅失した共用部分の復旧決議も建替え決議」もないときには、区分所有者は、他の区分所有者に対して「買取請求権(建物及びその敷地に関する権利を時価で買い取るべきことを請求する権利)」を行使できるようになる。その結果、区分所有法で定める要件が満たされない場合(区分所有者が一人になる)が起これば、復旧決議も建替え決議もできない状況になることもある。正しい。

3 滅失した部分の価格が建物の価格の2分の1以下である場合には、滅失した共用部分の復旧決議をすることはできるが、建替え決議をすることはできない。

→X 誤。 滅失した部分の価格が建物の価格の2分の1以下である場合は小規模滅失ともよばれ、それは、区分所有法第61条(建物の一部が滅失した場合の復旧等)
「 建物の価格の二分の一以下に相当する部分が滅失したときは、各区分所有者は、滅失した共用部分及び自己の専有部分を復旧することができる。ただし、共用部分については、復旧の工事に着手するまでに第三項、次条第一項(注:第62条=建替え決議)又は第七十条第一項(注:団地での一括建替え決議)の決議があつたときは、この限りでない。
   2  前項の規定により共用部分を復旧した者は、他の区分所有者に対し、復旧に要した金額を第十四条に定める割合に応じて償還すべきことを請求することができる。
   3  第一項本文に規定する場合には、集会において、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。」
  とあり、3項により、復旧の決議ができる。
   また、建替えの決議の規定:第62条1項は、(建替え決議)
「  集会においては、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議(以下「建替え決議」という。)をすることができる。 」の規定は、滅失した建物価格を問わずに適用可能である。共にできるため間違いである。

4 滅失した部分の価格が建物価格の2分の1を超える場合には、滅失した共用部分の復旧決議をすることも、建替え決議をすることもできる。

→○ 正。 大規模滅失の場合にも、選択肢2で述べたように、区分所有法第61条5項「第一項本文に規定する場合を除いて、建物の一部が滅失したときは、集会において、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数で、滅失した共用部分を復旧する旨の決議をすることができる。 」により、復旧の決議ができる。
 また、区分所有法第62条1項[(建替え決議)
「  集会においては、区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、建物を取り壊し、かつ、当該建物の敷地若しくはその一部の土地又は当該建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地に新たに建物を建築する旨の決議(以下「建替え決議」という。)をすることができる。 」の規定は、大規模滅失でも、小規模滅失でも適用が可能である。正しい。

答え:3 (選択肢2が少し難問か。)

問38

【問 38】団地内建物の建替え決議に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 団地内建物の建替え決議については、一括建替え決議をする場合も団地内の特定の建物のみを建て替える場合でも、すべての建物が区分所有建物でなければならない。

→X 誤。 団地の建替えも、良く出る。
   設問では、「団地内建物の建替え決議」となっているが、正式には、団地内建物の建替え承認決議」となっていて、区分所有法第69条1項(団地内の建物の建替え承認決議)
「  一団地内にある数棟の建物(以下この条及び次条において「団地内建物」という。)の全部又は一部が専有部分のある建物であり、かつ、その団地内の特定の建物(以下この条において「特定建物」という。)の所在する土地(これに関する権利を含む。)が当該団地内建物の第六十五条に規定する団地建物所有者(以下この条において単に「団地建物所有者」という。)の共有に属する場合においては、次の各号に掲げる区分に応じてそれぞれ当該各号に定める要件に該当する場合であつて当該土地(これに関する権利を含む。)の共有者である当該団地内建物の団地建物所有者で構成される同条に規定する団体又は団地管理組合法人の集会において議決権の四分の三以上の多数による承認の決議(以下「建替え承認決議」という。)を得たときは、当該特定建物の団地建物所有者は、当該特定建物を取り壊し、かつ、当該土地又はこれと一体として管理若しくは使用をする団地内の土地(当該団地内建物の団地建物所有者の共有に属するものに限る。)に新たに建物を建築することができる。
  一  当該特定建物が専有部分のある建物である場合 その建替え決議又はその区分所有者の全員の同意があること。
  二  当該特定建物が専有部分のある建物以外の建物である場合 その所有者の同意があること。 」
  とあり、特定の建物のみを建て替える場合には、すべての建物が区分所有建物(専有部分のある建物)でなく、専有部分のある建物以外の建物である場合もある。
  しかし、団地内の建物の一括建替え決議は、区分所有法第70条1項「(団地内の建物の一括建替え決議)
「  団地内建物の全部が専有部分のある建物であり、かつ、当該団地内建物の敷地(団地内建物が所在する土地及び第五条第一項の規定により団地内建物の敷地とされた土地をいい、これに関する権利を含む。以下この項及び次項において同じ。)が当該団地内建物の区分所有者の共有に属する場合において、当該団地内建物について第六十八条第一項(第一号を除く。)の規定により第六十六条において準用する第三十条第一項の規約が定められているときは、第六十二条第一項の規定にかかわらず、当該団地内建物の敷地の共有者である当該団地内建物の区分所有者で構成される第六十五条に規定する団体又は団地管理組合法人の集会において、当該団地内建物の区分所有者及び議決権の各五分の四以上の多数で、当該団地内建物につき一括して、その全部を取り壊し、かつ、当該団地内建物の敷地(これに関する権利を除く。以下この項において同じ。)若しくはその一部の土地又は当該団地内建物の敷地の全部若しくは一部を含む土地(第三項第一号においてこれらの土地を「再建団地内敷地」という。)に新たに建物を建築する旨の決議(以下この条において「一括建替え決議」という。)をすることができる。ただし、当該集会において、当該各団地内建物ごとに、それぞれその区分所有者の三分の二以上の者であつて第三十八条に規定する議決権の合計の三分の二以上の議決権を有するものがその一括建替え決議に賛成した場合でなければならない。 」
 とあり、団地内のすべての建物が専有部分のある建物(=区分所有建物)でなければならない。よって間違い。
  一括建替え決議をする場合は、すべての建物が区分所有建物でなければならないが、団地内の特定の建物のみを建替える場合は、すべての建物が区分所有建物でなくてもいい。

2 団地内建物の敷地がその団地内建物の区分所有者全員の共有になっている場合でなければ、一括建替え決議はできない。

→○ 正。 選択肢1で引用した、区分所有法第70条1項により、団地内建物の敷地がその団地内建物の区分所有者全員の共有になっている場合でなければ、一括建替え決議はできない。正しい。

3 規約の定めにより、団地内の区分所有建物の管理は、棟別の管理組合で行うことになっている場合には、その規約を改正しなければ一括建替え決議はできない。

→○ 正。 選択肢1で引用した、区分所有法第70条1項の「第六十六条において準用する第三十条第一項の規約が定められているとき」は、管理を団地全体で行う規約があることを指している。棟別での管理をする規約があるときは、これを変更して、団地全体の管理にしなければ、同法第70条1項一括建替え決議はできない。正しい。

4 団地内の特定の建物のみで建替え決議をする場合でも、団地総会での建替え承認決議が別途必要である。

→○ 正。 選択肢1で引用した区分所有法第69条1項の規定にあるように、「団体又は団地管理組合法人の集会において議決権の四分の三以上の多数による承認の決議(以下「建替え承認決議」という。)を得たときは、当該特定建物の団地建物所有者は、当該特定建物を取り壊し、かつ、当該土地又はこれと一体として管理若しくは使用をする団地内の土地(当該団地内建物の団地建物所有者の共有に属するものに限る。)に新たに建物を建築することができる。」とあり、団地関係となると、団地総会での建替え承認決議も必要である。

答え:1 (選択肢1が間違いには、すぐ分かるだろうが、読んでいくと選択肢3は、迷うか?)

問39

【問 39】次の文章は、専有部分を賃借している暴カ団組長に対して、管理組合がその明渡しを請求した事件に関する最高裁判所の判決文の一部であるが、文中の(ア)から(エ)の中に入る用語の組合せとして、最も適切なものはどれか。

 「区分所有者の全員又は(ア)が建物の区分所有等に関する法律60条1項に基づき、占有者が占有する専有部分の使用又は収益を目的とする契約の(イ)及びその専有部分の(ウ)を請求する訴えを提起する前提として、集会の決議をするには、同条2項によって準用される同法58条3項によりあらかじめ当該占有者に対して(エ)を与えれば足り、当該占有者に対し右契約に基づき右専有部分の使用、収益をさせている区分所有者に対して(エ)を与えることを要しないというべきである。」

 またまた、組合せ問題である。ここは、判例を知らないと、推定能力もためされる。

解法として、
(ア) まず当初の(ア)は、選択肢が多くて不明なので、読み飛ばす。

(イ)も「取消し」と「解除」では、似ているので、先に進み、他のキーワードを探してから戻ってくる。

(ウ)ここで、区分所有法第60条の占有者からの専有部分の「引渡し」が推定できる。「競売」は区分所有者に対して行うので該当しない。

(エ)ここで、「弁明する機会」が区分所有法の義務違反者に対する措置であちら、こちらにでていたと分かればしめたもの。

(ウ)の「引渡し」と(エ)の「弁明する機会」が分かれば、後は楽。表から(イ)は当然に「解除」となり、(ア)がこれまた当然に「管理組合法人」となる。

 (なお、この判例は最高裁 S62・7・17)

答え:2 ((ア)=管理組合法人、(イ)=解除、(ウ)=引渡し、(エ)=弁明する機会) (似たような出題;平成14年 マンション管理士 試験 「問5」

問40

【問 40】宅地建物取引業者が、マンションの販売を行う場合における宅地建物取引業法第35条の規定に基づく重要事項の説明に関する次の記述のうち、同条の規定に違反しないものはどれか。

1 当該マンションの買主が宅地建物取引業者であったため、重要事項の説明を宅地建物取引主任者でない従業員に行わせた。

→X 違反する。 宅地建物取引業法第35条はよく出題がある。 平成21年管理業務主任者試験 「問40」 や 平成16年管理業務主任者試験 「問41」 などもある。
重要事項の説明は、宅地建物取引業法第35条重要事項の説明等)
 「 宅地建物取引業者は、宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の相手方若しくは代理を依頼した者又は宅地建物取引業者が行う媒介に係る売買、交換若しくは貸借の各当事者(以下「宅地建物取引業者の相手方等」という。)に対して、その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し、その売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。
   一  当該宅地又は建物の上に存する登記された権利の種類及び内容並びに登記名義人又は登記簿の表題部に記録された所有者の氏名(法人にあつては、その名称)
   二  都市計画法 、建築基準法 その他の法令に基づく制限で契約内容の別(当該契約の目的物が宅地であるか又は建物であるかの別及び当該契約が売買若しくは交換の契約であるか又は貸借の契約であるかの別をいう。以下この条において同じ。)に応じて政令で定めるものに関する事項の概要
   三  当該契約が建物の貸借の契約以外のものであるときは、私道に関する負担に関する事項
   四  飲用水、電気及びガスの供給並びに排水のための施設の整備の状況(これらの施設が整備されていない場合においては、その整備の見通し及びその整備についての特別の負担に関する事項)
   五  当該宅地又は建物が宅地の造成又は建築に関する工事の完了前のものであるときは、その完了時における形状、構造その他国土交通省令で定める事項
   六  当該建物が建物の区分所有等に関する法律 (昭和三十七年法律第六十九号)第二条第一項 に規定する区分所有権の目的であるものであるときは、当該建物を所有するための一棟の建物の敷地に関する権利の種類及び内容、同条第四項 に規定する共用部分に関する規約の定めその他の一棟の建物又はその敷地(一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又はこれに関する権利がそれらの建物の所有者の共有に属する場合には、その土地を含む。)に関する権利及びこれらの管理又は使用に関する事項で契約内容の別に応じて国土交通省令で定めるもの
   七  代金、交換差金及び借賃以外に授受される金銭の額及び当該金銭の授受の目的
   八  契約の解除に関する事項
   九  損害賠償額の予定又は違約金に関する事項
   十  第四十一条第一項に規定する手付金等を受領しようとする場合における同条又は第四十一条の二の規定による措置の概要
   十一  支払金又は預り金(宅地建物取引業者の相手方等からその取引の対象となる宅地又は建物に関し受領する代金、交換差金、借賃その他の金銭(第四十一条第一項又は第四十一条の二第一項の規定により保全の措置が講ぜられている手付金等を除く。)であつて国土交通省令で定めるものをいう。以下同じ。)を受領しようとする場合において、第六十四条の三第二項の規定による保証の措置その他国土交通省令で定める保全措置を講ずるかどうか、及びその措置を講ずる場合におけるその措置の概要
   十二  代金又は交換差金に関する金銭の貸借のあつせんの内容及び当該あつせんに係る金銭の貸借が成立しないときの措置
   十三  当該宅地又は建物の瑕疵を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結その他の措置で国土交通省令で定めるものを講ずるかどうか、及びその措置を講ずる場合におけるその措置の概要
   十四  その他宅地建物取引業者の相手方等の保護の必要性及び契約内容の別を勘案して国土交通省令で定める事項
  2  宅地建物取引業者は、宅地又は建物の割賦販売(代金の全部又は一部について、目的物の引渡し後一年以上の期間にわたり、かつ、二回以上に分割して受領することを条件として販売することをいう。以下同じ。)の相手方に対して、その者が取得しようとする宅地又は建物に関し、その割賦販売の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、前項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明をさせなければならない。
   一  現金販売価格(宅地又は建物の引渡しまでにその代金の全額を受領する場合の価格をいう。)
   二  割賦販売価格(割賦販売の方法により販売する場合の価格をいう。)
   三  宅地又は建物の引渡しまでに支払う金銭の額及び賦払金(割賦販売の契約に基づく各回ごとの代金の支払分で目的物の引渡し後のものをいう。第四十二条第一項において同じ。)の額並びにその支払の時期及び方法
  3  宅地建物取引業者は、宅地又は建物に係る信託(当該宅地建物取引業者を委託者とするものに限る。)の受益権の売主となる場合における売買の相手方に対して、その者が取得しようとしている信託の受益権に係る信託財産である宅地又は建物に関し、その売買の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。ただし、その売買の相手方の保護のため支障を生ずることがない場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
   一  当該信託財産である宅地又は建物の上に存する登記された権利の種類及び内容並びに登記名義人又は登記簿の表題部に記録された所有者の氏名(法人にあつては、その名称)
   二  当該信託財産である宅地又は建物に係る都市計画法 、建築基準法 その他の法令に基づく制限で政令で定めるものに関する事項の概要
   三  当該信託財産である宅地又は建物に係る私道に関する負担に関する事項
   四  当該信託財産である宅地又は建物に係る飲用水、電気及びガスの供給並びに排水のための施設の整備の状況(これらの施設が整備されていない場合においては、その整備の見通し及びその整備についての特別の負担に関する事項)
   五  当該信託財産である宅地又は建物が宅地の造成又は建築に関する工事の完了前のものであるときは、その完了時における形状、構造その他国土交通省令で定める事項
   六  当該信託財産である建物が建物の区分所有等に関する法律第二条第一項 に規定する区分所有権の目的であるものであるときは、当該建物を所有するための一棟の建物の敷地に関する権利の種類及び内容、同条第四項 に規定する共用部分に関する規約の定めその他の一棟の建物又はその敷地(一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又はこれに関する権利がそれらの建物の所有者の共有に属する場合には、その土地を含む。)に関する権利及びこれらの管理又は使用に関する事項で国土交通省令で定めるもの
   七  その他当該信託の受益権の売買の相手方の保護の必要性を勘案して国土交通省令で定める事項
  4  取引主任者は、前三項の説明をするときは、説明の相手方に対し、取引主任者証を提示しなければならない。
  5  第一項から第三項までの書面の交付に当たつては、取引主任者は、当該書面に記名押印しなければならない。 」
 とあり、重要事項の説明が宅地建物取引主任者によって行われることを規定している。 
  また、宅地建物取引業法では、業者間での取引では、一部の適用除外規定がある。それは、宅地建物取引業法第78条(適用の除外)
「  この法律の規定は、国及び地方公共団体には、適用しない。
  2  第三十三条の二及び第三十七条の二から第四十三条までの規定は、宅地建物取引業者相互間の取引については、適用しない。
  である。
  重要事項説明の同法第35条は、この適用除外規定には入っていないため、業者間取引でも、重要事項の説明は宅地建物取引主任者が行う。普通の従業員に行わせてはいけない。

2 当該マンションの買主の承諾が得られたため、重要事項説明書の交付を行わなかった。

→X 違反する。 選択肢1で述べたように、宅地建物取引業法第35条1項「取引主任者をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。 」とあり、たとえ買主が承諾しても、重要事項説明書の交付は必要である。

3 当該マンションの引渡しの時期については定まっていなかったため、説明しなかった。

→○ 違反しない。 選択肢1で述べたように、宅地建物取引業法第35条の「重要事項説明」中に、「マンションの引渡しの時期」は含まれていない。
 これは、宅地建物取引業法第37条で規定される「書面の交付」には入っている。(参考:同法第37条1項四  宅地又は建物の引渡しの時期
  重要事項説明と書面(契約書)での記載事項の違いは、出題として、よく狙われる。

4 当該マンションの共用部分に関する規約が案の状態であったため、その案についての説明を行わなかった。

→X 違反する。 これは、過去にもよく出ている問題。選択肢1で説明した、宅地建物取引業法第35条をうけ、宅地建物取引業法施行規則16条の2(法第三十五条第一項第六号 の国土交通省令で定める事項)
「 法第三十五条第一項第六号 の国土交通省令で定める事項は、建物の貸借の契約以外の契約にあつては次に掲げるもの、建物の貸借の契約にあつては第三号及び第八号に掲げるものとする。
   一  当該建物を所有するための一棟の建物の敷地に関する権利の種類及び内容
   二  建物の区分所有等に関する法律 (昭和三十七年法律第六十九号。以下この条、第十六条の四の三、第十六条の四の六及び第十九条の二の五において「区分所有法」という。)第二条第四項 に規定する共用部分に関する規約の定め(その案を含む。次号において同じ。)があるときは、その内容
   三  区分所有法第二条第三項 に規定する専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めがあるときは、その内容
   四  当該一棟の建物又はその敷地の一部を特定の者にのみ使用を許す旨の規約(これに類するものを含む。次号及び第六号において同じ。)の定め(その案を含む。次号及び第六号において同じ。)があるときは、その内容
   五  当該一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用、通常の管理費用その他の当該建物の所有者が負担しなければならない費用を特定の者にのみ減免する旨の規約の定めがあるときは、その内容
   六  当該一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その内容及び既に積み立てられている額
   七  当該建物の所有者が負担しなければならない通常の管理費用の額
   八  当該一棟の建物及びその敷地の管理が委託されているときは、その委託を受けている者の氏名(法人にあつては、その商号又は名称)及び住所(法人にあつては、その主たる事務所の所在地)
  九  当該一棟の建物の維持修繕の実施状況が記録されているときは、その内容」
 とあり、2号により規約は、案であっても、説明事項となっている。

答え:3

問41

【問 41】新築分譲マンションのアフターサービスに関する次の記述のうち、適切なもののみの組合せはどれか。

ア アフターサービスは、天災地変等の不可抗力による損壊、購入者の使用ミスによるものについても、その対象とすることが多い。

→X 適切でない。 またまた、組合せ問題だ。今度は、6肢もある。しかし、似たような出題は、多い。参照:平成15年 管理業務主任者 試験 「問42」 平成13年 管理業務主任者 試験 「問42」。 平成20年 管理業務主任者 試験 「問42」 も。 また、平成21年管理業務主任者試験 「問41」 というように、下の瑕疵担保責任、宅地建物取引業法などと絡めた出題は、毎年ある。また、平成22年 管理業務主任者試験 「問41」平成23年 管理業務主任者試験 「問41」 。
   アフターサービスは、新築分譲マンションの購入時に物件の欠陥箇所を無償で直すという、あくまでも、法律での強制的な内容ではなく、建築・販売業者のサービスとして行うものです。基本的な内容は、(財)不動産協会が作っているが、各販売業者によって異なっている。
 各部位(外装、内装、配管など)ごとに、状況により直すが、年数により期限切れもある。
 マンションをかったこともなく、「アフターサービス規準」の実物を見たことのない、受験生のために、その留意事項を示す。

●アフターサービス規準適用上の留意事項

  1.本アフターサービス期間の始期(起算日)については、次に定める通りとし、具体的な適用については、アフターサービス規準に基づいて行う。
    @ 建築1(構造耐力上主要な部分および雨水の浸入を防止する部分)において、10年間のアフターサービスを行う部分については、建設会社から分譲会社(売主)に引き渡された日
    A @以外の共用部分については、供用を開始した日(区分所有者の一人が最初に使用した日)
    B その他の部分については、当該物件の引渡し日

  2.本アフターサービス規準は、次の場合を適用除外とする。
    @ 天災地変(地震・火災・風・水・雪害)等、不可抗力による場合。
    A 経年変化、使用材料の自然特性による場合。
    B 管理不十分、使用上の不注意による場合。
    C 増改築等により、形状変更が行われた場合。
    D 地域特性による場合。
    E 第三者の故意又は過失に起因する場合。
    F 建物等の通常の維持・保全に必要となる場合。

  3.具体的認定および修補方法等
    不具合が本アフターサービス規準に該当するか否かの具体的認定および修補方法は、売主(および施工会社)が現地調査(目視を基本とする比較的簡易な調査)により、専門的・経験的見地から総合的に判断し、実施するものである。
修補は、構造耐力上または機能上の観点から必要な範囲内で行うので、部分修補となる場合があり、その際仕上げ面の色合いの相違が生じることがある。

 とあり、あくまでもサービスなので、天災地変等の不可抗力による損壊、購入者の使用ミスによるものについては、責任を負わない。適切でない。

イ アフターサービスの対象範囲は、マンションの専有部分に限られず、共用部分も対象とすることが多い。

→○ 適切である。 多くの場合、建物全体をカバーしている。共用部分の配管やエレベーター設備、遊戯場があればそれらも入っていることがある。

ウ アフターサービスは、隠れた欠陥についてのみ、その対象とすることが多い。

→X 適切でない。 隠れた欠陥に限らない。売主が約束した期間内では、極端な場合を除いて補修の対象となることが多い。

エ アフターサービスを行う期間の起算日は、対象となる部位や欠陥の種類に関わらず、マンションを買主に引き渡した日とすることが多い。

→X 適切でない。 大体、建物全体を、建設会社から販売会社へ引き渡したときに、共用部分(屋根、外装、配管など)の起算が始まる。専有部分のアフターサービスは、その買主に引き渡した日が開始日となる。対象となる部位により、起算日は異なる。

オ アフターサービスの対象部位は、マンションの基本構造部分に限られず、専有部分内にある設備も含むことが多い。

→○ 適切である。 多くの場合、専有部分の床、壁、天井などの材料の不備(はがれ、うきなど)、台所、トイレ、浴室などの設備関係も入っている。

カ アフターサービスの内容について、宅地建物取引業者が遵守しなかった場合は、宅地建物取引業法に違反することとなる。

→X 適切でない。 宅地建物取引業者がサービスとして行うものと宅地建物取引業法での違反は、別の問題である。サービスを遵守しなくても、それが宅地建物取引業法に該当しない行為は違反しない。しかし、民法上の債務不履行責任を負うことはある。

1 イ、オ
2 ウ、オ
3 ア、オ、カ
4 イ、エ、カ

答え:1 (適切なのは、イとオ)    参考:瑕疵担保責任のまとめ

問42

【問 42】宅地建物取引業者が、中古マンションを宅地建物取引業者でない者に売却した場合における、売主の瑕疵担保責任に関する次の記述のうち、民法及び宅地建物取引業法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 「買主は、損害賠償の請求はできず、瑕疵の修補の請求をしなければならない」旨の特約は有効である。

→X 誤。 瑕疵担保責任は、出題が毎年必ずある。今回は民法と宅地建物取引業法に限っているが、下の{問43}の品確法や上の{問42}のアフターサービスとも絡めて出るので、注意のこと。似たようなのは、平成22年 管理業務主任者試験 「問42」 。
   まず、民法第570条(売主の瑕疵担保責任)
「売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。 」
  とあり、準用される民法第566条(地上権等がある場合等における売主の担保責任)
「 売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。
   2  前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
   3  前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。」とある。
  そして、宅地建物取引業法第40条(瑕疵担保責任についての特約の制限)
「 宅地建物取引業者は、自ら売主となる宅地又は建物の売買契約において、その目的物の瑕疵を担保すべき責任に関し、民法第五百七十条 において準用する同法第五百六十六条第三項 に規定する期間についてその目的物の引渡しの日から二年以上となる特約をする場合を除き、同条に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならない
   2  前項の規定に反する特約は、無効とする。 」
  とあり、民法第566条は「契約の解除又は損害賠償の請求」を認めているため、設問の「「買主は、損害賠償の請求はできず、瑕疵の修補の請求をしなければならない」旨の特約は、買主にとって不利な特約であるため、無効である。

2 「売主は、当該マンションを買主に対し引渡した日から1年間のみ瑕疵担保責任を負う」旨の特約をした場合、売主は買主に対し、買主が目的物の瑕疵を知った時から1年間責任を負うことになる。

→○ 正。 これも良く出る設問。
    選択肢1で述べたように、宅地建物取引業法第40条により、宅地建物取引業者は、「期間についてその目的物の引渡しの日から二年以上となる特約をする場合を除き、同条に規定するものより買主に不利となる特約をしてはならない。」とあり、設問の「買主に対し引渡した日から1年間のみ瑕疵担保責任を負う」旨の特約は、同2項により買主にとって不利な条件であるため無効となる。
  この場合、瑕疵担保責任は、民法に戻り、民法第566条3項「 前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。」の適用を受ける。正しい。

3 「売主は、瑕疵について故意又は過失がある場合についてのみ、物件の引渡しの日から1O年間、瑕疵担保責任を負う」旨の特約は有効である。

→X 誤。 民法第566条で定める「売主の瑕疵担保責任」は、故意又は過失がある場合を問わない「無過失責任」であり、「瑕疵について故意又は過失がある場合についてのみ責任を負う」は、買主にとって不利なため、無効である。

4 売主と買主の間において、瑕疵担保責任について何らの取り決めをしなかった場合は、売主である宅地建物取引業者は、物件の引渡しの日から2年間、瑕疵担保責任を負うことになる。

→X 誤。 瑕疵担保責任で、なにも取り決めがなければ、それは民法第566条3項の適用となり、「 前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。」により、「事実を知った時から一年以内」となる。
  物件の引渡しの日から2年間、瑕疵担保責任を負うのではない。

答え:2    参考:瑕疵担保責任のまとめ

問43

【問 43】住宅の品質確保の促進等に関する法律(平成11年法律第81号。以下本問において「品確法」という。)に関する次の文中の(ア)から(エ)の中に入る用語の組合せとして、最も適切なものはどれか。

 品確法において、「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設エ事の完了の日から起算して(ア)を経過したものを除く。)をいうとされており、その住宅の売主は、構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるものについて(イ)の時から(ウ)間瑕疵担保責任を負わなければならないものとされている。この場合、損害賠償や契約の解除のほかに瑕疵修補の請求もできることになっている。また、特約により、上記の政令で定める瑕疵その他の住宅の隠れた瑕疵について、その担保貢任の期間を(エ)まで伸長することができる。

*本当に、平成19年の出題は、組合せが多い。これでは、あやふやに覚えていると、正解率がドンドン下がる。 品確法からもよく出題がある。 平成22年 管理業務主任者試験 「問43」 。
(ア) 品確法において、「新築住宅」とは、第2条(定義)
「 この法律において「住宅」とは、人の居住の用に供する家屋又は家屋の部分(人の居住の用以外の用に供する家屋の部分との共用に供する部分を含む。)をいう。
   2  この法律において「新築住宅」とは、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く。)をいう。
   3  この法律において「日本住宅性能表示基準」とは、住宅の性能に関し表示すべき事項及びその表示の方法の基準であって、次条の規定により定められたものをいう。」
  とあり、建設工事の完了の日から1年たつと新築ではない。ここには、1年が入る。

(イ)および(ウ) 品確法第95条(新築住宅の売主の瑕疵担保責任の特例)
「  新築住宅の売買契約においては、売主は、買主に引き渡した時(当該新築住宅が住宅新築請負契約に基づき請負人から当該売主に引き渡されたものである場合にあっては、その引渡しの時)から十年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の隠れた瑕疵について、民法第五百七十条 において準用する同法第五百六十六条第一項 並びに同法第六百三十四条第一項 及び第二項 前段に規定する担保の責任を負う。この場合において、同条第一項 及び第二項 前段中「注文者」とあるのは「買主」と、同条第一項 中「請負人」とあるのは「売主」とする。
   2  前項の規定に反する特約で買主に不利なものは、無効とする。
   3  第一項の場合における民法第五百六十六条第三項 の規定の適用については、同項 中「前二項」とあるのは「住宅の品質確保の促進等に関する法律第九十五条第一項」と、「又は」とあるのは「、瑕疵修補又は」とする。
  とあり、(イ)=引渡し、 (ウ)=10年間

(エ) 品確法第97条(瑕疵担保責任の期間の伸長等の特例)
「 住宅新築請負契約又は新築住宅の売買契約においては、請負人が第九十四条第一項に規定する瑕疵その他の住宅の瑕疵について同項に規定する担保の責任を負うべき期間又は売主が第九十五条第一項に規定する瑕疵その他の住宅の隠れた瑕疵について同項に規定する担保の責任を負うべき期間は、注文者又は買主に引き渡した時から二十年以内とすることができる。
 により、 20年

答え:1 (ア=1年、イ=引渡し、ウ=10年、エ=20年)   参考:瑕疵担保責任のまとめ

問44

【問 44】マンションの建替えの円滑化等に関する法律(平成14年法律第78号)に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

1 マンション建替組合の定款には、事業に要する経費の分担に関する事項を定めなければならない。

→○ 正。 マンションの建替えの円滑化等に関する法律は、余り詳細まで勉強はしてないと思うが、こんなところまで、出題された。
  同法第7条(定款)
「 組合の定款には、次に掲げる事項を記載しなければならない。
   一  組合の名称
   二  施行マンションの名称及びその所在地
   三  マンション建替事業の範囲
   四  事務所の所在地
   五  参加組合員に関する事項
   六  事業に要する経費の分担に関する事項
   七  役員の定数、任期、職務の分担並びに選挙及び選任の方法に関する事項
   八  総会に関する事項
   九  総代会を設けるときは、総代及び総代会に関する事項
   十  事業年度
   十一  公告の方法
   十二  その他国土交通省令で定める事項 」
  とあり、6号により正しい。

2 区分所有法の規定に基づき、建替え決議の内容により、マンションの建替えを行う旨の合意をしたものとみなされた者は、5人以上共同して定款及び事業計画を定め、マンション建替組合を設立することができるが、国土交通大臣の認可を受けなければならない。

→X 誤。 マンションの建替えの円滑化等に関する法律第9条1項(設立の認可)
「区分所有法第六十四条 の規定により区分所有法第六十二条第一項 に規定する建替え決議(以下単に「建替え決議」という。)の内容によりマンションの建替えを行う旨の合意をしたものとみなされた者(マンションの区分所有権又は敷地利用権を有する者であってその後に当該建替え決議の内容により当該マンションの建替えを行う旨の同意をしたものを含む。以下「建替え合意者」という。)は、五人以上共同して、定款及び事業計画を定め、国土交通省令で定めるところにより、都道府県知事の認可を受けて組合を設立することができる。」

  とあり、認可は 都道府県知事(または指定都市の長も入る。同法第128条)が行う。国土交通大臣ではない。また「認可=にんか」であり、「許可=きょか」ではないことにも注意のこと。

3 マンション建替組合が、権利変換計画を定める場合は、組合員の4分の3以上の賛成による総会の決議が必要である。

→X 誤。 まず、権利変換計画は、マンションの建替えの円滑化等に関する法律第27条(総会の決議事項)
「 次に掲げる事項は、総会の議決を経なければならない。
   一  定款の変更
   二  事業計画の変更
   三  借入金の借入れ及びその方法並びに借入金の利率及び償還方法
   四  経費の収支予算
   五  予算をもって定めるものを除くほか、組合の負担となるべき契約
   六  賦課金の額及び賦課徴収の方法
   七  権利変換計画及びその変更
   八  第九十四条第一項又は第三項の管理規約
   九  組合の解散
   十  その他定款で定める事項 」
  により、総会の議決が必要となる。
 そして、同法第30条3項 「 第二十七条第七号に掲げる事項は、組合員の議決権及び持分割合の各五分の四以上で決する。 」
 とあり、4/5以上の決議が必要とされる。3/4以上の賛成ではない。紛らわしいが、権利変換計画及びその変更その重要性から特別扱いである。

4 マンション建替事業を施行することができるのは、マンション建替組合のみであり、区分所有者が組合を設立しないで個人施行者として行うことはできない。

→X 誤。 マンションの建替えの円滑化等に関する法律第5条
「 マンション建替組合(以下「組合」という。)は、マンション建替事業を施行することができる。
  2  マンションの区分所有者又はその同意を得た者は、一人で、又は数人共同して、当該マンションについてマンション建替事業を施行することができる。 」
  とあり、2項により、組合を設立しないくても、一人(個人施行者として)でも出来る。

答え:1  (選択肢3は、かなり迷う。 実に細かい設問だ。参照:マンションの建替えの円滑化等に関する法律

問45

【問 45】区分所有者Aが貸主として、借主Bと床面積80uのマンションの1室について居住の用に供するための定期建物賃貸借契約を締結した場合に関する次の記述のうち、借地借家法(平成3年法律第90号)の規定によれば、正しいものはどれか。

1 賃貸借の契約期間を10箇月と定めた場合は、1年の契約期間とみなされる。

→X 誤。 借地借家法からの「定期建物賃貸借」出題は、初めて? この後、平成21年 管理業務主任者試験 「問45」 や 平成22年 管理業務主任者試験 「問44」 もある。
    居住の用に供するための定期建物賃貸借契約は、借地借家法第38条(定期建物賃貸借)
「  期間の定めがある建物の賃貸借をする場合においては、公正証書による等書面によって契約をするときに限り、第三十条(注;賃借人に不利なものは無効)の規定にかかわらず、契約の更新がないこととする旨を定めることができる。この場合には、第二十九条第一項の規定を適用しない
   2  前項の規定による建物の賃貸借をしようとするときは、建物の賃貸人は、あらかじめ、建物の賃借人に対し、同項の規定による建物の賃貸借は契約の更新がなく、期間の満了により当該建物の賃貸借は終了することについて、その旨を記載した書面を交付して説明しなければならない。
   3  建物の賃貸人が前項の規定による説明をしなかったときは、契約の更新がないこととする旨の定めは、無効とする。
   4  第一項の規定による建物の賃貸借において、期間が一年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の一年前から六月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。ただし、建物の賃貸人が通知期間の経過後建物の賃借人に対しその旨の通知をした場合においては、その通知の日から六月を経過した後は、この限りでない。
   5  第一項の規定による居住の用に供する建物の賃貸借(床面積(建物の一部分を賃貸借の目的とする場合にあっては、当該一部分の床面積)が二百平方メートル未満の建物に係るものに限る。)において、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる。この場合においては、建物の賃貸借は、解約の申入れの日から一月を経過することによって終了する。
   6  前二項の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。
   7  第三十二条(注:借賃増減請求)の規定は、第一項の規定による建物の賃貸借において、借賃の改定に係る特約がある場合には、適用しない。 」
  とあり、普通借家での同法第29条1項(建物賃貸借の期間)
「 期間を一年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす。」の規定も適用がない。
  契約期間は、最短、最長ともに制限がなく、当事者が自由に決めていい。何ヶ月でも何十年でもいい。10ヶ月と定めれば、10ヶ月で、1年の契約にはならない。

2 賃貸借の契約期間を1年と定めた場合、Aは期間満了の1年前から6月前までの間に、契約が終了する旨をBに通知しなかったときは、通知の時から6月を経過するまで、契約が終了したことをBに対抗することができない。

→○ 正。 選択肢1で引用した、借地借家法第38条4項「期間が一年以上である場合には、建物の賃貸人は、期間の満了の一年前から六月前までの間(以下この項において「通知期間」という。)に建物の賃借人に対し期間の満了により建物の賃貸借が終了する旨の通知をしなければ、その終了を建物の賃借人に対抗することができない。」とある。正しい。

3 賃貸借契約期間の途中でもBは解約できる旨の定めをしなかった場合、Bはどのようなやむを得ない事情があってもAに対し、中途解約を申し入れることはできない。

→X 誤。 借主Bは、選択肢1で引用した、借地借家法第38条5項「当該一部分の床面積)が二百平方メートル未満の建物に係るものに限る。)において、転勤、療養、親族の介護その他のやむを得ない事情により、建物の賃借人が建物を自己の生活の本拠として使用することが困難となったときは、建物の賃借人は、建物の賃貸借の解約の申入れをすることができる。」とあり、床面積80uであれば、やむを得ない事情があれば、解約ができる。間違い。

4 契約期間満了にあたり、Bが再契約をAに申し入れた場合、Aは正当な事由がない限り、これを拒否することはできない。

→X 誤。 選択肢1で述べたように、借地借家法第38条1項で契約を更新しないことが認められている。この再契約の申し入れを拒否するのには、何も事由はいらない。間違い。

答え:2

問46

【問 46】次の記述のうち、マンションの管理の適正化に関する指針(平成13年国土交通省告示第1288号)の「マンションの管理の適正化の基本的方向」に定められているものはどれか。


  *注:問46から問50までは、マンション管理士試験か管理業務主任者試験の合格者には免除される部分 です。また、この問46から問50は、「マンション管理適正化法」と同指針からの出題と決まっていますので、出題は似たような内容となります。過去問題は やっておくと楽です。


1 マンションの管理の主体は、マンションの区分所有者等で構成される管理組合から管理箏務の委託を受けたマンション管理業者であり、マンション管理業者は、マンションの区分所有者等の意見が十分に反映されるよう、また、長期的な見通しをもって、適正な運営を行うことが重要である。

→X 誤。定められていない。 管理業務主任者試験では、マンションの管理の適正化に関する指針からも、必ず1問は出題があるので、マンションの管理の適正化に関する指針も全文を入手して、読んでおくこと。 ここに近いのは、平成13年 管理業務主任者試験 「問47」 
 
「マンションの管理の適正化に関する指針」 は以下のようになっている。 
  「 1 マンションの管理の主体は、マンションの区分所有者等で構成される管理組合であり、管理組合は、マンションの区分所有者等の意見が十分に反映されるよう、また、 長期的な見通しを持って、適正な運営を行うことが重要である。特に、その経理は、健全な会計を確保するよう、十分な配慮がなされる必要がある。また、第三者に管理事務を委託する場合は、その内容を十分に検討して契約を締結する必要がある。」
  とあり、当然のことながら、「マンションの管理の主体は、マンションの区分所有者等で構成される管理組合 」であり、委託を受けたマンション管理業者ではない。

2 管理組合を構成するマンションの区分所有者等は、管理組合の一員としての役割を十分認識して、管理組合の運営に関心を持ち、積極的に参加する等、その役割を適切に果たすよう努める必要がある。

→○ 正。定められている。 「マンションの管理の適正化に関する指針」 は以下のようになっている。
     「2 管理組合を構成するマンションの区分所有者等は、管理組合の一員としての役割を十分認識して、管理組合の運営に関心を持ち、積極的に参加する等、その役割を適切に果たすよう努める必要がある。」
  正しい。 しかし、区分所有者でここまでの意識を持って入居していないけど。指針をだしているだけで、具体的な行動がないのが、国土交通省だ。

3 マンションの管理は、専門的な知識を必要とすることが多いため、マンション管理業者は、問題に応じ、マンション管理業者の団体の支援を得ながら、主体性をもって適切な対応をするよう心がけることが重要である。

→X 誤。定められていない。  「マンションの管理の適正化に関する指針」 は以下のようになっている。
   「 3 マンションの管理は、専門的な知識を必要とすることが多いため、管理組合は、問題に応じ、マンション管理士等専門的知識を有する者の支援を得ながら、主体性をもって適切な対応をするよう心がけることが重要である。」
  とある。主体である管理組合が行動するのであり、マンション管理業者ではない。

4 マンションの管理の適正化を推進するため、マンション管理士は、その役割に応じ、必要な情報提供等を行うよう、支援体制を整備・強化することが必要である。

→X 誤。定められていない。  「マンションの管理の適正化に関する指針」 は以下のようになっている。
    「4 マンションの管理の適正化を推進するため、国、地方公共団体及びマンション管理適正化推進センターは、その役割に応じ、必要な情報提供等を行うよう、支援体制を整備・強化することが必要である。 」
  とあり、支援体制の整備・強化は 国、地方公共団体及びマンション管理適正化推進センターが行うことになっている。それにしても、実行されていないようだけど。

答え:2

問47

【問 47】管理業務主任者に関する次のアからエまでの記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア 管理業務主任者とは、マンション管理適正化法第59条に規定する国土交通大臣の登録を受けた者をいう。

→X 誤。 管理業務主任者の登録と管理業務主任者証、それと、マンション管理士の登録証の区別を、「平成19年 マンション管理士試験 問47」で比較するといい。
    まず、定義として、マンションの管理の適正化の推進に関する法律第2条9号
  「 管理業務主任者 第六十条第一項に規定する管理業務主任者証の交付を受けた者をいう。 」
  とあり管理業務主任者とは、同法第59条で登録を受けて、さらに管理業務主任者証の交付を受けなければ、管理業務主任者とは呼ばれない。
 因みに、 マンションの管理の適正化の推進に関する法律第59条(登録) 
「 試験に合格した者で、管理事務に関し国土交通省令で定める期間以上の実務の経験を有するもの又は国土交通大臣がその実務の経験を有するものと同等以上の能力を有すると認めたものは、国土交通大臣の登録を受けることができる。ただし、次の各号のいずれかに該当する者については、この限りでない。
   一  成年被後見人若しくは被保佐人又は破産者で復権を得ないもの
   二  禁錮以上の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
   三  この法律の規定により罰金の刑に処せられ、その執行を終わり、又は執行を受けることがなくなった日から二年を経過しない者
   四  第三十三条第一項第二号又は第二項の規定によりマンション管理士の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
   五  第六十五条第一項第二号から第四号まで又は同条第二項第二号若しくは第三号のいずれかに該当することにより登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者
   六  第八十三条第二号又は第三号に該当することによりマンション管理業者の登録を取り消され、その取消しの日から二年を経過しない者(当該登録を取り消された者が法人である場合においては、当該取消しの日前三十日以内にその法人の役員であった者で当該取消しの日から二年を経過しないもの)
  2  前項の登録は、国土交通大臣が、管理業務主任者登録簿に、氏名、生年月日その他国土交通省令で定める事項を登載してするものとする。

イ 管理業務主任者登録簿に、氏名、生年月日その他必要な事項を登載された者は、登録の更新申請を行わなければ、登録日以後5年をもってその登録の効力を失う。

→X 誤。 このような規定はない。「管理業務主任者の有効期間は、五年とする。」の規定はあるが、(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第60条3項)、管理業務主任者試験に合格して登録されれば、その登録は消除があるまで有効である。

ウ 管理業務主任者は、その事務を行うに際し、マンションの区分所有者等その他の関係者から請求があったときは、管理業務主任者証を提示しなければならない。

→○ 正。 マンションの管理の適正化の推進に関する法律第63条(管理業務主任者証の提示)
「 管理業務主任者は、その事務を行うに際し、マンションの区分所有者等その他の関係者から請求があったときは、管理業務主任者証を提示しなければならない。」
  とあり、正しい。なお、重要事項の説明時には、請求がなくても、管理業務主任証の提示が必要です。(マンションの管理の適正化の推進に関する法律第72条4項参照)

エ 管理業務主任者が、他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して管理業務主任者である旨の表示をしたときであって情状が特に重いときは、国土交通大臣は、当該管理業務主任者に対し、必要な指示をしなければならない。

→X 誤。 この設問は、2段階の解説となる。
  マンションの管理の適正化の推進に関する法律第64条(指示及び事務の禁止)
「 国土交通大臣は、管理業務主任者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該管理業務主任者に対し、必要な指示をすることができる。
   一  マンション管理業者に自己が専任の管理業務主任者として従事している事務所以外の事務所の専任の管理業務主任者である旨の表示をすることを許し、当該マンション管理業者がその旨の表示をしたとき。
   二  他人に自己の名義の使用を許し、当該他人がその名義を使用して管理業務主任者である旨の表示をしたとき。
   三  管理業務主任者として行う事務に関し、不正又は著しく不当な行為をしたとき。
  2  国土交通大臣は、管理業務主任者が前項各号のいずれかに該当するとき、又は同項の規定による指示に従わないときは、当該管理業務主任者に対し、一年以内の期間を定めて、管理業務主任者としてすべき事務を行うことを禁止することができる。 」
  とあり、最初の段階では、必要な指示であるが、
 「 情状が特に重いとき」には、同法第65条1項(登録の取消し)
「 国土交通大臣は、管理業務主任者が次の各号のいずれかに該当するときは、その登録を取り消さなければならない
   一  第五十九条第一項各号(第五号を除く。)のいずれかに該当するに至ったとき。
   二  偽りその他不正の手段により登録を受けたとき。
   三  偽りその他不正の手段により管理業務主任者証の交付を受けたとき。
   四  前条第一項各号のいずれかに該当し情状が特に重いとき、又は同条第二項の規定による事務の禁止の処分に違反したとき。」
 の規定により、登録の取り消しになる。必要な指示ではすまされない。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

答え:1 ウだけが正しい。 (エが少し難しい?)

問48

【問 48】マンション管理業者に課せられている義務に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 マンション管理業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、「登録番号」「登録年月日」「商号、名称又は氏名」「代表者氏名」「この事務所に置かれている専任の管理業務主任者の氏名」「主たる事務所の所在地(電話番号を含む。)」が記載された標識を掲げなければならない。

→○ 正。 平成23年 管理業務主任者試験 「問49」 も参考に。
    マンション管理適正化法
第71条(標識の掲示)
「 マンション管理業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。 」
  とあり、
  これを受けた、 マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則81条(標識の掲示)
「法第七十一条 の規定によりマンション管理業者の掲げる標識の様式は、別記様式第二十六号によるものとする。 」
  そして、様式26号は、以下のとおり。
(注:様式26号は平成22年 5月 1日で改正があり、”登録年月日”が”登録の有効期間”になっている。)

マンション管理業者票
登録番号 国土交通大臣 (   )第    号
登録年月日
(*注)
     年   月   日
商号、名称又は氏名  
代表者氏名  

この事務所に置かれている専任の管理業務主任者の氏名

 
主たる事務所の所在地       電話番号      (      )

 であり、正しい。

2 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、一切他人に委託してはならない。

→X 誤。 これは、基本としてよく出題される。平成19年マンション管理士試験 「問48」 選択肢1 や、 平成21年管理業務主任者試験 「問48」 選択肢2 なども。
    まず、管理事務と基幹事務とは、マンション管理適正化法第2条6号
「 管理事務 マンションの管理に関する事務であって、基幹事務(管理組合の会計の収入及び支出の調定及び出納並びにマンション(専有部分を除く。)の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整をいう。以下同じ。)を含むものをいう。 」
 である。
  そして、同法第74条(再委託の制限)
「 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、これを一括して他人に委託してはならない。 」
  とある。
 管理事務のうち基幹事務で、禁止されているのは、一括しての再委託であり、一部の再委託は、可能である。

3 マンション管理業者は、管理受託契約を締結したつど、その事務所ごとに、その業務に関して必要事項を記載した帳簿を備えなければならない。

→○ 正。 マンション管理適正化法第75条(帳簿の作成等)
「 マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。」とあり、これを受けた、
 マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則86条1項(帳簿の記載事項等)
「マンション管理業者は、管理受託契約を締結したつど、法第七十五条 の帳簿に次に掲げる事項を記載し、その事務所ごとに、その業務に関する帳簿を備えなければならない。
   一  管理受託契約を締結した年月日
   二  管理受託契約を締結した管理組合の名称
   三  契約の対象となるマンションの所在地及び管理事務の対象となるマンションの部分に関する事項
   四  受託した管理事務の内容
   五  管理事務に係る受託料の額
   六  管理受託契約における特約その他参考となる事項 」
 
とあり、正しい。

4 マンション管理業者は、当該マンション管理業者の業務状況調書、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面をその事務所ごとに備え置き、当該事務所の営業時間中、その業務に係る関係者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。

→○ 正。 マンション管理適正化法第79条(書類の閲覧)
「 マンション管理業者は、国土交通省令で定めるところにより、当該マンション管理業者の業務及び財産の状況を記載した書類をその事務所ごとに備え置き、その業務に係る関係者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。」
  とあり、これを受けた、マンションの管理の適正化の推進に関する法律施行規則90条(書類の閲覧)
「法第七十九条 に規定するマンション管理業者の業務及び財産の状況を記載した書類は、別記様式第二十七号による業務状況調書、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面(以下この条において「業務状況調書等」という。)とする。
  4  第一項の書類は、事務所に備え置かれた日から起算して三年を経過する日までの間、当該事務所に備え置くものとし、当該事務所の営業時間中、その業務に係る関係者の求めに応じて閲覧させるものとする。」
  とあり、正しい。

答え:2

問49

【問 49】マンション管理業者が、管理組合と管理受託契約を締結しようとするとき又は締結後に行う事務に関する次のアからエまでの記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはいくつあるか。

ア マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、重要事項に関する説明会を開催する必要はないが、あらかじめ、当該管理組合の管理者等に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。

→X 誤。 重要事項の説明の出題は、平成20年 管理業務主任者 試験 「問49」 平成19年 マンション管理士 試験 「問49」 など。
   文章をよく読むこと。引っ掛けられる。
    マンション管理適正化法第72条2項
 「 マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。 」

  とあり、同一条件であるので、説明会の開催は不要であるが、重要事項を記載した書面は「当該管理組合の管理者等」ではなく、「区分所有者等全員」に交付すること。

イ マンション管理業者は、重要事項を記載した書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。

→○ 正。 マンション管理業者は、マンション管理適正化法第72条(重要事項の説明等)
「 マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約(新たに建設されたマンションの当該建設工事の完了の日から国土交通省令で定める期間を経過する日までの間に契約期間が満了するものを除く。以下「管理受託契約」という。)を締結しようとするとき(次項に規定するときを除く。)は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるもの(以下「重要事項」という。)について説明をさせなければならない。この場合において、マンション管理業者は、当該説明会の日の一週間前までに、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付しなければならない。」
 により、重要事項の説明を管理業務主任者にさせることになっている。
  そして、同法第72条5項「マンション管理業者は、第一項から第三項までの規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」
   とあり、 正しい。(注:管理業務主任者であれば良く、特に”専任”の管理業務主任者でなくても可能です。)

ウ マンション管理業者は、管理組合との管理受託契約を締結したときは、自らが当該管理組合の管理者等である場合又は当該管理組合に管理者等が置かれていない場合は、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、遅滞なく、マンション管理適正化法第73条に定める事項を記載した書面を交付しなければならない。

→○ 正。 マンション管理適正化法(契約の成立時の書面の交付)
「  マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、当該管理組合の管理者等(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等である場合又は当該管理組合に管理者等が置かれていない場合にあっては、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員)に対し、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
   一  管理事務の対象となるマンションの部分
   二  管理事務の内容及び実施方法(第七十六条の規定により管理する財産の管理の方法を含む。)
   三  管理事務に要する費用並びにその支払の時期及び方法
   四  管理事務の一部の再委託に関する定めがあるときは、その内容
   五  契約期間に関する事項
   六  契約の更新に関する定めがあるときは、その内容
   七  契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
   八  その他国土交通省令で定める事項
  2  マンション管理業者は、前項の規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。 」
  とあり、正しい。

エ マンション管理業者は、マンション管理適正化法第73条に定める事項を記載した書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。

→○ 正。 選択肢ウで引用したマンション管理適正化法第73条2項「2  マンション管理業者は、前項の規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」により、正しい。

1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ

答え:3 (三つ。 イ、ウ、エ)  (設問として第73条とかを出すのは、条文の暗記で良くない方法だ。)

問50

【問 50】平成18年12月19日に施行された「マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準」(国総動第89号〜第91号。国土交通省総合政策局長通知。以下本問において「処分基準」という。)に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 処分基準は、マンション管理業者による違反行為について、マンション管理適正化法に定める監督処分のうち、同法第82条及び同法第83条の規定による業務停止処分又は登録取消処分をする場合の基準を定めたものである。

→X 誤。  こんな、通知のあることを知っている人は、マンション管理会社勤務でもまれだ。
    その、 マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準
 「 1.本基準の適用範囲
  本基準は、マンション管理業者による違反行為(マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12年法律第149号。以下「法」という )第81条の規定による。指示処分、法第82条の規定による業務停止処分及び法第83条の規定による登録取消処分の対象となる行為をいう。以下同じ )について、法第81条(第4号を除く )の規定による指示処分、法第82条第1号から第5号までの規定による業務停止処分又は法第83条第3号の規定による登録取消処分をする場合の基準を定める。」
   とある。法第81条も入っている。(しかし、マンションの管理の適正化の推進に関する法律の構成で、第81条、第82条、第83条といわれても、それが何を指しているのか、すぐに分かる人が何人いるのやら。)

2 処分基準によれば、業務停止処分を受けたマンション管理業者は、業務停止期間中において、業務停止の開始日前に締結された管理受託契約に基づく管理事務を執行する行為を除き、マンション管理業に関する行為はできない。

→○ 正。 マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準
 「 4.業務停止期間中において禁止される行為及び許容される行為
   (1)法第82条の規定による業務停止処分を受けたマンション管理業者は、業務停止期間中において、業務停止の開始日前に締結された管理受託契約に基づく管理事務を執行する行為を除き、マンション管理業に関する行為はできないこととする。」とあり、正しい。

3 処分基準によれば、業務停止処分を受けたマンション管理業者において最も長期となる業務停止期間は2年である。

→X 誤? 難しい。該当の文章が探せない。
    マンション管理業者の違反行為に対する監督処分の基準
   「(4)不正等行為が、以下に掲げる事由のいずれかに該当する場合には、業務停止期間について、その損害の程度又は態様に応じて加重することができる。ただし、原則として、加重後の日数は、45日以上90日以下とするものとする。」
   とあるので、2年は間違い?
  また、マンションの管理の適正化の推進に関する法律第82条(業務停止命令)
「 国土交通大臣は、マンション管理業者が次の各号のいずれかに該当するときは、当該マンション管理業者に対し、一年以内の期間を定めて、その業務の全部又は一部の停止を命ずることができる。」
  とあるので、最長でも1年。

4 処分基準によれば、マンション管理業者が、業務停止期間中において禁止される行為をした場合には、業務停止期間が60日延長される。

→X 誤。  難しい。処分基準を全部読んでも、ピンとこない。
       どうやら、該当の項目があった。 
      「 4.特に情状の重い違反行為等に対する監督処分
        マンション管理業者が、次のいずれかに該当する違反行為をした場合には、法第83条第3号の規定により、登録取消処分をすることとする。
         @ U.1から3までの規定により業務停止処分の対象となる違反行為であって、当該違反行為の情状が特に重い場合
         A 業務停止期間中に、T.4の規定により禁止される行為をした場合
         とあり、 業務停止期間中において禁止される行為をした場合には、法第83条第3号の規定により、登録取消処分となる。業務停止期間が60日延長されるることはない。間違い。

答え:2  (選択肢2が正しいとは、他の勉強から、何となくわかる人もいるかも知れないが、他の選択肢の間違いが分からない。これは、ひどい設問だ。) 社団法人高層住宅管理業協会の正解:2

終わり


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最終更新日:
2012年 5月 1日:正解肢をピンク・太字に統一。「問29」「問30」、「問32」に平成23年の標準管理規約の改正入。
2011年 2月10日:「問48」に改正点入。
2009年2月26日

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