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平成23年 管理業務主任者 試験問題 及び 解説

ページ2 (問26より問50まで)

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 謝辞:問題文の作成にあたっては、田辺様の協力を頂いています。

※ 出題当時以後の法令等の改正には、一部は対応していません。

*試験に臨んで、お節介なアドバイス
  1.設問にあわせて、問題用紙に ○(まる)、X(ばつ)をつける。
    殆どの設問が、「正しい」か「間違い」かを訊いてきますので、設問により、問題の頭に、○かXをつけます。
    そして、各選択肢を読み、○かXをつけます。
    問題の○なりXと、選択肢の○かXが一致したものを、マークシートに記入してください。

  2.疑問な問題は、とりあえず飛ばす。
    回答の時間は限られています。
    そこで、回答として、○かXかはっきりしないものがでたら、「?」マークをつけて、次の問題に移ります。
    全部の回答が終わってから、再度戻って決定してください。

  3.複雑な問は、図を描く。
    甲、乙、A、B、Cなど対象が多い問題もでます。
    この場合、問題用紙の空いているところに、図を描いてください。
    重要な点が分かってきます。

(出題者からの注意) 
  1 答は、各問題とも1つだけです。2つ以上の解答をしたもの、判読が困難なものは、正解としません。
    解答は、解答用紙の注意事項をよく読み、所定の要領で記入してください。
  2 問題中の法令等に関する部分は、平成23年4月1日現在で施行されている規定に基づいて出題されています。

解説者からのコメント:あやふやな出題、適切でない出題もあって、解答ができないのもあります。

※  マンション標準管理規約は、平成16年に改正があった。また、平成23年7月にも小幅な改正があった。
   マンション標準管理委託契約書は、平成15年に改正があった。また、平成22年5月にも改正があった。

問26

【問 26】 マンションの省エネルギー対策として最も不適切なものは、次のうちどれか。

1 窓ガラスに遮熱用フィルムを貼る。

○ 適切である。 もう、常識問題。
  遮熱用フィルムを窓ガラスに貼ると、紫外線や赤外線がカットされ、暑さが軽減されます。某社の遮熱用フィルムの貼付では、窓ガラスだけの時と比べて26%遮熱性能が高まるとのこと。




2 ラピッドスタート型の蛍光灯器具を高効率型(Hf型)の器具に交換する。

○ 適切である。 まず、蛍光灯の点灯を始動する方式には、
   1.点灯管方式(グロースタート方式)...点灯管(グローランプ)を使用して点灯する。
   2.ラピッド(Rapid=早い)スタート方式...点灯管は使用せず、ラピッドスタート型安定器を使用する。
   3.高効率型(Hf型)...高周波点灯型とも。点灯および安定放電のために、電源高周波数を高周波に変換しています。エネルギー効率が高く省エネルギーなのが特徴で、騒音やちらつなどが感じられません。点灯管や安定器などが不要になりますので、照明器具が小型かつ軽量になります。
 そして、
 「コストプラン」にある比較表です。
  1.20年前ラピッドスタート型:消費電力:102W:14,076円
  2.15年前ラピッドスタート型:消費電力: 92W :12,696円
  3.最新式ラピッドスタート型:消費電力: 85W: 11,730円
  4.Hf型:             消費電力: 65W:  8,970円


3 フィラメント使用の電球を発光ダイオード(LED)使用のものに交換する。

○ 適切である。 ここは、 平成23年マンション管理士試験 「問」40 にも。
  フィラメント使用の電球とは、通常白熱電球と呼ばれるものです。
 今年は、このLED電球が、節電効果があるとのことで、随分と売れました。 LED電球は、まだ、白熱電球や電球形蛍光ランプに比べて価格が高いのですが、寿命が長く、節電という面からみると、他と比較して、60W相当なら、
 白熱電球;約54W, 電球形蛍光ランプ;約13W, LED電球;約7.5W とのデータがあります。



4 既存のエレベーターの速度を上げて運転する。

X 不適切である。 速度を上げれば、それだけエネルギーを使うでしょう。 エレベーターの消費電力は 積載x速度x運転時間 でしょうから。 

答え:4 (ここは、サービス問題。)

問27

【問 27】 マンションの長期修繕計画の考え方に関する次の記述のうち、最も適切なものはどれか。

1 修繕周期の近い工事項目は、経済性等を考慮し、なるべくまとめて実施するように計画する。

○ 適切である。 長期修繕計画につては、 平成23年マンション管理士試験 「問38」 や、平成21年マンション管理士試験 「問36」 などで出ている。
   当然です。 一応、財団法人マンション管理センターが出している「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、P.7
 「7 修繕周期の設定
    設定にあたっては、経済性等を考慮し、推定修繕工事の集約等を検討します」とあります。



2 将来想定される工事項目すべてを含めた長期修繕計画を作成すれば、それ以降は、その計画を見直す必要はない。

X 適切でない。 常識的にも、将来は未定な部分があるために、時々、長期修繕計画は見直すべきでしょう。 「長期修繕計画作成ガイドライン」によると、P.8 
 「10 長期修繕計画の見直し
     長期修繕計画は、次に掲げる不確定な事項を含んでいますので、5年程度ごとに調査・診断を行い、その結果に基づいて見直すことが必要です。」とあり、
大体、
5年ごとに見直しましょう


3 修繕周期は、各部分の不具合によるリスクを減らすために長めに設定しておく。

X 適切でない。 訳の分からない設問です。長期修繕計画は、将来各部分の不具合が発生しないように定期的に修繕するためには、いくら費用がかかるかを明確にするのが目的ですから、リスクに関係なく、妥当な周期(これも、現実には、どう判断するか難しいですが)設定すべきです。長めに設定することは、適切ではありません。


4 各部分の修繕工事費用は、新築時の工事費用を採用する。

X 適切でない。 これも、もう常識の範囲で、適切ではないとわかります。物価は変動しますから、修繕工事費用は、長期修繕計画を作成した時点での費用(この単価の算出が非常に難しいのですが)を採用します。新築時の工事費用ではありません。


答え:1 (ここは、ガイドラインを知らなくても、できる。)

問28

【問 28】 マンションの各部分の劣化状態を調査する方法として、次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 タイルの浮きを調査するために「赤外線カメラ」による撮影を行う。

○ 適切である。 ここらは、過去の問題をやっていれば、楽。平成23年マンション管理士試験 「問36」 や、 同じく 「問37」 、平成17年 管理業務主任者試験 問28平成20年 管理業務主任者 試験 「問27」。 また、平成21年マンション管理士試験 「問38」 選択肢2 も。平成22年 マンション管理士試験 「問38」 も。
  赤外線サーモグラフィー法は、コンクリートや外壁タイルなどが日射など外部からの熱エネルギーによって暖められると、はく離内の空隙層の断熱効果によって、高い温度を示すことを利用してコンクリートのはく離や外壁タイルの浮きなどの内部との欠陥を検出するもの。非破壊試験として用いられます。外壁タイルが浮いて剥がれ落ちると、危険なために診断をします。以前は、打診などでやっていましたが、足場を組んだり、ゴンドラを使用するので日数がかかり、また室内でのプライバシー侵害などがありました。赤外線サーモグラフィ法を使用すると、接触もなく、また遠方から、安全・迅速に調査できます。赤外線カメラからの照射はなく、対象物からの温度差で計っています。実施は、温度差のあるときに行うと効果があります。




2 コンクリートの強度を推定するために「シュミットハンマー」を用いる。

○ 適切である。 シュミットハンマー(リバウンドハンマーとも)は、コンクリートに打撃を与えて、跳ね返ってきた衝撃でコンクリートの強度を調べます。でも、平成23年マンション管理士試験 「問37」 では、リバウンドハンマーといい、こちらでは、シュミットハンマーと出題とは! 国家試験なんだから、国土交通省は統一した用語を使用するよう指導すべきです。 



3 防水層の劣化を調査するために「建研式接着力試験器」を用いる。

X 不適切である。 建研式接着力試験器は、旧建設省建築研究所で検討された「接着力試験器」で、モルタル塗り壁面のモルタルに接着剤でアタッチメントを接着させ、測定機器を取り付けて引き抜くことにより測定する方法です。塗膜の強度を計ります。防水層の劣化の調査には使用されません。防水層の劣化の調査は、現物をサンプル的に切断して、引っ張りや、伸びなどをみます。




4 モルタル仕上げ層の浮きを調査するために「打診用ハンマー」を用いる。

○ 適切である。 打診用(テスト)ハンマーによる試験方法とは、コンクリート表面やタイルの表面をハンマーで打撃し、返ってきた衝撃の反射の強さ(反発度)からコンクリートの強度やタイルの状況を調査するものです。より正確に計測する場合、躯体の<コア抜き取り>による圧縮試験等の方法が検討されますが、その場合には構造躯体をかえって痛めることになります。簡易、敏速、低コストで、試験対象コンクリートの現状の強度やタイルの状況を把握するには、テストハンマーによる試験は有効であると考えられます。タイルの浮いている部分は、テストハンマーの打音が浮いていない部分と異なるため、テストハンマーの打音検査により判別が可能です。なお、打撃診断は判定者の熟練度により、判定に差がでるので、判定基準を統一しておくことが肝心です。




答え:3 (ここも、過去問題をやっていると、正解は早い。)

問29

【問 29】 マンション標準管理規約の定めによれば、監事が総会を招集できる場合は、次の記述のうちどれか。


注:前にも指摘しましたが、標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


1 理事長の辞任後、理事会内部が混乱し、新理事長が選任されていないので、新理事長選任のために臨時総会を招集する。

X できない。 マンション標準管理規約単棟型(以下「標準管理規約という)での監事の権限は、同規約41条
 「(監事)
  第41条 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況を監査し、その結果を総会に報告しなければならない。
  
 2 監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。
   3 監事は、理事会に出席して意見を述べることができる。」とあり、
総会を招集できるのは、2項「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。」であり、設問のような、理事会内部での混乱は該当しないため、監事は総会を招集できません。
 なお、総会を招集できるのは、標準管理規約42条
 「(総会)
  第42条 管理組合の総会は、総組合員で組織する。
   2 総会は、通常総会及び臨時総会とし、区分所有法に定める集会とする。
   3 理事長は、通常総会を、毎年1回新会計年度開始以後2ケ月以内に招集しなければならない。
   4 理事長は、必要と認める場合には、理事会の決議を経て、いつでも臨時総会を招集することができる。
   5 総会の議長は、理事長が務める。」とあり、ほとんどが(例外は、同規約44条を参考に)理事長の権限です。
 また、理事長の選任は、理事の互選で行います。総会ではありません。標準管理規約35条3項参照。
 「(役員)
  第35条 管理組合に次の役員を置く。
    一 理事長
    二 副理事長○名
    三 会計担当理事○名
    四 理事(理事長、副理事長、会計担当理事を含む。以下同じ。)○名
    五 監事○名
  2 理事及び監事は、○○マンションに現に居住する組合員のうちから、総会で選任する。
  
3 理事長、副理事長及び会計担当理事は、理事の互選により選任する。」


2 会計年度終了後3月以上経過しても総会が招集されないので、通常総会開催のために総会を招集する。

X できない。
 これも、選択肢1で引用しました、標準管理規約41条2項に該当しませんから、できません。通常総会の招集権限は、理事長です。


3 管理組合の業務の執行と財産の状況を監査し、その結果を総会に報告するために通常総会を招集する。

X できない。 「管理組合の業務の執行と財産の状況を監査し、その結果を総会に報告」することは、標準管理規約41条1項により、監事の役目ですが、そのために「通常総会」を招集はできません。


4 理事長及び会計担当理事が、管理組合財産の管理について不正をしたと認められるので、これを報告するために臨時総会を招集する。

○ できる。  これは、選択肢1で引用しました、標準管理規約41条2項「監事は、管理組合の業務の執行及び財産の状況について不正があると認めるときは、臨時総会を招集することができる。」
 に該当しますから、監事が臨時総会を招集できます。



答え:4 (ここらは、基本ですが、曖昧に記憶していると、選択肢1 が浮かぶか?)

問30

【問 30】 管理者に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 管理者は、規約、集会議事録、集会決議に代わる区分所有者全員の合意書面を保管 しなければならない。

○ 正しい。 出題関係の書類の保管は、まず、規約の保管については、区分所有法第33条
 「(規約の保管及び閲覧)
  第三十三条  
規約は、管理者が保管しなければならない。ただし、管理者がないときは、建物を使用している区分所有者又はその代理人で規約又は集会の決議で定めるものが保管しなければならない。
   2  前項の規定により規約を保管する者は、利害関係人の請求があつたときは、正当な理由がある場合を除いて、規約の閲覧(規約が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報の内容を法務省令で定める方法により表示したものの当該規約の保管場所における閲覧)を拒んではならない。
   3  規約の保管場所は、建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。」とあり、
1項により、管理者がいれば、管理者が保管します。
次の集会議事録の保管は、区分所有法第42条
 「(議事録)
  第四十二条  集会の議事については、議長は、書面又は電磁的記録により、議事録を作成しなければならない。
   2  議事録には、議事の経過の要領及びその結果を記載し、又は記録しなければならない。
   3  前項の場合において、議事録が書面で作成されているときは、議長及び集会に出席した区分所有者の二人がこれに署名押印しなければならない。
   4  第二項の場合において、議事録が電磁的記録で作成されているときは、当該電磁的記録に記録された情報については、議長及び集会に出席した区分所有者の二人が行う法務省令で定める署名押印に代わる措置を執らなければならない。
   
5  第三十三条の規定は、議事録について準用する。」とあり、
5項で準用されています第33条は、前に説明しました第33条1項に、「規約は、管理者が保管しなければならない」とありますから、集会の議事録も管理者が保管します。
最後の集会決議に代わる区分所有者全員の合意書面は、区分所有法第45条
 「(書面又は電磁的方法による決議)
  第四十五条  この法律又は規約により集会において決議をすべき場合において、区分所有者全員の承諾があるときは、書面又は電磁的方法による決議をすることができる。ただし、電磁的方法による決議に係る区分所有者の承諾については、法務省令で定めるところによらなければならない。
   2  この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項については、区分所有者全員の書面又は電磁的方法による合意があつたときは、書面又は電磁的方法による決議があつたものとみなす。
   3  この法律又は規約により集会において決議すべきものとされた事項についての書面又は電磁的方法による決議は、集会の決議と同一の効力を有する。
   
4  第三十三条の規定は、書面又は電磁的方法による決議に係る書面並びに第一項及び第二項の電磁的方法が行われる場合に当該電磁的方法により作成される電磁的記録について準用する
   5  集会に関する規定は、書面又は電磁的方法による決議について準用する。 」とあり、
ここでも、4項により、第33条が準用されていますから、第33条1項に、「規約は、管理者が保管しなければならない」とありますから、管理者が保管します。



2 管理者に選任することができるのは、自然人、法人を問わず、また区分所有者でなくてもよいが、規約に定める理事長と同一人でなければならない。

X 誤っている? 管理者の選任は、区分所有法第25条
 「(選任及び解任)
  第二十五条  区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。
   2  管理者に不正な行為その他その職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者は、その解任を裁判所に請求することができる。 」とあり、
この解釈として、管理者に選任することができるのは自然人でも法人でも、また区分所有者でなくても構いません。そこで、後半の「規約に定める理事長と同一人でなければならない」の設問ですが、区分所有法だけでいうなら、規約に定める理事長と同一人でなければならないの規定はありません。なお、この場合、標準管理規約を採用しているなら、標準管理規約38条2項「理事長は、区分所有法に定める管理者とする」との関係において、まずい出題です。



3 管理者は、毎年1回集会を招集しなければならず、また毎年1回一定の時期に集会において事務報告をしなければならないが、区分所有者全員の合意があればこれを省略できる。

X 誤っている。 省略できない。 管理者の事務報告は、区分所有法第43条
 「(事務の報告)
  第四十三条  管理者は、集会において、毎年一回一定の時期に、その事務に関する報告をしなければならない。」とあり、
この解釈として、本来マンションの管理は、区分所有者全員が行うものですが、便宜的に管理者に任せています。そこで、最低年1回は、集会の席で管理者から事務報告を受けて、質疑応答をしましょうとこの区分所有法の創設者は考えたようで、例え区分所有者全員の合意があっても省略はできません。(しかし、この集会を開催しても、出席者がほとんどいないなら、もう書面の配布で済ませたらどうかと、現場では、考えています。)



4 管理者は、規約に特別の定めがあるときでも、共用部分を所有することができない。

X 誤っている。  毎年、何らかの形で出題される「管理所有」です。 平成21年マンション管理士試験 「問9」 、平成20年マンション管理士試験 「問5」 、平成17年マンション管理士試験 「問1」 など。
  区分所有法を勉強していて、マンションの共用部分は登記もできないのに、その所有がどうして認められるのかと、疑問に思うのが、区分所有法第27条
 「(管理所有)
  第二十七条  
管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有することができる
   2  第六条第二項及び第二十条の規定は、前項の場合に準用する。」ですね。
この1項の規定により、 「管理者は、規約に特別の定めがあるときは、共用部分を所有すること」ができます。ここの詳細は、私の「超解説 区分所有法」の第27条を参考にしてください。



答え:1  (ここは、易しい。)

問31

【問 31】 集会の招集及び決議に関する次の記述のうち、民法及び区分所有法の規定に反しないものはどれか。

1 「役員資格に関する規約の改正について」の議題を通知したが、資格の改正内容は通知しなかった。

X 反する。 このあたりも、よく出題されます。 平成21年管理業務主任者試験 「問33」 、 平成19年マンション管理士試験 「問28」 、平成16年管理業務主任者試験 「問30」 など。
  集会の招集の通知に際して、会議の目的たる事項(議題)だけでいいものと、その議案の要領もプラスして通知しなければならない規定が、区分所有法第35条
 「(招集の通知)
  第三十五条  集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。
   2  専有部分が数人の共有に属するときは、前項の通知は、第四十条の規定により定められた議決権を行使すべき者(その者がないときは、共有者の一人)にすれば足りる。
   3  第一項の通知は、区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知したときはその場所に、これを通知しなかつたときは区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。この場合には、同項の通知は、通常それが到達すべき時に到達したものとみなす。
   4  建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対する第一項の通知は、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。この場合には、同項の通知は、その掲示をした時に到達したものとみなす。
   
5  第一項の通知をする場合において、会議の目的たる事項が第十七条第一項、第三十一条第一項、第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項に規定する決議事項であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。 」とあり、
5項に該当すると、議題の他に、その議案の要領もプラスして通知しなければなりません。
そこで、設問の「役員資格に関する規約の改正について」は、規約の改正ですから、これは、区分所有法第31条1項に該当しますので、反します。
参考: 区分所有法第31条「(規約の設定、変更及び廃止)
  第三十一条  規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。
   2  前条第二項に規定する事項についての区分所有者全員の規約の設定、変更又は廃止は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の四分の一を超える者又はその議決権の四分の一を超える議決権を有する者が反対したときは、することができない。」



2 平成23年1月20日を集会開催日とする招集通知を同年1月13日に発送した。

○ 反しない? 集会招集の通知の発送は、選択肢1で引用しました区分所有法第35条1項
 「集会の招集の通知は、
会日より少なくとも一週間前に、会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる」とあり、
解釈として、少なくとも、開催日の7日前(1週間前)の前日までに(初日不算入で)、各区分所有者あてに出すことになっています。
そこで、集会開催日が、1月20日なら、 -8日 =1月12日に出すのが、正解です。しかし、ここで、「ただしがき」に注意してください。「ただし、この期間は、規約で伸縮すること」ができますから、ここを、反するとするなら、設問において、「ただし、規約では別段の定めをしていない」の文章がないとだめです。



3 「地震による外壁落下の補修工事の実施について」の議題に関連して、防災グッズを購入し各組合員に配布すべきとの緊急動議が出たので、その動議について決議した。

○ 反しない? 集会では、あらかじめ通知していないことを決議することは、出席していない人にとって不利になるため、区分所有法第37条
 「(決議事項の制限)
  第三十七条  集会においては、第三十五条の規定によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議をすることができる。
   2  前項の規定は、この法律に集会の決議につき特別の定数が定められている事項を除いて、規約で別段の定めをすることを妨げない。
   3  前二項の規定は、前条の規定による集会には適用しない。 」とあり、
1項により、原則できませんが、ここでも、2項により、「地震による外壁落下の補修工事の実施について」に関連した防災グッズを購入し各組合員に配布すべきとの緊急動議は、特別の定数が定められている特別決議事項ではないと考えられますから、規約があれば、可能です。



4 賃借人の居住が大半を占めるマンションで、「管理費を1戸当り2,000円値上げする件」の議題について、招集通知を発した後も、この議題を建物内の見やすい場所に掲示しなかった。

○ 反しない? 設問が下手な文章であるため、主旨がつかみ難いのですが、通常の区分所有者宛ての招集の通知には、区分所有法第35条4項
 「4  建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対する第一項の通知は、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。この場合には、同項の通知は、その掲示をした時に到達したものとみなす。」により、
規約で別に定めてあると、建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対しては、議題などの通知を、建物内の見やすい場所に掲示しなければなりません。
 多分、出題者の意図としては、この区分所有者に対する事項は、置いといて、議題である、「管理費の値上げ」が、区分所有法第44条
 「(占有者の意見陳述権)
  第四十四条  区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、
会議の目的たる事項につき利害関係を有する場合には、集会に出席して意見を述べることができる。
   2  前項に規定する場合には、集会を招集する者は、第三十五条の規定により招集の通知を発した後遅滞なく、集会の日時、場所及び会議の目的たる事項を建物内の見やすい場所に掲示しなければならない。 」での、
占有者(賃借人)が、会議の目的たる事項につき利害関係を有するか、どうかを聞きたいのではと推察しました。
そこで、ここでの占有者が利害関係を有する場合の解釈ですが、ペットの飼育の禁止や、専有部分の使用方法の変更などは占有者にも利害関係があると判断されますが、共用部分の修繕や管理費の値上げは、占有者には利害関係がないと判断されています。確かに、管理費が値上げされれば、賃借人の賃料も大家である区分所有者から値上げされる可能性はありますが、それは、大家と借主の関係で、間接的だということです。
そこで、設問が、単に区分所有法第44条をターゲットにした出題なら、この議題を建物内の見やすい場所に掲示しなくても、反しません。


答え:4? 高層住宅管理業協会:
(何という、出題文章の拙さ! 一応、解説のような条件付ですが。 設問で、「ただし、”規約での別段の定めはないものとする”」が抜けた悪問です。 選択肢4 の出し方は、特にひどい! 解説に時間がかかる! そう、下手な出題は、平成23年マンション管理士試験 「問25」 もそうだった。)

問32

【問 32】 甲マンションは、住戸数123戸、うち2戸を所有する区分所有者が3名おり、全員異なる共有名義の住戸が5戸あるが、当該マンションの総会に関する次の記述のうち、マンション標準管理規約の定めによれば、最も不適切なものはどれか。なお、議決権については1住戸1議決権の定めがあるものとする。


注:前にも指摘しましたが、標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。


*全体の説明
  問題になるのは、議決権の数と組合員(区分所有者)の数です。
  議決権総数は...住戸数123 で 1住戸1議決なら、 
123
  組合員総数は...2戸を所有している区分所有者が3名ですから、 123 - 3 = 
120 です。

  共有名義の5戸は、1つの組合員として数えられますので、 5 です。
 標準管理規約(単棟型)46条2項、及び3項参照
  「(議決権)
   第46条 各組合員の議決権の割合は、別表第5に掲げるとおりとする。
     2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。
     3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。」


1 総会開催のための招集通知書は、120部用意すれば足りる。

○ 適切である。 総会の招集通知は、標準管理規約43条
 「(招集手続)
  第43条 総会を招集するには、少なくとも会議を開く日の2週間前(会議の目的が建替え決議であるときは2か月前)までに、会議の日時、場所及び目的を示して、組合員に通知を発しなければならない。
   
2 前項の通知は、管理組合に対し組合員が届出をしたあて先に発するものとする。ただし、その届出のない組合員に対しては、対象物件内の専有部分の所在地あてに発するものとする。
   3 第1項の通知は、対象物件内に居住する組合員及び前項の届出のない組合員に対しては、その内容を所定の掲示場所に掲示することをもって、これに代えることができる。
   4 第1項の通知をする場合において、会議の目的が第47条 第3項第一号、第二号若しくは第四号に掲げる事項の決議又は建替え決議であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。
   5 会議の目的が建替え決議であるときは、前項に定める議案の要領のほか、次の事項を通知しなければならない。
    一 建替えを必要とする理由
    二 建物の建替えをしないとした場合における当該建物の効用の維持及び回復(建物が通常有すべき効用の確保を含む。)をするのに要する費用の額及びその内訳
    三 建物の修繕に関する計画が定められているときは、当該計画の内容四建物につき修繕積立金として積み立てられている金額
   6 建替え決議を目的とする総会を招集する場合、少なくとも会議を開く日の1か月前までに、当該招集の際に通知すべき事項について組合員に対し説明を行うための説明会を開催しなければならない。
   7 第45条 第2項の場合には、第1項の通知を発した後遅滞なく、その通知の内容を、所定の掲示場所に掲示しなければならない。
   8 第1項(会議の目的が建替え決議であるときを除く。)にかかわらず、緊急を要する場合には、理事長は、理事会の承認を得て、5日間を下回らない範囲において、第1項の期間を短縮することができる。」とあり、
2項により、組合員の総数は、120名ですから、120部あれば、足ります。



2 総会を開催し、審議・議決するためには、63以上の議決権数を有する組合員が出席しなければならない。

X 不適切である。 総会が成立するには、標準管理規約47条
 「総会の会議及び議事)
  第47条 
総会の会議は、前条 第1項に定める議決権総数の半数以上を有する組合員が出席しなければならない
   2 総会の議事は、出席組合員の議決権の過半数で決する。
   3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項にかかわらず、組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。
    一 規約の制定、変更又は廃止
    二 敷地及び共用部分等の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)
    三 区分所有法第58条 第1項、第59条 第1項又は第60条 第1項の訴えの提起
    四 建物の価格の2分の1を超える部分が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧
    五 その他総会において本項の方法により決議することとした事項
   4 建替え決議は、第2項にかかわらず、組合員総数の5分の4以上及び議決権総数の5分の4以上で行う。
〔※管理組合における電磁的方法の利用状況に応じて、次のように規定〕
 (ア)電磁的方法が利用可能ではない場合
   5 前4項の場合において、書面又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。
 (イ)電磁的方法が利用可能な場合
   5 前4項の場合において、書面、電磁的方法又は代理人によって議決権を行使する者は、出席組合員とみなす。
   6 第3項第一号において、規約の制定、変更又は廃止が一部の組合員の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
   7 第3項第二号において、敷地及び共用部分等の変更が、専有部分又は専用使用部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分を所有する組合員又はその専用使用部分の専用使用を認められている組合員の承諾を得なければならない。この場合において、その組合員は正当な理由がなければこれを拒否してはならない。
   8 第3項第三号に掲げる事項の決議を行うには、あらかじめ当該組合員又は占有者に対し、弁明する機会を与えなければならない。
   9 総会においては、第43条 第1項によりあらかじめ通知した事項についてのみ、決議することができる。」とあり、
1項により、議決権総数の半数以上を有する組合員が出席ですから、
 123 ÷ 2 = 61.5 → 
62 です。 63以上ではありません。


3 総会で規約変更の特別決議をするためには、組合員90人以上、議決権93以上に当たる組合員の賛成が必要である。

○ 適切である。 規約の設定・変更・廃止は、選択肢1で引用しました、標準管理規約47条3項1号に該当します。
 「3 次の各号に掲げる事項に関する総会の議事は、前項にかかわらず、
組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上で決する。
    一 規約の制定、変更又は廃止」とあり、
組合員総数の4分の3以上及び議決権総数の4分の3以上が必要です。
 そこで、 組合員総数の4分の3以上...120 x 3 ÷ 4 = 
90
       議決権総数の4分の3以上...123 x 3 ÷ 4 = 92.25 → 
93
 となり、適切です。



4 理事長に対し会議の目的を示して総会の招集を請求するには、組合員24人以上、議決権25以上に当たる組合員の同意が必要である。

○ 適切である。 組合員が、総会の招集を請求するには、標準管理規約44条
 「(組合員の総会招集権)
  第44条 組合員が
組合員総数の5分の1以上及び第46条 第1項に定める議決権総数の5分の1以上に当たる組合員の同意を得て、会議の目的を示して総会の招集を請求した場合には、理事長は、2週間以内にその請求があった日から4週間以内の日(会議の目的が建替え決議であるときは、2か月と2週間以内の日)を会日とする臨時総会の招集の通知を発しなければならない。
  2 理事長が前項の通知を発しない場合には、前項の請求をした組合員は、臨時総会を招集することができる。」とあり、
1項によれば、組合員総数の5分の1以上 と 議決権総数の5分の1以上が必要です。
 そこで、組合員総数の5分の1以上...120 x 1 ÷ 5 = 
24
      議決権総数の5分の1以上...123 x 1 ÷ 5 = 24.6 → 
25
となり、適切です。



答え:2 (ここは、計算の得意でない人は、時間がかかるので、パスして次の問題をやり、最後に時間があれば、戻ってきてやる方がいいでしょう。)

問33

【問 33】 次の記述のうち、マンション標準管理規約の定めによれば、理事会の決議のみで行うことができないものはいくつあるか。

ア 携帯電話基地局設置の申入れがあったため、敷地の一部を電信電話会社に賃貸すること。

X 理事会の決議だけではできない。 理事会の決議だけでできること(少ないです)と総会にかけなければいけないことは、マンション管理の基本です。
  では、理事会決議は、標準管理規約54条
 「(議決事項)
  第54条 理事会は、この規約に別に定めるもののほか、次の各号に掲げる事項を決議する。
    一 収支決算案、事業報告案、収支予算案及び事業計画案
    二 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止に関する案
    三 長期修繕計画の作成又は変更に関する案
    四 その他の総会提出議案
    五 第17条(注:専有部分の修繕等)に定める承認又は不承認
    六 第67条(注:理事長の及び指示等)に定める勧告又は指示等
    七 総会から付託された事項」です。
また、総会での決議が必要な事項は、標準管理規約48条
 「(議決事項)
  第48条 次の各号に掲げる事項については、総会の決議を経なければならない。
    一 収支決算及び事業報告
    二 収支予算及び事業計画
    三 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法
    四 規約及び使用細則等の制定、変更又は廃止
    五 長期修繕計画の作成又は変更
    六 第28条 第1項に定める特別の管理の実施並びにそれに充てるための資金の借入れ及び修繕積立金の取崩し
    七 第28条 第2項に定める建物の建替えに係る計画又は設計等の経費のための修繕積立金の取崩し
    八 修繕積立金の保管及び運用方法
    九 第21条 第2項(注:専有部分と一体となった共用部分の管理)に定める管理の実施
    十 区分所有法第57条 第2項及び前条 第3項第三号の訴えの提起並びにこれらの訴えを提起すべき者の選任
    十一 建物の一部が滅失した場合の滅失した共用部分の復旧
    十二 区分所有法第62条 第1項の場合の建替え
    十三 役員の選任及び解任並びに役員活動費の額及び支払方法
    十四 組合管理部分に関する管理委託契約の締結
    
十五 その他管理組合の業務に関する重要事項」です。
そこで、「敷地の一部を電信電話会社に賃貸すること」は、標準管理規約16条
 「(敷地及び共用部分等の第三者の使用)
  第16条 管理組合は、次に掲げる敷地及び共用部分等の一部を、それぞれ当該各号に掲げる者に使用させることができる。
    一 管理事務室、管理用倉庫、機械室その他対象物件の管理の執行上必要な施設 管理事務(マンションの管理の適正化の推進に関する法律以下「適正化法」という。)第2条第六号の「管理事務」をいう。)を受託し、又は請け負った者
    二 電気室 ○○電力株式会社
    三 ガスガバナー ○○ガス株式会社
   2 前項に掲げるもののほか、
管理組合は、総会の決議を経て、敷地及び共用部分等(駐車場及び専用使用部分を除く。)の一部について、第三者に使用させることができる。」とあり、
2項により、総会の決議が必要です。このような重要事項は、総会での決議事項です。(2012年 3月 9日:追記)


イ 修繕積立金で国債を購入すること。

X 理事会の決議だけではできない。 平成21年管理業務主任者試験 「問36」 。
  修繕積立金で国債を購入することは、選択肢アで引用しました、標準管理規約48条8号
 「八 修繕積立金の保管及び運用方法」に該当しますから、総会での決議事項です。

ウ ペット飼育に関する規約改正案検討のための専門委員会を設置すること。

○ 理事会の決議だけでできる。 よく出題される設問です。平成20年管理業務主任者試験 「問37」 。
  標準管理規約の作成者は、マンションの管理は区分所有者(組合員)が中心になって行えといっていますが、実務においては、区分所有法や民法、また建築基準法などを知らないと全然管理・運営ができないことも分かっています。極端にいいますと”素人集団の理事会”では心もとないということです。そこで、問題があれば、専門家の知識を借りなさいという規定があります。それが、標準管理規約55条です。
 「(専門委員会の設置)
  第55条 理事会は、その責任と権限の範囲内において、専門委員会を設置し、特定の課題を調査又は検討させることができる。
   2 専門委員会は、調査又は検討した結果を理事会に具申する。」
そこで、ペット飼育に関する規約改正案検討のための専門委員会を設置することは、理事会の決議だけでできます。


エ 管理費について、不在組合員に対して毎月1,000円を加算して課すこと。

X 理事会の決議だけではできない。 勝手に理事会の決議だけで、管理費や修繕積立金が値上げされるのでは、たまりません。
 そこで、選択肢アで引用しました、総会での決議事項を定めた標準管理規約48条3号
 「三 管理費等及び使用料の額並びに賦課徴収方法」とあり、これは、総会で決めます。


1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ


答え:3 (理事会の決議だけでは、行えないものは、 ア、イ、エ の3つ。) (なお、選択肢エ の不在組合員に対しては、管理費をプラスしてとることは、実際の判例(最高裁:平成22年1月26日)で認められました。)

問34

【問 34】 あるマンションにおける次の管理規約の定めのうち、区分所有法の規定によれば、無効とされるものはどれか。

1 マンションの敷地に接する公道の向かい側の敷地を、当該マンションの区分所有者が利用する駐車場のために規約敷地とする。

○ 有効である。 いわゆる、規約敷地と呼ばれる敷地です。 平成21年マンション管理士試験 「問1」 、平成19年管理業務主任者試験 「問35」  など、よく出ます。
  設問は、区分所有法第5条
 「(規約による建物の敷地)
  第五条  区分所有者が建物及び建物が所在する土地と一体として管理又は使用をする庭、通路その他の土地は、規約により建物の敷地とすることができる。
   2  建物が所在する土地が建物の一部の滅失により建物が所在する土地以外の土地となつたときは、その土地は、前項の規定により規約で建物の敷地と定められたものとみなす。建物が所在する土地の一部が分割により建物が所在する土地以外の土地となつたときも、同様とする。 」とあり、
1項に該当しますので、有効です。この場合、公道をはさんでいても、規約敷地にできます。




2 管理者にその職務を行うに適さない事情があるときにおいても、区分所有者及び議決権の各5分の1以上の同意を得なければ、その解任を裁判所に請求することができない。

X無効である。 管理者の解任は、区分所有法第25条2項
 「(選任及び解任)
  第二十五条  区分所有者は、規約に別段の定めがない限り集会の決議によつて、管理者を選任し、又は解任することができる。
   
2  管理者に不正な行為その他その職務を行うに適しない事情があるときは、各区分所有者は、その解任を裁判所に請求することができる。」とあり、
2項の「管理者に不正な行為その他その職務を行うに適しない事情があるとき」に該当する場合には、区分所有者は単独でその解任を裁判所に請求することができます。この場合には、規約での別段の定めは規定できません。この2項の規定が存在しているわけは、管理者は1項により集会の決議で解任することが可能ですが、その解任を目的とする集会は、通常、管理者が招集します(第34条参照)から、管理組合が機能していない場合には、管理者の解任を目的とする集会の開催が行われないことも有り得ますし、また、集会は多数決原理で運営されるため、仮に管理者に不正行為その他その地位にそぐわない行為があっても解任の議案が可決されるという保証はありません。そこで、集会以外の方法でも区分所有者による解任ができることを定めておく必要性があります。ただし、必ずしも区分所有者による管理者の解任請求が正しいとはいえないことや、管理組合の執行機関であり代表機関でもある管理者の解任は、他の区分所有者の全員に重大な利害関係が有るため、区分所有者の請求の正当性を第三者である裁判所に判断させることにより相互の利益調整を図っています。



3 集会の招集の通知は、会議の目的が共用部分等の管理に関する決議事項である場合においても、会議の目的である事項のほか議案の要領も通知しなければならない。

○ 有効である。 特別決議事項でなくても、議案の要領を通知しても構いません。ここは、平成18年管理業務主任者試験 「問30」 、 平成17年管理業務主任者試験 「問35」 など。
   集会の招集は、区分所有法第35条
 「(招集の通知)
  第三十五条  集会の招集の通知は、会日より少なくとも一週間前に、
会議の目的たる事項を示して、各区分所有者に発しなければならない。ただし、この期間は、規約で伸縮することができる。
   2  専有部分が数人の共有に属するときは、前項の通知は、第四十条の規定により定められた議決権を行使すべき者(その者がないときは、共有者の一人)にすれば足りる。
   3  第一項の通知は、区分所有者が管理者に対して通知を受けるべき場所を通知したときはその場所に、これを通知しなかつたときは区分所有者の所有する専有部分が所在する場所にあててすれば足りる。この場合には、同項の通知は、通常それが到達すべき時に到達したものとみなす。
   4  建物内に住所を有する区分所有者又は前項の通知を受けるべき場所を通知しない区分所有者に対する第一項の通知は、規約に特別の定めがあるときは、建物内の見やすい場所に掲示してすることができる。この場合には、同項の通知は、その掲示をした時に到達したものとみなす。
   
5  第一項の通知をする場合において、会議の目的たる事項が第十七条第一項、第三十一条第一項、第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項に規定する決議事項であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。 」とあり、
1項で定めます通常の議題(会議の目的たる事項)の他に、5項の「第一項の通知をする場合において、会議の目的たる事項が第十七条第一項、第三十一条第一項、第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項に規定する決議事項であるときは、その議案の要領をも通知しなければならない。」とあり、
設問の「共用部分等の管理」が、5項に該当しているか、どうかが鍵です。
そこで、共用部分等の管理は、区分所有法第18条
 「(共用部分の管理)
  第十八条  
共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
   2  前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。
   3  前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。
   4  共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。」に該当して、
5項には当てはまらないので、通常、「会議の目的たる事項」だけでもいいのですが、「その議案の要領」も加えることは、区分所有者にとって不利ではないため、このような規約も有効です。



4 区分所有者は、敷地及び共用部分に対する共有持分にかかわらず、その用方に従って使用することができる。

○ 有効である。 どうして、このような設問が出されるのかというと、通常、廊下や階段などが共有になっていますと民法では共有物の使用となり民法第249条
 「(共有物の使用)
  第二百四十九条  各共有者は、共有物の全部について、
その持分に応じた使用をすることができる。」とあり、
その使用が持分しかできないという制限があります。
これをマンションで適用しますと、持分が 1/100 の場合、廊下の全体が使えない事態になり、これでは、歩いて自分の部屋までいけません。そこで、区分所有法第13条
 「(共用部分の使用)
  第十三条  各共有者は、共用部分をその用方に従つて使用することができる。」とあり
区分所有者は、敷地及び共用部分に対する共有持分にかかわらず、その用方(廊下なら真ん中を歩いていけますし、エントランス・ルームから入ること)に従って使用することができます。



答え:2  (区分所有法についての解説は、別途 「超解説 区分所有法」 もご利用ください。)

問35

【問 35】 あるマンションにおける次の管理規約の定めのうち、区分所有法の規定によれば、有効なものはいくつあるか。

ア 共用部分の変更については、区分所有者総数の2分の1以上及び議決権総数の4分の3以上の多数による集会の決議で決する。

X 無効である。 区分所有法第17条からの出題は多い。 平成21年 マンション管理士試験 「問6」 、平成18年 管理業務主任者試験 「問32」 肢1 など。
規約で別段の定めができるか、どうかをきいています。
  共用部分の変更は、区分所有法第17条。
 「(共用部分の変更)
  第十七条  共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は、
規約でその過半数まで減ずることができる
   2  前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。」とあり、
1項により、 「この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずること」ができますが、過半数です。過半数は半数を超えることで、
1/2以上は半数を含んでいますから無効です


イ 共用部分の保存行為は、管理者が行うものとし、各区分所有者はこれを行うことができない。

○ 有効である。 共用部分の保存行為は、区分所有法第18条
 「(共用部分の管理)
  第十八条  共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。
ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
   
2  前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。
   3  前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。
   4  共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。 」とあり、
2項により、「共用部分の保存行為は、管理者が行うものとし、各区分所有者はこれを行うことができない」とする規約も有効です。


ウ 共用部分から生ずる収益については、管理費に組み入れる。

○ 有効である。 標準管理規約で定める「管理費」や「修繕積立金」の名称や区分けについては、区分所有法では規定がありません。区分所有法第19条
 「(共用部分の負担及び利益収取)
  第十九条  各共有者は、規約に別段の定めがない限りその持分に応じて、共用部分の負担に任じ、共用部分から生ずる利益を収取する。」とあるだけです。
そこで、通常、 「共用部分から生ずる収益については、管理費に組み入れる」の規約も、有効と考えられています。



エ 共用部分の管理に関する事項(変更を除く)は、理事会の決議によりこれを行うことができる。

○ 有効である。 共用部分の管理に関する事項は、選択肢イ とも関係していますが、区分所有法第18条
 「(共用部分の管理)
  第十八条  
共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
  
 2  前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。
   3  前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。
   4  共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。」とあり、
2項により、「理事会の決議によりこれを行うことができる」と規約で定めることができます。(ただし、共用部分の変更はダメですよ。)



1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ


答え:3 (有効なものは、イ、ウ、エ の3つ) (「以上」とか「超える」の法律用語は、基本です。)

問36

【問 36】 マンション標準管理規約に即した管理規約を定めているマンションの集会における委任状又は議決権行使書に関する次の記述のうち、有効なものはいくつあるか。


注:前にも指摘しましたが、標準管理規約は、平成23年(2011年) 7月27日付けで、単棟型、団地型、複合型とも一部、役員の資格や委任状のコメントなど改正があったので、平成24年の受験生は、改正後の標準管理規約を入手して、勉強してください。
 改正点は、出題傾向が高いですよ。
ここは、46条5項が削除されています。


ア 区分所有者の配偶者(区分所有者ではない)が自分の氏名を署名し、押印した委任状

X 無効である。 またまた、委任状の出題とは、呆れる。マンション標準管理規約に即した管理規約を定めているといいながら、標準管理規約では委任状の扱いでは明確なルールもないのに、よく出題できるものだ。
  平成23年マンション管理士 「問29」 や、平成22年 マンション管理士試験 「問28」平成22年 管理業務主任者試験 「問30」平成21年 マンション管理士試験 「問25」平成21年 管理業務主任者試験 「問35」 など。特に、白紙委任状については、平成19年 マンション管理士試験 「問27」 を参考のこと。また、余りにも、トラブルが多いので、委任状の扱いにについては、国土交通省での検討事項。(ここは、国土交通省の検討項目です。http://www.mlit.go.jp/common/000131570.pdf も参考に、してください。)
 また、標準管理規約に基づくなら、「集会」ではなく「総会」だろうと、また「区分所有者」ではなく「組合員」だろうと、本当に、出題者のレベルの低さに驚いています。
 それはさておき、標準管理規約で本人が総会に出席できないときは、標準管理規約46条
 「(議決権)
  第46条 各組合員の議決権の割合は、別表第5に掲げるとおりとする。
   2 住戸1戸が数人の共有に属する場合、その議決権行使については、これら共有者をあわせて一の組合員とみなす。
   3 前項により一の組合員とみなされる者は、議決権を行使する者1名を選任し、その者の氏名をあらかじめ総会開会までに理事長に届け出なければならない。
   
4 組合員は、書面又は代理人によって議決権を行使することができる。
   5 組合員が代理人により議決権を行使しようとする場合において、その代理人は、その組合員と同居する者若しくはその組合員の住戸を借り受けた者、又は他の組合員若しくはその組合員と同居する者でなければならない。
(注:平成23年の標準管理規約の改正で、ここ5項は削除されているので注意のこと。)
   6 代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない。」
(注:平成23年の標準管理規約の改正で、文章が、「組合員または代理人は、代理権を証する書面を理事長に提出しなければならない」と変更に注意)とあり、
4項により、組合員は、書面又は代理人によって議決権を行使することができます。
委任状は、本人(組合員)が、代理人に議決権を託したことを証明する書面です。
そこで、設問の、組合員(区分所有者)でない配偶者が署名・押印した委任状では、本人からの委任ではないため、無効です。



イ 賛成、反対いずれの表示もなく、区分所有者の署名のみがある議決権行使書

X 無効である? 選択肢アで引用しました、標準管理規約46条4項
 「4 組合員は、書面又は代理人によって議決権を行使することができる。」により、組合員(区分所有者)は、書面で議案に対して賛否を表明できます。この書面が通常「
議決権行使書」と呼ばれます。
そこで、区分所有者の署名はあっても、賛成・反対が記載されていない議決権行使書は、出席には数えますが、決議に対しては、棄権扱いとするのが妥当と考えます。設問のような無効か有効かとなると、何に対してかが明確でなく、理解ができません。

通常、下の例のような形で、議決権を行使します。

議決権行使書の例
平成○○年○○月○○日
私は都合により、○月○日開催の第○回通常総会に出席できませんので、本書をもって下記のとおり議決権を行使いたします。
第1号議案○○○の件(賛成 反対)
第2号議案○○○の件(賛成 反対)
第3号議案○○○の件(賛成 反対)
室番 △△棟 △△号室
氏名 ◇ ◇ ◇ ◇ 印



ウ 区分所有者が署名し、実印でない印鑑による押印がある委任状

○ 有効である。 委任状としては、本人が、確かに第三者に委任したことを証明するために実印で押印し、なおその印鑑証明まで必要とする場合もありますが、マンションでの総会での委任状は、区分所有者が署名し、実印でない印鑑による押印がある委任状でも有効と考えるのが妥当でしょう。


エ 「すべての議案に反対」の記載があり、サインペンで署名しているが、当該区分所有者の押印がない議決権行使書

○ 有効である。 マンションの総会での議決権行使書は、自署があれば、サインペンでもいいし、押印もなくてもいいと考えます。


1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ


答え:2 (有効なのは、ウ、エ の2つ) 高層住宅管理業協会:2 
(毎年、物議を醸しだしている委任状からの出題とは! 本当に適切でない!)

問37

【問 37】 次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、誤っているものはどれか。

1 規約で、集会の成立要件について、議決権総数の4分の3以上の組合員の出席が必要と定めることができる。

○ 正しい。 区分所有法では、集会の招集手続きや、集会を開いて決議をする際に、区分所有者の数や議決権数が3/4以上必要などの規定はありますが、集会の成立要件を定めた規定はありません。
そこで、規約で、集会の成立要件について、議決権総数の4分の3以上の組合員の出席が必要と定めることができると考えられています。


2 管理組合法人の理事が数人あるときは、理事が共同して管理組合法人を代表すべきことを定めることができる。

○ 正しい。 管理組合が法人化されますと、理事を置き、理事が複数いれば、通常1人の理事が代表として登記されますが、区分所有法第49条
 「(理事)
  第四十九条  管理組合法人には、理事を置かなければならない。
   2  理事が数人ある場合において、規約に別段の定めがないときは、管理組合法人の事務は、理事の過半数で決する。
   3  理事は、管理組合法人を代表する。
   4  理事が数人あるときは、各自管理組合法人を代表する。
   5  前項の規定は、規約若しくは集会の決議によつて、管理組合法人を代表すべき理事を定め、
若しくは数人の理事が共同して管理組合法人を代表すべきことを定め、又は規約の定めに基づき理事の互選によつて管理組合法人を代表すべき理事を定めることを妨げない。
   6  理事の任期は、二年とする。ただし、規約で三年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。
   7  理事が欠けた場合又は規約で定めた理事の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した理事は、新たに選任された理事(第四十九条の四第一項の仮理事を含む。)が就任するまで、なおその職務を行う。
   8  第二十五条の規定は、理事に準用する。」とあり、
5項により、複数の理事が共同して代表となることも、規約や集会の決議で可能です。



3 規約違反の区分所有者に対し違反行為の停止請求の訴訟を提起することを決議する場合でも、その者の議決権行使を認めなければならない。

○ 正しい。 マンションの区分所有者は、規約を守り、共同の利益に反する行為をしてはいけません(区分所有法第6条参照)。しかし、マンションに住んでいる人の中には、このようなことを守れない人は必ずいます。そこで、区分所有法第57条
 「(共同の利益に反する行為の停止等の請求)
  第五十七条  区分所有者が第六条第一項に規定する行為をした場合又はその行為をするおそれがある場合には、他の区分所有者の全員又は管理組合法人は、区分所有者の共同の利益のため、その行為を停止し、その行為の結果を除去し、又はその行為を予防するため必要な措置を執ることを請求することができる。
   2  前項の規定に基づき訴訟を提起するには、集会の決議によらなければならない。
   3  管理者又は集会において指定された区分所有者は、集会の決議により、第一項の他の区分所有者の全員のために、前項に規定する訴訟を提起することができる。
   4  前三項の規定は、占有者が第六条第三項において準用する同条第一項に規定する行為をした場合及びその行為をするおそれがある場合に準用する。」とあり、
1項での措置をとっても、目的が達せない場合には、日本では自力での強制排除は認められていませんから、次の手段としては裁判となり、2項により、「集会の普通決議」で裁判にします。ここで気を付けなければいけないのは、その問題を起こしている人も集会に参加して、議決権を行使できるということです。その問題人を、集会から排除するという規定は、区分所有法にはありません。(これは、区分所有法第58条の使用禁止や同法第59条の競売請求でも、同じで、その問題人を、集会から排除はできません。)



4 共用部分の大規模修繕工事により、専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときでも、その専有部分の所有者の承諾は必要でない。

X 誤っている。 共用部分の大規模修繕工事は、費用はかかっても、「その形状又は効用の著しい変更を伴わないもの」として、平成14年の区分所有法の改正により、区分所有法第17条
 「(共用部分の変更)
  第十七条  共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で決する。ただし、この区分所有者の定数は、規約でその過半数まで減ずることができる。
   
2  前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない。 」に該当せず、
区分所有法第18条
 「(共用部分の管理)
  第十八条  共用部分の管理に関する事項は、前条の場合を除いて、集会の決議で決する。ただし、保存行為は、各共有者がすることができる。
   2  前項の規定は、規約で別段の定めをすることを妨げない。
   
3  前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する。
   4  共用部分につき損害保険契約をすることは、共用部分の管理に関する事項とみなす。」の適用となりました。
 そこで、3項の「前条第二項の規定は、第一項本文の場合に準用する」により、第17条2項の規定「2  前項の場合において、共用部分の変更が専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾を得なければならない」により、「専有部分の使用に特別の影響を及ぼすべきときは、その専有部分の所有者の承諾が必要」です。



答え:4 (ここは、易しい?)

問38

【問 38】 管理組合法人に関する次の記述のうち、区分所有法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 管理組合法人に関して登記すべき事項は、登記した後でなければ、第三者に対抗することができない。

○ 正しい。 ここは、単に区分所有法をどこまで知っていますかという出題。 平成21年 マンション管理士試験 「問26」 も参考に。
  管理組合法人は登記が必要です。それが、区分所有法第47条
 「(成立等)
  第四十七条  第三条に規定する団体は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議で法人となる旨並びにその名称及び事務所を定め、かつ、その主たる事務所の所在地において登記をすることによつて法人となる。
   2  前項の規定による法人は、管理組合法人と称する。
   3  この法律に規定するもののほか、管理組合法人の登記に関して必要な事項は、政令で定める。
   
4  管理組合法人に関して登記すべき事項は、登記した後でなければ、第三者に対抗することができない。
   5  管理組合法人の成立前の集会の決議、規約及び管理者の職務の範囲内の行為は、管理組合法人につき効力を生ずる。
   6  管理組合法人は、その事務に関し、区分所有者を代理する。第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。
   7  管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。
   8  管理組合法人は、規約又は集会の決議により、その事務(第六項後段に規定する事項を含む。)に関し、区分所有者のために、原告又は被告となることができる。
   9  管理組合法人は、前項の規約により原告又は被告となつたときは、遅滞なく、区分所有者にその旨を通知しなければならない。この場合においては、第三十五条第二項から第四項までの規定を準用する。
   10  一般社団法人及び一般財団法人に関する法律 (平成十八年法律第四十八号)第四条 及び第七十八条 の規定は管理組合法人に、破産法 (平成十六年法律第七十五号)第十六条第二項 の規定は存立中の管理組合法人に準用する。
   11  第四節及び第三十三条第一項ただし書(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。)の規定は、管理組合法人には、適用しない。
   12  管理組合法人について、第三十三条第一項本文(第四十二条第五項及び第四十五条第四項において準用する場合を含む。以下この項において同じ。)の規定を適用する場合には第三十三条第一項本文中「管理者が」とあるのは「理事が管理組合法人の事務所において」と、第三十四条第一項から第三項まで及び第五項、第三十五条第三項、第四十一条並びに第四十三条の規定を適用する場合にはこれらの規定中「管理者」とあるのは「理事」とする。
   13  管理組合法人は、法人税法 (昭和四十年法律第三十四号)その他法人税に関する法令の規定の適用については、同法第二条第六号 に規定する公益法人等とみなす。この場合において、同法第三十七条 の規定を適用する場合には同条第四項 中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(管理組合法人並びに」と、同法第六十六条 の規定を適用する場合には同条第一項 及び第二項 中「普通法人」とあるのは「普通法人(管理組合法人を含む。)」と、同条第三項 中「公益法人等(」とあるのは「公益法人等(管理組合法人及び」とする。
   14  管理組合法人は、消費税法 (昭和六十三年法律第百八号)その他消費税に関する法令の規定の適用については、同法 別表第三に掲げる法人とみなす。 」とあり、
4項に該当しています。



2 集会所のみを共有する1戸建て住宅で構成される団地管理組合は、団地管理組合法人になることができない。

X 誤っている。 区分所有法での団地には戸建も入ります。区分所有法で規定する団地は、区分所有法第65条
 「(団地建物所有者の団体)
  第六十五条  一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又は附属施設(これらに関する権利を含む。)がそれらの建物の所有者(専有部分のある建物にあつては、区分所有者)の共有に属する場合には、それらの所有者(以下「団地建物所有者」という。)は、全員で、その団地内の土地、附属施設及び専有部分のある建物の管理を行うための団体を構成し、この法律の定めるところにより、集会を開き、規約を定め、及び管理者を置くことができる。」とあり、
団地と呼ばれるための要件は、
   ①団地内に数棟の建物があり
   ②その団地内の土地又は附属施設を共有であれば可能です。
そこで、マンションだけでなくても、数棟の戸建であっても、団地内で集会所を共有するのであれば、団地管理組合を構成できます。
次に法人化ですが、これは、区分所有法第66条
 「(建物の区分所有に関する規定の準用)
  第六十六条  第七条、第八条、第十七条から第十九条まで、第二十五条、第二十六条、第二十八条、第二十九条、第三十条第一項及び第三項から第五項まで、第三十一条第一項並びに
第三十三条から第五十六条の七までの規定は、前条の場合について準用する。この場合において、これらの規定(第五十五条第一項第一号を除く。)中「区分所有者」とあるのは「第六十五条に規定する団地建物所有者」と、「管理組合法人」とあるのは「団地管理組合法人」と、第七条第一項中「共用部分、建物の敷地若しくは共用部分以外の建物の附属施設」とあるのは「第六十五条に規定する場合における当該土地若しくは附属施設(以下「土地等」という。)」と、「区分所有権」とあるのは「土地等に関する権利、建物又は区分所有権」と、第十七条、第十八条第一項及び第四項並びに第十九条中「共用部分」とあり、第二十六条第一項中「共用部分並びに第二十一条に規定する場合における当該建物の敷地及び附属施設」とあり、並びに第二十九条第一項中「建物並びにその敷地及び附属施設」とあるのは「土地等並びに第六十八条の規定による規約により管理すべきものと定められた同条第一項第一号に掲げる土地及び附属施設並びに同項第二号に掲げる建物の共用部分」と、第十七条第二項、第三十五条第二項及び第三項、第四十条並びに第四十四条第一項中「専有部分」とあるのは「建物又は専有部分」と、第二十九条第一項、第三十八条、第五十三条第一項及び第五十六条中「第十四条に定める」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)の持分の」と、第三十条第一項及び第四十六条第二項中「建物又はその敷地若しくは附属施設」とあるのは「土地等又は第六十八条第一項各号に掲げる物」と、第三十条第三項中「専有部分若しくは共用部分又は建物の敷地若しくは附属施設(建物の敷地又は附属施設に関する権利を含む。)」とあるのは「建物若しくは専有部分若しくは土地等(土地等に関する権利を含む。)又は第六十八条の規定による規約により管理すべきものと定められた同条第一項第一号に掲げる土地若しくは附属施設(これらに関する権利を含む。)若しくは同項第二号に掲げる建物の共用部分」と、第三十三条第三項、第三十五条第四項及び第四十四条第二項中「建物内」とあるのは「団地内」と、第三十五条第五項中「第六十一条第五項、第六十二条第一項、第六十八条第一項又は第六十九条第七項」とあるのは「第六十九条第一項又は第七十条第一項」と、第四十六条第二項中「占有者」とあるのは「建物又は専有部分を占有する者で第六十五条に規定する団地建物所有者でないもの」と、第四十七条第一項中「第三条」とあるのは「第六十五条」と、第五十五条第一項第一号中「建物(一部共用部分を共用すべき区分所有者で構成する管理組合法人にあつては、その共用部分)」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)」と、同項第二号中「建物に専有部分が」とあるのは「土地等(これらに関する権利を含む。)が第六十五条に規定する団地建物所有者の共有で」と読み替えるものとする。」とあり、
管理組合の法人化を規定します
区分所有法第47条等が準用されますから、団地管理組合を法人化できます。





3 管理組合法人には、必ず理事を置かなければならないが、監事の設置については任意である。

X 誤っている。 ここが民法と違うところです。 
  まず、管理組合法人においては、区分所有法第49条
 「(理事)
  第四十九条  
管理組合法人には、理事を置かなければならない。
   2  理事が数人ある場合において、規約に別段の定めがないときは、管理組合法人の事務は、理事の過半数で決する。
   3  理事は、管理組合法人を代表する。
   4  理事が数人あるときは、各自管理組合法人を代表する。
   5  前項の規定は、規約若しくは集会の決議によつて、管理組合法人を代表すべき理事を定め、若しくは数人の理事が共同して管理組合法人を代表すべきことを定め、又は規約の定めに基づき理事の互選によつて管理組合法人を代表すべき理事を定めることを妨げない。
   6  理事の任期は、二年とする。ただし、規約で三年以内において別段の期間を定めたときは、その期間とする。
   7  理事が欠けた場合又は規約で定めた理事の員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した理事は、新たに選任された理事(第四十九条の四第一項の仮理事を含む。)が就任するまで、なおその職務を行う。
   8  第二十五条の規定は、理事に準用する。」とあり、
1項により、理事の設置は必須です。
 次に、幹事の設置については、区分所有法第50条
 「(監事)
  第五十条  
管理組合法人には、監事を置かなければならない。
   2  監事は、理事又は管理組合法人の使用人と兼ねてはならない。
   3  監事の職務は、次のとおりとする。
     一  管理組合法人の財産の状況を監査すること。
     二  理事の業務の執行の状況を監査すること。
     三  財産の状況又は業務の執行について、法令若しくは規約に違反し、又は著しく不当な事項があると認めるときは、集会に報告をすること。
     四  前号の報告をするため必要があるときは、集会を招集すること。
   4  第二十五条、第四十九条第六項及び第七項並びに前条の規定は、監事に準用する。」とあり、
これまた1項により、管理組合が法人化されれば、理事と監事の設置は、必須です。任意ではありません。





4 管理組合法人の代理権に加えた制限は、第三者の善意、悪意にかかわらず、その第三者に対抗することができない。

X 誤っている。 選択肢1で引用しました、区分所有法第47条6項
 「6  
管理組合法人は、その事務に関し、区分所有者を代理する。第十八条第四項(第二十一条において準用する場合を含む。)の規定による損害保険契約に基づく保険金額並びに共用部分等について生じた損害賠償金及び不当利得による返還金の請求及び受領についても、同様とする。」とあり、
管理組合法人は、区分所有者を代理しています。(理事ではありませんよ。)そして、同法第47条7項
 「
7  管理組合法人の代理権に加えた制限は、善意の第三者に対抗することができない。」とあり、
通常、代理権に制限があっても、外部の人などは分かりませんから、その制限内容を知らない人(これが善意です)には対抗(制限内容を主張)できないとしています。なお、制限内容を知っていた人(これが、悪意です)には、制限内容を主張できます。



答え:1 (ここも、易しい。)

問39

【問 39】 Aは、マンション分譲業者Bから甲マンション1階部分に所在する屋内駐車場(101号室)の区分所有権を売買により取得したが、同売買契約に当たっては、 同部分を駐車場以外の他の用途に変更しない旨の合意がなされた。なお、専有部分の用途については、規約において何の定めもなかった。その後、Aは、101 号室をCに売却したが、Cは、同室を屋内駐車場から飲食店舗に改造して飲食店を営んだ。さらに、101号室は、CからDに賃貸され、Dが同部分で飲食店を 営んでいる。そこで甲マンション管理組合は、当該マンションが、101号室を除いてはすべての専有部分が居住の用に供されていることから、集会において規約を改正し(以下本問において改正後の規約を「本件規約」という。)、当該マンションの専有部分は、すべて住宅として使用しなければならない旨の定めを設けた。この場合に関する次の記述のうち、区分所有法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 AB間の売買契約においてなされた101号室を駐車場以外の他の用途に変更しない旨の合意は、Aの特定承継人であるCに対しても、その効力を生ずるから、Cの行った店舗への改造は許されない。

X 誤っている。  ここ「問39」も出題のパターンが判例からの出題と決まったようだ、毎年、判例からでているので、要注意。 平成22年管理業務主任者試験 「問39」 、平成21年管理業務主任者試験 「問39」 平成20年管理業務主任者試験 「問39」 など。
 まったく、長い問題文である。 読むだけでも時間がかかるし、登場人物もABCDと多く、また、合意だとか、駐車場を改造とか、規約の改正も絡んで面倒。
 このような設問は、図を書きましょう。




 判例があった。 最高裁:平成9年3月27日 http://www.courts.go.jp/hanrei/pdf/js_20100319130922690301.pdf
まず、その判決文を見てみましょう。
 「原判決の右判断は是認することができない。旧規約制定当時、昭和五八年法律第五一号による改正前の建物区分所有法が施行されていたが、同法は、建物の使用に関する区分所有者相互間の事項については、これを規約で定めることができるものとし(二三条)、かつ、規約は区分所有者の特定承継人に対してもその効力を生ずる旨を定めていた(二五条)。その趣旨は、区分所有建物の特殊性にかんがみ、区分所有権を取得しようとする者は、規約を点検することによって、自己が権利を得ようとする物件について存在する各種の制限を知り得ることを前提としたものである。したがって、
特定承継人をも拘束し得る制限条項を設けるためには、すべて画一的に規約(現行法の下においては、規約又は集会決議)によってこれを明記しておくことが求められるのであって、元所有者又は前所有者がした債権契約に基づく権利制限の合意を安易に規約上定められた制限条項と同視することは許されない。また、原判決は、住居としてのみ使用し得ることを定めた新規約一二条が一〇一号室にも適用されるとするが、「住戸部分を取得した区分所有者」につき規定した同条が同室に適用されるものか否かは規定上必ずしも明確でなく、仮にその適用があるとしても、同条の規定は、「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきとき」に当たるから、当時の同室の所有者であるGの承諾を得なければならないところ(建物区分所有法三一条一項後段)、同社は、規約の改正に当たり白紙委任状を提出しているとはいうものの、これによって同社の個別的承諾を得たものとは認められず、いずれにせよ、同室の区分所有権を前所有者であるHから売買により取得したにすぎない上告人は、原判決の説示する諸事情を考慮しても、右制限に拘束されることはないものというべきである。」

 判決文を読むと、出題文が、かなり強引な結論を受験生に求めていることに気がつくでしょう。そこで、私も強引な解説になりますが。
選択肢1での論点は、B業者とA購入者の合意が、次のC購入者(特定承継人)にも効力を有するかです。
しかし、判決は、設問のような「Aの特定承継人であるCに対しても、その効力を生ずる」との状況については述べていないために、解答が難しくなります。
 判決文では、「特定承継人をも拘束し得る制限条項を設けるためには、すべて画一的に規約(現行法の下においては、規約又は集会決議)によってこれを明記しておくことが求められる。権利制限の合意を安易に規約上定められた制限条項と同視することは許されない」とだけありますから、設問に関しては、明確な規約が無い以上、通常の債権での合意が、次の特定承継人に及ぶかどうか、検討しましょう。
問題文では、当初のAB間の合意はありましたが、Cにその合意が引き継がれていないようです。すると、Cは、当初の合意を知りませんから、改造しても、いいとなると、出題者は言いたいようです。



2 占有者は、建物等の使用方法につき、区分所有者が規約に基づいて負う義務と同一の義務を負うから、Dは、本件規約により、101号室を飲食店として使用することはできない。

X 誤っている。 この設問も、判決では、占有者には触れていないために、面倒な話です。
  通常の区分所有法で規定される占有者ではなく、この設問だけでの判例によりますと、選択肢1で引用しました判決文では、「特定承継人をも拘束し得る制限条項を設けるためには、すべて画一的に規約(現行法の下においては、規約又は集会決議)によってこれを明記しておくことが求められる」とありますから、占有者Dが賃借した時点では、まだ規約の改正がありませんから、選択肢1で説明しましたように特定承継人は、元の合意に縛られていません。そこで、占有者Dも、規約に関係なく、飲食店として、使用できます。



3 本件規約に改正するに当たっては、Cの権利に特別の影響を及ぼすことから、その承諾を得ていない限り、Cは本件規約の制限に拘束されることはなく、店舗としての所有及び賃貸は許される。

○ 正しい。 選択肢1で引用しました、判決文、「同条の規定は、「一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきとき」に当たるから、当時の同室の所有者であるG(設問ではC)の承諾を得なければならないところ(建物区分所有法三一条一項後段)、同社は、規約の改正に当たり白紙委任状を提出しているとはいうものの、これによって同社の個別的承諾を得たものとは認められず、いずれにせよ、同室の区分所有権を前所有者であるHから売買により取得したにすぎない上告人は、原判決の説示する諸事情を考慮しても、右制限に拘束されることはないものというべきである。」により、選択肢3は、正しいとなるのでしょう。
参考:区分所有法第31条
「(規約の設定、変更及び廃止)
第三十一条  規約の設定、変更又は廃止は、区分所有者及び議決権の各四分の三以上の多数による集会の決議によつてする。この場合において、規約の設定、変更又は廃止が一部の区分所有者の権利に特別の影響を及ぼすべきときは、その承諾を得なければならない。
2  前条第二項に規定する事項についての区分所有者全員の規約の設定、変更又は廃止は、当該一部共用部分を共用すべき区分所有者の四分の一を超える者又はその議決権の四分の一を超える議決権を有する者が反対したときは、することができない。



4 本件規約に改正するに当たり、Cが本件規約を議題とする集会において、集会の招集者に対して白紙委任状を提出した場合には、個別的承諾があったものとみなされ、Cは本件規約の制限に拘束されるから、店舗としての所有及び賃貸は許されない。

X 誤っている。 白紙委任状の効力が、ここでも、出ています。
  選択肢1で引用しました、判決文「同社は、規約の改正に当たり
白紙委任状を提出しているとはいうものの、これによって同社の個別的承諾を得たものとは認められず、いずれにせよ、同室の区分所有権を前所有者であるHから売買により取得したにすぎない上告人は、原判決の説示する諸事情を考慮しても、右制限に拘束されることはないものというべきである。」とのことですから、「白紙委任状を提出しているとはいうものの、これによって同社の個別的承諾を得たものとは認められない」だそうです。でも、それなら、規約が改正されることを知っていながら、集会に出席しないで白紙委任状を出したのであれば、これは、区分所有法第31条での具体的な承諾行為にも該当すると考えられますから、もっと、最高裁はこの部分に触れないと、差し戻された東京高裁も困るでしょう。


答え:3  高層住宅管理業協会:
(この出題は、本当に、強引な出題だ。この解答は、あくまでも、この出題での特殊な判例によるものですから、通常の判断には、不適当です。通常なら、選択肢4 が妥当でしょう。委任状の論争に加わりたい方は、この選択肢4 も参考に、平成23年マンション管理士試験 「問29」 や 平成23年管理業務主任者試験 「問36」 も参考にして下さい。)


「問39」に対して:ここの出題方法は、解説文の中でも述べましたが、本当に、ひどくて不適切です。
 それは、判決文を読んでいただければ分かるように、判決が平成9年3月27日という古さで、最高裁の判事にしても、現在、私たちが勉強している改正「区分所有法」での、規約の重要さや、多数決の理論が浸透していません。また特定承継人が、区分所有法でどのような位置にあるかの認定の甘さもあります。旧態の民法を中心にした債権の効力をよりどころにしているため、このような判決になっていますが、そこから、かなり強引な問題を造り、現在における正解を求めるのは、受験生にとって余りにも不適切な出題です。

 

問40

【問 40】 宅地建物取引業者(宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)第2条第3号に規定する者をいう。以下同じ。)A(以下本問において「A」という。)が自ら売主として、買主B(以下本問において「B」という。)にマンションの販売を行う場合における宅地建物取引業法第35条の規定に基づく重要事項の説明に関する次の記述のうち、同条の規定に違反しないものはどれか。

1 Aは、Bの承諾が得られたため、宅地建物取引主任者に口頭で重要事項の説明を行わせ、重要事項説明書の交付を行わなかった。

X 違反する。 重要事項の説明は、宅地建物取引主任者試験から流れてきた人には、易しい。 宅地建物取引業法からは1問は出る。 ここ「問40」は宅地建物取引業法の指定席。 平成22年管理業務主任者試験 「問40」 、平成21年管理業務主任者試験 「問40」 、 平成20年管理業務主任者試験 「問40」 など。
 そこで、過去問題をやっている人には、同じ解説となりますが、宅地建物取引業者(不動産屋)がマンションを売ったり、賃貸物件を仲介する場合には、相手方が素人であると、国土交通省の役人が判断して、その契約の前に、宅地建物取引のエキスパートである国家資格を有する宅地建物取引主任者が素人である相手方に、親切にまた分かりやすく、契約の対象物件の説明をしなさいと云っています。それが、宅地建物取引業法第35条
 「(重要事項の説明等)
  第三十五条  
宅地建物取引業者は、宅地若しくは建物の売買、交換若しくは貸借の相手方若しくは代理を依頼した者又は宅地建物取引業者が行う媒介に係る売買、交換若しくは貸借の各当事者(以下「宅地建物取引業者の相手方等」という。)に対して、その者が取得し、又は借りようとしている宅地又は建物に関し、その売買、交換又は貸借の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない
     一  当該宅地又は建物の上に存する登記された権利の種類及び内容並びに登記名義人又は登記簿の表題部に記録された所有者の氏名(法人にあつては、その名称)
     二  都市計画法 、建築基準法 その他の法令に基づく制限で契約内容の別(当該契約の目的物が宅地であるか又は建物であるかの別及び当該契約が売買若しくは交換の契約であるか又は貸借の契約であるかの別をいう。以下この条において同じ。)に応じて政令で定めるものに関する事項の概要
     三  当該契約が建物の貸借の契約以外のものであるときは、私道に関する負担に関する事項
     四  飲用水、電気及びガスの供給並びに排水のための施設の整備の状況(これらの施設が整備されていない場合においては、その整備の見通し及びその整備についての特別の負担に関する事項)
     五  当該宅地又は建物が宅地の造成又は建築に関する工事の完了前のものであるときは、その完了時における形状、構造その他国土交通省令・内閣府令で定める事項
     六  当該建物が建物の区分所有等に関する法律 (昭和三十七年法律第六十九号)第二条第一項 に規定する区分所有権の目的であるものであるときは、当該建物を所有するための一棟の建物の敷地に関する権利の種類及び内容、同条第四項 に規定する共用部分に関する規約の定めその他の一棟の建物又はその敷地(一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又はこれに関する権利がそれらの建物の所有者の共有に属する場合には、その土地を含む。)に関する権利及びこれらの管理又は使用に関する事項で契約内容の別に応じて国土交通省令・内閣府令で定めるもの
     七  代金、交換差金及び借賃以外に授受される金銭の額及び当該金銭の授受の目的
     八  契約の解除に関する事項
     九  損害賠償額の予定又は違約金に関する事項
     十  第四十一条第一項に規定する手付金等を受領しようとする場合における同条又は第四十一条の二の規定による措置の概要
     十一  支払金又は預り金(宅地建物取引業者の相手方等からその取引の対象となる宅地又は建物に関し受領する代金、交換差金、借賃その他の金銭(第四十一条第一項又は第四十一条の二第一項の規定により保全の措置が講ぜられている手付金等を除く。)であつて国土交通省令・内閣府令で定めるものをいう。以下同じ。)を受領しようとする場合において、第六十四条の三第二項の規定による保証の措置その他国土交通省令・内閣府令で定める保全措置を講ずるかどうか、及びその措置を講ずる場合におけるその措置の概要
     十二  代金又は交換差金に関する金銭の貸借のあつせんの内容及び当該あつせんに係る金銭の貸借が成立しないときの措置
     十三  当該宅地又は建物の瑕疵を担保すべき責任の履行に関し保証保険契約の締結その他の措置で国土交通省令・内閣府令で定めるものを講ずるかどうか、及びその措置を講ずる場合におけるその措置の概要
     
十四  その他宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護の必要性及び契約内容の別を勘案して、次のイ又はロに掲げる場合の区分に応じ、それぞれ当該イ又はロに定める命令で定める事項
        イ 事業を営む場合以外の場合において宅地又は建物を買い、又は借りようとする個人である宅地建物取引業者の相手方等の利益の保護に資する事項を定める場合 国土交通省令・内閣府令
       ロ イに規定する事項以外の事項を定める場合 国土交通省令
   2  宅地建物取引業者は、宅地又は建物の割賦販売(代金の全部又は一部について、目的物の引渡し後一年以上の期間にわたり、かつ、二回以上に分割して受領することを条件として販売することをいう。以下同じ。)の相手方に対して、その者が取得しようとする宅地又は建物に関し、その割賦販売の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、前項各号に掲げる事項のほか、次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面を交付して説明をさせなければならない。
     一  現金販売価格(宅地又は建物の引渡しまでにその代金の全額を受領する場合の価格をいう。)
     二  割賦販売価格(割賦販売の方法により販売する場合の価格をいう。)
     三  宅地又は建物の引渡しまでに支払う金銭の額及び賦払金(割賦販売の契約に基づく各回ごとの代金の支払分で目的物の引渡し後のものをいう。第四十二条第一項において同じ。)の額並びにその支払の時期及び方法
   3  宅地建物取引業者は、宅地又は建物に係る信託(当該宅地建物取引業者を委託者とするものに限る。)の受益権の売主となる場合における売買の相手方に対して、その者が取得しようとしている信託の受益権に係る信託財産である宅地又は建物に関し、その売買の契約が成立するまでの間に、取引主任者をして、少なくとも次に掲げる事項について、これらの事項を記載した書面(第五号において図面を必要とするときは、図面)を交付して説明をさせなければならない。ただし、その売買の相手方の利益の保護のため支障を生ずることがない場合として国土交通省令で定める場合は、この限りでない。
     一  当該信託財産である宅地又は建物の上に存する登記された権利の種類及び内容並びに登記名義人又は登記簿の表題部に記録された所有者の氏名(法人にあつては、その名称)
     二  当該信託財産である宅地又は建物に係る都市計画法 、建築基準法 その他の法令に基づく制限で政令で定めるものに関する事項の概要
     三  当該信託財産である宅地又は建物に係る私道に関する負担に関する事項
     四  当該信託財産である宅地又は建物に係る飲用水、電気及びガスの供給並びに排水のための施設の整備の状況(これらの施設が整備されていない場合においては、その整備の見通し及びその整備についての特別の負担に関する事項)
     五  当該信託財産である宅地又は建物が宅地の造成又は建築に関する工事の完了前のものであるときは、その完了時における形状、構造その他国土交通省令で定める事項
     六  当該信託財産である建物が建物の区分所有等に関する法律第二条第一項 に規定する区分所有権の目的であるものであるときは、当該建物を所有するための一棟の建物の敷地に関する権利の種類及び内容、同条第四項 に規定する共用部分に関する規約の定めその他の一棟の建物又はその敷地(一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又はこれに関する権利がそれらの建物の所有者の共有に属する場合には、その土地を含む。)に関する権利及びこれらの管理又は使用に関する事項で国土交通省令で定めるもの
     七  その他当該信託の受益権の売買の相手方の利益の保護の必要性を勘案して国土交通省令で定める事項
   4  取引主任者は、前三項の説明をするときは、説明の相手方に対し、取引主任者証を提示しなければならない。
   5  第一項から第三項までの書面の交付に当たつては、取引主任者は、当該書面に記名押印しなければならない。 」とあり、
1項により、宅地建物取引主任者は、必ず重要事項を記載した書面を交付して、説明をします。この規定は、相手の承諾があっても、省略はできませんから、違反します。



2 Aは、当該マンションの電気の供給施設が売買契約後に整備される見通しであったため、その整備の状況についての説明を行わなかった。

X 違反する。 確かに、マンションの売買においては、建物の完成前に売買契約を結びます(いわゆる青田売り)から、電気やガスなどはまだ工事されていないこともありますが、その際でも、選択肢1で引用しました宅地建物取引業法第35条1項4号
 「四  飲用水、電気及びガスの供給並びに排水のための施設の整備の状況(これらの施設が整備されていない場合においては、その整備の見通し及びその整備についての特別の負担に関する事項)」とあり、
一応どうなるかの状況は当然ながらします。説明が必要です。



3 Aは、Bが宅地建物取引業者であったため、当該マンションの管理規約で「ペット飼育禁止」の制限があったが、当該制限についての説明を行わなかった。

X 違反する。 マンション生活でペットの飼育が許されているかどうかは、売買契約で重要事項です。そこで、後半の「当該マンションの管理規約で「ペット飼育禁止」の制限」ある場合には、選択肢1で引用しました宅地建物取引業法第35条1項6号
  「六  当該建物が建物の区分所有等に関する法律 (昭和三十七年法律第六十九号)第二条第一項 に規定する区分所有権の目的であるものであるときは、当該建物を所有するための一棟の建物の敷地に関する権利の種類及び内容、同条第四項 に規定する共用部分に関する規約の定めその他の一棟の建物又はその敷地(一団地内に数棟の建物があつて、その団地内の土地又はこれに関する権利がそれらの建物の所有者の共有に属する場合には、その土地を含む。)に関する権利及びこれらの管理又は使用に関する事項で契約内容の別に応じて国土交通省令・内閣府令で定めるもの」とあります。
そこで、国土交通省令・内閣府令で定めるものは、宅地建物取引業法施行規則第16条の2 
 「(法第三十五条第一項第六号 の国土交通省令・内閣府令で定める事項)
  第十六条の二  法第三十五条第一項第六号 の国土交通省令・内閣府令で定める事項は、建物の貸借の契約以外の契約にあつては次に掲げるもの、建物の貸借の契約にあつては第三号及び第八号に掲げるものとする。
     一  当該建物を所有するための一棟の建物の敷地に関する権利の種類及び内容
     二  建物の区分所有等に関する法律 (昭和三十七年法律第六十九号。以下この条、第十六条の四の三、第十六条の四の六及び第十九条の二の五において「区分所有法」という。)第二条第四項 に規定する共用部分に関する規約の定め(その案を含む。次号において同じ。)があるときは、その内容
     
三  区分所有法第二条第三項 に規定する専有部分の用途その他の利用の制限に関する規約の定めがあるときは、その内容
     四  当該一棟の建物又はその敷地の一部を特定の者にのみ使用を許す旨の規約(これに類するものを含む。次号及び第六号において同じ。)の定め(その案を含む。次号及び第六号において同じ。)があるときは、その内容
     五  当該一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用、通常の管理費用その他の当該建物の所有者が負担しなければならない費用を特定の者にのみ減免する旨の規約の定めがあるときは、その内容
     六  当該一棟の建物の計画的な維持修繕のための費用の積立てを行う旨の規約の定めがあるときは、その内容及び既に積み立てられている額
     七  当該建物の所有者が負担しなければならない通常の管理費用の額
     八  当該一棟の建物及びその敷地の管理が委託されているときは、その委託を受けている者の氏名(法人にあつては、その商号又は名称)及び住所(法人にあつては、その主たる事務所の所在地)
     九  当該一棟の建物の維持修繕の実施状況が記録されているときは、その内容」とあり、
「ペット飼育禁止」の制限は、3号に該当しますから、説明事項です。
 そこで、設問の前半「Bが宅地建物取引業者」であったの検討ですが、宅地建物取引業法では特定の条文は、相手が宅地建物取引業者であれば、適用しないという規定があります。それが、宅地建物取引業法第78条
 「(適用の除外)
  第七十八条  この法律の規定は、国及び地方公共団体には、適用しない。
   
2  第三十三条の二及び第三十七条の二から第四十三条までの規定は、宅地建物取引業者相互間の取引については、適用しない。」とありますが、
宅地建物取引業法第35条はこの適用除外には入っていませんから、相手が、例え 宅地建物取引業者であっても、ペット飼育禁止の説明は必要です。



4 Aは、Bに対し、当該マンションが住宅性能評価を受けた新築マンションである旨を説明したが、具体的な評価内容についての説明を行わなかった。

○ 正しい。 まず、住宅性能評価とは、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)に規定された、住宅の構造や遮音性、省エネルギーなどの性能を基準によってその住宅を評価するものです。この制度を利用するかどうかは、売主などの任意です。そこで、宅地建物取引業法第35条1項14号に関係して、宅地建物取引業法施行規則第16条の4の3 
 「(法第三十五条第一項第十四号 イの国土交通省令・内閣府令及び同号 ロの国土交通省令で定める事項)
  第十六条の四の三  法第三十五条第一項第十四号 イの国土交通省令・内閣府令及び同号 ロの国土交通省令で定める事項は、宅地の売買又は交換の契約にあつては第一号から第三号までに掲げるもの、
建物の売買又は交換の契約にあつては第一号から第六号までに掲げるもの、宅地の貸借の契約にあつては第一号から第三号まで及び第八号から第十三号までに掲げるもの、建物の貸借の契約にあつては第一号から第五号まで及び第七号から第十二号までに掲げるものとする。
     一  当該宅地又は建物が宅地造成等規制法 (昭和三十六年法律第百九十一号)第二十条第一項 により指定された造成宅地防災区域内にあるときは、その旨
     二  当該宅地又は建物が土砂災害警戒区域等における土砂災害防止対策の推進に関する法律 (平成十二年法律第五十七号)第六条第一項 により指定された土砂災害警戒区域内にあるときは、その旨
     三  当該宅地又は建物が津波防災地域づくりに関する法律 (平成二十三年法律第百二十三号)第五十三条第一項 により指定された津波災害警戒区域内にあるときは、その旨
    四  当該建物について、石綿の使用の有無の調査の結果が記録されているときは、その内容
    五  当該建物(昭和五十六年六月一日以降に新築の工事に着手したものを除く。)が建築物の耐震改修の促進に関する法律 (平成七年法律第百二十三号)第四条第一項 に規定する基本方針のうち同条第二項第三号 の技術上の指針となるべき事項に基づいて次に掲げる者が行う耐震診断を受けたものであるときは、その内容
       イ 建築基準法 (昭和二十五年法律第二百一号)第七十七条の二十一第一項 に規定する指定確認検査機関
       ロ 建築士法 (昭和二十五年法律第二百二号)第二条第一項 に規定する建築士
       ハ 住宅の品質確保の促進等に関する法律 (平成十一年法律第八十一号)第五条第一項 に規定する登録住宅性能評価機関
       ニ 地方公共団体
  
 六  当該建物が住宅の品質確保の促進等に関する法律第五条第一項 に規定する住宅性能評価を受けた新築住宅であるときは、その旨
   七  台所、浴室、便所その他の当該建物の設備の整備の状況
   八  契約期間及び契約の更新に関する事項
   九  借地借家法 (平成三年法律第九十号)第二条第一号 に規定する借地権で同法第二十二条 の規定の適用を受けるものを設定しようとするとき、又は建物の賃貸借で同法第三十八条第一項 若しくは高齢者の居住の安定確保に関する法律 (平成十三年法律第二十六号)第五十二条 の規定の適用を受けるものをしようとするときは、その旨
   十  当該宅地又は建物の用途その他の利用に係る制限に関する事項(当該建物が区分所有法第二条第一項 に規定する区分所有権の目的であるときにあつては、第十六条の二第三号に掲げる事項を除く。)
   十一  敷金その他いかなる名義をもつて授受されるかを問わず、契約終了時において精算することとされている金銭の精算に関する事項
   十二  当該宅地又は建物(当該建物が区分所有法第二条第一項 に規定する区分所有権の目的であるものを除く。)の管理が委託されているときは、その委託を受けている者の氏名(法人にあつては、その商号又は名称)及び住所(法人にあつては、その主たる事務所の所在地)
   十三  契約終了時における当該宅地の上の建物の取壊しに関する事項を定めようとするときは、その内容」とあり、
6項 によれば、住宅性能評価を受けたことを説明すればよく、具体的な内容までは説明しなくてもかまいません。(2012年2月14追記)


答え:4 (ここは、選択肢4 を知らなくても、他の選択肢が間違いは分かる?)

問41

【問 41】 A社(以下本問において「A」という。)が、新築の分譲マンションを買主B(以下本問において「B」という。)に売却した場合に、Aが負う民法上の「瑕疵(か し)担保責任」とBに対して行う「アフターサービス」を比較した次の記述のうち、最も不適切なものはどれか。

1 瑕疵担保責任の内容として、民法上BはAに対し瑕疵の補修の請求をすることができることは、アフターサービスと異ならない。

X 不適切である。 「瑕疵担保責任」も、民法や宅地建物取引業法、また住宅の品質確保の促進等に関する法律、さらに、不動産業界で任意に定めるアフターサービスと絡めて、よく出題される。 平成22年管理業務主任者試験 「問41」~ 、平成21年管理業務主任者試験 「問41」~ 、平成20年管理業務主任者試験 「問41」~ など。
 そこで、別途 「瑕疵担保責任」 としてまとめていますから、利用してください。
 では、まず民法第570条
 「(売主の瑕疵担保責任)
  第五百七十条  売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。」とあり、
準用されています、民法第566条は
 「 (地上権等がある場合等における売主の担保責任)
  第五百六十六条  売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、
買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる
   2  前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
   3  前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。」です。
そこで、民法の買主が売主に瑕疵担保責任を問える内容は、
  ①損害賠償請求 と
  ②契約の解除 だけです。 
設問の「補修請求」が入っていないのです。
一方、不動産業界が定めるマンションの販売契約でついてくる「アフターサービス」には、多くの場合、自主的に欠陥部分の補修を無償で行う事項が入っています。(アフターサービスの詳細は、 平成19年管理業務主任者試験 「問41」 も見てください。



2 瑕疵担保責任は、アフターサービスと異なり、民法上の法定の責任としてAがBに対して負うものである。

○ 適切である。 用語として、瑕疵担保責任とは、民法を基本として宅地建物取引業法なり法律で定められた責任(法定責任)で、一定の要件を満たせば、誰にでも適用があります。
 一方、アフターサービスは、たびたびいいますが、不動産業界が、買主との間において任意に取り交わすもの(約定)ですから、売主が、アフターサービスをしないといえば、それは、それとして有効です。


3 瑕疵担保責任を負うべき期間は、AとBとの特約がなければBが瑕疵を知った時から1年間であるが、アフターサービスは、AとBとの間で約定された期間である。

○ 適切である。 瑕疵担保責任を負うべき期間は、売主と買主との特約がなければ、選択肢1で引用しました、民法第570条(準用同法第566条3項「前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。」とあり、
設問の前半は正しい。
 一方、アフターサービスは、任意の約束ですから、法の規定に縛られず、その期間は当事者で自由に設定できます。 共に正しい。



4 瑕疵担保責任の内容として、BはAに対し損害賠償請求をすることができるが、アフターサービスの内容として瑕疵又は欠陥の補修のみが定められているときは、損害賠償請求はできない。

○ 適切である。 瑕疵担保責任の内容は、選択肢1で引用しましたように、民法第570条(準用同法第566条)により、買主が売主に瑕疵担保責任を問える内容は、
  ①損害賠償請求 と
  ②契約の解除 ですから正しい。
 一方、アフターサービスは、任意のものですから、その内容として瑕疵又は欠陥の補修のみが定められていて、損害賠償請求が除かれているときには、損害賠償請求はできません。また、実際、アフターサービスにおいては、無料で補修した上に、損害賠償請求もされてはたまりませんから、除くのが一般です。共に正しい。



答え:1 (基本さえ押さえておけば、かなり、易しい。)

問42

【問 42】 ともに宅地建物取引業者でも法人でもない売主A(以下本問において「A」という。)と買主B(以下本問において「B」という。)が、マンションの売買契約を締結した場合における、Aの瑕疵担保責任に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 AB間において、瑕疵担保責任に関する特約をしないで、売買契約書に瑕疵担保責任についての規定を置かなかった場合、Aは瑕疵担保責任を負わない。

X 誤っている。 まだ、まだ、前の「問41」に続いて、しつこく「瑕疵担保責任」の出題が続きます。
  設問の、「ともに宅地建物取引業者でも法人でもない売主と買主である」ということは、宅地建物取引業法や消費者契約法の適用は考えずに、民法だけで、検討しなさいってことです。
また、引用しますが、民法第570条
 「(売主の瑕疵担保責任)
  第五百七十条  売買の目的物に隠れた瑕疵があったときは、第五百六十六条の規定を準用する。ただし、強制競売の場合は、この限りでない。」とあり、
準用されています、民法第566条は
 「 (地上権等がある場合等における売主の担保責任)
  第五百六十六条  売買の目的物が地上権、永小作権、地役権、留置権又は質権の目的である場合において、買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないときは、買主は、契約の解除をすることができる。この場合において、契約の解除をすることができないときは、損害賠償の請求のみをすることができる。
   2  前項の規定は、売買の目的である不動産のために存すると称した地役権が存しなかった場合及びその不動産について登記をした賃貸借があった場合について準用する。
   3  前二項の場合において、契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない。」です。
この民法の規定は、契約の当事者間で特約として、「瑕疵担保責任は負わない」の規定があればそれは有効である、任意規定として解釈されています。
設問では、「瑕疵担保責任に関する特約はない」となっていますから、このような場合にこそ、売主に瑕疵担保責任が発生します。


2 AB間において「Aは瑕疵担保責任を負わない」旨の特約をした場合、その特約は有効であるが、Aが売買契約締結当時に知っていた瑕疵についてはその責任を免れない。

○ 正しい。 平成20年 管理業務主任者試験 「問41」 、 平成18年 管理業務主任者試験 「問42」 。
選択肢1でも説明しましたが、「瑕疵担保責任を負わない旨の特約」は当事者間で有効です。そして、民法第572条
 「(担保責任を負わない旨の特約)
  第五百七十二条  売主は、第五百六十条から前条までの規定による担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実及び自ら第三者のために設定し又は第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない。」とあり、
「知りながら告げなかった事実」は、売主Aが売買契約締結当時に知っていた瑕疵ですから、責任を追及されます。



3 AB間において「Aはマンションの引渡しの日から2箇月間のみ瑕疵担保責任を負う」旨の特約をしても、Aは引渡しの日から1年間はその責任を負わなければならない。

X 誤っている。 選択肢1や2で説明しましたように、瑕疵担保責任では、特約が認められていますから、「売主Aはマンションの引渡しの日から2箇月間のみ瑕疵担保責任を負う」旨の特約があれば、それ以降の責任は追及できません。(では、売主が、宅地建物取引業者なら、どうなりますか?)


4 AB間において、Aが瑕疵担保責任を負う期間を定めなかった場合、Bは引渡しの日から5年間に限り、Aに対し瑕疵担保に基づく損害賠償請求ができる。

X 誤っている。 今度は、瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求がいつまで可能かということです。 ここは、平成21年管理業務主任者試験 「問42」 や 平成18年管理業務主任者試験 「問42」 。
 設問に関しては、判例(最高裁:平成13年11月27日)で、瑕疵担保責任による損害賠償請求権も、一般債権と同じ消滅時効の規定、民法第167条1項「債権は、十年間行使しないときは、消滅する」として、
目的物の引渡しの時から10年の経過で消滅します。5年間ではありません。


答え:2 (ここは、特約ができることを知っていれば、正解は早い。参考:瑕疵担保責任のまとめ )

問43

【問 43】 次の記述のうち、消費者契約法(平成12年法律第61号)の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

1 株式会社が、マンションの1室を業務用として使用する個人に売却する契約には、消費者契約法は適用されない。

○ 正しい。 消費者契約法からも、時々出題がある。 平成18年管理業務主任者試験 「問43」 、 平成17年管理業務主任者試験 「問44」 など。
   消費者契約法制定の目的は、契約の相手方である「消費者」が、「事業者」よりも情報や交渉力が少ない場合に消費者を保護することです。そこで、あらゆる契約がこの対象となるわけではありません。また、消費者契約法の適用があるのは、平成13年4月1日以降に締結された契約です。
それを前提に、消費者契約法第2条1項
 「(定義) 
  第二条  この法律において
「消費者」とは、個人(事業として又は事業のために契約の当事者となる場合におけるものを除く。)をいう
   2  この法律(第四十三条第二項第二号を除く。)において「事業者」とは、法人その他の団体及び事業として又は事業のために契約の当事者となる場合における個人をいう。
   3  この法律において「消費者契約」とは、消費者と事業者との間で締結される契約をいう。
   4  この法律において「適格消費者団体」とは、不特定かつ多数の消費者の利益のためにこの法律の規定による差止請求権を行使するのに必要な適格性を有する法人である消費者団体(消費者基本法 (昭和四十三年法律第七十八号)第八条 の消費者団体をいう。以下同じ。)として第十三条の定めるところにより内閣総理大臣の認定を受けた者をいう。 」とあり、
3項により、消費者契約法の対象となる、「消費者契約」とは、消費者と事業者との間で締結される契約であり、では、消費者とは、1項により、個人であっても、事業のためにする契約は除かれていますから、設問の、株式会社が、マンションの1室を業務用として使用する個人に売却する契約には、消費者契約法は適用されせん。


2 宅地建物取引業法の消費者保護に関する規定が適用される契約には、消費者契約法は適用されない。

X 誤っている? 宅地建物取引業法の消費者保護に関する規定とは、宅地建物取引業法での重要事項の説明として、具体的には、消費者契約法第4条1項1号での、不実告知、や、消費者契約法第4条1項2号での、断定的判断の提供、また消費者契約法第4条2項での、不利益事実の不告知 に該当し、それらによって誤認をした場合が考えられますが、この場合でも、消費者契約法が適用されると、考えられているようです。
 それは、消費者契約法第11条
 「(他の法律の適用)
  第十一条  消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し及び消費者契約の条項の効力については、この法律の規定によるほか、民法 及び商法 の規定による。
   2  消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消し及び消費者契約の条項の効力について民法 及び商法 以外の他の法律に別段の定めがあるときは、その定めるところによる。」とあり、
2項の解釈としては、かなり疑義のある解釈ですが 。



3 消費者契約法が適用されるマンションの賃貸借契約において、賃貸借契約終了時に賃借人に返還されるべき敷金から一定額を償却する(敷引き)特約は、同法に抵触し無効である。

▲ 無効であるとはいいきれない。 
  というのは、これは、判例がある。
  京都地裁:平成16年 3月16日 では、自然損耗等による原状回復費用を賃借人に負担させることは,契約締結にあたっての情報力及び交渉力に劣る賃借人の利益を一方的に害するものといえる。原状回復特約は消費者契約法10条により無効であると解するのが相当である(本件原状回復特約が民法90条により無効か否かを判断する必要はない。)」と判断し、賃貸借契約終了時に賃借人に返還されるべき敷金から一定額を償却する(敷引き)特約は、消費者契約法第10条に違反し無効としている。その後、控訴審の大阪高裁:平成16年12月17日 も判例集にはないが、京都地裁と同様の判断をした。
 そして、最高裁:平成23年 3月24日:の判決:
消費者契約である居住用建物の賃貸借契約に付された敷引特約は,当該建物に生ずる通常損耗等の補修費用として通常想定される額,賃料の額,礼金等他の一時金の授受の有無及びその額等に照らし,敷引金の額が高額に過ぎると評価すべきものである場合には,当該賃料が近傍同種の建物の賃料相場に比して大幅に低額であるなど特段の事情のない限り,信義則に反して消費者である賃借人の利益を一方的に害するものであって,消費者契約法10条により無効となると解するのが相当である。本件についてみると,本件特約は,契約締結から明渡しまでの経過年数に応じて18万円ないし34万円を本件保証金から控除するというものであって,本件敷引金の額が,契約の経過年数や本件建物の場所,専有面積等に照らし,本件建物に生ずる通常損耗等の補修費用として通常想定される額を大きく超えるものとまではいえない。また,本件契約における賃料は月額9万6000円であって,本件敷引金の額は,上記経過年数に応じて上記金額の2倍弱ないし3.5倍強にとどまっていることに加えて,上告人は,本件契約が更新される場合に1か月分の賃料相当額の更新料の支払義務を負うほかには,礼金等他の一時金を支払う義務を負っていない。
そうすると,本件敷引金の額が高額に過ぎると評価することはできず,本件特約が消費者契約法10条により無効であるということはできない。原審の判断は,以上と同旨をいうものとして是認することができる。論旨は採用することができない。」としました。
 また、最高裁:平成23年 7月12日の判決:では、「本件契約書には,1か月の賃料の額のほかに,被上告人が本件保証金100万円を契約締結時に支払う義務を負うこと,そのうち本件敷引金60万円は本件建物の明渡し後も被上告人に返還されないことが明確に読み取れる条項が置かれていたのであるから,被上告人は,本件契約によって自らが負うこととなる金銭的な負担を明確に認識した上で本件契約の締結に及んだものというべきである。そして,本件契約における賃料は,契約当初は月額17万5000円,更新後は17万円であって,本件敷引金の額はその3.5倍程度にとどまっており,高額に過ぎるとはいい難く,本件敷引金の額が,近傍同種の建物に係る賃貸借契約に付された敷引特約における敷引金の相場に比して,大幅に高額であることもうかがわれない。以上の事情を総合考慮すると,本件特約は,
信義則に反して被上告人の利益を一方的に害するものということはできず,消費者契約法10条により無効であるということはできない。」と多数の裁判官は、判断しましたが、少数意見としては、京都地裁のように、敷金から一定額を償却する(敷引き)特約は消費者契約法10条により無効であると解するものもあります。
 最高裁の判決にしても、「賃貸人が契約条件の一つとしていわゆる敷引特約を定め,賃借人がこれを明確に認識した上で賃貸借契約の締結に至ったのであれば,それは賃貸人,賃借人双方の経済的合理性を有する行為と評価すべきものであるから,消費者契約である居住用建物の賃貸借契約に付された敷引特約は,敷引金の額が賃料の額等に照らし高額に過ぎるなどの事情があれば格別,そうでない限り,これが信義則に反して消費者である賃借人の利益を一方的に害するものということはできない」との条件付きであるため、
設問のように単純に、無効・有効の判断の出題は適切ではありません。
参考:消費者契約法第10条
 「(消費者の利益を一方的に害する条項の無効)
  第十条  民法 、商法 (明治三十二年法律第四十八号)その他の法律の公の秩序に関しない規定の適用による場合に比し、消費者の権利を制限し、又は消費者の義務を加重する消費者契約の条項であって、民法第一条第二項 に規定する基本原則に反して消費者の利益を一方的に害するものは、無効とする。」  



4 売主が事業者で買主が消費者であるマンションの売買契約において、売主の瑕疵担保による損害賠償責任の全部を免除する契約条項は、売主が宅地建物取引業者でなければ有効である。

X 誤っている。 消費者契約法では、事業者が損害賠償を負わないとする条項があれば無効としています。それが、同法第8条
 「(事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効)
  第八条  
次に掲げる消費者契約の条項は、無効とする
     一  事業者の債務不履行により消費者に生じた損害を賠償する責任の全部を免除する条項
     二  事業者の債務不履行(当該事業者、その代表者又はその使用する者の故意又は重大な過失によるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する責任の一部を免除する条項
     三  消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為により消費者に生じた損害を賠償する民法 の規定による責任の全部を免除する条項
     四  消費者契約における事業者の債務の履行に際してされた当該事業者の不法行為(当該事業者、その代表者又はその使用する者の故意又は重大な過失によるものに限る。)により消費者に生じた損害を賠償する民法 の規定による責任の一部を免除する条項
     
五  消費者契約が有償契約である場合において、当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるとき(当該消費者契約が請負契約である場合には、当該消費者契約の仕事の目的物に瑕疵があるとき。次項において同じ。)に、当該瑕疵により消費者に生じた損害を賠償する事業者の責任の全部を免除する条項
   2  前項第五号に掲げる条項については、次に掲げる場合に該当するときは、同項の規定は、適用しない。
     一  当該消費者契約において、当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに、当該事業者が瑕疵のない物をもってこれに代える責任又は当該瑕疵を修補する責任を負うこととされている場合
     二  当該消費者と当該事業者の委託を受けた他の事業者との間の契約又は当該事業者と他の事業者との間の当該消費者のためにする契約で、当該消費者契約の締結に先立って又はこれと同時に締結されたものにおいて、当該消費者契約の目的物に隠れた瑕疵があるときに、当該他の事業者が、当該瑕疵により当該消費者に生じた損害を賠償する責任の全部若しくは一部を負い、瑕疵のない物をもってこれに代える責任を負い、又は当該瑕疵を修補する責任を負うこととされている場合」とあり、
設問の「売主の瑕疵担保による損害賠償責任の全部を免除する契約条項」は1項5号に該当しています。この場合、売主が宅地建物取引業者でなければ、適用しないとの規定はありませんから、無効です。



答え:1 (いやはや、解説に、無茶苦茶時間がかかった。それは、選択肢3 の出題方法から、判例があるはずと調べていて、平成17年まではたどり着いたのですが、最高裁までになかなかたどり着けなかったからです。 判例での検索 ワードは「保証金返還請求」 でした。 ところで、受験生は、ネットで判例の検索ができることは、知っていますよね!)

問44

【問 44】 区分所有者A(以下本問において「A」という。)が、自己所有のマンションの専有部分をBに賃貸した場合に関する次の記述のうち、借地借家法の規定によれば、正しいものはどれか。なお、AB間の賃貸借契約は、定期建物賃貸借契約ではないものとする。

1 AB間の賃貸借契約の期間を定めなかったときは、2年間の契約期間の賃貸借契約と推定される。

X 誤っている。 管理業務主任者試験での借地借家法からの出題も、恒例化したようだ。平成22年管理業務主任者試験 「問44」 、 平成21年管理業務主任者試験 「45」はここの出題に近い 、平成20年管理業務主任者試験 「問43」 、平成18年管理業務主任者試験 「問44」 、平成15年管理業務主任者試験 「問4」 など。
 借地借家法で、「賃貸借契約の期間を定めなかったときに、2年間の契約期間の賃貸借契約と推定される」の規定はありませんから、誤っています。賃貸借契約は、期間の定めがないものとして、扱われます。
参考:借地借家法第29条
 「(建物賃貸借の期間)
  第二十九条  期間を一年未満とする建物の賃貸借は、期間の定めがない建物の賃貸借とみなす。
   2  民法第六百四条 の規定は、建物の賃貸借については、適用しない。 」
 民法第604条
 「(賃貸借の存続期間)
  第六百四条  賃貸借の存続期間は、二十年を超えることができない。契約でこれより長い期間を定めたときであっても、その期間は、二十年とする。
   2  賃貸借の存続期間は、更新することができる。ただし、その期間は、更新の時から二十年を超えることができない。」


2 AB間において、賃貸借契約の期間を2年間と定めた場合でも、Bは1月の予告期間を設ければ、期間内解約の申入れをすることができる。

X 誤っている。 設問の「賃貸借契約は、定期建物賃貸借契約ではないものとする」に注意。
  基本的には、契約の期間を定めるとその期間中は、契約は守るのが原則です。
中途解約を認める特約がなければ、借家人Bは、中途解約はできません。
 ただし、期間の定めがない場合には、民法第617条
 「(期間の定めのない賃貸借の解約の申入れ)
  第六百十七条  当事者が賃貸借の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合においては、次の各号に掲げる賃貸借は、解約の申入れの日からそれぞれ当該各号に定める期間を経過することによって終了する。
     一  土地の賃貸借 一年
     二  建物の賃貸借 三箇月
     三  動産及び貸席の賃貸借 一日
   2  収穫の季節がある土地の賃貸借については、その季節の後次の耕作に着手する前に、解約の申入れをしなければならない。」 がありますよ。



3 AB間において、賃貸借契約の期間を定めた場合、Aが期間満了の1年前から6月前までの間にBに対し更新しない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一条件で更新されたものとみなされ、更新後は契約期間の定めがない契約となる。

○ 正しい。 期間を定めた場合の更新は、借地借家法第26条
 「(建物賃貸借契約の更新等)
  第二十六条  建物の賃貸借について期間の定めがある場合において、当事者が期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする。
   2  前項の通知をした場合であっても、建物の賃貸借の期間が満了した後建物の賃借人が使用を継続する場合において、建物の賃貸人が遅滞なく異議を述べなかったときも、同項と同様とする。
   3  建物の転貸借がされている場合においては、建物の転借人がする建物の使用の継続を建物の賃借人がする建物の使用の継続とみなして、建物の賃借人と賃貸人との間について前項の規定を適用する。」とあり、
1項により、当事者(貸主・借主)から、「期間の満了の一年前から六月前までの間に相手方に対して更新をしない旨の通知又は条件を変更しなければ更新をしない旨の通知をしなかったときは、従前の契約と同一の条件で契約を更新したものとみなす。ただし、その期間は、定めがないものとする」となります。



4 Aに居住の必要が生じたときは、Aは解約申入れができるという特約は、6月以上の予告期間を設ければ有効である。

X 誤っている。 貸主Aに居住の必要が生じたときは、貸主は解約申入れができるという特約は、例え、6ヶ月以上の予告期間があっても、契約期間の満了をまたない場合での解約となり、借主に不利な特約と考えられます。すると、借地借家法第30条
 「(強行規定)
  第三十条  この節(注:第26条から第29条まで)の規定に反する特約で建物の賃借人に不利なものは、無効とする。」に該当して無効です。



答え:3 (ここは、過去問題をやっていれば、楽。)

問45

【問 45】 不動産登記法(平成16年法律第123号)に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

1 区分建物の表示に関する登記における区分建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積により算出する。

○ 正しい。 不動産登記法は、平成16年に大幅な改正があったので、過去問題をやるときには、注意のこと。
  平成21年マンション管理士試験 「問18」 、 平成21年管理業務主任者試験 「問43」 、 平成19年マンション管理士試験 「問18」 、平成18年管理業務主任者試験 「問45」 など。
 まず、不動産登記法で、区分建物の床面積は、第44条
 「(建物の表示に関する登記の登記事項)
   第四十四条 建物の表示に関する登記の登記事項は、第二十七条各号に掲げるもののほか、次のとおりとする。
     一 建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番(区分建物である建物にあっては、当該建物が属する一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番)
     二 家屋番号
     
三 建物の種類、構造及び床面積
     四 建物の名称があるときは、その名称
     五 附属建物があるときは、その所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番(区分建物である附属建物にあっては、当該附属建物が属する一棟の建物の所在する市、区、郡、町、村、字及び土地の地番)並びに種類、構造及び床面積
     六 建物が共用部分又は団地共用部分であるときは、その旨
     七 建物又は附属建物が区分建物であるときは、当該建物又は附属建物が属する一棟の建物の構造及び床面積
     八 建物又は附属建物が区分建物である場合であって、当該建物又は附属建物が属する一棟の建物の名称があるときは、その名称
     九 建物又は附属建物が区分建物である場合において、当該区分建物について区分所有法第二条第六項に規定する敷地利用権(登記されたものに限る。)であって、区分所有法第二十二条第一項本文(同条第三項において準用する場合を含む。)の規定により区分所有者の有する専有部分と分離して処分することができないもの(以下「敷地権」という。)があるときは、その敷地権
   
2 前項第三号、第五号及び第七号の建物の種類、構造及び床面積に関し必要な事項は、法務省令で定める。」とあり、
1項3号で登記事項となっています。そして、2項により、その具体的な法務省令は、不動産登記規則第115条
 「(建物の床面積)
  第百十五条 建物の床面積は、各階ごとに壁その他の区画の中心線(
区分建物にあっては、壁その他の区画の内側線)で囲まれた部分の水平投影面積により、平方メートルを単位として定め、一平方メートルの百分の一未満の端数は、切り捨てるものとする。」とあり、
区分建物は、一般の建物と異なり、”壁その他の区画の内側線で囲まれた部分の水平投影面積で算出”します。


2 登記記録は、表題部と権利部に区分して作成され、さらに権利部は甲区と乙区に区分される。

○ 正しい。 権利部が甲区と乙区に区分されているかですが、まず、登記記録での表題部と権利部は、不動産登記法第2条
 「(定義) 
  第二条
  この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、それぞれ当該各号に定めるところによる。
     一 不動産 土地又は建物をいう。
     二 不動産の表示 不動産についての第二十七条第一号、第三号若しくは第四号、第三十四条第一項各号、第四十三条第一項、第四十四条第一項各号又は第五十八条第一項各号に規定する登記事項をいう。
     三 表示に関する登記 不動産の表示に関する登記をいう。
     四 権利に関する登記 不動産についての次条各号に掲げる権利に関する登記をいう。
     五 
登記記録 表示に関する登記又は権利に関する登記について、一筆の土地又は一個の建物ごとに第十二条の規定により作成される電磁的記録(電子的方式、磁気的方式その他人の知覚によっては認識することができない方式で作られる記録であって、電子計算機による情報処理の用に供されるものをいう。以下同じ。)をいう。
     六 登記事項 この法律の規定により登記記録として登記すべき事項をいう。
     七 
表題部 登記記録のうち、表示に関する登記が記録される部分をいう。
     八 
権利部 登記記録のうち、権利に関する登記が記録される部分をいう。
     九 登記簿 登記記録が記録される帳簿であって、磁気ディスク(これに準ずる方法により一定の事項を確実に記録することができる物を含む。以下同じ。)をもって調製するものをいう。
     十 表題部所有者 所有権の登記がない不動産の登記記録の表題部に、所有者として記録されている者をいう。
     十一 登記名義人 登記記録の権利部に、次条各号に掲げる権利について権利者として記録されている者をいう。
     十二 登記権利者 権利に関する登記をすることにより、登記上、直接に利益を受ける者をいい、間接に利益を受ける者を除く。
     十三 登記義務者 権利に関する登記をすることにより、登記上、直接に不利益を受ける登記名義人をいい、間接に不利益を受ける登記名義人を除く。
     十四 登記識別情報 第二十二条本文の規定により登記名義人が登記を申請する場合において、当該登記名義人自らが当該登記を申請していることを確認するために用いられる符号その他の情報であって、登記名義人を識別することができるものをいう。
     十五 変更の登記 登記事項に変更があった場合に当該登記事項を変更する登記をいう。
     十六 更正の登記 登記事項に錯誤又は遺漏があった場合に当該登記事項を訂正する登記をいう。
     十七 地番 第三十五条の規定により一筆の土地ごとに付す番号をいう。
     十八 地目 土地の用途による分類であって、第三十四条第二項の法務省令で定めるものをいう。
     十九 地積 一筆の土地の面積であって、第三十四条第二項の法務省令で定めるものをいう。
     二十 表題登記 表示に関する登記のうち、当該不動産について表題部に最初にされる登記をいう。
     二十一 家屋番号 第四十五条の規定により一個の建物ごとに付す番号をいう。
     二十二 区分建物 一棟の建物の構造上区分された部分で独立して住居、店舗、事務所又は倉庫その他建物としての用途に供することができるものであって、建物の区分所有等に関する法律(昭和三十七年法律第六十九号。以下「区分所有法」という。)第二条第三項に規定する専有部分であるもの(区分所有法第四条第二項の規定により共用部分とされたものを含む。)をいう。
     二十三 附属建物 表題登記がある建物に附属する建物であって、当該表題登記がある建物と一体のものとして一個の建物として登記されるものをいう。
     二十四 抵当証券 抵当証券法(昭和六年法律第十五号)第一条第一項に規定する抵当証券をいう。」とあり、
登記記録は、不動産登記法第12条
 「(登記記録の作成)
  第十二条 
登記記録は、表題部及び権利部に区分して作成する。」とありますから前半は正しい。
そして、権利部は、不動産登記規則第4条
 「(登記記録の編成)
  第四条 土地の登記記録の表題部は、別表一の第一欄に掲げる欄に区分し、同表の第一欄に掲げる欄に同表の第二欄に掲げる事項を記録するものとする。
   2 建物(次項の建物を除く。)の登記記録の表題部は、別表二の第一欄に掲げる欄に区分し、同表の第一欄に掲げる欄に同表の第二欄に掲げる事項を記録するものとする。
   3 区分建物である建物の登記記録の表題部は、別表三の第一欄に掲げる欄に区分し、同表の第一欄に掲げる欄に同表の第二欄に掲げる事項を記録するものとする。
   
4 権利部は、甲区及び乙区に区分し、甲区には所有権に関する登記の登記事項を記録するものとし、乙区には所有権以外の権利に関する登記の登記事項を記録するものとする。」とあり、
4項に該当しています。前半、後半、共に正しい。




3 所有権の移転の登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。

○ 正しい。 
所有権の移転の登記の申請は、権利に関する登記の申請です。すると、不動産登記法第60条
 「(共同申請)
  第六十条  権利に関する登記の申請は、法令に別段の定めがある場合を除き、
登記権利者及び登記義務者が共同してしなければならない。」とあります。
なお、
 登記権利者とは、 権利に関する登記をすることにより、登記上、直接に利益を受ける者をいい、間接に利益を受ける者を除く。(不動産登記法第2条12号)
 登記義務者とは、 権利に関する登記をすることにより、登記上、直接に不利益を受ける登記名義人をいい、間接に不利益を受ける登記名義人を除く。(不動産登記法第2条13号) です。



4 権利に関する登記を申請する場合において、売買契約書などの登記原因証書がない場合には、申請書の副本をもってこれに代えることができる。

X 誤っている。 ここが、不動産登記法の改正点の1つでした。
  不動産登記法第61条
 「(登記原因証明情報の提供)
  第六十一条  権利に関する登記を申請する場合には、申請人は、法令に別段の定めがある場合を除き、その申請情報と併せて登記原因を証する情報を提供しなければならない。」とあり、
改正後の不動産登記法では、登記原因証書がない場合には、登記原因証明情報を要求して、以前あった申請書副本制度を廃止しました。



答え:4   (なお、改正不動産登記法の概要も、「超解説 区分所有法」 にあります。

問46

【問 46】 マンションの管理の適正化に関する指針(平成13年国土交通省告示第1288号)に関する次の記述のうち、不適切なものはいくつあるか。


 *注:問46から問50までは、マンション管理士試験か管理業務主任者試験の合格者には免除される部分 です。また、この問46から問50は、「マンション管理適正化法」と同指針からの出題と決まっていますので、出題は似たような内容となります。過去問題は やっておくと楽です。


ア マンションの管理は、専門的な知識を必要とすることが多いため、管理組合は、マンション管理士やマンション管理業者等専門的知識を有する者にその管理を任せるよう心がけることが重要である。

X 不適切である。指針からの出題は、平成21年管理業務主任者 「問46」 、 平成20年管理業務主任者試験 「問46」 、 平成16年 マンション管理士試験 「問46 」 など。
   マンションの管理の主体は、管理組合です。他人任せはダメですとマンションの管理の適正化に関する指針(以下「指針」という)はいっています。次の選択肢イ を参照。
 設問に近い指針は、「五」
 「五 マンション管理士制度の普及と活用について
  マンションの管理は、専門的な知識を要する事項が多いため、国、地方公共団体及びマンション管理適正化推進センターは、マンション管理士制度が早期に定着し、広く利用されることとなるよう、その普及のために必要な啓発を行い、マンション管理士に関する情報提供に努める必要がある。
なお、管理組合の管理者等は、マンションの管理の適正化を図るため、必要に応じ、マンション管理士等専門的知識を有する者の知見の活用を考慮することが重要である。



イ マンションの管理の主体は、マンションの区分所有者等で構成される管理組合であり、管理組合は、マンションの区分所有者等の意見が十分に反映されるよう、また、長期的な見通しを持って、適正な運営を行うことが重要である。

○ 適切である。 指針 一 1
 「一 マンションの管理の適正化の基本的方向
   1 マンションの管理の主体は、マンションの区分所有者等で構成される管理組合であり、管理組合は、マンションの区分所有者等の意見が十分に反映されるよう、また、長期的な見通しを持って、適正な運営を行うことが重要である。特に、その経理は、健全な会計を確保するよう、十分な配慮がなされる必要がある。また、第三者に管理事務を委託する場合は、その内容を十分に検討して契約を締結する必要がある。」とあります。
適切です。



ウ 管理組合を構成するマンションの区分所有者等は、管理組合の一員としての役割を十分認識して、管理組合の運営に参加するよう努めなければならず、自らの意見が総会の場等において反映されない場合には、マンション管理業者に個別に働きかけるなど、その役割を適切に果たすよう努める必要がある。

X 不適切である。 設問のような内容は官僚なら絶対に作成しない文言です。いっていません。 指針 一 2
 「2 管理組合を構成するマンションの区分所有者等は、管理組合の一員としての役割を十分認識して、管理組合の運営に関心を持ち、積極的に参加する等、その役割を適切に果たすよう努める必要がある。」とあり、
不適切です。



エ 管理組合は、第三者に管理事務を委託する場合において、管理事務の簡素合理化の観点から、管理事務の全部を委託すべきであって、一部のみを委託することは避けるべきである。

X 不適切である。 マンション管理の主体は、管理組合といっていながら、法的な点検や会計のルールが明確でないなど、素人集団ではできません。そこで、管理事務を全部又はその一部を管理業者に委託することは、認めています。 指針 四
 「四 マンションの管理の適正化の推進のための管理委託に関する基本的事項
    管理組合は、マンションの管理の主体は管理組合自身であることを認識したうえで、管理事務の全部又は一部を第三者に委託しようとする場合は、その委託内容を十分に検討し、書面をもって管理委託契約を締結することが重要である。」とあり、
不適切です。



1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ


答え:3 (不適切なのは、 ア、ウ、エ の3つ) 

問47

【問 47】 マンション管理業者が行う重要事項の説明及び契約成立時の書面の交付に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 マンション管理業者は、管理者の置かれた管理組合と従前の管理受託契約と同一の条件で管理受託契約を更新しようとするときは、当該管理者に対し、管理業務主任者をして、重要事項について、これを記載した書面を交付して説明すれば足り、区分所有者等全員に対し、交付する必要はない。

X 誤っている。 管理者の置かれた管理組合と従前の管理受託契約と同一の条件で管理受託契約を更新しようとするときは、マンション管理適正化法(以下「適正化法」という)第72条2項
 「(重要事項の説明等)
  第七十二条  マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約(新たに建設されたマンションの当該建設工事の完了の日から国土交通省令で定める期間を経過する日(注:1年)までの間に契約期間が満了するものを除く。以下「管理受託契約」という。)を締結しようとするとき(次項に規定するときを除く。)は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるもの(以下「重要事項」という。)について説明をさせなければならない。この場合において、マンション管理業者は、当該説明会の日の一週間前までに、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付しなければならない。
   2  マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。
   3  前項の場合において当該管理組合に管理者等が置かれているときは、マンション管理業者は、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、重要事項について、これを記載した書面を交付して説明をさせなければならない。
   4  管理業務主任者は、第一項又は前項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。
   5  マンション管理業者は、第一項から第三項までの規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」とあり、
2項及び3項によれば、 管理業務主任者をして、重要事項について、これを記載した書面を交付して説明が必要(3項)で、また、この場合でも、マンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければなりません(2項)。重要事項を記載した書面を交付の省略はできません。



2 マンション管理業者は、新たに建設されたマンションの分譲開始の日から1年を経過する日までの間に契約期間が満了する管理受託契約を締結しようとするときは、説明会を開催して、重要事項について説明しなくてもよい。

X 誤っている。 平成20年 管理業務主任者試験 「問49」 、平成17年 管理業務主任者試験 「問48 」 平成15年 管理業務主任者 試験 「問49」 など。また、古くは、平成13年 管理業務主任者試験 「問48」 にもあった。
新規分譲のマンションでは、管理組合も活動していない場合がほとんどですから、選択肢1で引用しました適正化法第72条1項のカッコ書きがあります。
 「第七十二条  マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約
(新たに建設されたマンションの当該建設工事の完了の日から国土交通省令で定める期間を経過する日(注:1年)までの間に契約期間が満了するものを除く。以下「管理受託契約」という。)を締結しようとするとき(次項に規定するときを除く。)は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるもの(以下「重要事項」という。)について説明をさせなければならない。この場合において、マンション管理業者は、当該説明会の日の一週間前までに、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付しなければならない。」です。
そして、国土交通省令で定める期間は、同法施行規則第82条
 「(法第七十二条第一項 の国土交通省令で定める期間)
  第八十二条  法第七十二条第一項 の国土交通省令で定める期間は、一年とする。」とあり、
設問の
「分譲開始の日から1年」ではなくて、「工事完了の日から1年」の場合です。(危うく、問題文を読み飛ばすところだった。)


3 マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、管理組合の管理者等(マンション管理業者が管理者等である場合又は管理者等が置かれていない管理組合にあっては区分所有者等全員)に契約締結後2週間以内に管理受託契約の成立時の書面の交付をしなければなら ない。

X 誤っている。 管理委託契約が締結されますと、適正化法第73条
 「(契約の成立時の書面の交付)
  第七十三条  マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、当該管理組合の管理者等(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等である場合又は当該管理組合に管理者等が置かれていない場合にあっては、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員)に対し、
遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
     一  管理事務の対象となるマンションの部分
     二  管理事務の内容及び実施方法(第七十六条の規定により管理する財産の管理の方法を含む。)
     三  管理事務に要する費用並びにその支払の時期及び方法
     四  管理事務の一部の再委託に関する定めがあるときは、その内容
     五  契約期間に関する事項
     六  契約の更新に関する定めがあるときは、その内容
     七  契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
     八  その他国土交通省令で定める事項
2  マンション管理業者は、前項の規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」とあり、
1項によれば、「遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない」とあるだけで、「契約締結後2週間以内」ではありません。



4 マンション管理業者は、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。

○ 正しい。 選択肢1で引用しました、適正化法第72条5項
 「5  マンション管理業者は、第一項から第三項までの規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」とあり、
該当しています。

答え:4 (ここは、選択肢4 は素直に選べる? でも、選択肢2 は引っかけ問題で良くない!)

問48

【問 48】 管理業務主任者に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法の規定によれば、正しいものはどれか。

1 管理業務主任者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。

X 誤っている。 ここは、平成23年 マンション管理士試験 「問49」 平成22年 マンション管理士試験 「問49」 など。
  帳簿を作成したり、これを保存するのは、管理業者の業務です。 管理業務主任者ではありません。これは、適正化法第75条
 「(帳簿の作成等)
  第七十五条  マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務について、国土交通省令で定めるところにより、帳簿を作成し、これを保存しなければならない。」とあります。



2 管理受託契約の締結に先立ちマンション管理業者が、マンションの区分所有者等及び管理組合の管理者等に交付する重要事項を記載した書面への記名押印は、その事務所ごとに置かれている専任の管理業務主任者が行わなければならない。

X 誤っている。 ここは、平成20年 管理業務主任者試験 「問49」 、平成16年 管理業務主任者試験 「問50」 、平成15年 管理業務主任者試験 「問48」 など。
  ここも、よく出る設問。 ”専任”の管理業務主任者の設置義務と、管理業務主任者の業務は違います。重要事項を記載した書面への記名押印は専任の管理業務主任者でなくてもかまいません。 それは、適正化法第72条
 「(重要事項の説明等)
  第七十二条  マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約(新たに建設されたマンションの当該建設工事の完了の日から国土交通省令で定める期間を経過する日までの間に契約期間が満了するものを除く。以下「管理受託契約」という。)を締結しようとするとき(次項に規定するときを除く。)は、あらかじめ、国土交通省令で定めるところにより説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等に対し、管理業務主任者をして、管理受託契約の内容及びその履行に関する事項であって国土交通省令で定めるもの(以下「重要事項」という。)について説明をさせなければならない。この場合において、マンション管理業者は、当該説明会の日の一週間前までに、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等及び当該管理組合の管理者等の全員に対し、重要事項並びに説明会の日時及び場所を記載した書面を交付しなければならない。
   2  マンション管理業者は、従前の管理受託契約と同一の条件で管理組合との管理受託契約を更新しようとするときは、あらかじめ、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員に対し、重要事項を記載した書面を交付しなければならない。
   3  前項の場合において当該管理組合に管理者等が置かれているときは、マンション管理業者は、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、重要事項について、これを記載した書面を交付して説明をさせなければならない。
   4  管理業務主任者は、第一項又は前項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。
   
5  マンション管理業者は、第一項から第三項までの規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」とあり、
5項により、「管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」ですから、特に”
専任”の管理業務主任者でなくても構いません。


3 管理業務主任者は、重要事項を記載した書面の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。

○ 正しい。 設問は、選択肢1で引用しました、適正化法第72条4項
 「4  管理業務主任者は、第一項又は前項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。」に該当しています。



4 マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、当該契約の成立時に交付すべき書面に管理業務主任者をして記名押印させる必要はない。

X 誤っている。 契約が成立しますと、適正化法第73条
 「(契約の成立時の書面の交付)
  第七十三条  マンション管理業者は、管理組合から管理事務の委託を受けることを内容とする契約を締結したときは、当該管理組合の管理者等(当該マンション管理業者が当該管理組合の管理者等である場合又は当該管理組合に管理者等が置かれていない場合にあっては、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等全員)に対し、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を交付しなければならない。
     一  管理事務の対象となるマンションの部分
     二  管理事務の内容及び実施方法(第七十六条の規定により管理する財産の管理の方法を含む。)
     三  管理事務に要する費用並びにその支払の時期及び方法
     四  管理事務の一部の再委託に関する定めがあるときは、その内容
     五  契約期間に関する事項
     六  契約の更新に関する定めがあるときは、その内容
     七  契約の解除に関する定めがあるときは、その内容
     八  その他国土交通省令で定める事項
   
2  マンション管理業者は、前項の規定により交付すべき書面を作成するときは、管理業務主任者をして、当該書面に記名押印させなければならない。」とあり、
2項により、契約の成立時に交付すべき書面に管理業務主任者をして記名押印させる必要があります。


答え:3 (ここも、基本問題です。)

問49

【問 49】 マンション管理業者の業務に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、誤っているものはいくつあるか。

ア マンション管理業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、「登録番号」、「登録の有効期間」、「商号、名称又は氏名」、「代表者氏名」、「この事務所に置かれている専任の管理業務主任者の氏名」、「主たる事務所の所在地(電話番号を 含む)」が記載された標識を掲げなければならない。

○ 正しい。 管理業者の標識の掲示は、適正化法第71条
 「(標識の掲示)
  第七十一条  マンション管理業者は、その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、国土交通省令で定める標識を掲げなければならない。」とあり、
国土交通省令は、同法施行規則81条
 「(標識の掲示)
  第八十一条  法第七十一条 の規定によりマンション管理業者の掲げる標識の様式は、別記様式第二十六号によるものとする。」とあり、
別記様式第二十六号は
(注:様式26号は平成22年 5月 1日で改正があり、以前の”登録年月日”が”登録の有効期間”になっている。)

マンション管理業者票
登録番号 国土交通大臣 (   )第    号
登録の有効期間     年   月   日から  年  月  日まで
商号、名称又は氏名  
代表者氏名  

この事務所に置かれている専任の管理業務主任者の氏名

 
主たる事務所の所在地       電話番号      (      )

 であり、正しい。なお、この標識を掲げないと、罰則(適正化法第113条3号)により、10万円以下の過料になりますから注意してください。


イ マンション管理業者は、業務状況調書、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面をその事務所ごとに、備え置かれた日から起算して5年を経過する日までの間、備え置かなければならない。

X 誤っている。 備え置きの期間は、5年でなく、3年でいい。 平成14年 管理業務主任者試験 「問48」 。
  まず、マンション管理業者は、適正化法第79条
 「(書類の閲覧)
  第七十九条  マンション管理業者は、国土交通省令で定めるところにより、当該マンション管理業者の業務及び財産の状況を記載した書類をその事務所ごとに備え置き、その業務に係る関係者の求めに応じ、これを閲覧させなければならない。」とあり、
これを受けた同法施行規則第90条
 「(書類の閲覧)
  第九十条  法第七十九条 に規定するマンション管理業者の業務及び財産の状況を記載した書類は、別記様式第二十七号による業務状況調書、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面(以下この条において「業務状況調書等」という。)とする。
   2  業務状況調書等が、電子計算機に備えられたファイル又は磁気ディスク等に記録され、必要に応じ事務所ごとに電子計算機その他の機器を用いて明確に紙面に表示されるときは、当該記録をもって法第七十九条 に規定する書類への記載に代えることができる。この場合における法第七十九条 の規定による閲覧は、当該業務状況調書等を紙面又は当該事務所に設置された入出力装置の映像面に表示する方法で行うものとする。
   3  マンション管理業者は、第一項の書類(前項の規定による記録が行われた同項のファイル又は磁気ディスク等を含む。次項において同じ。)を事業年度ごとに当該事業年度経過後三月以内に作成し、遅滞なく事務所ごとに備え置くものとする。
   4  
第一項の書類は、事務所に備え置かれた日から起算して三年を経過する日までの間、当該事務所に備え置くものとし、当該事務所の営業時間中、その業務に係る関係者の求めに応じて閲覧させるものとする。 」とあり、
業務状況調書、貸借対照表及び損益計算書又はこれらに代わる書面をその事務所ごとに据え置きますが、施行規則第90条4項により、3年間です。5年ではありません。



ウ マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、一括して他人に委託してはならない。

○ 正しい。 ここも、よく出る問題。 平成23年 マンション管理士試験 「問49」 、 平成18年 マンション管理士試験 「問50」 など。
   基幹事務の一括再委託は禁止されていますが、一部の再委託はかまいません。それが、適正化法第74条
 「(再委託の制限)
  第七十四条  マンション管理業者は、管理組合から委託を受けた管理事務のうち基幹事務については、これを一括して他人に委託してはならない。」です。

基幹事務については、もう勉強はすんでいますね!


エ マンション管理業者は、マンション管理業者でなくなった後においても、その業務に関して知り得た秘密を、正当な理由がなく漏らしてはならない。

○ 正しい。 管理業者は、マンションの管理組合の内容をよく知る立場にありますから、適正化法第80条
 「(秘密保持義務)
  第八十条  マンション管理業者は、正当な理由がなく、その業務に関して知り得た秘密を漏らしてはならない。マンション管理業者でなくなった後においても、同様とする。」とあります。
また、その従業員も 適正化法第87条
 「(使用人等の秘密保持義務)
  第八十七条  マンション管理業者の使用人その他の従業者は、正当な理由がなく、マンションの管理に関する事務を行ったことに関して知り得た秘密を漏らしてはならない。マンション管理業者の使用人その他の従業者でなくなった後においても、同様とする。」とありますので、これも覚えておきましょう。



1 一つ
2 二つ
3 三つ
4 四つ


答え:1 (1つ。誤っているのは、イ だけ) (標識は、改正があったので、注意のこと。過去問題ばかりやると、ミスします。常に、最新の法令に対処しないとだめです。)

問50

【問 50】 管理事務(マンション管理適正化法第2条第6号に規定するものをいう。以下本問において同じ。)の報告に関する次の記述のうち、マンション管理適正化法によれば、正しいものはどれか。

1 管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているときは、マンション管理業者は、当該管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、当該管理者等に管理事務に関する報告をしなければならないが、管理事務報告書を作成して交付する必要はない。

X 誤っている。 ここは、平成23年 マンション管理士試験 「問50」 と同じ。 また、平成20年 管理業務主任者試験 「問50」 もある。
  管理事務の報告は、管理者等が置かれているときは、適正化法第77条1項
 「(管理事務の報告)
  第七十七条  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に
管理者等が置かれているときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。
   2  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。
   3  管理業務主任者は、前二項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。 」とあり、
国土交通省令で定めるところは、同法施行規則第88条
 「(管理事務の報告)
  第八十八条  
マンション管理業者は、法第七十七条第一項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、管理事務を委託した管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について次に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
     一  報告の対象となる期間
     二  管理組合の会計の収入及び支出の状況
     三  前二号に掲げるもののほか、管理受託契約の内容に関する事項 」とあり、
マンション管理業者は、当該管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、当該管理者等に管理事務に関する報告をし、その際、管理事務報告書を作成して交付します。報告するなら、当然交付もするでしょう。



2 管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、マンション管理業者は、管理事務の報告を行う説明会の開催日の1週間前までに、説明会の開催日時及び場所について、当該マンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示しなければならない。

○ 正しい。 管理事務の報告で、管理者等が置かれていないときは、選択肢1で引用しました、適正化法第77条2項、
 「(管理事務の報告)
  第七十七条
  2  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に
管理者等が置かれていないときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。」とあり、
国土交通省令で定めるところは、同法施行規則第89条
 「第八十九条  マンション管理業者は、法第七十七条第二項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、管理事務を委託した管理組合の事業年度の終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について前条各号に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、法第七十七条第二項に規定する説明会を開催し、管理業務主任者をして、これを当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に交付して説明をさせなければならない。
   2  前項の説明会は、できる限り説明会に参加する者の参集の便を考慮して開催の日時及び場所を定め、管理事務の委託を受けた管理組合ごとに開催するものとする。
   
3  マンション管理業者は、前項の説明会の開催日の一週間前までに説明会の開催の日時及び場所について、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等の見やすい場所に掲示しなければならない。」とあり、
3項に該当しています。



3 マンション管理業者は、管理事務に関する報告を行うときは、管理業務主任者をして、報告の対象となる期間、管理組合の会計の収入及び支出の状況並びに管理受託契約の内容に関する事項を記載した管理事務報告書を作成させ、当該書面に記名押印させなければならない。

X 誤っている。 ここも、選択肢1で引用しました適正化法第77条と同法施行規則第88条により、管理事務報告書の作成は業者がします。管理業務主任者が管理事務報告書を作成するのではありません。そんな細かな作業まで、管理業務主任者はしなくていいってことです。
参考: 適正化法第77条
 「(管理事務の報告)
  第七十七条  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれているときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、当該管理者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。
   2  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。
   3  管理業務主任者は、前二項の説明をするときは、説明の相手方に対し、管理業務主任者証を提示しなければならない。 」
 同法施行規則第88条
 「(管理事務の報告)
  第八十八条  
マンション管理業者は、法第七十七条第一項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、管理事務を委託した管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について次に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、管理業務主任者をして、これを管理者等に交付して説明をさせなければならない。
     一  報告の対象となる期間
     二  管理組合の会計の収入及び支出の状況
     三  前二号に掲げるもののほか、管理受託契約の内容に関する事項」



4 管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、マンション管理業者は、当該管理組合の事業年度終了後、遅滞なく、管理事務報告書を作成し、説明会を開催すれば、当該報告書を区分所有者等に交付する必要はない。

X 誤っている。 管理者等が置かれていないときは、管理事務報告書も作成し、説明会も開催し、報告書を区分所有者に交付します。
 それは、選択肢1で引用しました適正化法第77条2項
 「2  マンション管理業者は、管理事務の委託を受けた管理組合に管理者等が置かれていないときは、国土交通省令で定めるところにより、定期に、説明会を開催し、当該管理組合を構成するマンションの区分所有者等に対し、管理業務主任者をして、当該管理事務に関する報告をさせなければならない。」とあり、
同法施行規則第89条1項
 「第八十九条  マンション管理業者は、法第七十七条第二項 の規定により管理事務に関する報告を行うときは、管理事務を委託した管理組合の事業年度の終了後、遅滞なく、当該期間における管理受託契約に係るマンションの管理の状況について前条各号に掲げる事項を記載した管理事務報告書を作成し、法第七十七条第二項に規定する説明会を開催し、管理業務主任者をして、これを当該管理組合を構成するマンションの
区分所有者等に交付して説明をさせなければならない。」です。


答え:2 (同じ条文からの出題とは、脳がない。でも、マンション管理士・管理業務主任者試験も開始から11年が過ぎ、出題の範囲も限られているので止むをえないか。)

ここまで、問50


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最終更新日:
2012年 6月22日:平成23年の標準管理規約の改正で、「問36」に注意を入れた。
2012年 3月 9日:再度確認。「問33」追記。
2012年 2月15日:「問40」選択肢4解説文変更。リンクなど入れた。
2012年 1月31日:誤植など確認した。
2012年 1月20日:高層住宅管理業協会の正解発表記入。
2012年 1月19日:一応、全解説終わり。
2012年 1月6日:解説「問26」から開始
2011年12月18日:問題文UP

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