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神の蛇 あるところに、とても高い山があった。とても高くて、たくさんの籐もそのふもとにあるだけだった。山の上には青々とした樹木が、また川がさらさらと流れていた。 山の頂上にはミャオ族の老人の家があった。妻は三人の娘を残して既にこの吹uになかった。三人の娘は皆美しく、結婚適齢期を迎えていた。特に三人の中で、末娘が最も美しく、従順だった。 ある年の畑の季節に、老人が畑を開墾しに行くと、一本の非常に大きな木が目の前に立ちふさがった。生い茂った木の葉は広々とした畑を普uい尽くすほどだった。彼は一番良い斧を取り、その木を切ることにした。三日三晩切り続けてやっとその木の幹の半分にまで刃が入った。四日目、食事をし終えてその場所を見ると傷は跡形もなくなっていた。木は元通りになり、枝葉はカサカサと音を立て木を切るものをバカにしているようだった。しばらく座って心を静めると、大きな赤マムシが這ってくるのが目に入った。蛇は彼に尋ねた。「どうして泣いてるんだい?」 老人は答えた。 「儂はこの木を三日三晩切り続けてやっと半分まで切ったのに、今日、来てみると元通りになっているのだ。これではどうやって畑を開けばいいのだ? 我慢すれば飢え死にするだけだ。」 蛇は言った。 「僕に手伝わせて!」 老人は告げた。 「儂には三人の娘がいる。もし助けてくれるなら一人お前が娶って妻にしてもいい。」 蛇は言った。 「家に帰って! 僕がきっと助けてあげるよ。」 老人が去ると、蛇はそばの巨木に這い上がり、それに巻きついて切り、それから尾でその奇っ怪な木を三度力強く叩いた。大きな木は揺れ動き、それから全ての根が切れ倒れた。倒し終えると、木の根にうずくまって老人を待った。 翌日、老人が畑に来ると、あの木が倒れているではないか。すぐに叫んだ! 「最高だ! 最高だ! ありがとう、蛇さん!」 それから老人は言った。 「儂のために木を倒してくれた。今度は玉蜀黍が蒔けるように燃やしておくれ。」 そう言うと、老人は帰路についた。蛇は大きく口を開き、みずみずしい木に向かって火を吐きだした。木全体が燃え上がった。強風が吹き、火は四方に広がりそばの森全体にまで及んだ。そして広々とした畑ができた。火が消えて数日後、老人と蛇は玉蜀黍を蒔くため畑の準備をした。 仕事は順調に終わり、老人は蛇を連れ家に帰った。家はまだ閉まっていたので、老人は声をかけた。長女が戸を開いたが、蛇を見るとすぐに戸をまた閉めてしまい言った。 「蛇は臭いわ。決して開けないわよ。」 三女の番になり、彼女は父の言葉に従い戸を開け蛇を入れた。夜になると、蛇は寝るので箕をくれと言った。老人はすぐに子供たちに箕を取るように言った。長女は言った。 「蛇は臭うわ。そのままでいいじゃない!」 次女は言った。 「蛇は汚いわ。そのままでいいじゃない!」 ただ三女だけが箕を取り蛇を寝かせた。蛇は礼を言うかのごとく頭を下げ、囲炉裏のそばの箕の中でとぐろを巻いて寝た。その夜、三女は眠れなかった。彼女は蛇の寝ている所が輝かしい光輪を発するのを見て、密かに思った。 「きっとこの蛇は神様よ。私たちの家に来てみたのよ。」 翌朝、老人は三人の娘達を呼び教え諭した。 「蛇は儂のために木を切り、畑を焼き、玉蜀黍を蒔いてくれたのだ。だからお前たちのうちの誰かに蛇のところに嫁いで欲しい。誰か同意してくれれば普uいとござを抱えて蛇と一緒にその穴に行くのだ。」 二人の姉は父の言葉を聞いて拒絶した。ただ三女だけが父の言葉にうなずき、服を整理すると蛇についてその穴に帰った。 川岸に着くと、蛇は三女に告げた。 「僕の首に赤い紐を結びなさい。そしてそこに立ってちょっと待ってなさい。あとで首に赤い紐をつけた者をみたら、それは僕だからね。」 そう言うと蛇は這って森に行った。 しばらくして、森で鳥達が競い合いさえずった。小川は石のすき間で音を立てた。そしてとてもハンサムな若者が現れた。彼女はまだあっけにとられその若者を見ていた。その若者は笑い、首にある赤い糸を彼女に見せた。彼女は自分の夫であることに気づきとても喜んだ。 蛇はまた妻を連れて進んだ。大きな川岸に着いた。その川の水は澄み、両岸は樹木が生い茂っていた。彼は妻に告げた。 「目を閉じて! 僕が背負うから。もし鶏かアヒルの鳴き声を聞いても、目を開けてはだめだよ。まだ家に着いてないから。戟uが吼えるのを聞いたら目を開けなさい。」 そう言うと、蛇は彼女を背負い水の中を進んだ。 しばらく進んだ。鶏やアヒルがうるさく鳴くのを聞いたが、彼の言葉を忘れず目を開けなかった。もうしばらく進み、戟uが吼えるのを聞いてやっと目を開けた。するとそこは豪華な家だった。その家は全て金銀で早uられていていたが、全く人影がなかった。ただ金の柱のどの柱にも非常にたくさんの蛇が巻きついていた。 彼女が怖がっていると、夫が大声で呼んだ。 「父さん! 家の者たち皆! 家に入って服を着替えて。」 蛇の群れは家の中に入った。しばらくしてまだらの服を着た老人と数人の男性が現れた。それは夫の父と夫の兄弟だった。 義父が夫に尋ねた。 「お前こんなに長い間どこに行っていたんだい?」 夫はあらゆることを話し、彼女を家の人たちに紹介した。 蛇の一族はとても喜びすぐに嫁を迎える宴会を開いた。 三年後、彼女は非常にハンサムな男の子を産んだ。ある日、蛇は妻子を連れて妻の父を訪ねた。家に着くと、妻の父は一年前に既に亡くなっていた。父が死にもう会えないと分かり、妻は悲痛に泣いた。二人の姉は父を思わないばかりか妹に対しても嫉んだ。というのも彼女がハンサムな夫を得たからであった。二人は彼女を殺そうと相談した。次女は渓流に水を汲みに行こうと妹を誘った。まじめな彼女は子を抱えて姉と一緒に行った。川に着くと、次女は言った。 「その子を抱いてあげる。私に水をくんでちょうだい。」 彼女は子を預けて、川に行き水をくんだ。 次女は赤子を抱き、妹が子の面倒を見ていないこの隙に乗じて妹を川に突き落とした。流れは彼女を巻き込み連れ去り、そして滝で渦巻いた。 妹は死んだ。次女は子を抱えて家に帰り、自分が蛇の夫の妻であるかのごとく振る舞った。まじめな夫が帰ってきた。何も気づかず妻だと思って次女を家に連れ帰った。 家に帰り、妻のあばた顔を見た夫はすぐに尋ねた。 「なぜたった数日出かけただけでそんなあばたの顔になっちゃったんだい?」 次女は露見を恐れて嘘をついた。 「家に帰って脂肪を煮てたらその油が顔にかかっちゃったの。だから顔がこんなになっちゃったのよ。」 夫はそう聞いて、もう尋ねなかった。 夫はその日から妻が以前のようにしとやかでなくなり、かつ美しくなくなったと感じて、心は晴れなかった。 死んだ三女はというと、一羽の青い鳥に変身した。どんな日でも、夫の馬飼は鳥が垣根の上に飛んで帰るのを見た。その鳥は尋ねるのだった。 「私の子は元気かい? 元気かい?」 このことを馬飼は夫に話した。夫は垣根にでて鳥に尋ねた。 「鳥よ!お前は私の元の妻かい? どうしてそんなことを聞くんだい?」 鳥はすぐにとても悲痛な鳴き声を発して、飛んできて夫の肩にとまった。夫は心を休めるため日夜寝床の上に鳥を連れていった。 そして次女を目にすると、その鳥は鳴いた。 「ひどいわ! ひどいわ! 私の夫をとったわね。」 次女はそれを聞きとても怒った。夫が留守のうちに、彼女は鳥を捕まえ食べてしまった。たくさんの鳥の羽根と骨を畑に捨てた。その畑からすぐに竹が生えてきて、枝葉で生い茂り、幹はまっすぐだった。竹は次女をとても嫌った。彼女が服を持ってそこに刺繍に来ると、竹は倒れてきて枝に布を引っかけ竹の梢に持っていってしまった。彼女はもう刺繍できなかった。次女は竹をひどく恨んだ。彼女は潤u使いに命じて竹を切り枝葉を落とすと、寝床に敷いてしまった。しかしその寝床もまた彼女を好きではなかった。夫が寝るときは非常に心地よかった。まるで綿の敷布団のようであった。しかし次女が寝ると、でこぼこになり彼女は背をひどく痛め、その上寝床の四本の足は折れるかのごとく揺らいだ。それで彼女は寝床を燃やしてしまった。まだ一本の竹が赤く燃えているときに馬飼がやって来て火を下さいと言った。それで次女はすぐにやった。馬飼はその竹をつかむと家に持ち帰った。帰ると竹は破裂し潰れた。火が消えた。そして竹の中から銀の指輪が飛び出した。馬飼はその指輪を蛇の夫に持って行った。 鳥が消えた日から、蛇の夫は悲しみを和らげるためのものを何も持っていなかった。今、美しい指輪を得て、彼は非情に大切にした。 朝、指輪の表面に、滝の中で座っている三女の妻の姿が現れた。今やっと夫は自分の妻が殺されたことを知り、すぐにその滝に向かった。そして大きな水桶で一杯水をすくうと、指輪をその水の中に三日九晩の間つけた。その後、三女が現われた。彼女は以前より数倍美しい人間になって戻ってきた。三女が戻ったのを見て、家中が大変喜んだ。次女は彼女が以前より美しくなって戻ってきたのを見てすぐに尋ねた。 「あなた、何をしたらそんな奇麗になったの?」 三女は答えた。 「あら、家の近くの滝の水で浴びただけよ。」 それを聞いた次女は本当だと思ってすぐに滝を降りて浴びた。流れが非常に強く巻いているとは思ってもいず、彼女は渦に巻き込まれ溺死してしまった。 再会でき、蛇の夫と三女は焼き畑をして子を育てた。三女は子だくさんで、成長するとどの子も美しく、また農作業がうまかった。 |
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