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よだかは、実にみにくい鳥です。
顔は、ところどころ、味噌(みそ)をつけたようにまだらで、くちばしは、ひらたくて、耳までさけています。
足は、まるでよぼよぼで、一間(いっけん)とも歩けません。
ほかの鳥は、もう、よだかの顔を見ただけでも、いやになってしまうという工合(ぐあい)でした。
たとえば、ひばりも、あまり美しい鳥ではありませんが、よだかよりは、ずっと上だと思っていましたので、夕方など、よだかにあうと、さもさもいやそうに、しんねりと目をつぶりながら、首をそっ方(ぽ)へ向けるのでした。もっとちいさなおしゃべりの鳥などは、いつでもよだかのまっこうから悪口をしました。
「ヘン。又(また)出て来たね。まあ、あのざまをごらん。ほんとうに、鳥の仲間のつらよごしだよ。」
「ね、まあ、あのくちのおおきいことさ。きっと、かえるの親類か何かなんだよ。」
宮沢賢治 よだかの星
底本:「新編 銀河鉄道の夜」新潮文庫、新潮社
1989(平成元)年6月15日第1刷発行
1991(平成3)年3月10日4刷
底本の親本:「新修 宮沢賢治全集」筑摩書房
入力:佐々木美香
校正:野口英司
ファイル作成:野口英司
1998年8月20日公開
1999年7月23日修正
青空文庫作成ファイル:
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朗読 籾山久雄 2002,12,30